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アンチドーピング

アンチドーピング. 島根県薬剤師会 学生実習対策委員会. 世界ドーピング防止規定とは?.

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アンチドーピング

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Presentation Transcript


  1. アンチドーピング 島根県薬剤師会 学生実習対策委員会

  2. 世界ドーピング防止規定とは? • 世界ドーピング防止規程(World Anti-Doping Code. 以下WADA規程)は世界を統一するアンチ・ドーピング規則として多くの国際競技連盟、各国の国内オリンピック委員会、及びドーピング防止機関により採択されています。WADA規程に批准した組織は、WADA規程の下に定められた5件の国際基準を遵守することが義務づけられています。また、国際基準に基づいたドーピング防止活動をWADA規程に批准した組織が実施していく上で、推奨モデルとしてベストプラクティスモデル並びにガイドラインが設けられています。 • 以上のWADA規程の事項に準拠した独自の規則を、国際及び国内競技団体、各国ドーピング防止機関、各国オリンピック委員会等の組織全てが有することにより、国際競技大会などの場面において、統一し、調和(harmonize)が図られたドーピング防止のための環境が実現されています。 • 世界ドーピング防止規定(WADA code)は英文版が原本となります。本規定の英文と和文に差異がある場合には、英文が優先されます。

  3. WADA規程の下に定められた5件の国際基準 • 禁止表国際基準禁止される物質と方法の一覧。 毎年更新されます。 • 検査に関する国際基準ドーピング検査に関わる各事項、ドーピング検査に対応する検査員側、及び検査対象となった競技者側の権利・義務事項などが規定されています。 • 治療目的使用に係る除外措置に関する国際基準禁止表に掲載された物質・方法を治療目的で使用せざるを得ない場合、申請するTUEが合法的に許可される手続きを定めています。 • 分析機関に関する国際基準WADAが公認する分析機関の運営及び認定更新に関する事項が規定されています。 • 個人情報保護に関する国際基準個人情報扱いに関する事項が規定されています。

  4. 禁止表国際基準

  5. TUE(Therapeutic Use Exemption)(治療目的使用に係る除外措置) • TUEとは、禁止物質・禁止方法を治療目的で使用したい競技者が申請して、認められればその禁止物質・禁止方法が使用できる手続き。 • 分析結果として禁止物質が検出されても、TUEを取得していればドーピング違反にならず、TUEを取得していなければドーピング禁止違反として制裁の対象となる。 • TUEは原則として事前に申請して許可を得る手続きであり、検査で禁止物質が検出された後で治療目的のための使用であることを主張しても制裁を免れることはできない。

  6. TUEの申請 • 1.TUE申請の承認の条件 • 以下の4条件をすべて満たすことが必要です。 • (1) 治療上使わざるを得ない(使用しないと健康上重大な障害を及ぼすことが予想される) • (2) 他に代替治療法がない • (3) 治療上使用した結果、競技力を向上させない • (4) 当該禁止物質又は禁止方法を使用する必要性が、以前に禁止されていた物質又は方法を使用したことの結果として生じた物ではないこと

  7. JADATUE申請書

  8. 規定の変更について • 禁止表国際基準、治療目的使用に係る除外措置に関する国際基準は毎年変更されます。 • 毎年変更された冊子が発行されますので常時最新の情報を把握することが必要

  9. JADAの活動内容 • JADAは我が国におけるドーピング防止活動を推進し、展開しています。現在、JADAに加盟する団体は60団体となっています(2008年3月)。今後もJADAは、競技会ならびに競技会外検査の実施、及びドーピング防止に関する教育・啓発活動やドーピング防止活動に関わる情報の管理・収集・提供などについても積極的な活動を実施していきます。

