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リニアコライダー実験用 細分割電磁カロリメータのビームテストによる 性能試験と π 0 中間子生成事象の再構成

リニアコライダー実験用 細分割電磁カロリメータのビームテストによる 性能試験と π 0 中間子生成事象の再構成. 筑波大学博士前期課程 修士論文発表会 2009/2/12 素粒子実験研究室 200720458  須藤 裕司. The International Linear Collider (ILC). 重心系エネルギー 1TeV e + e - 衝突型線形加速器 Motivation Higgs 粒子の精密測定 超対称性粒子などの標準理論を超える新しい物理の探索 現在のレイアウト 全長 31km 、衝突点 1 ヵ所、ダンピングリング中央.

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リニアコライダー実験用 細分割電磁カロリメータのビームテストによる 性能試験と π 0 中間子生成事象の再構成

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  1. リニアコライダー実験用細分割電磁カロリメータのビームテストによる性能試験とπ0中間子生成事象の再構成リニアコライダー実験用細分割電磁カロリメータのビームテストによる性能試験とπ0中間子生成事象の再構成 筑波大学博士前期課程 修士論文発表会 2009/2/12 素粒子実験研究室 200720458 須藤 裕司

  2. The International Linear Collider (ILC) 重心系エネルギー1TeV e+ e-衝突型線形加速器 Motivation • Higgs粒子の精密測定 • 超対称性粒子などの標準理論を超える新しい物理の探索 現在のレイアウト 全長31km、衝突点1ヵ所、ダンピングリング中央

  3. International Large Detector concept (ILD) • ILDとはILCのための3つある • 検出器案の内の一つ • ILDの構成は • e+e-衝突点を中心に内側から •  崩壊点検出器 •  シリコン飛跡検出器 •  中央飛跡検出器 •  電磁カロリメータ •  ハドロンカロリメータ •  ソレノイドコイル • μ粒子検出器

  4. ILDカロリメータに要求される性能 •  ハドロン崩壊モードのWとZを2ジェット不変質量を用いて •  分けることができる良いエネルギー分解能 • ジェットに対するエネルギー分解能目標は30%/√E(GeV) • 目標達成のためジェットエネルギーの再構成法として • Particle Flow Algorithm (PFA) を用いる • ジェットを構成する粒子 • π±, K±等の荷電粒子、 光子、KL0,n等の中性ハドロン • Eparton = Echarged + Eγ + Eneutral • PFA-ジェット中の粒子に対して • 荷電粒子は飛跡検出器で運動量を測定 •  中性粒子はカロリメータでエネルギーを測定 • カロリメータ内での荷電粒子のエネルギーは飛跡検出器の情報と合わせることで • 測定でき、光子のエネルギーは電磁カロリメータで測定できるので、 • Eneutral = Ejet-Echarged-Eγ • PFAを使うためには各粒子をカロリメータ内で区別できることが必要

