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生命科学特論 B

生命科学特論 B. 第3回 神経系と内分泌系の接点. 和田 勝. 東京医科歯科大学教養部. ホルモン産生細胞と標的細胞. 産生細胞はたいてい集まって腺組織を つくり、内分泌器官となることも多い. ホルモンによるホメオスタシス. ホルモン産生細胞A. ホルモンA.    標的細胞. ホルモンAが標的細胞の活動を制御する. 標的細胞が別の内分泌細胞のこともある. ホルモンによるホメオスタシス. ホルモン産生細胞A. ホルモンA. ホルモン産生細胞B. ホルモンB. このような制御を ネガティブフィード バック制御と言う.    標的細胞.

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Presentation Transcript


  1. 生命科学特論B 第3回 神経系と内分泌系の接点 和田 勝 東京医科歯科大学教養部

  2. ホルモン産生細胞と標的細胞 産生細胞はたいてい集まって腺組織を つくり、内分泌器官となることも多い

  3. ホルモンによるホメオスタシス ホルモン産生細胞A ホルモンA    標的細胞 ホルモンAが標的細胞の活動を制御する 標的細胞が別の内分泌細胞のこともある

  4. ホルモンによるホメオスタシス ホルモン産生細胞A ホルモンA ホルモン産生細胞B ホルモンB このような制御を ネガティブフィード バック制御と言う    標的細胞

  5. ホルモンによるホメオスタシス

  6. 生殖に関係する要素    視床下部 放出ホルモン    脳下垂体 生殖腺刺激ホルモン     生殖腺 性ステロイドホルモン

  7. ヒトの脳下垂体

  8. 脳下垂体 脳下垂体はごく小さな器官で、頭蓋骨の 下側の凹み(これをトルコ鞍と呼ぶ)に 収まっている 前章では、脳下垂体からのホルモンと 何の説明もなく述べたが、脳下垂体からの ホルモンとはどのようなものか、少し調べ てみよう

  9. 脳下垂体の構造 腺性脳下垂体(adenohypophysis) 主葉(pars distalis) 中葉(pars intermedia) 隆起葉(pars tuberalis) 神経性脳下垂体(neurohypophysis) 神経葉(pars nervosa) 漏斗(infundibulum)

  10. 脳下垂体への血液供給 内頚動脈

  11. 脳下垂体の発生 ニワトリ48時間後の胚 ラトケ嚢 咽頭 漏斗 間脳

  12. 脳下垂体の発生

  13. 神経葉は視床下部の突起

  14. 視床下部-神経葉系 ここから分泌 神経葉 作っている場所は (視索上核)

  15. 視床下部-神経葉系 アルデヒドフクシン染色 神経葉ホルモンの抗体で 染色

  16. SS Cys-Tyr-Ile-Gln-Asn-Cys-Pro-Leu-Gly SS Cys-Tyr-Phe-Gln-Asn-Cys-Pro-Leu-Gly 神経葉からのホルモン 哺乳類の神経葉からは オキシトシン バソプレッシン

  17. 視床下部-神経葉系 神経葉から分泌されるホルモンは視床 下部のニューロンで合成され、軸索流に よって神経葉まで運ばれる ニューロンへの入力によって、ホルモンが 離れた神経葉から放出される このように、神経細胞がホルモンを分泌 する現象を神経分泌(neurosecretion)と 呼んでいる

  18. 視床下部への入力 神経分泌細胞であるオキシトシンニューロン やバソプレッシンニューロンへは、他の ニューロンからの入力がある 他のニューロンからの入力は、神経伝達 物質による情報伝達 視床下部で神経情報とホルモン情報が リンクされている

  19. 主葉は口蓋上皮から誘導 眼杯により レンズが誘導 視床下部底部によりラトケ嚢 (腺性脳下垂体)が誘導

  20. 主葉からのホルモン 生殖に関係するホルモンは 黄体形成ホルモン    (luteinizing hormone,LH) 卵胞刺激ホルモン (follicle stimulating hormone,FSH)