  10. (財)日本陸上競技連盟 (財)日本水泳連盟 (財)日本サッカー協会 (財)全日本スキー連盟 (財)日本テニス協会 (社)日本ボート協会 (社)日本ホッケー協会 (社)日本アマチュアボクシング連盟 (財)日本バレーボール協会 (財)日本体操協会 (財)バスケットボール協会 (財)日本スケート連盟 (財)日本アイスホッケー連盟 (財)日本レスリング協会 (財)日本セーリング連盟 (社)日本ウエイトリフティング協会 (財)日本ハンドボール協会 (財)日本自転車競技連盟 (財)日本ソフトテニス連盟 (財)日本卓球協会 (財)日本相撲連盟 (社)日本馬術連盟 (社)日本フェンシング協会 (財)全日本柔道連盟 (財)日本ソフトボール協会 (財)日本バトミントン協会 (社)日本ライフル射撃協会 (財)全日本剣道連盟 (社)日本近代五種・バイアスロン連合 (財)日本ラグビーフットボール協会 社)日本山岳協会 (社)日本カヌー連盟 (社)全日本アーチェリー連盟 (財)全日本空手道連盟 (社)日本クレー射撃協会 (財)全日本ボウリング協会 日本ボブスレー・リュージュ連盟 ( 全日本アマチュア野球連盟 (社)日本武術太極拳連盟 (社)日本カーリング協会 (社)日本トライアスロン連合 (社)全日本テコンドー協会 (財)日本ゴルフ協会 (社)日本ビリヤード協会 (社)日本スカッシュ協会 (社)日本ボディビル連盟 日本セパタクロー協会 (社)日本ダンススポーツ連盟 NPO法人全世界空手道連盟 新極真会 日本ドラゴンボート協会 (社)日本自動車連盟 (社)日本パワーリフティング協会 (財)日本モーターサイクルスポーツ協会 (財)日本障害者スポーツ協会 国際空手道連盟極真会館 (社)日本綱引連盟 (社)日本アメリカンフットボール協会 (社)日本オリエンテーリング協会 (財)日本ボールルームダンス連盟 NPO法人日本水中スポーツ連盟 日本フロアボール協会 (社)国際空手道連盟極真会館 全日本極真連合会 日本ローラースポーツ連盟 (財)全日本軟式野球連盟 (財)日本ゲートボール連合 (財)全日本なぎなた連盟 日本チェス協会 NPO法人日本ペタンク協会 JADA加盟団体

  11. JADA認定商品 • このマークは、JADAが認定商品として認めた商品に対し、ラベル上での貼付用に用いるマークです。 JADAの設ける基準をクリアしていることを表し、JADAとしての保証を示しています。 青空の下で走る人の絵柄と、ドーピング検査クリアの「OK」を意味する円を組み合わせたマークです。クリーンで、健全なスポーツマン精神を表現しています。

  12. WADA禁止表の各論

  13. S1.蛋白同化薬 •  いわゆる筋肉増強剤として、筋力の強化と筋肉量の増加によって運動能力を向上させ、同時に闘争心を高める目的で使用され、様々な投与方式で大量に使用されるため禁止。 •  クレンブテロール(スピロペント:喘息治療薬)→筋肉増強、ゼラノール(動物肥育ホルモン)→体重増加や成長促進作用、選択的アンドロゲン受容体調節薬(筋萎縮治療薬、アンドロゲン代替治療薬)→作用機序からドーピング物質 など様々な理由で禁止。

  14. 禁止表に掲載されている蛋白同化薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p4より)禁止表に掲載されている蛋白同化薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p4より)

