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第4章 LANとWAN

第4章 LANとWAN. 4.1 様々な通信サービス 4.2 伝送媒体 4.3 アクセスネットワーク 4.4 バックボーンネットワーク 4.5 LAN 4.6 インターネット技術 4.7 ネットワークの性能 4.8 ネットワークセキュリティ 4.9 電気通信事業法と電気通信サービス. 4.3 アクセスネットワーク技術. 4.3.1 アクセスネットワークとは 4.3.2 メタリックアクセス技術 4.3.3 光アクセス技術 4.3.4 固定無線アクセス技術 4.3.5 CATVアクセス技術 4.3.6 衛星通信技術 4.3.7 移動通信技術.

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第4章 LANとWAN

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  1. 第4章 LANとWAN 4.1 様々な通信サービス 4.2 伝送媒体 4.3 アクセスネットワーク 4.4 バックボーンネットワーク 4.5 LAN 4.6 インターネット技術 4.7 ネットワークの性能 4.8 ネットワークセキュリティ 4.9 電気通信事業法と電気通信サービス

  2. 4.3 アクセスネットワーク技術 4.3.1 アクセスネットワークとは 4.3.2 メタリックアクセス技術 4.3.3 光アクセス技術 4.3.4 固定無線アクセス技術 4.3.5 CATVアクセス技術 4.3.6 衛星通信技術 4.3.7 移動通信技術

  3. 4.3.1 アクセスネットワークとは ユーザ端末と通信事業者を接続するためのネットワーク。 利用者側と高々1マイル程度の距離を接続するという意味で ラスト・ワン・マイルとも呼ばれている。 ① アクセスネットワークとしては,ISDNやADSLが代表的であったが, 光ファイバによるFTTH,無線によるFWA等, 高速アクセスネットワークのサービスも提供されるようになってきた。 ② 多様なサービス提供を可能にするために,多種多様なプロトコル,伝送方式, メディアに対応したマルチサービス・スイッチも提供されるようになってきている。

  4. サービス総合ディジタル網 (ISDN : Integrated Service Digital Network) 4.3.2 メタリックアクセス技術(1)ISDN ① 狭帯域 ISDN (N-ISDN : Narrow-band aspect of ISDN) ・ 基本インターフェースは,2つのBチャネル(64 kbps)と1つのDチャネル (16 kbps)を多重伝送する。Dチャネルはシグナル信号を伝送する。 ・ 「2B+D」とも呼ばれる。 ・ 1回線で8台までの電話機・端末機を接続できる。 ・ 一次群インターフェースでは, 2つのBチャネルに加えてH0 (384 kbps), H1(1,536 kbps)チャネルを多重伝送するので更に高速化が可能である。 ② 広帯域 ISDN(B-ISDN : Broad-band aspect of ISDN) ・ ATM(Asynchronous Transfer Mode)技術を用いたISDN。 ・ ATMでは,固定長セルを使って非同期転送モードによる転送を行う。 ・ 100 Mbps 以上の高速通信に対応するため入回線/出回線の接続は ハードウェア動作による。

  5.   狭帯域ISDNのサービス ISDNのサービス(-はサービスなし) サービス名 チャネル 回線交換 パケット交換 制御信号 INSネット64 B(64 kbps) サービスあり サービスあり   - D(16 kbps)   - サービスあり サービスあり INSネット1500 B(64 kbps) サービスあり サービスあり   - H0 (384 kbps) サービスあり   -   - H1 (1,536 kbps) サービスあり   -   - D(64 kbps)    - サービスあり サービスあり INSネット1500 では,1回線が電話23回線分に相当する。 後述するように,他のINS(例えば64)を併用すれば, 64 kbps のDチャネルも回線として用いることができるので, 24 回線分として使用することができる。

  6. 通信 モード パケット交換 回線交換 信号 チャネル タイプ B (64 kbps) ○ ○ D (16 kbps) ○ ○   基本インターフェース 構成とサービス 加入者線路(一対)など (メタリックケーブル) 回 線 終 端 装 置 Bch(64kbps) Bch(64kbps) Dch(16kbps) バス配線形式 NTT メタリック ケーブル 2B+D DSU