  21. イモリの脳下垂体 黄体形成ホルモン(LH)の抗体で染色、 すべての細胞が染まるのではない

  22. ウズラの脳下垂体 FSH抗体で染色 LH抗体で染色 トリクローム染色 TSH抗体で染色

  23. LHとFSH LHとFSHはどちらも、αとβと呼ぶ1本づつ のポリペプチド鎖からなる分子量およそ3万 の二量体 αは共通、βだけが異なる 糖鎖をもつ

  24. LHとFSH α鎖とβ鎖とをコードする遺伝子は別々の 染色体上に位置している 別々に転写されて翻訳され、粗面小胞体 の腔所でアセンブル ヒトではα鎖の遺伝子は第6染色体、FSH のβ鎖は第11染色体、LHのβ鎖は第19 染色体上に遺伝子がある

  25. LH(luteinizing hormone) グリコプロテイン共通α鎖 1 11 21 31 41 51 1 MDYYRKYAAI FLVTLSVFLH VLHSAPDVQD CPECTLQENP FFSQPGAPIL QCMGCCFSRA 60 61 YPTPLRSKKT MLVQKNVTSE STCCVAKSYN RVTVMGGFKV ENHTACHCST CYYHKS LHβ鎖 1 11 21 31 41 51 1 MEMLQGLLLL LLLSMGGAWA SREPLRPWCH PINAILAVEK EGCPVCITVN TTICAGYCPT 60 61 MMRVLQAVLP PLPQVVCTYR DVRFESIRLP GCPRGVDPVV SFPVALSCRC GPCRRSTSDC 120 121 GGPKDHPLTC DHPQLSGLLF L

  26. LH(luteinizing hormone) グリコプロテイン共通α鎖 + LHβ鎖

  27. LH(luteinizing hormone)

  28. 脳下垂体 ホルモン 産生細胞 粗面小胞体で 合成され、ゴル ジ装置に送られ て顆粒となって サイトゾールに 貯留される

  29. LHの分泌の制御は 脳下垂体主葉のLH産生細胞からのLH 分泌は、視床下部の支配下にあることが 明らかになる。

  30. 視床下部-主葉系 正中隆起(ME)を通って主葉に流れ込む 内頚動脈からの血液は、

  31. 視床下部-主葉系 血液の流れを阻止すると、 分泌が止まる

  32. 視床下部-主葉系 神経葉ホルモンが視床下部のニューロン で合成されているように、視床下部のどこ かで作られた液性因子が軸索流によって 正中隆起まで運ばれる 脳下垂体門脈によって放出因子は主葉に 運ばれ、脳下垂体の産生細胞からのホル モン分泌を刺激する

  33. 視床下部のホルモン 視床下部から有効成分の抽出と精製が 行われた(ブタとヒツジの競争) まずTSHを放出する因子が同定された pyroGlu-His-Pro-NH2 続いてLHを放出する因子が同定された pyroGlu-His-Trp-Ser-Tyr-Gly-Leu- Arg-Pro-Gly-NH2

  34. 視床下部のホルモン FSH放出因子は見つからなかった LHRHにはFSHを放出させる能力がある 現在ではLHRHがLHとFSHの放出を制御 していると考えられている それでLHRHをLHとFSH(ゴナドトロピン) の放出ホルモンということで、GnRHと 呼ぶことが多い

  35. GnRHとその受容体 ヒトGnRH受容体(青い部分は膜貫通ドメイン) 1 11 21 31 41 51 1 MANSASPEQN QNHCSAINNS IPLMQGNLPT LTLSGKIRVTVTFFLFLLSA TFNASFLLKL 60 61 QKWTQKKEKG KKLSRMKLLL KHLTLANLLE TLIVMPLDGM WNITVQWYAG ELLCKVLSYL 120 121 KLFSMYAPAFMMVVISLDRS LAITRPLALK SNSKVGQSMV GLAWILSSVFAGPQLYIFRM 180 181 IHLADSSGQT KVFSQCVTHC SFSQWWHQAF YNFFTFSCLFIIPLFIMLICNAKIIFTLTR 240 241 VLHQDPHELQ LNQSKNNIPR ARLKTLKMTV AFATSFTVCW TPYYVLGIWYWFDPEMLNRL 300 301 SDPVNHFFFLFAFLNPCFDPLIYGYFSL ヒトGnRHは pEHWSYGLRPG-NH2