  15.  滋養強壮薬には、蛋白同化剤(テストステロン)及び関連物質を含む漢方薬(海狗腎;カイクジン、麝香;ジャコウ、鹿茸;ロジン、鹿鞭;ロクベン)や医薬品以外のいわゆる健康食品として、滋養強壮目的の錠剤やドリンク剤が多数市販されており、これらの中にテストステロン等の関連物質が含まれている可能性も否定できません。国体期間中に限らず普段から使用しないようにしましょう。 使ってはいけない滋養強壮薬:蛋白同化剤(テストステロン)及び関連物質(商品名) 滋養強壮薬には、蛋白同化剤(テストステロン)及び関連物質を含む漢方薬(海狗腎;カイクジン、麝香;ジャコウ、鹿茸;ロジン、鹿鞭;ロクベン)や医薬品以外のいわゆる健康食品として、滋養強壮目的の錠剤やドリンク剤が多数市販されており、これらの中にテストステロン等の関連物質が含まれている可能性も否定できません。国体期間中に限らず普段から使用しないようにしましょう。 使ってはいけない滋養強壮薬:蛋白同化剤(テストステロン)及び関連物質(商品名) 蛋白同化薬を含む一般用医薬品

  16. 蛋白同化薬を含む一般用医薬品2 • 内服の毛髪用薬として用いられている成分(フィナステリド等のα-還元酵素阻害剤)2005年から禁止になりました。日本では2005年12月よりプロペシア(万有)という販売名で販売が開始されています。また、サプリメントの中にはその成分に似た物質が入っていることもあります。毛髪・体毛用塗り薬では、男性ホルモンが配合されているものがあり、これらも禁止されています。 使ってはいけない体毛用薬:蛋白同化剤(テストステロン)及び関連物質を含む(商品名)

  17. S2.ペプチドホルモン、成長因子及び関連物質S2.ペプチドホルモン、成長因子及び関連物質 • エリスロポエチン等は、赤血球生成促進因子であるため酸素運搬能が上昇し、持久力が必要な種目では運動能力の強化につながるため禁止。 • 成長ホルモンは脂肪組織におけるトリグリセリドの加水分解、肝臓でのグルコース排泄促進作用などを有するが、筋肉増強を期待する乱用はアレルギー症状や糖尿病を誘発し、大量投与で末端肥大症などの有害作用が発現するため禁止 • インスリン様成長因子は成長促進作用とインスリン様作用を有し、細胞の増殖と分化を促進するため禁止。 • 絨毛性ゴナドトロピン(CG)及び黄体形成ホルモン(LH)は、男子不妊症や男性の下垂体性性腺機能不全の治療に投与され、男性ホルモンの産生量を増加されるため、男性においてのみ禁止 • インスリンは筋肉におけるグルコースの利用とアミノ酸の貯蔵を促進し、蛋白の合成を刺激し、分解を抑制するために禁止。 • コルチコトロピン類(ACTH)は副腎皮質を刺激し、血中の糖質コルチコイド、鉱質コルチコイドを上昇させ弱い男性ホルモンの分泌促進作用を有するため禁止

  18. 禁止表に掲載されているホルモン(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p6より)禁止表に掲載されているホルモン(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p6より)

  19. S3.ベータ2作用薬 • すべてのβ2作用薬は光学異性体を含めて禁止 • 吸入サルブタモール(最大1日用量1600マイクロg)と吸入サルメテロールは禁止されずTUEは不要だが使用の申告は必要。 • 尿中サルブタモールが1000ng/mlを上回るときは、競技者が吸入治療(最大1日用量1600マイクロg以内)の結果であることを証明しないかぎり違反が疑われる分析報告とされる。

  20. β2-作用薬は常時禁止です。市販の鎮咳去痰薬に含まれるトリメトキノール、メトキシフェナミンにはβ2作用があり禁止物質とみなられます。 使ってはいけない鎮咳去痰薬: β2-作用薬を含む(商品名) β2作動薬を含む一般用医薬品

  21. S4.ホルモン拮抗薬と調節薬 • アロマターゼ阻害薬、選択的エストロゲン受容体調節薬は、乳癌治療薬、骨粗鬆症治療薬、排卵誘発薬として使われるが、抗エストロゲン作用を有するために禁止。 • ミオスタチン阻害薬は、筋肉増強を抑制するミオスタチンを阻害することにより、筋力向上が期待できるために禁止。