  7.   一次群インターフェース 通信 モード (b) 一次群インターフェース パケット交換 回線交換 信号 加入者線路など(光ファイバ) 構成とサービス ディジタルPBX 回線終端装置 ・ ・ ・ ・ ・ ・ Bch(64kbps) ×23 ・ ・ ・ チャネル タイプ Dch(64kbps) B (64 kbps) ○ ○ 加入者線路など(光ファイバ) H0 (384 kbps) ○ ディジタルPBX 回線終端装置 ・ ・ ・ ・ ・ ・ Bch(64kbps) ×24 ・ ・ ・ (注)H1 (1.5 Mbps) ○ D (16 kbps) Dch ○ ○ 2B+Dまたは 23B+DのDch と 共用 (注)  H1には,1.536 kbps( H11)と 1.920 kbps( H12)がある。 光ファイバ NTT ディジタル PBX DSU

  8.   N-ISDNに関わる用語 ① アウトバンド信号方式 通信チャネルとは別のチャネルで呼信号やシグナル信号を送る方式。 N-ISDNではDチャネルで信号を送るので,アウトバンド信号方式である。 ② インバンド信号方式 通信チャネルと同じチャネルで呼信号やシグナル信号を送る方式。 DDX-PなどのX.25パケット網はインバンド信号方式である。 ③ LAPD(Link Access Procedure on the D-Channel) N-ISDNでは,制御信号用に D チャネルを使ってデータリンクを行うので こう呼ばれる。

  9.   伝送方式の復習 「5.5.2 データ伝送技術」における以下の事柄について 思い出そう。 ① DSUでは,データ信号をデジタル伝送路に送出する際, データ信号のクロック数をデジタル伝送路のクロック数に一致させる。 ② DSUでは,データ信号を伝送路に乗せるとき, エンベロープ形式に変換する。 ③ 単点サンプリングは,2400 bps 以上の同期式DSUで用いられる。 ④ 多点サンプリングは,1200 bps 以下の同期式DSUで用いられる。

  10.   Dチャネル競合制御について ① ISDNの基本インターフェースの下り方向では, ブロードキャストで各端末宛に多重化された情報を垂れ流す。 各端末は自分に必要な情報だけを取り込むので競合は発生しない。 ② 上り方向では,複数端末が限られたチャネルを使用するので, 必然的に競合状態が発生する。 ③ 上り方向でも, D チャネルシグナリングにより B チャネルの割り当てを行うので, Bチャネルに対する競合はない。 ④D チャネルでは,複数端末がパケット多重方式で共用するので, 競合が生じる可能性がある。 したがって,上り方向 D チャネルでは,競合制御が必要となる。

  11. 網終端(NT : Network Terminal)   Dチャネル競合制御の手順 ① Dチャネルが使用されているかどうかをキャリアセンスによってチェックする。 ② 空いていれば信号を送出する。[注] ③ 信号送出中に競合が生じたかどうかを監視(衝突検出)し, 衝突が検出されなければ通信が成立したとみなす。 ④ 競合を検出するには,自端末が送出した D チャネルビットと NTから受信したエコービットを比較して,異なるときに競合と判定する。 ③ 衝突を検出したら,いったん信号送出をやめて 再度①から繰り返す(再アクセス) [注] Dチャネルが空き状態のとき,エコーチェックビットは 7 個以上の 1 が連続しており,それ以外のとき使用状態である。

  12.   Dチャネル競合制御(その3) 網終端 0 0 1 0 エコー コピー Dチャネル衝突検出と生き残り 0 1 A ×衝突 A 0 0 1 1 ×衝突 B B 0 0 1 0 C C 衝突をいつまでも検知しなかったホストが生き残る。 いわば「知らぬが仏」が生き残るといえる。

