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IPDC を活用したダブルスクリーンサービスの 実現に関する課題と解決方策

IPDC を活用したダブルスクリーンサービスの 実現に関する課題と解決方策. 2011 年 10 月 IPDC フォーラム 技術検討部会 ダブルスクリーン・ワーキンググループ. 本書の位置付け. 放送を視聴しながら、タブレットデバイスやスマートフォン等を介して関連情報を閲覧したり、同じ番組を視聴する 仲間同士のコミュニティを楽しむ視聴スタイルが急速に浸透しつつある。一方、スマートテレビという言葉に代表 されるように、テレビとパソコンの融合した新しいデバイス提案が放送機器展示会などで盛んに報じられている。

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IPDC を活用したダブルスクリーンサービスの 実現に関する課題と解決方策

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  1. IPDCを活用したダブルスクリーンサービスの実現に関する課題と解決方策IPDCを活用したダブルスクリーンサービスの実現に関する課題と解決方策 2011年10月 IPDCフォーラム 技術検討部会 ダブルスクリーン・ワーキンググループ

  2. 本書の位置付け 放送を視聴しながら、タブレットデバイスやスマートフォン等を介して関連情報を閲覧したり、同じ番組を視聴する 仲間同士のコミュニティを楽しむ視聴スタイルが急速に浸透しつつある。一方、スマートテレビという言葉に代表 されるように、テレビとパソコンの融合した新しいデバイス提案が放送機器展示会などで盛んに報じられている。 こうした様々な新しい放送視聴スタイルが広がりをみせるなかで、本ワーキンググループでは、テレビのメイン ストリームをトリガとして、テレビ受像機の周辺にある各種のコンパニオンデバイスにおいて、メインストリームの 付加価値向上を実現する関連情報の配信を可能とした「ダブルスクリーン」型の放送形態に注目し、IPDCの 新しい利用形態として、その実現可能性の検討に着手した。 IPDCを活用するダブルスクリーンは、放送事業者がメインストリームの一環として提供するサービスであり、広告 モデルという基本構造を壊すことなく、また放送事業者としてコンテンツに対するクオリティへの配慮がなされる 状況のもとで、視聴者に対する新しい放送の楽しみ方を提供するものであり、地デジ移行があったからこそ 実現できるサービスとして今後の早期実現が期待される。しかしながら、その実現に関する技術的方法論は いまだ確立されていないため、マネタイズに向けた事業環境が構築されるには程遠い状況にある。 本フォーラムでは、IPDCを活用した放送局ならではのダブルスクリーンサービスの可能性に着目し、その早期実現 を図るうえでの各種の課題の整理を目的として、平成23年7月から9月、技術検討部会のもとにワーキング グループを設置し、精力的な検討を行ってきた。本ドキュメントはその検討の成果をとりまとめたものである。 本ドキュメントが今後の技術検討部会でのより詳細な検討に資することを願うとともに、わが国おけるダブル スクリーンサービスの早期定着に少なからず貢献できることを願ってやまない。

  3. 目  次 4 5 6 7 10 11 12 14 15 18 21 27 31 48 51 57 58 60 61 64 65 66 67 • 1.ダブルスクリーンワーキンググループ(WG)の主な活動 • 活動の狙い • 2.本WGで検討するダブルスクリーンサービスの定義 • 本WGで検討するダブルスクリーンサービスの全体イメージ • 検討にあたっての前提条件 • 3.想定されるサービスイメージ • サービスイメージ例 • 4.技術に関する課題と解決方策 • 想定するシステム構成 • コンテンツの容量や種類の整理 • 帯域運用モデル • IPDC受信ルータからタブレットへの関連コンテンツの転送方式 • メインストリーム(映像・音声番組)と関連コンテンツの同期 • その他の検討課題 • 国内メーカー/サービス/技術等の動向 • 5.利用環境面に関する課題と対策案 • 著作権に関する課題 • 放送と通信の併用に伴う責任の所在についての基本的な考え方 • サービス主体とサービス責任に関連する問題 • タブレット側コンテンツに関する倫理規定 • 活動の総括及び今後の進め方 • 【参考資料1】ダブルスクリーン・ワーキンググループ参加社一覧 • 【参考資料2】ワーキンググループにおける講演資料一覧

