1 / 65

生産管理の歴史

生産管理の歴史. 曹徳弼. パラダイムシフト. 科学的管理法(テーライズム) フォードシステム(フォーディズム) GM 生産方式 トヨタ生産方式( TPS). 1.科学的管理法. 科学的管理法.

lin
Download Presentation

生産管理の歴史

An Image/Link below is provided (as is) to download presentation Download Policy: Content on the Website is provided to you AS IS for your information and personal use and may not be sold / licensed / shared on other websites without getting consent from its author. Content is provided to you AS IS for your information and personal use only. Download presentation by click this link. While downloading, if for some reason you are not able to download a presentation, the publisher may have deleted the file from their server. During download, if you can't get a presentation, the file might be deleted by the publisher.

E N D

Presentation Transcript


  1. 生産管理の歴史 曹徳弼

  2. パラダイムシフト • 科学的管理法(テーライズム) • フォードシステム(フォーディズム) • GM生産方式 • トヨタ生産方式(TPS)

  3. 1.科学的管理法

  4. 科学的管理法 American industrial engineer, who originated scientific management in business. He was born in Germantown (now part of Philadelphia), Pennsylvania. In 1878, he began working at the Midvale Steel Company. He became foreman of the steel plant and applied himself to studies in the measurement of industrial productivity. Taylor developed detailed systems intended to gain maximum efficiency from both workers and machines in the factory. These systems relied on time and motion studies, which help determine the best methods for performing a task in the least amount of time. In 1898 he became joint discoverer of the Taylor-Whiteprocess, a method of tempering steel. Taylor served as consulting engineer for several companies. His management methods were published in The Principles of Management. Taylor, Frederick Winslow (1856-1915)

  5. 背景 • 自動車産業の出現 • 1835年小型蒸気機関搭載の自動車誕生 • 赤旗令 • 1939年ガソリンエンジンを搭載した自動車誕生(ジェークフリート・マルクス,ルノワール) • 1887年,パナール・ルバッソル(P&L)が自動車製造 • ダイムラー・ベンツのエンジンのライセンス生産 • 英国が発明,ドイツが実用化,フランスが生産

  6. エベリン・ヘンリ・エリスのエピソート • 1894年,イギリスの下院議員エリスはP&Lの車を買うことを決める. • P&Lにいって造られた車をみて,エリスはどれも自分の好みに合わないと思った. • 細かく注文をつけるが,その中には,トランスミッションやブレーキを中心部にあるエンジンの右から左に移すことも含まれていた. • 1895年6月エリス帰国,サザンプトンから田舎までを,時速16kmで5時間ちょっとで走破.赤田令の改正に乗り出す. • 赤旗令:時速制限国道6.4km,市街地3.2km,乗員制限3名,そのうち1名は赤旗をもって車の前方50mを前触れして歩かなければならない エリスの車は今どこ? • ロンドン科学博物館

  7. 鉄鋼産業の発展 • Midvale Steel Company • Frederic Winslow Taylor はフォアマン • 大学入学(MIT),家計のため就職 • 当時の問題 • 設備が少ない • 多くの作業は肉体労働 • コスト削減→賃金下げ→効率低下→監視監督→労使紛争 • 賃金制度の問題

  8. 賃金制度 • 普通の日給制 • 工員(従業員)を階級に分ける • 例:1-8級 • 階級間の賃金に差をつけるが級内では同じ賃金 • 問題点 • 級内では利益共同体ができる • 同級内では職を失わない程度に仕事をする • まとまって行動する

  9. 普通の出来高払い制度 • 作業を分割 • 単価を決め,出来高により給料を支払う. • 問題点 • 初期単価は管理者が決める • 習熟などで効率が向上すると単価きり下げる • やる気をなくし,効率が低下する.

  10. 所得分配法 • 基本は出来高払い制度 • 一日の基準量(タスク)を決める • 努力により基準量を上回った分は一定の割合で労使双方に配分する • 問題点 • 本質的に普通の出来高払い制度 • 単価を決めるときの紛争は解決できない  「一流の工員をひきつけて,劣等工員を自覚させる力がない」  Taylor

  11. 「率を異にする出来高払い制度」(1895年) A Piece Rate System, ASME, Vol.16, 1895 (ASME:American Society of Mechanical Engineers) • 適正作業時間を決める • 仕事を作業に分割 • 作業を要素作業にさらに分割し,適正作業時間を科学的に決める • 1日のタスクを決める • 単価を決める • タスクを完成した場合には高い単価(賃率)を適用 • 完成できなかった場合には低い単価を適用