  13.   Dチャネル競合制御(その4) 優先度付与による再アクセス ① ビット 1 が何ビット連続しているかをカウントし,ある値X1(7以上)に達したら 空き状態と判定し,ある値X2に達したらデータ送出を決定する。 ② X1,X2の値が小さい端末は,空き状態判定・データ送出のタイミングが早く, 値が大きい端末はタイミングが遅い。    X1,X2を優先度として使う。(ビット1の連続検出回数という) ① 情報送出に成功した端末のX1,X2は1だけ増加させることでを優先度を低くする。 ② 他に情報を送信したい端末がない場合,初期値に戻す。 (カウンタ値が増加したX1,X2に等しくなったら初期値に戻す)

  14.   2線式伝送方式 ① 時分割方向制御伝送方式 時分割により上り,下り方向を切り替える方式。 いわゆるピンポン伝送と呼ばれる。 ② エコーキャンセラ方式 1対のメタリックケーブルに双方向の信号を乗せ,端末と交換機では ハイブリッド回線で上下信号を分離して伝送を行う方式。

  15.   時分割方向制御伝送方式の場合 ① ユーザ端末からの信号は,一時的にバッファメモリに蓄積された後, 時間圧縮されバイポーラ信号に変換されて加入者線に送出される。 ② 受信側交換機では,受信した信号をバッファメモリに蓄積して, 時間伸張して元の信号に変化し受信側端末に送る。 ③ 信号変換は時間圧縮により生じた時間を利用して行われる。 ④ 時分割方向制御伝送方式では,送受信を交互に伝送するので, 近端漏話雑音の影響がないので,伝送可能距離を伸ばすことができる。

  16.   エコーキャンセラ方式の場合 ① 送信信号の一部がハイブリッド回路を介して受信方向に回り込み 受信信号と重さなり,信号誤りが生じるおそれがある。 ② このため,エコーキャンセラにより送信信号から回り込むエコー成分を予測し,受信信号から取り除く。 ③ エコーキャンセラ方式では,双方向伝送により伝送ビットレートを 低く抑えることができ,線路における伝送損失や漏話が減少するので 伝送距離を伸ばすことができる.

  17. (2)B-ISDN 広帯域 ISDN(B-ISDN : Broad-band aspect of ISDN) ① ATM(Asynchronous Transfer Mode)技術を用いたISDN。 ② 1987年,短い固定長のパケットを使用したマルチメディア通信用の 多重化方式がフランスから提案され,検討が開始された。 これがATMの原型である。 ③ ATMでは,固定長セルを使って非同期転送モードによる転送を行う。 ④ 従来の通信用チャネルは,フレーム内のバイト位置で 周期的に割り当てられ,チャネル識別はバイト位置で行われる。 ATMでは,ヘッダ内のラベル(ずれを指すポインタ)で位置指定を行うので, バイト位置固定ではない。ラベルで標準点からのずれを示すので ラベル多重とも呼ばれる。

  18. UNI : User-Network Interface NNI : Network-Network Interface   ATMセル構造 [ATMセル構造の種類] 2種類 ① UNI用セル(ユーザ側の装置に送受されるセル) ② NNI用セル(ATMネットワーク間を転送されるセル) [セルヘッダ構成] GFC: Generic Flow Control 一般フロー制御 VPI: Virtual Path Identifier 仮想パス識別子 VCI : Virtual Channel Identifier 仮想チャネル識別子 PT : Payload Type ペイロードタイプ res : reservation (PTの中の1ビット) 予約 CLP : Cell Loss Priority セル破棄優先表示 HEC : Header Error Control ヘッダエラー制御 UNI [セル基本構成] VPI 1 GFC 2 VPI 1 VCI 3 セルヘッダ 5 oct ~ CLP 4 PT 5 5 HEC(ヘッダ誤り制御) 6 NNI 情報 フィールド 48 oct ~ 1 VPI 2 53 3 VCI UNI,NNI,網間 を通じて同一構成 4 CLP PT HEC(ヘッダ誤り制御) 5