  4. 1.ダブルスクリーンワーキンググループ(WG)の主な活動1.ダブルスクリーンワーキンググループ(WG)の主な活動

  5. 1-1.活動の狙い • 現在、視聴者の間でテレビ番組(メインストリーム)を視聴しながら、携帯電話やスマートフォン、タブレット、 • PCなど様々なデバイスを用いて、番組に関連する内容について知人とメールでやりとりをしたり、twitterなど • のSNSサイトでコミュニケーションを楽しむような、メインストリームに併せてバックチャネルも楽しむ、新しい • 視聴スタイルがすでに浸透しつつある。 • 一方、米国で開かれた国際家電ショー(CESショー)や全米放送機器展(NABショー)では、コンテンツ • を軸に、テレビジョンとタブレットデバイスで利用するダブルスクリーン型サービスが取り上げられる • ようになっている。 • そこで本WGは、IPDCのユースケースの一つとして、番組(メインストリーム)と、それに精緻に同期する • 関連情報を、IPDC技術を用いて配信するダブルスクリーン型のサービスを実現するため、 • 課題の抽出 • それらに対する解決策の整理 • 標準化が望まれる項目 • などについて取り纏める。 • なお、今回は番組(メインストリーム)を主軸とするサービスが検討対象であるため、 • タイミング管理はメインストリームに準じる • 複数のメインストリームが並列でサービスされる場合の乗り換え(ザッピング)を意識する • 放送波の伝送容量は有限であり、かつその多くはメインストリームで使用するため、IPDCで配信できる関連情報のサイズは有限である • などに留意しながら、検討を進めることとする。

  6. 2.本WGで検討するダブルスクリーンサービスの定義2.本WGで検討するダブルスクリーンサービスの定義

  7. 2-1.本WGで検討するダブルスクリーンサービスの全体イメージ(1/3)2-1.本WGで検討するダブルスクリーンサービスの全体イメージ(1/3) • IPDC(IP Data Cast)とは、放送波に「IP」を乗せて一斉同報的にデータ配信を行う技術である。 • この利用形態にはまず、 • 「①主体となるコンテンツそのものを配信し、受信側はそれらを蓄積して利用するサービス」 • が考えられる。このモデルは放送の一斉同報性を活かしながら通信コンテンツを配信するものであり、いわば • 【放送を通信の代替】として活用するモデルで、すでにマルチメディア放送などの技術規格として • 組み入れられている。 • 一方、巷に広く普及しているデジタルテレビ放送においてIPDC技術を活用する場合には、 • 「②主体となる番組(メインストリーム)、及びそれらと精緻に同期した関連情報を併せて同時に • 放送するサービス」 • が考えられる。この場合受信側で関連情報を活用する際に利用するデバイスがインターネットにアクセス可能 • であれば、視聴者は関連情報をきっかけとしてインターネット上の様々な情報にアクセスでき、メインストリーム • を軸としてより複合的なサービスを実現することができる。これは【放送と通信が連携】して新しい価値を生む、 • これまでにない新しいモデルといえる。 • おりしも2011年1月にラスベガスで開催されたCESでは、インターネットに接続されたテレビジョンとタブレット • がコンテンツを軸として連携する新しいサービス提案が相次いだ。また前年のiPad発売をきっかけにタブレット • 型端末の市場は活況を呈しており、今後ダブルスクリーン(テレビジョン+タブレット)はテレビジョンを取り巻く • ひとつのキーワードになる可能性がある。

  8. 2-1.本WGで検討するダブルスクリーンサービスの全体イメージ(2/3)2-1.本WGで検討するダブルスクリーンサービスの全体イメージ(2/3) • そこで本WGで検討するダブルスクリーンサービスの全体イメージを次頁図1に示す。 • 番組と、それに精緻に同期した関連情報がIPDCを含むデジタル放送によって放送局から受信側に送信される。 • 受信側は • テレビジョン番組(メインストリーム)を映し出す機能を有する。(これ自身がインターネットに接続される必要は必ずしも無い) • IPDC受信ルータ放送波にIPとして重畳された関連情報をデコードし、それらを1台以上のタブレットに転送する機能を有する。(これ自身がインターネットに接続されるケースも検討する) • タブレットこれ自身がインターネットに接続されており、IPDCルータより転送される関連情報を受信してそれらを活用できる機能を有する端末。(同様の機能を有するスマートフォンやコンパニオンデバイスも含む) • の3種類のデバイスで構成される。(IPDC受信ルータは将来的にテレビジョンやDVRに内蔵されることが想定されるが、今回は敢えてデバイス毎に機能を切り分けて議論を明確にする)。

  9. 2-1.本WGで検討するダブルスクリーンサービスの全体イメージ(3/3)2-1.本WGで検討するダブルスクリーンサービスの全体イメージ(3/3) 図1:今回検討するダブルスクリーンサービスの全体イメージ