  12. 怠業の問題と組織 • 自然怠業:同じ賃金であれば楽をしたい怠業 • 計画怠業:他人との利害を考えた怠業 • 職長に任せる監視監督の旧組織では自然怠業の問題を解決できない(やる気を出させることが肝要)→出来高払い制度 • 普通の出来高払い制度→計画怠業で単価切り下げに対抗

  13. 管理能力と組織 • 軍隊の管理 • 戦闘経験と統率能力 • 職長の管理 • 仕事に詳しいこと • よい計画が作れること • 統率能力があること • 先見の目があること • ・・・・・・ 9つの特性を備えた人 • 設計課と計画課を設置→機能式管理 • 計画課:資材管理,労務管理,人事管理,社内教育,管理会計 • 設計課:技術設計

  14. 改革のプロセス • コンセンサスの重要性 • 成果を確認しながら徐々に導入すること • 労使関係:コミュニケーションの重要性 「革の手袋をはめて工場を回る人や,かつて手や着物を汚したことのない雇い主や,まるで工員とは話をしない人,話をするにしてもいやに謙遜したり,恩を着せたような言い方をする人には,到底工員の思想や感情を確かめる機会は得られない」 余談:冷戦のルート

  15. 作業研究 • ズク運びの研究 • 従来:12.5トン,1.15ドル • 改善:移動と休憩(42%作業,58%休憩) • 成果:47.5トン,1.85ドル • ショベル作業の研究 • 従来:同じショベルで異なる作業,粒炭16トン,1.15ドル • 改善:軽いものには大きいショベル,重いものには小さいショベル→21ポンド • 成果:粒炭59トン,1.88ドル

  16. レンガ積み作業 • レンガ→設備 • モルタール→標準 • 動作→両手の協同作業 • 18の動作→5つの動作にまとめる. • スピード:1時間120個→350個

  17. ベアリング検査作業 • 品質保証の段階 • 不良品混入 • 効率アップの段階 • 1時間15分ごとに10分休憩(集中力の科学) • 人員削減(120人→35人)→給料アップ(80-100%)

  18. 金属切削作業の研究 • 12の条件:金属の質,熱処理方法,削る厚みなど • 2つの操作変数 • 機械の牽引力 • 送りスピード • 膨大な実験を実施(25年,20万ドル) • 3水準の場合:1434万8907組み合わせ • 実験的計算式を考案→実用化のために計算尺を作る.

  19. 科学的管理 • 作業研究 • 標準資料法 • PTS法(Pre-determined Time System) • サーブリック(therblig)←ギルブレス(Gilbreth)の動作の基本要素(動素) • WF(work factor)  MTS(Motion Time Standards) • Quick, Shea, Koehler, 1934 • MTM(methods-Time Measurement) • Maynard, 1948 • SMS(simplified motion standards) • 機能的管理

  20. Episode1 1910年代のアメリカ東部鉄道事件 • 鉄道会社が賃金の上昇を理由に運賃の値上げをした。 • 顧客がこれを不当として法廷闘争となった • 「XX側」は科学的管理を論拠に主張した。 • テイラー,ギルブレス(Gilbreth),ガント等の著名な科学的管理の研究者が証人に立った。

  21. Episode21912年1月アメリカ議会特別委員会における証言Episode21912年1月アメリカ議会特別委員会における証言 議長:テーラー氏、科学的管理法によって向上した能率のうち、いったい何パーセントが仕事を組織的に行ったためであり、また行員のスピード・アップによるものは何パーセントなのですか? テーラー:スピード・アップという言葉は、普通の意味では、仕事を組織的に行ったための能率向上は含まれません。技術的な意味でスピード・アップという言葉を使うときには、作業者が通常よりも早く仕事を行うことを意味しています。このような意味では、科学的に管理法の元でスピード・アップが行われることはありません。 議長:このような科学的方式を導入する以前に、作業者蛾は足りていた普通の条件を越えて、作業者がスピードアップすることの社会的、経済的な必要性があるのですか? テーラー:もう一度、技術的な意味で、科学的管理法の元では、スピードアップをすることは起こらないと申し上げます。そこでは、無駄な動作を除くとか怠業を辞めさせることだけであります。すべての事を行うのに、同じ行うなら、古い非能率的な方法に対して最も早く、最もよく、最も楽な方法への切り替えることです。この中には、スピード・アップと呼ばれるものは含まれていません。 議長:あなたの管理方式は、その怠業を辞めさせることを目的としているのですか? テーラー:確かにそのとおりです。 議長:何が怠業であるか、何が肉体的エネルギーを費やす適量であるかを決めるのは誰ですか? テーラー:人が仕事をするのに正しいことを決め、1日の適切な仕事を定めるには、綿密で注意深い科学的研究が行われなければなりません。このことは、熱心で、正直で、公平な人によって行われなければなりません。そして、それぞれの職に関して、すべての人のすべての動作の科学的研究を理解している人によって採択された標準が、作業者とマネジメントの双方によって正しいものとして受け入れられるよう時間標準として設定されるべきであります。