  19. VPI : Virtual Path Identifier(仮想パス識別子) VCI : Virtual Channel Identifier(仮想チャネル識別子)   伝送路の識別 ① 伝送路は,送信元と宛先間の仮想チャネルと仮想パスを指定する VPIとVCIで識別される。 ② VPI と VCI は階層関係にあり,上位の VC レイヤは,1つ下の VP レイヤを サーバとして利用する。 ③ VP レイヤは,伝送媒体が提供する実際の信号のやりとりによって サービス提供を受ける。 ④ それぞれの階層には,情報伝送の管理・運用を行うハンドラがある.

  20.   通信方式 ① 多くの情報を送る場合,ATMではセルの送出頻度を高くして, 広い帯域のコネクションにする。 ② 53バイト固定のセルであるため,ハードウェアによる転送が可能である。 ③ フロー制御も,ハードウェアでも可能な単純な処理に限定し, 出力側回線に空きがないときは待合せにせず,破棄することが原則である。 ④ データ保証のための処理も端末に任せて,プロトコル簡略化を図っている。

  21. 要求サービス品質(QoS:Quality of Service)   サービスクラス サービスしようとする通信のトラフィック特性や伝送品質に関する要求を あらかじめ申告し,要求に応じたコネクションを提供して,通信の品質を 満足または保証する。この要求を通信の品質に対するQoSという ① QoS には,セル転送遅延,セル遅延変動,セル廃棄率などがある。 ② 呼の設定時または呼の通信中に,サービス品質について交渉(ネゴシェート)する ことができる。 ③ サービスの品質についての交渉では,トラフィック特性面から QoS を クラス分けし,必要なパラメータを明示的あるいは暗黙的に申告する。

  22.   申告するパラメータ ① PCR (Peak Cell Rate) : 最大セル速度 ② SCR (Sustainable Cell Rate) : 平均的なセル速度 ③ MCR (Minimum Cell Rate) : 最低保証セル速度 ④ MBS (Maximum Burst Size) : 最大バーストサイズ(PCRが継続する度合い)

  23. ① PCR (Peak Cell Rate) : 最大セル速度 ② SCR (Sustainable Cell Rate) : 平均的なセル速度 ③ MCR (Minimum Cell Rate) : 最低保証セル速度 ④ MBS (Maximum Burst Size) : 最大バーストサイズ   帯域割当て ① 固定ビットレート(CBR:Constant Bit Rate) リアルタイムの音声(通常の電話)など,定常的に一定のトラフィックが 発生するような固定速度型通信を想定。PCRを申告する。 ② 可変ビットレート(VBR:Variable Bit Rate) 常時PCRを必要としないが,たまにPCRの帯域を必要とする通信。 例えば,動画像転送で差分符号化方式の場合,通常差分のみを送ればいいが 画像全体をおくる場合,広い帯域を要する。PCRに加え,SCR,MBSを申告する。 ③ 混雑度合いに応じたビットレート(ABR:Available Bit Rate) 通信中にネットワークの混雑度合いを端末にフィードバックし, 端末はそれに応じたセル送出を制御する。PCRおよびMCRを申告する。 ④ 制御を行わないビットレート(UBR:Unspecified Bit Rate) ABRで行うような制御は行わず,空きがあれば転送されるが, なければ破棄する。申告は行わない。

  24. 申告パラメータとトラフィック特性上の分類との関係申告パラメータとトラフィック特性上の分類との関係 CBR VBR ABR UBR 音声 動画像 擬似回線 可変速度 符号化 音声/動画像 主な対象 アプリケーション トラフィック 特性の分類 ファイル転送 LAN間接続 PCR SCR MBS 申告パラメータ PCR PCR MCR なし セル損失率 セル遅延時間 セル遅延変動 セル損失率 セル遅延時間 セル遅延変動 保証される品質 セル損失 なし