  5. 2mm 光検出器 波長変換ファイバー シンチレータ 40mm 10mm ILD カロリメータ (ScECal) 電磁カロリメータ • PFAを活かすためには1x1cm2の   分割が必要 • 1x4x0.2cm3のストリップシンチレータを交差するよう積層し細分化することで実質的に1x1cm2の分割を実現 • 細かな分割のために   膨大なチャンネル数 (~1千万ch) • ジェット中の粒子を良く分離するため~3.5Tの磁場中で使用 • 光電子増倍管に代わる小型・安価・磁場に強い光検出器が必要 • 新型半導体光検出器MPPC ( Multi-Pixel Photon Counter )   の研究開発がすすめられている • PFAを活かすためには1x1cm2の   分割が必要 • 1x4x0.2cm3のストリップシンチレータを交差するよう積層し細分化することで実質的に1x1cm2の分割を実現 • 細かな分割のために   膨大なチャンネル数 (~1千万ch) • ジェット中の粒子を良く分離するため~3.5Tの磁場中で使用 • 光電子増倍管に代わる小型・安価・磁場に強い光検出器が必要 • 新型半導体光検出器MPPC ( Multi-Pixel Photon Counter )   の研究開発がすすめられている • PFAを活かすためには1x1cm2の   分割が必要 • 1x4x0.2cm3のストリップシンチレータを交差するよう積層し細分化することで実質的に1x1cm2の分割を実現 • 細かな分割のために   膨大なチャンネル数 (~1千万ch) • ジェット中の粒子を良く分離するため~3.5Tの磁場中で使用 • 光電子増倍管に代わる小型・安価・磁場に強い光検出器が必要 • 新型半導体光検出器MPPC ( Multi-Pixel Photon Counter )   の研究開発がすすめられている • PFAを活かすためには1x1cm2の   分割が必要 • 1x4x0.2cm3のストリップシンチレータを交差するよう積層し細分化することで実質的に1x1cm2の分割を実現 • 細かな分割のために   膨大なチャンネル数 (~1千万ch) • ジェット中の粒子を良く分離するため~3.5Tの磁場中で使用 • 光電子増倍管に代わる小型・安価・磁場に強い光検出器が必要 • 新型半導体光検出器MPPC ( Multi-Pixel Photon Counter )   の研究開発が進められている • PFAを活かすためには1x1cm2の   分割が必要 • 1x4x0.2cm3のストリップシンチレータを交差するよう積層し細分化することで実質的に1x1cm2の分割を実現 • 細かな分割のために   膨大なチャンネル数 (~1千万ch) • ジェット中の粒子を良く分離するため~3.5Tの磁場中で使用 • 光電子増倍管に代わる小型・安価・磁場に強い光検出器が必要 • 新型半導体光検出器MPPC ( Multi-Pixel Photon Counter )   の研究開発がすすめられている 吸収体:W • PFAを活かすためには1x1cm2の   分割が必要 • 1x4x0.2cm3のストリップシンチレータを交差するよう積層し細分化することで実質的に1x1cm2の分割を実現 • 細かな分割のために   膨大なチャンネル数 (~1千万ch) • ジェット中の粒子を良く分離するため~3.5Tの磁場中で使用 • 光電子増倍管に代わる小型・安価・磁場に強い光検出器が必要 • 新型半導体光検出器MPPC ( Multi-Pixel Photon Counter )   の研究開発がすすめられている 吸収体W

  6. Multi-Pixel Photon Counter (MPPC) 半導体光検出器 共同開発研究 筑波大学、浜松ホトニクス、 KEK測定器開発室 ガイガーモードAPDを2次元に 並列接続した構造。 1600 pixels, Pixel size 25x25μm2 Gain > 105 原理的に応答は飽和する 4mm 3mm 1mm 1mm 逆バイアス電圧 60~80 V pedestal 1mm 1 p.e. 2 p.e.

  7. CDF D0 Tevatron Main Injector & Recycler 細分割電磁カロリメータ試作機(ScECal)のビームテスト FNAL 2008 米国フェルミ国立加速器研究所 Meson Test Beam Facility (イリノイ州、シカゴ郊外) ScECal試作機の性能試験を行った。(e-, μ-, pi- beam) MT6

  8. ビームテストの目的 • 基本性能試験 • 電磁カロリメータのエネルギー分解能の目標値  • e-に対して • σstochastic ≤ 15% • σconstant ≤ 1% •  応答の線形性からのずれが1%以内 • ScECalが上記の性能を満たしているか評価する • π0中間子生成事象の再構成 •  ジェット中の光子のほとんどはπ0中間子に由来しているため、π0中間子を •   再構成することでジェットエネルギー分解能を向上させることができる •  終状態にπ0が現れる物理に対して感度の高い測定が行える。 • ScECalによるπ0中間子生成事象の再構成能力を検証する σE σstochastic σconstant = √E(GeV) E