  10. 2-2.検討にあたっての前提条件 • 今回は、検討メンバーが具体的サービスのイメージを共有しやすくするため、メインストリームの一例 • として地上デジタル放送を想定して検討を始める。ただしWGの検討対象はそれに限るものでなく、 • より一般的に • 「番組(メインストリーム)+(IPDCで配信された)関連情報」 • を • 「テレビジョン+(インターネット接続されている)タブレット端末」で利用するサービス • である。

  11. 3.想定されるサービスイメージ

  12. 3-1.サービスイメージ例(1/2) たとえばテレビショッピングの場合のサービスイメージ例は次頁図2のとおり。 テレビジョンにテレビショッピング番組(メインストリーム)が放送されている傍らで、視聴者の手元の タブレットには、サイズ別価格表(関連コンテンツ)や、商品の理解を一層深めさせるリッチな動画 (フォローコンテンツ)がタイミングコントロールされながら表示される。 尚、このうち前者は関連コンテンツそのものがIPDCで配信され、後者はIPDCで送られる制御情報 によってWebサーバからインターネット経由でタブレットにダウンロードされたものである。また視聴者 はタブレットから直接購入手続きをすることができる。

  13. 3-1.サービスイメージ例(2/2) 図2:テレビショッピングの場合のサービスイメージ例

  14. 4.技術に関する課題と解決方策

  15. 4-1.想定するシステム構成

  16. 4-1-1. 本WGで検討するダブルスクリーンサービスのシステム構成イメージ4-1-1. 本WGで検討するダブルスクリーンサービスのシステム構成イメージ 本WGでは、以下のシステム構成イメージを前提に各種の検討を行う。(再掲) テレビ  番組 メインストリーム(映像・音声番組) デジタル放送 同期 放送設備 同期 関連コンテンツ 関連コンテンツ IP DataCast(IPDC) 無線LAN等 で転送 関連 コンテンツ 関連コンテンツ タブレット IPDC受信ルータ ※スマートフォンや 液晶搭載リモコン 等もタブレットと 総称する。 ※IPDC受信機能はテレビやDVRに内蔵することも可能であるが、機能の明確化のため、今回はIPDC受信ルータとして独立した機器を想定して検討する。 通信で取得 放送局 アプリ ベンダー 機器 メーカー インターネット 通信設備

  17. 4-1-2. 想定する機能構成(参照モデル) ダブルスクリーンサービスを構成する機能構成を、以下のように想定する。 【番組編成】 【関連コンテンツ作成】 テレビ コンテンツ技術 ニュース 配信技術 ドラマ 連携/同期技術 関連 コンテンツ 音楽 連携メタデータ IPDC受信ルータ 連携用EPG 受信、転送アプリ 放送設備 タブレット メインストリーム 映像・音声 番組送出システム 再生時刻管理 無線LAN 関連情報送出システム PROXY機能 IPDC 関連コンテンツ 再生アプリ IPマルチキャスト受信 制御情報 配信サーバ 再生時刻制御 通信設備 関連コンテンツ 制御情報

  18. 4-2.コンテンツの容量や種類の整理

  19. 4-2-1.コンテンツ類型と利用シーケンス ダブルスクリーンサービスで提供されるコンテンツの類型と、利用シーケンスを以下のように想定する。 コンテンツ類型 メタデータ、トリガー • 属性情報(構造、形式) • URL • イベントトリガー パッケージコンテンツ • 動画、音声 • アプリ • Webサイト     他 リニアコンテンツ • 動画、音声、データ放送 • 字幕(日本語、外国語) • テキスト         他 トランザクション • Voting • SNS • ショップサイト   他 利用シーケンス メタデータ タイマーまたは トリガー指定 強制終了 強制発火 タイマーまたは トリガー指定 任意終了 強制バナー表示 任意発火

  20. 4-2-2.コンテンツの容量と提供頻度 各コンテンツ類型について、そのデータサイズ(容量)や情報提供頻度を以下のように想定する。 情報提供頻度 コンテンツ類型 データサイズ •   間欠的 • (数分に一回程度) メタデータ、トリガー • 属性情報(構造、形式) • URL • イベントトリガー • 数KB • 数KB • 数KB •   持続的 • (数分間〜数時間)      リニアコンテンツ • 動画、音声、データ放送 • 字幕(日本語、外国語) • テキスト         他 • 数百Kbps〜数Mbps • 数Kbps • 数Kbps •  日時、定時 • (1コンテンツあたり • 1日に数回程度) パッケージコンテンツ • 動画、音声 • アプリ • Webサイト     他 • 数MB〜数百MB • 数MB〜数十MB • 数KB〜数MB   ユーザーの要求時   (要求待ち) トランザクション • Voting • SNS • ショップサイト   他 • 数KB • 数KB〜数MB • 数KB〜数十MB