  25. セル組立/分解(CLAD:Cell Assembly/Disassembly) 仮想チャネル結合(VCC:Virtual Channel Connection) 仮想パス識別子(VPI:Virtual Path Identifier) 仮想チャネル識別子(VCI:Virtual Channel Identifier) データ転送 ATM のデータ転送では,送信の際ヘッダを付加し,受信の際ヘッダを取り除く。 このための装置を CLAD と呼ぶ。 既存端末や LAN と接続するには CLAD が必要となる。 ① ATM では,通信に先立って2つの端末間にVCCを張る必要がある。 ② ATM 交換機では ・ 入力側 VPI / VCI と入力ポート番号 ・ 出力側 VPI / VCI と出力ポート番号 の変換表を保持し,入力セルの VPI / VCI をキーにして変換表を検索し, 出力側の VPI / VCI に書き換えて出力ポートに送出する。 ③ VPI / VCI を付け替えられたセルは,組合せ変換点のノードで, 出力側の VP に向かうことになる。 VP の組合せを変更する機能をクロスコネクトという。

  26. 仮想チャネル結合(VCC:Virtual Channel Connection) 仮想パス識別子(VPI:Virtual Path Identifier) 仮想チャネル識別子(VCI:Virtual Channel Identifier) データ転送の簡単な例(1) VP / VC の簡単なバーチャルコネクション S1 S2 H1 1 VCC1 2 H3 3 1 H2 2 3 H4 VCC2 A:VCC1(ホストH1~H3) 1/100(H1-S1/1)→1/300(S1/3-S2/1)→ 1/200(S2/2-H3) B:VCC2(ホストH2~H4) 1/100(H2-S1/2)→1/200(S1/3-S2/1)→ 1/400(S2/3-H4) S1 の VPI / VCI 変換表 S2 の VPI / VCI 変換表 ボート VPI / VCI ポート 入力 入力 出力 出力 1 1/100 1/300 3 2 1/100 1/200 3 3 1/300 1/100 1 3 1/300 1/100 2 ボート VPI / VCI ポート 入力 入力 出力 出力 1 1/200 1/400 3 1 1/300 1/200 2 2 1/200 1/300 1 3 1/400 1/200 1

  27. 仮想チャネル結合(VCC:Virtual Channel Connection) 仮想パス識別子(VPI:Virtual Path Identifier) 仮想チャネル識別子(VCI:Virtual Channel Identifier) データ転送の簡単な例(2) VP / VC の簡単なバーチャルコネクション S1 S2 H1 1 VCC1 2 H3 3 1 H2 2 3 H4 VCC2 A:VCC1(ホストH1~H3) 1/100(H1-S1/1)→1/300(S1/3-S2/1)→ 1/200(S2/2-H3) B:VCC2(ホストH2~H4) 1/100(H2-S1/2)→1/200(S1/3-S2/1)→ 1/400(S2/3-H4) S1 の VPI / VCI 変換表 S2 の VPI / VCI 変換表 ボート VPI / VCI ポート 入力 入力 出力 出力 1 1/100 1/300 3 2 1/100 1/200 3 3 1/300 1/100 1 3 1/300 1/100 2 ボート VPI / VCI ポート 入力 入力 出力 出力 1 1/200 1/400 3 1 1/300 1/200 2 2 1/200 1/300 1 3 1/400 1/200 1

  28. バッファ管理(1) ATM交換機では,ひとつの1スイッチにおける1サイクルのタイミングを 交換機内の同期と合わせるために,1単位のスイッチを複数並べて構成する。 ① ATMセルが150 Mbps で到着すると,セル長が53バイト固定なので 秒当り到着セル数=150×106/(53×8ビット)=約 360,000セル/sec になる。 ② 従って,スイッチングする単位は, 1/360,000 = 2.8μ sec 程度である。 ③ 入力回線数は,16から1024であるため,2.8μ sec ごとに16から1024個の バッファを束にして,スイッチングすることになる。 ④ 1つのセルが入力回線バッファから取り出され, 内部の単位スイッチを複数段経由して交換機の出力側に受け渡すので, 入力側から出力側に到達する時間は,最も順調な場合, 2.8μ sec と段数の積となる。