  22. 禁止表に掲載されているホルモン拮抗薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p7より)禁止表に掲載されているホルモン拮抗薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p7より)

  23. S5.利尿薬と他の隠蔽薬 • 以下の2つの理由から利尿薬は禁止されている。    ①排尿量を増加させ、尿中に排泄する禁止薬物・代謝物の尿中濃度を下げて、禁止物質の検出を逃れること    ②体重別種目で有利に導くために水分の排泄を促して体重を急速に減量すること、 • α-還元酵素阻害薬は2009年より禁止薬物から除外された。

  24. 禁止表に掲載されている利尿薬・隠蔽薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p7より)禁止表に掲載されている利尿薬・隠蔽薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p7より)

  25. M1.酸素運搬能の強化 • 自己血、同種血、異種血、すべての赤血球製剤を投与することをいう。(血液ドーピング) • 酸素摂取、酸素運搬、酸素吸入を人為的に促進すること、修飾ヘモグロビン製剤が含まれるが、これらに限定するものではない。

  26. M2.化学的・物理的操作 • ドーピングコントロールで採取された検体の完全性及び有効性を変化させるために改竄しようとすることは禁止されている。 • カテーテルの使用、尿のすり替え、尿の改変などが含まれるが、これらに限定されるものではない。 • 静脈内注入は禁止される。ただし、外科的処置の管理、救急医療・臨床的検査における使用は除く。

  27. M3.遺伝子ドーピング • 競技能力を高める可能性のある内因性遺伝子の発現を修飾する、細胞・遺伝因子の移入、細胞・遺伝因子・薬物の使用は禁止される。 • ペルオキソーム増殖因子活性化受容体デルタ(PPARδ)作動薬、PPARδ-AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)系作動薬は禁止される。

  28. S6.興奮薬 • 中枢神経系を刺激して敏捷性を高め、疲労感を低減して競争心を高める効果を有するが、疲労の限界に対する正常な判断力を失わせ、時には競技相手に危害を与えかねないため、禁止。 • 多くの一般用医薬品の感冒・鼻炎用薬には、エフェドリンやメチルエフェドリンなどが配合されている。

  29. 禁止表に掲載されている主な興奮薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p9より)禁止表に掲載されている主な興奮薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p9より)

  30. 漢方薬に注意 •  漢方薬を構成する生薬には、それぞれたくさんの成分が含まれており1つ1つの成分を禁止物質にあたるかどうか特定するのはとても困難です。漢方薬にも明らかに禁止物質を含むものがあり、麻黄はその代表です。さらに名前が同じでも製造会社、原料の産地、収穫の時期などで成分が違うことがあります。また、カタカナ表記で西洋薬と間違えてしまうような漢方薬もあります。例として、麻黄にはエフェドリン(指定物質)やメチルエフェドリン(指定物質)、茶葉にはカフェイン(監視プログラム)、ホミカにはストリキニーネ(指定物質)、陳皮にはシネフロン(監視プログラム)、そして前述の滋養強壮薬には蛋白同化作用を示す成分が含まれています。

  31. WADA禁止表(麻黄を含む漢方方剤)

  32. 多くの総合感冒薬(いわゆる風邪薬)には禁止物質のエフェドリンやメチルエフェドリン、プソイドエフェドリン等が含まれています。エフェドリンが含まれる場合はt1/2から考えて競技会3日前までに服用を止めましょう。多くの総合感冒薬(いわゆる風邪薬)には禁止物質のエフェドリンやメチルエフェドリン、プソイドエフェドリン等が含まれています。エフェドリンが含まれる場合はt1/2から考えて競技会3日前までに服用を止めましょう。 エフェドリン類を含む一般用医薬品