  21. 4-3.帯域運用モデル

  22. 4-3-1. 基本的な連携フロー メインストリーム(番組)と関連コンテンツを連携する配信/再生の基本的なフローを以下のように 想定する。 テレビ シーン④ シーン⑤ シーン⑥ シーン⑦ メインストリーム (映像・音声番組) シーン① シーン② シーン③ タブレット 放送 リニア コンテンツ サービス要件により伝送方式を選択 ※複数の伝送方式の組み合わせも可 通信 ⑤ 終了 ⑤ 発火 パッケージ コンテンツ (放送で配信) コンテンツ⑤ 蓄積 放送 ※コンテンツ蓄積と同時に 発火する場合も含む ⑤ 発火 ⑤ 終了 D/L 開始 パッケージ コンテンツ (放送をトリガー に通信で取得) URL ⑤ 放送 コンテンツ⑤ 蓄積 通信

  23. 4-3-2. 放送IPDCで関連コンテンツを送出する際のチャンネル構成イメージ • メインストリーム(映像・音声番組)と同一チャンネル内に関連コンテンツの帯域を用意する構成 特長 ・各チャンネルの運用者が、メインストリーム (映像・音声番組)と関連コンテンツを運用する。 問題点 ・ユーザーがチャンネルを頻繁に切り替えると、  番組の関連コンテンツを事前に蓄積しておく  ことができない。 メインストリーム(映像・音声番組) 1 チャンネル 1 関連コンテンツ(IPDC) 1 メインストリーム(映像・音声番組) 2 チャンネル 2 関連コンテンツ(IPDC)2 (2) 関連コンテンツ送出のために、メインストリームとは別のチャンネルを用意する構成 チャンネル 1 特長 ・関連コンテンツの送出専用チャンネルを用意し、  複数のメインストリーム(映像・音声番組)の関連  コンテンツを同時に受信可能にする。 ・関連コンテンツの常時受信ダブルチューナー    等を用意することで常時蓄積が可能。 課題 ・関連コンテンツについて、共同での運用が必要。 メインストリーム(映像・音声番組) 1 チャンネル 2 メインストリーム(映像・音声番組) 2 関連コンテンツ用 共通チャンネル 関連コンテンツ(IPDC) 1 関連コンテンツ(IPDC)2

  24. 4-3-3. チャンネル選択操作のイメージ 【1 機器構成】 タブレットやリモコンを用いて受信チャンネルを操作する際の機器構成を下記のように想定する。 テレビ IPDC受信ルータ メインストリーム 映像・音声 関連コンテンツ 録画機器(同期対象外) 無線LAN 赤外線/DLNA タブレット リモコン ・メインストリーム(映像・音声番組)と関連コンテンツ(IPDC)のチャンネルが異なる場合も考慮する。 ・機器間の通信は無線LAN(WiFi)/DLNA/赤外線などを想定する。

  25. 4-3-4. チャンネル選択操作のイメージ 【2 制御手順】 タブレットやリモコンを用いて受信チャンネルを操作する際の制御手順を下記のように想定する。  リモコンでチャンネルを選択する場合 テレビ IPDC受信ルータ メインスクリーン メインストリーム 映像・音声 ② 選択した チャンネル  を通知 関連コンテンツ ③ 関連コンテンツ を取得 ② 選択した チャンネル を通知 ① リモコンでチャンネルを選択  タブレットでチャンネルを選択する場合 IPDC受信ルータ テレビ ③ 選択した チャンネルを通知 メインストリーム 映像・音声 関連コンテンツ ④ 関連コンテンツ を取得 ② 選択した チャンネルを通知 ① タブレットで チャンネルを選択

  26. 4-3-5. 放送と通信の使い分け 関連コンテンツの配信に際して、放送と通信のどちらを使うかの選択にあたり考慮すべきポイント •  関連コンテンツのファイルサイズによる使い分け  •   ・放送の伝送容量は有限 • 地上デジタル放送 18Mbps • BS・CSデジタル放送 24Mbps  この帯域で、メインストリーム(映像・音声番組)と関連コンテンツの両方を送出。 •   ・通信の伝送速度の高速化にともない一般的なデジタルコンテンツの容量 •   (データサイズ)は大きくなることが予想される。 • (2) 関連コンテンツの区分による使い分け •  ・メタデータやトリガー/パッケージコンテンツ/リニアコンテンツ/トランザクションという •   区分に適した選択、あるいは組み合わせをする。 • (3) その他