  29. バッファ管理(2) ATM交換機では,以下の点が要求される。 ① 廃棄されるセルの割合をできるだけ少なくする。 緊急時のセル廃棄率は,通常1012個に1セル程度が限度とされる。 ② 仮想回線(VC)上のセル到着の順序は出側でも同じにする. ATM交換機での入力側で受け取ったセルの順序を変えないで, 出力側に出すこと。従って,必ずFIFOのバッファリングでなければならない。 単位スイッチを多段階に接続して組み立てると, 複数回線から同時に入力されたセルが 同じサイクルで同じ出力回線に出てしまい, 衝突するケースが生じる。

  30. バッファ管理(3) 出力バッファ型 FIFOバッファ セレクタ+バッファ 入力バッファ型 セルフ ルーチング スイッチ M U X ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ クロスポイントバッファ型 FIFOバッファ

  31. ADSL : Asymmetric Digital Subscriber Line (3)ADSL ① 符号化方式としては,直交振幅変調(QAM: Quadrature Amplitude Modulation)を 拡張したDMT(Discrete Multi Tone)を用いている。 ② 反射による雑音を除去するエコーキャンセラを用いて, 同一帯域を上下通信で共有する。 送信装置 エコー キャンセラ ハイブリッド - 信号 除去 + 受信装置

  32.   上り信号の除去 上り下り混在 音声は スプリッタで 除去 信号強度 下りのみ信号 加入者側信号 ① 音 声 エコーキャンセラは反射除去装置としてではなく 上り信号除去のために用いる。 周波数(KHz) 0 1,110 25 4 164 256 38 7 39 トーン番号 上り信号 信号強度 加入者側信号 ② 周波数(KHz) 0 25 4 1,110 164 38 7 39 256 トーン番号 音声を除いた信号から エコーキャンセラで上り信号を差し引く 信号強度 加入者側信号 ③ 周波数(KHz) 0 4 25 1,110 164 38 7 39 トーン番号 256

  33. DMT(Discrete Multi Tone)   DMTの仕様 ① 周波数帯域 0 Hz ~ 1104 kHz を 256 個に分割。 分割された周波数帯域をトーン(tone)と呼ぶ。 トーン間隔は 1104 / 256 = 4.315 kHz である。 ② トーン 1 ~ 6 (25 kHz 未満)を,POTS用に予約する。 ③ トーン 7 ~ 38 (25 kHz ~164 kHz : 32 トーン)を上りの通信に割り当てる。 ④ トーン 39 ~ 256 (164 KHz ~ 1104 kHz : 218 トーン)を下りの通信に割り当てる。 ⑤ 各トーンに割り当てられた周波数帯から搬送波周波数を選択。 ⑥ 各搬送波に対して,変調速度4 KHz (4K Symbols/Sec)の QAM を適用。

  34.   伝送能力 QAMの実質的な変調能力は,最大15 bits/symbol/Hzであるため, 上下方向の最大伝送能力は,以下のように計算できる. ・ 上り: 32 [tone]×15 [bits / symbol / Hz] × 4 [kHz] = 1.92 [Mbps] ・ 上り: 218 [tone]×15 [bits / symbol / Hz] × 4 [kHz] = 13.08 [Mbps] 加入者,局舎共に自分が送信する信号を知っているので, エコーキャンセラで受信信号から自分の送信信号を差し引くことにより, 相手側が送信した信号,すなわち受信信号を取り出すことができる。 下りの通信で,上り用の32トーンを使用できることになる。 すなわち,32 + 218=250 トーン分で通信できることになり, その結果,15Mbpsまで伝送能力を上げることができる.