  9. ScECalの構成 • ScECalの構成 •  ストリップサイズ 1x4.5x0.3cm3 • 1層あたり 18x4 = 72 strips •  全30層 •  読み出しチャンネル数 • 18x4x30 = 2160 チャンネル •  波長変換ファイバー + MPPC ストリップシンチレータ 1x4.5x0.3cm3 18x4 (= 72 ) strips / layer MPPC 18cm 18cm

  10. ScECalの構成 18x4x30 = 2160 strips 奥行き 26.1cm •  吸収層 タングステン •  (W 87.5%, Co 12%, Li 0.5%) •  奥行き 26.1cm • ScECalサイズ • ~22x22x26 cm3 • 厚さ ~22X0 (X0 : 輻射長) Beamの向き 18cm 18cm

  11. e-に対するScECal応答 • 32GeV/cのμ-によってMIP応答の較正 •  現場でLEDによるMPPC応答の測定 •   結果を用いて較正 •  線形関数によるfit(1~12GeV)の結果 • (SeECal 応答) = aX(GeV) + b MIP • a = 151.24 ±0.10 MIP/GeV • b = 0.45 ± 0.57 MIP •  線形性からのずれは最大で~5% •  目標の1%以内を達成できていない 1GeV 3GeV 6GeV 12GeV 16GeV 25GeV 32GeV

  12. e-に対するScECal応答(シミュレーション) •  シミュレーションはMokkaという • Geant4を基礎として作られた • ILC実験用のフルシミュレータを使用 • 32GeV/cのμ-によってMIP応答の較正 • MPPC応答の効果無し •  線形関数によるfit(1~12GeV)の結果 • (SeECal 応答) = aX(GeV) + b MIP • a = 151.49 ±0.11 MIP/GeV • b = -0.07 ± 0.37 MIP •  線形性からのずれは最大で~0.4% •  目標の1%以内を達成している • ビームテストのデータに対して  • MPPC応答の較正の見直しが必要 • 粒子ビームの運動量の較正が必要 •  シミュレーションはMokkaという • Geant4を基礎として作られた • ILC実験用のフルシミュレータを使用 • 32GeV/cのμ-によってMIP応答の較正 • MPPC応答の効果無し •  線形関数によるfit(1~12GeV)の結果 • (SeECal 応答) = aX(GeV) + b MIP • a = 151.49 ±0.11 MIP/GeV • b = -0.07 ± 0.37 MIP •  線形性からのずれは最大で~0.4% •  目標の1%以内を達成している • ビームテストのデータに対して  • MPPC応答の較正の見直しが必要 • 粒子ビームの運動量の較正が必要 •  シミュレーションはMokkaという • Geant4を基礎として作られた • ILC実験用のフルシミュレータを使用 • 32GeV/cのμ-によってMIP応答の較正 • MPPC応答の効果無し •  線形関数によるfit(1~12GeV)の結果 • (SeECal 応答) = aX(GeV) + b MIP • a = 151.49 ±0.11 MIP/GeV • b = -0.07 ± 0.37 MIP •  線形性からのずれは最大で~0.4% •  目標の1%以内を達成している • ビームテストのデータに対して  • MPPC応答の較正の見直しが必要 • 粒子ビームの運動量の較正が必要 ビームテスト シミュレーション

  13. エネルギー分解能 σE σstochastic σconstant = E √E(GeV) ビームテスト σstochastic = ( 14.41 ±0.12 ) % σconstant = ( 1.68 ±0.05 ) % シミュレーション σstochastic = ( 11.93 ±0.11 ) % σconstant = ( 0.66 ±0.14 ) % ビームテスト   ● シミュレーション ● •  ビームテストの結果、統計項は目標値である15%を達成しているが、 •   定数項は目標値の1%に対して0.68%大きい。  •  シミュレーションではエネルギー分解能の目標値を達成しているので、 • MPPCの影響が大きいことがわかる。

  14. π0 Run • ScECalを用いて • π0の再構成が可能か検証した。 • π0を生成するためにπ-を • 厚さ6cmの鉄(10x10x6cm3)に入射 • ScECal の上流~185cmの地点に設置 • ( ILDの衝突点から電磁カロリメータ • までの距離が185cm) 鉄ブロック ~185cm 9月23,24日 π- beam 16GeV, 419,114events 9月24日   π- beam 25GeV, 341,882 events 9月24,25日 π- beam 32GeV, 337,838events 合計 1,098,834 events π- 10 cm 6 cm