  27. 4-4. IPDC受信ルータからタブレットへの関連コンテンツの転送方式

  28. 4-4-1. IPDC受信ルータからタブレットへのコンテンツ転送プロトコル(1/2) 関連コンテンツをIPDCで配信する場合の、IPDC受信ルーターからタブレットへのコンテンツ転送プロトコルについて、 ユニキャスト/マルチキャストのどちらが適するか、あるいはその併用方法について検討する際に考慮すべきポイント Unicast or Multicast 無線LAN デジタル放送 IPDC 放送設備 タブレット IPDC受信ルータ Webサーバ

  29. 4-4-1. IPDC受信ルータからタブレットへのコンテンツ転送プロトコル(2/2) サービスの早期検証と、汎用アプリの活用による受信再生環境の普及拡大の観点から、マルチキャストで転送する方式を先行して実装し、その後ユニキャスト転送方式を追加する、という2段階のアプローチも可能である。 IPDC受信ルータ タブレット Step 1 早期検証をめざし先ずマルチキャストで実装 • IPDC受信ルータとタブレットのインターフェースが、シンプルなIPマルチキャストとなり、ダブルスクリーンサービスに必要なIPDCスタック(ファイル蓄積機能等)や •  表示アプリケーションをタブレット側のソフトウエアとして実現できる。 • IPDCルーターの機能がシンプルでストレージも不要なため安価に提供可能。 Multicast IPDC WiFi チューナー ULE(TS/IP) WiFiルーティング IPDCスタック ダブルスクリーンアプリ ストレージ Step 2 普及の拡大をねらいユニキャストによる実装を追加 • IPDC固有の機能をIPDC受信ルータ側に集約することにより、タブレット側のダブルスクリーンアプリをインターネットでのサーバーアクセス技術で開発できるため、ダブルスクリーンアプリの開発を行える人材が多く、多様なアプリが開発されることが期待できる。 • タブレットデバイスに標準搭載されているブラウザでもサービス展開が可能で、デバイスのOSやバージョンを問わないサービスとして普及を促進するとともに、バージョンアップ対応のコストを削減できる。 Unicast IPDC WiFi チューナー ULE(TS/IP) IPDCスタック WEBサーバ ストレージ WiFi通信 ダブルスクリーンアプリ またはWEBブラウザ

  30. 4-4-2. IPDC受信ルータとタブレットの連携アプリケーション IPDC受信ルーターの機能やタブレットのアプリケーションについて、以下のような項目の検討が想定される。

  31. 4-5.メインストリーム(映像・音声番組)と関連コンテンツの同期4-5.メインストリーム(映像・音声番組)と関連コンテンツの同期

  32. 4-5-1. 同期の手法一覧  メインストリーム(映像・音声番組)と関連コンテンツの連携/同期手法としては、以下のようなものが想定される。

  33. 4-5-2. 関連コンテンツの再生時刻指定 (発火)  メインストリーム(映像・音声番組)は放送局の時計に従って送出し、受信次第再生。  関連コンテンツに再生時刻をメタデータとして指定しておき、タブレットの時計に従って発火。 放送局の時計(+受信側遅延) テレビ 番組 終了 シーン④ シーン⑤ シーン⑥ シーン⑦ メインストリーム (映像・音声番組) シーン① シーン② シーン③ タブレット コンテンツ⑤ 蓄積 ⑤ 発火 ⑤ 終了 IPDC 関連コンテンツ コンテンツ⑤ 蓄積 通信 タブレットの時計 特長 ・放送のタイムコードをタブレット側に伝達する必要が無いため、放送受信機の機能拡張が不要。 問題点 ・タブレットの時計が正確でない場合、関連コンテンツの発火時刻がずれてしまう。 ・放送の受信にかかる時間(数秒程度)、メインストリーム側の遅延が発生する場合がある。