  35.   信号減衰の影響 周波数が高ければ高いほど信号の減衰が大きくなる。 初期化時に,トーンごとにテスト信号を送信し, 減衰度を測定してQAMの変調能力を調整する。 ① 低い周波数の場合は,15 bits/symbol の QAM を使用する。 ② 減衰が大きい高周波数の場合は,4 bits/symbol の QAM を使用する。 距離が長くなればなるだけ,4 bits/symbol の QAM を使用するトーンが 多くなるので,伝送能力が低くなることになる。 目安としては,約 3 Km 未満が 8 Mbps,5.5 Km で 1.5 Mbps 程度と考えてよい。

  36. ADSL ADSL TEST LAN DATA PWR ADSLモデムの表示ランプ ■ADSLランプ ADSLリンク確立時に緑色点灯 ■TESTランプ セルフテスト実施中のとき緑色点灯。通常動作のとき消灯。 ■LANランプ LANポートリンク確立時に緑色点灯。 ■DATAランプ LANポートでデータを送受信しているとき点灯。 ■PWRランプ 電源が投入されているとき緑色点灯。 回線 回線ポート ADSLランプ FG アース端子 TESTランプ PC LANポート LANランプ INT INITスイッチ DATAランプ 電源アダプタ端子 PWRランプ DCIN

  37. 伝送部 受信部 送信部 信号 変換 電気・光 変換 光・電気 変換 信号 変換 情報 情報 光ファイバケーブル 4.3.3 光アクセス技術(1)光ファイバ通信モデル 電気信号は,送信前に光に変換され, 受信後,電気信号に変換される以外は, 他の有線伝送と大きな違いはない。

  38. (2)光アクセスのトポロジー (a) シングルスター(SS)型 (b) アクティブダブルスター(ADS)型 加入者線 収容局 加入者線 収容局 双方向共に波長1.3μmで ピンポン伝送方式を用いる. SSでは,利用者宅に ONUを設置する 光分岐装置 (RT) 利用者宅 利用者宅 利用者宅 ・・・ 利用者宅 利用者宅 利用者宅 ・・・ (C) パッシブダブルスター(PDS)形 加入者線 収容局 STM-PDSの場合,双方向共に波長1.3μmでピンポン伝送方式を用いる. ATM-PDSの場合,下り波長1.5μm,上り波長1.3μでATM方式を用いる. ONUまたは 光カブラ(RT) 利用者宅 利用者宅 利用者宅 ・・・

  39. (3)光伝送方式 [伝送方式の種類] ① TCM (Time Compression Multiplexing) ② WDM(Wavelength Division Multiplexing) ③ DDM(Directional De-coupling Multiplexing) ④ OFDM(Optical Frequency Division Multiplexing)[注意] [注意] 直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)も OFDMと略称されるので,注意すること。

  40. TCM(Time Compression Multiplexing) TCM ① 光アクセスでも,メタリックケーブルにおけるN-ISDNと同様, 局から利用者宅に向かう下り方向と,その逆方向で,使用時間を割り当て, 送受信を切り替える時分割制御伝送方式(TCM)すなわちピンポン伝送方式が 使用される。 ② 一般的には,上下とも同じ波長の1.3μmが使用される。 [上下信号を時間的に切り替えて交互伝送] 切換スイッチ 切換スイッチ E/O,O/E両機能を持つ光源 光 光源 光源 光 (切換は同期をとる) E/O:Electrical/Optical(電気/光変換) O/E:Optical/Electrical(光/電気変換)

  41. WDM(Wavelength Division Multiplexing) WDM ① 1本の光ファイバで,波長が異なる複数のデータを多重化する方法。 ② 送信側の合波器によって波長の異なる複数の光を搬送波(キャリア)として多重化。 ③ 受信側の分波器によって波長を分けて受信する。 ④ 複数の光信号を1本の光ファイバを使用して異なる方向に伝送する場合,合波・分波の両機能を持つ光合分波器が必要である。 [WDMによる上下信号多重] W D M 回 路 W D M 回 路 E/O O/E 波長1 E/O O/E 波長2

