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個別の指導計画 - 「学習する組織」,「チーム」での支援へ -. 独立行政法人 国立特殊教育総合研究所 教育支援研究部 研究員 齊 藤 宇 開 . 「特殊教育」 ●児童生徒の障害の程度等に応じ特別の場で指導を行う。 「特別支援教育」 ●障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う。. LD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒に対応. 個に応じたプログラムが不可欠. 特別支援教育の推進を!. 一貫性と継続性を探求する. 個別の教育支援計画
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個別の指導計画 - 「学習する組織」,「チーム」での支援へ- 独立行政法人 国立特殊教育総合研究所 教育支援研究部 研究員 齊 藤 宇 開
「特殊教育」 ●児童生徒の障害の程度等に応じ特別の場で指導を行う。 「特別支援教育」 ●障害のある児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う。
LD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒に対応LD,ADHD,高機能自閉症の児童生徒に対応 個に応じたプログラムが不可欠 特別支援教育の推進を! 一貫性と継続性を探求する 個別の教育支援計画 特別支援教育コーディネーター 広域特別支援連携協議会 専門性をさらに強化して!
個別の教育支援計画(平成17年度までに) 個別の指導計画との関係 「個別の指導計画」は,基本的には教育課程に基づいた児童生徒の教育内容をより具体化する「指導」中心 • 今後は「個別の教育支援計画」が上位概念として存在 「個別の教育支援計画」を作成する際には,保護者,福祉,医療,労働等との対等な連携のもとに選ばれた教育的ニーズを導き出す • これを基にして「個別の指導計画」を作成
どんな計画なの? 個別の支援計画(個別の教育支援計画) 英語 下記の項目を入れてみよう < 個別の支援計画(個別の教育支援計画),療育計画,個別の指導計画,個別支援計画,個別移行支援計画,IFSP,IEP,ITP> 療育計画 個別の指導計画 個別支援計画 個別移行支援計画 IFSP IEP ITP
どんな内容なの? (1)特別な教育的ニーズの内容を明らかにする。 例えば学齢期では学校を支援の中心となる機関として定め,保護者や関係者,関係機関との連携・協力関係を構築し,特別な教育的ニーズの内容を明らかにしていく。 (2)適切な教育的支援の目標と内容を明らかにする。 教育的な支援の目標及び基本的内容を明らかにする。福祉,医療等教育以外の分野からの支援が必要となる場合はその旨を併せて記述する。 (3)教育的支援を行う者・機関を明らかにする。
誰が作るの? 「個別の教育支援計画」の作成担当者及び中心となる機関に関しては,盲・聾・養護学校又は小・中学校,若しくは高等学校が中心となって作成することが多くなると思われる。 「広域特別支援連絡協議会」 「個別の教育支援計画作成委員会」 特別支援教育コーディネーター 教育委員会に置かれる専門家チーム 特殊教育センター等
PDSサイクル,PDCAサイクルの導入 PDSサイクル Plan(計画) Do(実施) See(評価) 修正 変更
例えば,「個別の指導計画の充実」「システムに取り込む連携」「プロセス重視のチームアプローチ」例えば,「個別の指導計画の充実」「システムに取り込む連携」「プロセス重視のチームアプローチ」 日々の授業を充実させるための プロセス重視のチームアプローチへ
個別の指導計画の充実へ • 授業を充実させるための「個別の指導計画」 • 専門性の発揮 • 保護者との連携協力