  34. 4-5-3. 放送タイムコードで同期して関連コンテンツを再生 (1/2)  メインストリーム(映像・音声番組)に含まれるタイムコードをタブレット側に通知し、タイムコードに 合わせて関連コンテンツを再生。 テレビ 番組 終了 シーン④ シーン⑤ シーン⑥ シーン⑦ メインストリーム (映像・音声番組) シーン① シーン② シーン③ 放送のタイムコード タブレット コンテンツ⑤ 蓄積 IPDC 関連コンテンツ コンテンツ ⑤ 同期再生 コンテンツ⑤ 蓄積 通信 特長 ・放送のタイムコードをタブレット側に伝達し、タブレット側でタイムコードに追随して関連コンテンツを再生。 ・関連コンテンツがリニアコンテンツ(ストリーミング等)の場合にも正確に同期できる。 課題 ・タイムコードを通知できるよう、放送受信機の機能追加が必要。

  35. 4-5-3. 放送タイムコードで同期して関連コンテンツを再生 (2/2) 【NHK技研様HybridCast方式の例】 Hybridcastでは、通信で取得した関連コンテンツを放送タイムコードに同期して再生する仕組みが検討されている。 出典:NHK放送技術研究所 「Hybridcast技術仕様概説 : 2011年5月27日版」

  36. 4-5-4. 音声フィンガープリント照合による再生 (1/2)  メインストリーム(映像・音声番組)に含まれる音声のフィンガープリントを、あらかじめサーバに登録され  た音声データ(音楽やCM等)と照合し、フィンガープリントが一致した関連コンテンツを再生。 テレビ 番組 終了 シーン④ シーン⑤ シーン⑥ シーン⑦ メインストリーム (映像・音声番組) シーン① シーン② シーン③ フィンガープリント照合 照合サーバ タブレット 関連コンテンツのID コンテンツ⑤ 取得/再生 関連コンテンツ 通信 コンテンツ⑤ 蓄積 コンテンツ⑤ 再生 IPDC 特長 ・放送の送出システムや受信機に機能追加が不要。 課題 ・フィンガープリント照合のため、事前にサーバに関連コンテンツの登録が必要。 ・照合のために5秒程度の時間が必要なため、それより短いタイミングでの同期はできない。

  37. 4-5-4. 音声フィンガープリント照合による再生 (2/2) 【radiko.jpプラットフォーム事例】 ラジオ番組の音声フィンガープリントをサーバーで照合してタブレットに通知し、それをトリガーとして関連コンテンツを 通信で取得して再生する仕組みが用意されている。 出典(株)電通 「テレビシンクロ、ラジオシンクロ・シンクロアドについて」(第2回WG講演資料)

  38. 4-5-5. 映像フィンガープリント照合による再生 (1/3)  メインストリーム(映像番組)に含まれる映像のフィンガープリントを、あらかじめデータベースに登録され た映像(番組中のシーン等)と照合し、フィンガープリントが一致した関連コンテンツを再生。 テレビ 番組 終了 シーン④ シーン⑤ シーン⑥ シーン⑦ メインストリーム (映像・音声番組) シーン① シーン② シーン③ フィンガープリント照合 映像シーンのフィンガープリントDB タブレット 関連コンテンツのID コンテンツ⑤ 取得/再生 関連コンテンツ 通信 コンテンツ⑤ 蓄積 コンテンツ⑤ 再生 IPDC 特長 ・放送の送出システムや受信機に機能追加が不要。 課題 ・フィンガープリント照合のため、事前にサーバに関連コンテンツの登録が必要。 ・照合のために1秒程度の時間が必要なため、それより短いタイミングでの同期はできない。

  39. 4-5-5. 映像フィンガープリント照合による再生 (2/3) MPEG-7 国際標準に方式採用されていて放送システムとの親和性が高く、短時間で高精度の照合が可能。 サーバー側での照合、受信機側での照合、カメラ撮影による照合なども可能。 出典(日本電気㈱ システム技術統括本部 作成資料)

  40. 4-5-5. 映像フィンガープリント照合による再生 (3/3) 映像フィンガープリントは、下記のようなステップで生成される。 出典(日本電気㈱ システム技術統括本部 作成資料)

  41. 4-5-6. 番組番組に関連する関連コンテンツのIDを照合して発火  メインストリーム(映像・音声番組)の編成に合わせて、どのコンテンツが関連するかを関連コンテンツの IDで指定。関連コンテンツにもIDを付与しておき、タブレット側でコンテンツIDを照合して発火。 テレビ 番組 終了 シーン④ シーン⑤ シーン⑥ シーン⑦ メインストリーム (映像・音声番組) シーン① シーン② シーン③ 関連コンテンツのIDで照合 タブレット コンテンツ⑤ 蓄積 ⑤ 発火 ⑤ 終了 IPDC 関連コンテンツ コンテンツ⑤ 蓄積 通信 特長 ・時刻ではなく、コンテンツのIDを照合して発火するため、メインストリームの放送時刻が予定外に変更   されたり、タブレットの時計が正確でない場合にも、適切な関連コンテンツが発火する。 課題 ・メインストリームの編成情報(EPG)と関連コンテンツの両方に、照合用コンテンツIDを付与する運用が必要。