  33. 胃腸薬にはストリキニーネ(禁止物質)を含有する生薬ホミカが成分として含まれているものがあります。ストリキニーネ(ホミカ)は興奮剤として禁止され、検出されれば直ちに違反です。胃腸薬を使う場合はホミカ(ストリキニーネ)が含まれていないことを確認しましょう。 使ってはいけない胃腸薬胃腸薬にはストリキニーネ(禁止物質)を含有する生薬ホミカが成分として含まれているものがあります。ストリキニーネ(ホミカ)は興奮剤として禁止され、検出されれば直ちに違反です。胃腸薬を使う場合はホミカ(ストリキニーネ)が含まれていないことを確認しましょう。 使ってはいけない胃腸薬 ストリキニーネ(ホミカ)を含む一般用医薬品

  34. S7.麻薬 • 鎮痛、鎮静による精神・心理機能の向上とリラクゼーション、また陶酔感、多幸感を期待して使用されるため、禁止。 • 副作用として、呼吸抑制、呼吸麻痺、依存性、血圧下降、ショック、めまい、眠気、嘔吐、虚脱、便秘、筋萎縮、視力調節障害がみられる。 • モルヒネ/コデイン比は監視プログラムにて競技会時のみ監視される。 • 麻薬及び向精神薬取締法にて規制されている。

  35. 禁止表に掲載されている主な麻薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p10より)禁止表に掲載されている主な麻薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p10より)

  36. S8.カンナビノイド • 思考、知覚、気分を異常に変化させ、多幸感、高揚感を期待して使用されるため、禁止。 • 憂鬱感、被暗示性の増強、錯乱、幻覚を伴うことがあり、選手が不安や焦りから逃避する目的で嗜癖に陥る危険性がある。 • 大麻草の葉を乾燥させたものがマリファナで、樹脂がハシシュである。 • 尿中代謝物のテトラヒドロカンナビノール(THC)が15mg/mlを超えた場合、陽性として報告される。 • 大麻取締法によって規制されている。

  37. S9.糖質コルチコイド • エネルギー代謝を活性化させ、競技力向上をねらって使用されるため、禁止。 • 経口、静脈内、筋肉内、経腸内使用はすべて禁止。治療目的の使用の場合、TUE申請が必要。 • 関節内、関節周囲、腱周囲、硬膜外、皮内、吸入使用については、治療使用に係る除外措置に関する国際基準に従って、使用の申告が必要。 • 耳、口腔内、皮膚、歯肉、鼻、目、肛門周囲の疾患に対する局所的使用は禁止されず、TUE申請及び使用の申告は不要。

  38. P1.アルコール • 下記の競技において、競技会に限って禁止される。 航空スポーツ、アーチェリー、自動車、空手、近代五種、モーターサイクル、ナインピンおよびテンピンボウリング、パワーボード • 血中濃度が35mg/mlを超えると、精神運動障害が発現、精緻で複雑な運動調節機能の障害やバランスの維持が不安定になり、反応時間や運動野力が低下する。 • 検出方法は、呼気分析または血液分析である。ドーピングが成立する閾値(血液の値は)0.10g/lである。

  39. P2.ベータ遮断薬 • 下記の競技において、競技会に限って禁止される。 航空スポーツ、アーチェリー、自動車、ビリヤードおよびスヌーカー、ボブスレー、ブール、ブリッジ、ゴルフ、体操、近代五種、モーターサイクル、ナインピンおよびテンピンボウリング、パワーボード、セーリング、射撃、スキー/スノーボード、レスリング • 静穏作用のため、選手の不安解消や「あがり」の防止、また心拍数と血圧の低下作用での心身の動揺を少なくするため禁止。

  40. 禁止表に掲載されている主なベータ遮断薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p13より)禁止表に掲載されている主なベータ遮断薬(『薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック2009年版』p13より)

  41. 監視プログラム • 禁止表に掲載されていないが、濫用のパターンを把握するために監視することを望む物質について、WADAは監視プログラムを策定しなければならない。

  42. ドーピング検査手順

  43. ドーピング検査手順(『公認スポーツファーマシスト認定プログラム』より)ドーピング検査手順(『公認スポーツファーマシスト認定プログラム』より)

