最大の注意点は脱臼肢位を避けることである。手術の方法や人工関節の設置具合、また、患者さんの骨格などによって脱臼しやすい方向が異なる。後方脱臼肢位－股関節屈曲・内転・内旋

禁忌最大の注意点は脱臼肢位を避けることである。手術の方法や人工関節の設置具合、また、患者さんの骨格などによって脱臼しやすい方向が異なる。後方脱臼肢位－股関節屈曲・内転・内旋前方脱臼肢位－股関節伸展・内転・外旋多くは後方脱臼であるが、いずれの脱臼肢位も避けておく方が安全である。

脱臼ポジション 右股関節の前方脱臼（伸展・外旋・内転）脱臼中間位伸展伸展＋外旋伸展＋外旋＋内転

脱臼ポジション 右股関節の後方脱臼（屈曲・内旋・内転）脱臼中間位屈曲屈曲＋内旋屈曲＋内旋＋内転

脱臼防止の生活

日常生活の注意点 自転車の運転自転車の運転はできますが、坂道を登るときは、降りて押す方が、人工関節にかかる負担が少なくてすみます。家事よく使うものは立ったままで手の届く範囲に置いたり、床拭きにはモップを使ったり、洗濯ものを干すときには両足を開いて片足だけに体重がかからないようにしたり、買い物では、ショッピングカートを使って重い荷物を持たないなど、人工関節に大きな負担をかけない、脱臼を起こす姿勢をとらない工夫をしてください。常時10kg以上の荷物を持たないようにしましょう。衣替えズボンやパンツは必ず椅子に腰掛けてはいてください。足を入れる順番も、最初に手術した足から入れてください。脱ぐときは、その逆です。靴下も椅子に腰掛けてはいてください。入浴マットを敷くなどして、すべらないようにして下さい。浴槽の出入りも、手術をしていない方の足を先にしてください。トイレ洋式トイレを使ってください。外出先などで和式トイレしかない場合は、人工関節に負担をかけないよう十分注意してください。運動テニス、ジョギング、スキー、野球、サッカー、バスケットボール、バレーボールなどの激しい運動は、人工関節が磨耗したり、破損する原因となりやすいので避けてください。散歩や水泳などの軽い運動や体重のかかりにくい運動は、体に負担にならない程度であれば大丈夫です。

最大の注意点は脱臼肢位を避けることである。 手術の方法や人工関節の設置具合、また、患者さんの骨格などによって脱臼しやすい方向が異なる。 後方脱臼肢位－股関節屈曲・内転・内旋