  42. 4-5-7. 関連コンテンツがIPDCで届き次第すぐに再生  メインストリーム(映像・音声番組)とほぼ同時刻に受信完了するようにスケジューリングしてIPDCで  関連コンテンツを送出。タブレットでは、関連コンテンツが受信完了したら直ちに再生。 テレビ 番組 終了 シーン④ シーン⑤ シーン⑥ シーン⑦ メインストリーム (映像・音声番組) シーン① シーン② シーン③ ほぼ同時刻になるよう、 関連コンテンツのIPDCでの 送出時間をスケジューリング タブレット 関連コンテンツ コンテンツ⑤ 蓄積 コンテンツ⑤ 再生 IPDC 受信完了次第、直ちに再生 特長 ・メインストリームの送出システム、受信機、送出運用に機能追加が不要。 課題 ・IPDCの受信品質が低い場合、コンテンツが届かない可能性がある。

  43. テレビ デジタル放送 番組(映像・音声・データ) 番組 チャンネル連動 放送設備 構造化メタデータ(IPDC) 構造化 メタデータ 構造化メタデータ 制作側が 準備 無線LANなど インターネット、CDN等 IPDC受信ルータ 関連サービス(様々なメディア形式) コンテンツ、 サービス タブレット Webサーバ 4-5-8. IPDCで配信した制御情報(「構造化メタデータ」)の活用案(1/2)【概要】 メインストリーム(映像・音声番組)と関連コンテンツの関係構造を示す「構造化メタデータ」をIPDCで配信し、 それにもとづいてIPDC受信ルータやタブレットがメインストリームや関連コンテンツを取得し、それらを連携/同期する。 • デジタル放送で「構造化メタデータ」を配信し、番組と関連コンテンツの関係構造を通知する。 • これにより、デジタル放送を基点とした複合メディアサービスの実現が期待できる。 • IPDC受信ルータやタブレットは、番組や関連コンテンツ(サービス)へのアクセス方法を、メタデータから取得する。 • 例えば、タブレットのアプリで番組の関連情報/リンク/タイムラインのURLをメタデータから取得し、それらを表示することができる。 • 放送中の番組に関連したアプリを、制作者側の意図に沿って自動起動するランチャーも実現可能。メタデータに記述されたサイトからアプリをダウンロードして、タイマーあるいはIPによるトリガーで起動する。 • 「構造化メタデータは」、①すべての受信デバイスが共用する ②リニアコンテンツと同期したい という理由により通信での配布よりもIPDCで配信するほうが有効と考えられる。 サービスへのアクセス方法(URL、起動時期)を取得

  44. 映像 映像 データ データ 音声 音声 字幕 字幕 4-5-8. IPDCで配信した制御情報(「構造化メタデータ」)の活用案(2/2)【情報構造とアクセス方式】 • ・ メインストリームや関連コンテンツへのアクセスは構造化メタデータのタグから行なう。 • 構造化メタデータには、ネットワーク/フォーマット/デバイス/時間を横断した、メディアリソースの所在や属性、起動契機が記述されている。 • これにより、ダブルスクリーンの各デバイスの使途・特性に応じたコンテンツを、制作者側の意図に沿って視聴者に取得・表示・利用させることが可能となる。 • 既存放送のメディアリソース仕様を変えないことにより既存受信機との互換性を保つ。 RFで送出 インターネットでアクセス 映像 音声 番組関連情報 番組連動アプリ ショップサイト イベント トリガー データ スコア 番組SNS 見逃しVOD サービス 提供者 構造化メタデータ IPサイマル放送 マルチアングル その他 利用者 RFでアクセス(既存放送) IPDCで取得 インターネットでアクセス 番組連動アプリ ショップサイト スコア 番組SNS その他 テレビ視聴 双方向番組 番組グッズ購入 スコアブック チャット、 つぶやき その他 メインストリーム(番組) 関連コンテンツ