  22. テーライズム(テーラー主義) •  同じアウトプットなら楽をさせたい •  同じ力を入れるなら多く稼ぎたい •  適材適所で才能を有効に利用すべきである •  制度が人間を勤勉にする 尊重 •  コミュニケーションの重要性 •  コンセンサスの重要性 •  機能別管理の重要性 平等 •  怠けてはならない •  社会のためになることを考え、それを実践すべきである 奉仕

  23. 2.フォードシステム

  24. Henri Ford(1863-1947)

  25. 略歴 • 1863年ミシガン州の農家に生まれる • 27歳のとき、デトロイト・エジソン電気会社の技師 • 3年後の1893年2気筒ガソリンエンジンを完成 • 1903年にフォード自動車会社を設立 Ford, H. : My life and work, Garden City Pub., 1926

  26. 初期の車の組立方法 • エリスの車 • P&Lにいって造られた車をみて,エリスはどれも自分の好みに合わないと思った. • 細かく注文をつけるが,その中には,トランスミッションやブレーキを中心部にあるエンジンの右から左に移すことも含まれていた.

  27. 鑢で削りながら組み立てる生産方法 • 最初の二つの部品を合わせる.合わなければぴったり合うまで鑢で削る. • 3番目の部品を組み合わせる.合わなければ前の2つの部品含めて3つの部品を削る. • なぜ鑢で削りながら組み立てなければならないのか? 加工技術の問題:熱処理すると変形,熱処理してからは削れない この生産方式の問題点: •  故障したら簡単に修理できない •  生産効率が非常に悪い •  コスト:1台製造単価=20万台の製造単価

  28. フォードの生産方式 • 生産効率を妨げる要因 • 共通部品の欠如 • 複雑な設計 • 職人気質の存在 標準化 単純化 専門化

  29. 標準化 • 単体鋳造技術 • 熱処理後の高硬度材料の加工技術 1908年に完全互換性の目標を達成 • 単純化 • 部品点数を減らす • 設計の段階で部品の組立ても考える ゲストワーカーでもすぐ組み立てられるようにする • 専門化 • 作業を細かく分解、運搬係りを設置 • 一人のサイクルタイム 514分→3分

  30. フォードシステム • ベルトコンベヤーの導入(1913年) • 組み立て台間での歩く距離を削減したい • 部品の互換性と作業の細分化によりベルトコンベヤ上での組立てが可能となっている • 互換性により鑢かけの完全排除 • デトロイトのハイランドパーク新工場にベルトコンベヤを導入 • 費用:3500ドル,組み立て部品の在庫削減で最初から帳消し

  31. 大量生産方式(フォーディズム) • 標準化 • 部品の互換性 • 単純化 • 取り付け簡単さ,熟練工不要 • 専門化 • 補助要員 • 組立ラインで問題発生ー>職長に報告ー>適切な専門要員派遣 • 専門要員:修理工,品質検査係り,設備係り,清掃工など • エンジニアリングの細分化 • 設計技師,製造技師,生産管理技師,製品技師, • 生産管理技師:組立専門,部品専門など

  32. 垂直統合 • アダムスミスの“見えざる手” • アルフレット・チャンドラーの“見える手” • 社内部品業者との取引=見える手 • 社外部品業者との取引=見えざる手 • 1931年,デトロイトのルージュ工場が典型的な例(部品ほとんどを自社内で製造)

  33. 工作機械の進歩 専用機を開発 • セットアップを簡単にし,効率アップ • エンジンブロックとシリンダヘット1人で加工,1915年2台の専用機で加工:1台はブロック1回セットで15個,1台はヘット1回セットで30個作る.コスト削減 • 1920年のコストは1908年のわずか3分の1

  34. フォード大量生産による製品 • 造れば売れる時代.最終ラインでの品質チェックがなかった.ユーザフレンドリで自分で直す. • ドアの不良,塗装が雑,など品質概念がない. • 1923生産量210万台(ピーク) • フォードの限界 • ルージュ工場モデル:鉄鉱石が入って車が出てくる • 三発機,フライングフリーバ(空を飛ぶ小型自動車),トラクター製造,豆油抽出プラント、全部自己資金で投資 • 何でも3Sをすれば安く作れるので売れると信じていた.しかし市場は変化していた. • 過渡な分業がトラブル発生元となり,品質問題を大きくした.