  15. 2光子系での不変質量の再構成 Clusterのエネルギーの重心 18cm target Ecal 第1 layer の表面( 0, 0, 0 ) cluster1 E1 ( x1, y1, z1 ) π- beam 18cm φ cluster2 Target の中心 ( xt, yt, zt ) = ( 0, 0, -185 ) として計算 E2 Target から Ecal までの距離 ~185cm ( x2, y2, z2 ) ( Invariant Mass ) = sqrt( 2*E1*E2*(1-cos(φ) ) ) 2つのγのもつエネルギーが等しいとき

  16. Strip Clustering 1.シンチレータの幅が狭い方向で X, Y 層 に分ける 2.X層で Energy deposit   の最も大きなストリップを見つける(種) 3.そのストリップを元に3次元に(上下、左右、前後)   隣り合っているヒットのあったストリップを結合する   ( 隣のストリップのEnergy<= 1.2*Energy(種) ) 4.結合できたストリップをそれぞれ新しい種として   結合できなくなるまで3をくり返す 5. 残りのストリップを使って 2-4 をくり返す。 6.Y層に対しても同様に2-5の操作をする。 7.X層のcluster の重心を中心にX-Y平面で ±2.85cm 四方の中にY層のclusterの重心が   あった場合Y層のcluster をX層cluster と結合し   最終的なclusterにする。 1 X layer Y layer 2 Layer i Layer i-2 Layer i+2

  17. Strip Clustering 1.シンチレータの幅が狭い方向で X, Y 層 に分ける 2.X層のそれぞれで Energy deposit   の最も大きなストリップを見つける(種) 3.そのストリップを元に3次元に(上下、左右、前後)   隣り合っているヒットのあったストリップを結合する   ( 隣のストリップのEnergy<= 1.2*Energy(種) ) 4.結合できたストリップをそれぞれ新しい種として   結合できなくなるまで3をくり返す 5. 残りのストリップを使って 2-4 をくり返す。 6.Y層に対しても同様に2-5の操作をする。 7.X層のcluster の重心を中心にX-Y平面で ±2.85cm 四方の中にY層のclusterの重心が   あった場合Y層のcluster をX層cluster と結合し   最終的なclusterにする。 1 X layer Y layer 3 Layer i Layer i-2 Layer i+2

  18. Strip Clustering 1.シンチレータの幅が狭い方向で X, Y 層 に分ける 2.X層のそれぞれで Energy deposit   の最も大きなストリップを見つける(種) 3.そのストリップを元に3次元に(上下、左右、前後)   隣り合っているヒットのあったストリップを結合する   ( 隣のストリップのEnergy<= 1.2*Energy(種) ) 4.結合できたストリップをそれぞれ新しい種として   結合できなくなるまで3をくり返す 5. 残りのストリップを使って 2-4 をくり返す。 6.Y層に対しても同様に2-5の操作をする。 7.X層のcluster の重心を中心にX-Y平面で ±2.85cm 四方の中にY層のclusterの重心が   あった場合Y層のcluster をX層cluster と結合し   最終的なclusterにする。 1 X layer Y layer 4 Layer i Layer i-2 Layer i+2

  19. Strip Clustering 1.シンチレータの幅が狭い方向で X, Y 層 に分ける 2.X層のそれぞれで Energy deposit   の最も大きなストリップを見つける(種) 3.そのストリップを元に3次元に(上下、左右、前後)   隣り合っているヒットのあったストリップを結合する   ( 隣のストリップのEnergy<= 1.2*Energy(種) ) 4.結合できたストリップをそれぞれ新しい種として   結合できなくなるまで3をくり返す 5. 残りのストリップを使って 2-4 をくり返す。 6.Y層に対しても同様に2-5の操作をする。 7.X層のcluster の重心を中心にX-Y平面で ±2.85cm 四方の中にY層のclusterの重心が   あった場合Y層のcluster をX層cluster と結合し   最終的なclusterにする。 1 X layer Y layer 4 Layer i Layer i-2 Layer i+2