  45. 4-5-9.IPDCで関連コンテンツを配信する際の時間パラメータについて4-5-9.IPDCで関連コンテンツを配信する際の時間パラメータについて IPDCで関連コンテンツを配信する場合、以下のt1〜t4の4つの時間パラメータに注意することが必要である。 番組開始時刻 番組終了時刻 実時間 メインストリーム(送信≒再生) t2(バッファ時間) t3(同期補正時間) 関連コンテンツ (送信) 4 1 2 3 t1(カルーセル単位時間) 関連コンテンツ(再生) 1 3 4 2 t4(コンテンツ表示時間) レイアウト テキスト 静止画 静止画

  46. 4-5-10. IPDCで関連コンテンツを配信する際の、コンテンツ同期の例 (その1) 関連コンテンツの種類によって、同期において優先すべき時刻パラメータが異なる場合がある。以下はその一つの例。 テレビ 番組 終了 シーン④ シーン⑤ シーン⑥ シーン⑦ スポーツ中継 (生放送) シーン① シーン② シーン③ タブレット コンテンツ⑤の表示時間帯 テキストデータ(生) ~ 戦況,戦歴など ⑤ 終了 ⑤ 発火 コンテンツ⑤ 蓄積 IPDC コンテンツ① 蓄積 ① 終了 ①のリンク 発火 動画データ(生録画) ~ 得点シーンなど IPDC リンクをクリックしたら動画再生できる時間帯 ・スポーツ番組で、関連コンテンツ⑤が「現在の得点」情報の場合、得点が変わったら、受信機が新情報を 取得できていなくても古い情報は消去しなければならない。 ・関連コンテンツ①が「シーン①の録画映像」の場合、その再生を許可するのはその番組放映時間内に限る。 このようなケースでは、メインストリームに関連コンテンツの発火タイミングを正確に合わせることよりも、 表示 終了時間を管理することの優先度が高い。

  47. 4-5-11.IPDCで関連コンテンツを配信する際の、コンテンツ同期の例 (その2)4-5-11.IPDCで関連コンテンツを配信する際の、コンテンツ同期の例 (その2) 関連コンテンツの種類によって、同期において優先すべき時刻パラメータが異なる場合がある。以下は別の例。 テレビ 番組 終了 シーン④ シーン⑤ シーン⑥ シーン⑦ ニュース (生放送) シーン① シーン② シーン③ タブレット テキストデータ(生) ~ 同時テロップなど 発 火 終 了 テキスト④ テキスト⑤ IPDC テキスト① テキスト② テキスト③ サブ音声(生) ~ 中国語など 音声④ 音声⑤ 発 火 終 了 音声① 音声② 音声③ IPDC ・ニュース番組等で、アクセシビリティを高める字幕等の関連コンテンツの場合、メインストリームと関連コンテンツの開始タイミングの同期精度が重要なため、カルーセル単位時間やバッファ時間を小さくして(受信の確実性は低下)でも、再生開始時刻の同期精度を向上することが想定される。

  48. 4-6.その他の検討課題

  49. 4-6-1. コンテンツやメタデータの運用 ダブルスクリーンサービスの実現に際して、コンテンツやメタデータの運用面で以下のような課題が想定される。 (1) 番組編成情報の通知      番組編成システムと関連コンテンツの提供システムの連携 (2) 関連コンテンツの作成      既存の各種コンテンツフォーマットからの変換      新規に作成する場合のオーサリング (3) 連携メタデータ      メインストリーム(映像・音声番組)と関連コンテンツをひもづけるためのメタデータ仕様      連携メタデータを含んだEPG (4) ワンソースマルチユース      受信機での蓄積や転送が可能な関連コンテンツのパッケージング仕様      様々なタブレットで再生可能な、柔軟性のあるコンテンツ再生制御      再生画面サイズやレイアウトの柔軟性      動画、音声、テキストの選択再生      カラー(液晶)、モノクロ(E-ink等)への対応 (5)コンテンツフォーマットの標準化     関連コンテンツがどのタブレットでも再生できるよう、ある程度の標準化が必要 → 既存の普及しているマルチメディアフォーマットを採用 → 既存のもので足りない機能については本フォーラムで検討

  50. 4-6-2. 多様化するタブレットデバイスへの対応 ダブルスクリーンサービスで利用されるタブレットは、多種多様なものが想定される。    ・液晶搭載の汎用大型タブレット    ・スマートフォン    ・電子ペーパー(モノクロ)    ・TVの周辺機器として提供されるタブレット型リモコン     ・ゲーム機 これらの新たな機種への対応と、古い機種での継続利用の両方を実現する必要がある。 液晶 10.8インチ 液晶 9.7インチ 7インチ E-ink 6インチ 液晶 5.5インチ E-ink 5インチ 液晶 4インチ

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