  36. LH産生細胞にGnRH受容体 GnRH受容体はGqとカップル Gqはフォスフォリパーゼを活性化して IP3をセカンドメッセンジャーとして作る IP3はカルシウム濃度を上げて、LH 顆粒を細胞膜に融合させ中身をLHを放出

  37. GnRHがLHの分泌を促進

  38. LHとFSHのはたらき LHは精巣間細胞に作用してテストステロンの合成と分泌 FSHは精子形成を促し、インヒビンを産生して分泌 テストステロンがネガティブフィードバック インヒビンがネガティブフィードバック

  39. LHとFSHのはたらき

  40. LH受容体 LHの受容体は ヒトLH受容体(赤い部分はシグナルペプチド、   青い部分は膜貫通ドメイン) 1 11 21 31 41 51 1 MKQRFSALQL LKLLLLLQPP LPRALREALC PEPCNCVPDG ALRCPGPTAG LTRLSLAYLP 60 61 VKVIPSQAFR GLNEVIKIEI SQIDSLERIE ANAFDNLLNL SEILIQNTKN LRYIEPGAFI 120 121 NLPGLKYLSI CNTGIRKFPD VTKVFSSESN FILEICDNLH ITTIPGNAFQ GMNNESVTLK 180 181 LYGNGFEEVQ SHAFNGTTLT SLELKENVHL EKMHNGAFRG ATGPKTLDISSTKLQALPSY 240 241 GLESIQRLIA TSSYSLKKLP SRETFVNLLE ATLTYPSHCC AFRNLPTKEQ NFSHSISENF 300 301 SKQCESTVRK VSNKTLYSSM LAESELSGWD YEYGFCLPKT PRCAPEPDAF NPCEDIMGYD 360 361 FLRVLIWLINILAIMGNMTVLFVLLTSRYK LTVPRFLMCN LSFADFCMGLYLLLIASVDS 420 421 QTKGQYYNHA IDWQTGSGCSTAGFFTVFAS ELSVYTLTVITLERWHTITY AIHLDQKLRL 480 481 RHAILIMLGG WLFSSLIAMLPLVGVSNYMK VSICFPMDVE TTLSQVYILTILILNVVAFF540 541 IICACYIKIY FAVRNPELMA TNKDTKIAKK MAILIFTDFTCMAPISFFAISAAFKVPLIT 600 601 VTNSKVLLVL FYPINSCANPFLYAIFTKTF QRDFFLLLSK FGCCKRRAEL YRRKDFSAYT 660 661 SNCKNGFTGS NKPSQSTLKL STLHCQGTAL LDKTRYTEC 緑色の部分(細胞外へ突き出た領域の一部)の構造は、、、

  41. LH受容体

  42. LH受容体とリガンドの結合

  43. LH受容体とリガンドの結合

  44. LHが精巣間細胞に作用すると 活性化したGタンパク質は、標的酵素である アデニル酸シクラーゼを活性化 活性化したアデニル酸シクラーゼはATPから 環状アデノシンモノリン酸(cAMP)を生成

  45. LHが受容体に結合すると cAMPは細胞質中にあるcAMP依存性タンパク質キナーゼ(PKA)と結合して、この酵素を活性化する PKAは標的タンパク質(CREB)をリン酸化して活性化する ステロイド合成の代謝系が動き出す テストステロンが合成される

  46. cAMP response element binding (CREB) protein 1 11 21 31 41 51 1 MTMESGAENQ QSGDAAVTEA ENQQMTVQAQ PQIATLAQVS MPAAHATSSA PTVTLVQLPN 60 61 GQTVQVHGVI QAAQPSVIQS PQVQTVQSSC KDLKRLFSGT QISTIAESED SQESVDSVTD 120 121 SQKRREILSR RPSYRKILND LSSDAPGVPR IEEEKSEEET SAPAITTVTV PTPIYQTSSG 180 181 QYIAITQGGA IQLANNGTDG VQGLQTLTMT NAAATQPGTT ILQYAQTTDG QQILVPSNQV 240 241 VVQAASGDVQ TYQIRTAPTS TIAPGVVMAS SPALPTQPAE EAARKREVRL MKNREAAREC 300 301 RRKKKEYVKC LENRVAVLEN QNKTLIEELKALKDLYCHKS D アミノ酸7つ毎にロイシン  (LxxxxxxLxxxxxxLxxxxxxLxxxxxx LxxxxxxL) たいていジッパー内に4つのロイシン

  47. DNAとタンパク質の相互作用 ホメオドメインタンパク質 ロイシン ジッパー ジンク フィンガー

  48. cAMP response element binding (CREB) protein 二量体で作用 CRE配列はTGACGTCA

  49. cAMPから転写へ

  50. ステロイド合成の代謝系 コレステロールから テストステロンへ

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