  20. Strip Clustering 1.シンチレータの幅が狭い方向で X, Y 層 に分ける 2.X層のそれぞれで Energy deposit   の最も大きなストリップを見つける(種) 3.そのストリップを元に3次元に(上下、左右、前後)   隣り合っているヒットのあったストリップを結合する   ( 隣のストリップのEnergy<= 1.2*Energy(種) ) 4.結合できたストリップをそれぞれ新しい種として   結合できなくなるまで3をくり返す 5. 残りのストリップを使って 2-4 をくり返す。 6.Y層に対しても同様に2-5の操作をする。 7.X層のcluster の重心を中心にX-Y平面で ±2.85cm 四方の中にY層のclusterの重心が   あった場合Y層のcluster をX層cluster と結合し   最終的なclusterにする。 1 X layer Y layer 7 Y (cm) γ π0 γ X (cm) Z (layer)

  21. 2光子事象から不変質量を再構成するための事象の選別2光子事象から不変質量を再構成するための事象の選別 * X,Y 各clusterのエネルギー >= 8% of Etot ** ScECalで測定された全エネルギーのうちclusterが占めるエネルギーの割合

  22. 2クラスターから再構成した不変質量分布 Fitting function p0*exp(-(x-p1)2/2p22) + p3*exp(-x/p4) + p5*exp(-x/p6) ビームテスト π0事象候補数 757 ± 72 Chi2/NDF = 61.36/69 p1 = Mpi0 = 128.86 ± 0.81 (MeV/c2) p2 = σpi0 = 14.38 ± 0.99 (MeV/c2) シミュレーション シミュレーション Chi2/NDF = 105.1/69 p1 = Mpi0 = 134.93 ± 0.64 (MeV/c2) P2 = σpi0 = 14.64 ± 0.81 (MeV/c2)

  23. Summary • ILC実験のためのシンチレータストリップ細分割電磁カロリメータ •   試作機の性能試験とπ0中間子生成事象の再構成を行った。 • シミュレーションにおけるe-に対する応答の線形性は1%以内 • エネルギー分解能は • ビームテストの結果は線形性からのずれが5% • エネルギー分解能は • シミュレーションにおいて再構成したπ0の不変質量は • Mπ0 = 134.93 ± 0.64 (MeV/c2) • ビームテストの結果は • Mπ0 = 128.86 ± 0.81 (MeV/c2) • π0質量の4.5%ずれは較正不足のためと考えられるが、電磁カロリメータ •   によるπ0中間子生成事象の再構成が可能であることが初めて実証された。 δE (11.93±0.11)% = (0.66±0.14)% E √E(GeV) δE (14.41±0.12)% = (1.68±0.05)% E √E(GeV)

  24. Backup

  25. ILDカロリメータに要求される性能 •  ハドロン崩壊モードのWとZを2ジェット不変質量を用いて •  分けることができる良いエネルギー分解能 • ジェットに対するエネルギー分解能目標は30%/√E(GeV) • 目標達成のためジェットエネルギーの再構成法として • Particle Flow Algorithm (PFA) を用いる • ジェットを構成する粒子 • π±, K±等の荷電粒子、 光子、KL0,n等の中性ハドロン • Eparton = Pcharged + Eγ + Eneutral • PFA-ジェット中の粒子に対して • 荷電粒子は飛跡検出器で運動量を測定 •  中性粒子はカロリメータでエネルギーを測定 • カロリメータ内での荷電粒子のエネルギーは飛跡検出器の情報と • 合わせることで測定でき、光子のエネルギーは電磁カロリメータで測定できるので、 • (中性ハドロンのE) = (全E)-(荷電粒子のE)-(光子のE) • PFAを使うためには各粒子をカロリメータ内で区別する必要がある