  44. ドーピング事例

  45. オリンピックにおけるドーピングの歴史

  46. リック・ガトームソン(ソフトバンク)の事例(2007年8月10日)リック・ガトームソン(ソフトバンク)の事例(2007年8月10日) • 2007年8月10日、ガトームソンが7月13日の対ロッテ13回戦で行われたドーピング検査で禁止薬物(フィナステリド)に陽性反応を示した事、それに伴い本人に対して同日より20日間の出場停止処分、所属球団のソフトバンクに対して制裁金750万円を科した事を発表した。 • 2007年より本格的に開始された日本プロ野球でのドーピング検査で違反者が出た初めての事例。 • これを受けて球団は、ガトームソンは2007年2月に行われたキャンプでのドーピング説明会で球団側にフィナステリドを含む育毛剤の服用を申請したが球団がNPB側への照会を怠ったため服用を続けたと説明した。その後の球団による聞き取り調査で、ガトームソンがヤクルト所属当時にフィナステリドが禁止薬物に該当するとの警告を受けていた事が確認されたことが発表された。 • なお、フィナステリドは2009年よりWADAの禁止リストから除外されている。

  47. ミッチェル報告書(2007年12月13日発表) • アメリカの元上院議員ジョージ・J・ミッチェルによる、メジャーリーグでの筋肉増強剤使用の実態調査報告書。息子が筋肉増強剤に手を出し、副作用による鬱が原因で自殺したことがドーピング問題へ取り組むきっかけになった。 • 21ヶ月間におよぶ調査は総計409頁にわたる報告書にまとめられ、ステロイドをはじめとする薬物の使用経験があるとされる選手として、89名の実名を挙げている。 • 報告書中で名指しされた選手には、バリー・ボンズ、ロジャー・クレメンス、アンディ・ペティット、ミゲル・テハダ、エリック・ガニエなどがいる。

  48. ルイス・ゴンザレス(巨人)の事例(2008年5月26日、読売巨人軍公式HPより)ルイス・ゴンザレス(巨人)の事例(2008年5月26日、読売巨人軍公式HPより) 4月30日、対広島戦が開催された東京ドームで、NPBによるドーピング検査が行われました。検査は特定の選手に絞ったものではなく、ジャイアンツでは、くじ引きによりゴンザレス選手を含む2人の選手が検査対象となりました。2選手は所定の手続きに従って尿検査を受け、「A検体」「B検体」の二つのサンプルが取られました。 5月21日午後7時半ころ、NPBから「ゴンザレス選手のA検体に陽性反応があった」と球団代表に連絡が入りました。検出された禁止物質は「クロベンゾレックス」「アンフェタミン」「パラヒドロキシアンフェタミン」の3種類。分析機関の所見では、「クロベンゾレックスを投与した状況と一致している」ということです。クロベンゾレックスを体内に摂取すると、しだいに体内で代謝されてアンフェタミン、パラヒドロキシアンフェタミンが生成されます。いずれも興奮薬として競技会検査の禁止対象となる物質に指定されています。またこれら検出された物質は、通称「グリーニー」といわれる薬物に特徴的なものであるとのことです。 この日行われたロッテ戦終了後、球団代表が千葉市内のホテルにゴンザレス選手を呼び、検査結果が陽性であることを通告し、事情を聴きました。ゴンザレス選手は「まったく身に覚えがない」と述べ、分析機関に保管されている「B検体」の再分析を希望しました。球団としても判断に慎重を期すため、翌日の22日、球団代表がNPBに対してB検体の再分析を申請しました。この日は一軍の試合はありませんでした。 翌23日、球団はゴンザレス選手の一軍登録を抹消しました。 25日にはB検体の検査が行われ、こちらも陽性であることが判明しました。その結果を受けて、26日に開かれたアンチ・ドーピング特別委員会が今回の処分を決定したものです。

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