①児童生徒の障害の重度・重複化,多様化がすすみ,教師を取り巻く諸状況が混沌化。目の前の児童生徒に対して何をどのように指導して良いのか確信がもてない。職務達成感やこれに基づく特殊教育に対する一体感を醸成することが難しい。②学校における教師組織の巨大化。学校長は管理・運営上,教師は職務執行上のコミュニケーションの問題となる。教師がチームを組んで学級経営や指導にあたるためには教師間のコミュニケーション活動の活性化は欠かせない。③特殊教育諸学校における組織風土の問題。一般的に教師集団は新奇の事態に警戒感をもちやすく,その態度は保守的だと言われている。①児童生徒の障害の重度・重複化,多様化がすすみ,教師を取り巻く諸状況が混沌化。目の前の児童生徒に対して何をどのように指導して良いのか確信がもてない。職務達成感やこれに基づく特殊教育に対する一体感を醸成することが難しい。②学校における教師組織の巨大化。学校長は管理・運営上,教師は職務執行上のコミュニケーションの問題となる。教師がチームを組んで学級経営や指導にあたるためには教師間のコミュニケーション活動の活性化は欠かせない。③特殊教育諸学校における組織風土の問題。一般的に教師集団は新奇の事態に警戒感をもちやすく,その態度は保守的だと言われている。 教師として職能成長へと向かわせることの困難さ <安藤隆男.2001>
個別の指導計画の反省(東京IEP研究会) ①当初は、関係者みんながその子どものことを一緒に考えていくための枠組みとしてIEPを作ったが、形式だけが先行していき表の穴埋め作業となっていて、子どもに関係する人々がコミュニケーションをとりながら一緒に考えていく方向に向いていない。 ②親のニーズを尊重していくという発想は現場に浸透していったが、最優先とされそのまま目標となってしまうパターンが増えている。本来はニーズを明らかにする際に,親と先生とが話し合って調整をしていくことを重要視したはずだったが、このごろは親と争わなくなってしまう傾向が強い。 ③エコロジカルな評価を取り入れることによって、より生活に根ざした目標の選択が広がってはきたが、一方で教えるべきことが教えられないでいる現実も出てきて、以前より物が教えられていない状況が見える。
「特に・・・」 ①プロセスを重視 親との関係や関連機関との関係の中で、子どもを中心にコミュニケーションが促進されていく方向へ改めて軌道修正する必要があるかもしれない。 ②教育の場として 各年齢段階で教えなくてはならない基本的な部分が、教えられずにいる現状があり、これを明確にしていくことが必要かもしれない。
二つのチーム- ハード構造とソフト構造 -二つのチーム- ハード構造とソフト構造 - プロセス重視のチーム・アプローチのために ①チームの運営・維持を目的とするチーム (ハード構造) ②子どもの支援を実際に検討するチーム (ソフト構造) • 「支援チームづくりの在り方」(肥後祥治)発達の遅れと教育2004.10月号No.566より
①チームの運営・維持を目的とするチーム ・支援者全員が参加できることが理想 ・組織の経営担当者をメンバーに ・関係する分掌の主任もメンバーに ・養護教諭等,他職種もメンバーに ◎管理職や主任等との情報交換を行うシステムを構築しておく
②子どもの支援を実際に検討するチーム ・校内(施設内)委員会等の目的として,支援者支援をとおして子どもを支援する等,目的をはっきりしておく(ミッション・ビジョンの明確化) ↓ 支援者が個々にがんばるといった組織文化にアプローチできる。
②子どもの支援を実際に検討するチーム ◎二つのルールをチームで確認 ↓ ①専門的な知識の有無から同僚を判断しない。 ex)月に迷ったゲームなど,コミュニケーションゲーム等の活用 ②事例検討会等では,発表者を批判せず,自分ならどうするかといった視点で協議する。 ex)インシデント・プロセス法,ブレーンライティング法, PATH法等の活用
「チーム(複数)で支援することが望ましい。」と,実感してもらうために。「チーム(複数)で支援することが望ましい。」と,実感してもらうために。 • 例えば,コミュニケーションゲーム等を活用して,支援者間の対人関係やコミュニケーションパターンの改善に取り組む ↓ • 孤立感や,多忙感を抱える支援者を支援することにつながる ↓ • 「学習する組織」,「チーム」での支援が可能になる