  26. 1x4.5x0.3cm3

  27. ビームラインの構成

  28. e-選別の条件

  29. e-選別の結果(ビームテスト)

  30. e-に対するScECal応答(MPPC補正前) • 32GeV/cのμ-によってMIP応答の較正 • MPPC応答の較正 •  線形関数によるfit(1~12GeV)の結果 • (SeECal 応答) = aX(GeV) x b MIP • a = 142.2 ±0.1 MIP/GeV • b = 13.0 ± 0.6 MIP •  線形性からのずれは最大で~12% •  目標の1%以内を達成できていない 1GeV 3GeV 6GeV 12GeV 16GeV 25GeV 32GeV

  31. エネルギー分解能 統計項 σstochastic = ( 14.41 ±0.12 ) % 定数項 σconstant = ( 1.68 ±0.05 ) % 統計項は目標値である15%を達成しているが、 定数項は目標値の1%に対して0.68%大きい。  MPPC応答の特性が影響していると考えられる。

  32. エネルギー分解能(シミュレーション) 統計項 σstochastic = ( 11.93 ±0.11 ) % 定数項 σconstant = ( 0.66 ±0.14 ) % 統計項、定数項もとに目標値を達成している。 シミュレーションの結果から、MPPC応答の影響が大きいことがわかる。

  33. π0中間子生成事象の選別条件

  34. π0中間子生成事象の選別結果

  35. MPPC応答の較正 MPPCの応答を補正するためにLEDを用いてMPPCの 応答曲線を測定した。 MPPCのピクセルは約4nsの時定数で出力が回復するため 時間幅の広い入力に対してピクセルは複数回出力することができ、 MPPCは見掛け上ピクセル数が増加したような応答をする。 MPPCの応答を単純な式で表すと (MPPCの応答) = Npixel( 1- exp[ - N/Npixel ] ) であり、Npixelは見掛け上のピクセル数、NはMPPCが線形な 応答をした場合の出力の大きさである。 LED、シンチレータ及びWLSFの発光は一定の崩壊時間を持って 起きるためMPPC応答の効果があらわれる。 LEDを用いた測定の結果は Npixel = 3217 ± 22 であった。 MPPCの補正はMPPC応答の式をNについて解いた式を用いて行った。 N = -Npixel ln( 1 – (MPPCの応答) / Npixel )

  36. クラスターエネルギーと補正値

  37. クラスターエネルギーの補正 クラスターエネルギーに対して補正を行うために、e-に対する クラスターのエネルギーとScECal全体のエネルギーの比を、 クラスターエネルギーの補正値とした。 運動量が1.5GeV/cなどの場合は表の1GeV/cから3GeV/cまでの 補正値を線形な関数で補完した。  クラスター1のエネルギーをEcls1、クラスター2のエネルギーをEcls2、 Ecls1及びEcls2に対する補正項をc1、c2、クラスターのなす角をφ としたとき、 Mγγ = √2 Ecls1/c1 Ecls2/c2 (1-cosφ) となる。

  38. Mγγ、Eγγ、φ  (2クラスター) ビームテスト 左下 :Mγγ - Eγγ 右下 : Mγγ- Eγγ 右  : Eγγ - φ

  39. 2clusters Etot, Ecls1, Ecls2 ビームテスト 左  : Ecls1 - Ecls2 左下 : Etot - Ecls1 右下 : Etot - Ecls2

  40. Mγγ、Eγγ、φ シミュレーション 左下 :Mγγ - Eγγ 右下 : Mγγ- Eγγ 右  : Eγγ - φ

  41. 2clusters Etot, Ecls1, Ecls2 シミュレーション 左  : Ecls1 - Ecls2 左下 : Etot - Ecls1 右下 : Etot - Ecls2

  42. Mokka ヨーロッパグループが開発しているILC実験のためのFull Simulator Geant4がbaseになっている。 FNAL Beam Test のシミュレーションもCALICEに入れるためにMokkaの 準備もしているが、ここではScECal単独での結果。 1 GeV electron 1 GeV electron