  42. 多重化する波長の数による分類 ① 2波長WDM(2波) : two wavelength WDM ② WWDM(4波~10波) : Wide Wavelength Division Multiplexing ③ DWDM(16波以上) : Dense wavelength Division Multiplexing

  43. 2波長WDM ① 1,300 nm 帯と1,500 nm 帯の2つの波長を使用。 ② 波長間隔が200 nm と広いので, 送信側の発振周波数制御を行う必要がない。 ③ 合波分波器の簡略化が可能である。 ④ 双方向伝送または短距離での2種類信号を 多重伝送する際に有効。

  44. WWDM(4波から10波) ① 波長間隔を10 nm 程度として 4 ~ 10 波程度を多重化。 ② 比較的,波長間隔が広いので温度補償回路が省略可能。 ③ 比較的安いコストでWDMを構築可能である。 ④ 10 Gbit イーサネットで採用されている。 ⑤ 8波程度を多重化するWDMを, 特にCWDM(Coarse WDM)と呼ぶこともある.

  45. DWDM(16波以上) ① 周波数間隔を50 GHz (波長約0.4nm)の整数倍とし, 数 10 ~ 数 100 波程度の光信号を高密度で多重伝送。 ② 最大の多重波数は,送信機の周波数間隔, 光アンプの利得帯域幅で制限される。 ③ 最小周波数間隔は 50 GHz, 光アンプ利得帯域幅は現時点で最大 8 THz であるため, 最大多重波数は 160 程度である。 ④ DWDMを実現するためには,自動偏光制御技術, 波長偏光分離技術,高速光受信技術等が必要である。

  46. DDM(Directional De-coupling Multiplexing) DDM TCMにおける切り替えスイッチの替わりに,光カプラを用いて上下信号を多重化 光 カ プ ラ 光 カ プ ラ E/O O/E 光 E/O O/E 光

  47. OFDM:Optical Frequency Division Multiplexing OFDM 光ファイバ上で,異なる周波数の光信号チャネルを多重化する方式 ① 異なる周波数を持つ7~8程度の光信号を多重化する。 ② WDMと似ているが,光FDMでは受信された光信号が 電気信号に戻された後で多重化されたチャネルを分離する。 WDMでは,光信号の段階で多重化されたチャネルを分離し, 分離された信号を電気信号に変換する。

  48. (4)光パスネットワークオペレーションの階層(4)光パスネットワークオペレーションの階層 光パスにおけるネットワークオペレーションの機能ブロックとして, 物理メディア層と既存のATM,SDH,PDHなどの中間に位置する 3階層モデルが提案されている。 ① 光中継セクションレイヤ(光信号を伝送する光ファイバ伝送路に関するレイヤ) ② 光多重セクションレイヤ(光信号を多重化して転送するレイヤ) ③ 光チャネルレイヤ(SDHやATM等などの上位レイヤとの仲立ちを行うレイヤ) ATM SDH PDH ・・・ 光チャネルレイヤ 光レイヤの3階層 光多重セクションレイヤ 光中継セクションレイヤ 物理メディアレイヤ

  49. 機能ブロックモデル 光チャネル クロスコネクション 光チャネルコネクション 光チャネル終端 光チャネル終端 波長分波 光増幅 光多重セクション アダプテーション 光多重セクション アダプテーション 波長合波 光多重セクション 切替え 光多重セクション 切替え セクション 切替え 分配 光多重セクション終端 光多重セクション終端 光増幅, 分散保障 光中継セクション終端 光中継セクション終端 光増幅

  50. (5)光アクセスにおける波長 光アクセスにおける波長について,以下のトポロジー別に示す。 (a) シングルスター(SS)型 (b) アクティブダブルスター(ADS)型 (c) パッシブダブルスター(PDS)型 さらに,PDSを転送モードで分類すると, 次のように分類することができるので,それぞれ別に示す。 ① STM-PDS(Synchronous Transfer Mode PDS):同期転送モード ② ATM-PDS(Asynchronous Transfer Mode PDS):非同期転送モード

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