  43. 2クラスターから再構成した不変質量分布(クラスター補正前)2クラスターから再構成した不変質量分布(クラスター補正前) Fitting function p0*exp(-(x-p1)2/2p22) + p3*exp(-x/p4) + p5*exp(-x/p6) Chi2/NDF = 64.88/69 P1 = Mpi0 = 115.78 ± 0.75 (MeV/c2) P2 = σpi0 = 13.59 ± 0.95 (MeV/c2) π0生成以外のシャワー事象 複数π0生成時のmiss combination

  44. 2クラスターから再構成した不変質量分布 Fitting function p0*exp(-(x-p1)2/2p22) + p3*exp(-x/p4) + p5*exp(-x/p6) π0事象候補数 757 ± 72 Chi2/NDF = 61.36/69 p1 = Mpi0 = 128.86 ± 0.81 (MeV/c2) p2 = σpi0 = 14.38 ± 0.99 (MeV/c2)

  45. 2光子事象から不変質量を再構成するための事象の選別(シミュレーション)2光子事象から不変質量を再構成するための事象の選別(シミュレーション) * X,Y 各clusterのエネルギー >= 8% of Etot ** ScECalで測定された全エネルギーのうちclusterが占めるエネルギーの割合

  46. 2クラスターから再構成した不変質量分布 (シミュレーション) π0事象候補数 978 ± 75 Chi2/NDF = 105.1/69 Mpi0 = 134.93 ± 0.64 (MeV/c2) σpi0 = 14.64 ± 0.81 (MeV/c2) ビームテストのデータの π-のトリガー数と シミュレーションの π-生成数で規格化すると π0事象候補数は 1517 ±116 となりビームテストの2倍

  47. ILDに要求される性能 •  ハドロン崩壊モードのWとZを2ジェット不変質量を用いて •  分けることができる良いエネルギー分解能 • 効率的な重いフレーバー(cやb)ジェットの識別能力 •  優れた荷電粒子に対する運動量分解能 •  背景事象となる2光子衝突を効率よく排除するため •   検出器の被覆率が良いこと •  崩壊点検出器 •  シリコン飛跡検出器 •  中央飛跡検出器 •  電磁カロリメータ •  ハドロンカロリメータ • μ粒子検出器

  48. ILDに要求される性能 • ハドロン崩壊モードのWとZを2ジェット不変質量を用いて •  分けることができる良いエネルギー分解能 •  効率的な重いフレーバー(cやb)ジェットの識別能力 • 優れた荷電粒子に対する運動量分解能 •  背景事象となる2光子衝突を効率よく排除するため •   検出器の被覆率が良いこと •  崩壊点検出器 •  シリコン飛跡検出器 •  中央飛跡検出器 •  電磁カロリメータ •  ハドロンカロリメータ • μ粒子検出器

  49. ILDに要求される性能 • ハドロン崩壊モードのWとZを2ジェット不変質量を用いて •  分けることができる良いエネルギー分解能 •  効率的な重いフレーバー(cやb)ジェットの識別能力 •  優れた荷電粒子に対する運動量分解能 • 背景事象となる2光子衝突を効率よく排除するため •   検出器の被覆率が良いこと • 崩壊点検出器 •  シリコン飛跡検出器 •  中央飛跡検出器 • 電磁カロリメータ •  ハドロンカロリメータ • μ粒子検出器

  50. ILDに要求される性能 • ハドロン崩壊モードのWとZを2ジェット不変質量を用いて •  分けることができる良いエネルギー分解能 •  効率的な重いフレーバー(cやb)ジェットの識別能力 •  優れた荷電粒子に対する運動量分解能 •  背景事象となる2光子衝突を効率よく排除するため •   検出器の被覆率が良いこと •  崩壊点検出器 •  シリコン飛跡検出器 •  中央飛跡検出器 •  電磁カロリメータ •  ハドロンカロリメータ • μ粒子検出器

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