  35. 3.GM生産方式

  36. GMの生産方式 • GMの設立 • 1908年デュラントが設立,買収繰り返し規模拡大 • 1920年生産過剰,デュポン氏会長兼社長に • 1923年スローン氏社長に • アルフレット・スローン • MIT卒業 • ハイヤット・ローラ・ベアリング社の社長 • 1915年デュラントによりGMに買収される. • 1923年GMの社長になり,1946年までGM最高責任者 • 第2時世界大戦後MITに私財寄付してスローンマネジメントスクール創設

  37. 市場背景と成功の要因 • 市場の変化 • 需要の多様化(品質,コスト,個性など) • GM成功の要因 • 分権組織 • 製品のラインアップと事業部制導入 • 部品の共通化(ポンプや発電機など) • 委員会制度(委員会意思決定,事業部執行) • マトリックス組織 • 市場管理 • 1924年の生産計画会議 • 需要予測と在庫管理 • 財務管理 • 財務委員会と購買管理(在庫回転率問題)

  38. 製品ラインアップと事業部制 • 1921年4月6日顧問スタッフ特別委員会 • 最低価格車から高級車まで各価格段階に適合する製品系列を打ち立てること.ただし,高級車も一定量の量産を前提とする. • 各価格段階に量産を前提に,できるだけ価格のギャップが小さくなるように価格設定をする(450$-3500$) • 各価格段階に製品の重複があってはならない (同じビュイックを二つの値段で売ってはならない) • 事業部製 • 各車種を事業部にする. シボレ,4気筒ビュイック,6気筒ビュイック,オールス,キャデラック

  39. 在庫管理と需要予測 • 23年の好景気と販売量 • 各事業部の生産計画→50%以上アップ • デーラーの在庫調査 • 生産計画調整 • 24年以降の不景気→Fordとの逆転開始 • 需要予測方法の確立(3年販売量平均)

  40. 財務委員会 • 資材購入方式 • 鋼材不足と値段の変動→担当者が購買量を決定 • シーリング方式導入 • 購入上限は生産計画に基づいて決める • 製品在庫 • 需要予測に基づいて製品在庫計画作成 • 生産計画は製品在庫計画に基づいて作成

  41. 4.トヨタ生産方式

  42. TPS(リーン生産方式) • 戦後トヨタの環境 • トラック生産(軍用) • お百姓の集まり • 国内市場は非常に小さく,需要が多岐 • ゲストワーカーがいない. • 従業員は交換可能な部品にはならなかった • 外貨不足 • 強い海外市場,日本市場を狙った会社多い

  43. 通産省の政策 • 独資認めず • ビック2育てる→アメリカのビック3に対抗 • 競争力を向上するためには生産量を拡大 • 生産量拡大=大量生産→単品種 • トヨタ • 多品種生産の道を選択

  44. 金型交換時間 • 海外: • A型フォードから車体全部を鋼板で造るようになった • 技術:プレスによる打ちぬき. • 規模の経済性.年間100万個生産. • 日本: • 同じものを100万個生産しても売れない • 専用設備を何十台も購入する費用がない • 汎用機使用,金型交換技術を研究.50年代すでに3分. • 少量多品種生産の恩恵 • 在庫費用が少なくなる. • 不良が発生してもすぐ気がつく,損失が少ない

  45. 終身雇用と年功序列の形成 • 1940年代後半,マクロ経済の影響 • インフレ抑制ー>景気後退 • 1946年,トヨタ4分の1解雇で対立 • 豊田喜一郎退陣,全員解雇 • 終身雇用と年功序列の条件を提示し,4分の3を継続採用 • 全国労働組合の消失 • 「話し合い型」企業内組合の形成 • トヨタコミュニティの形成.

  46. 最終組み立ての改善 • 評価基準:量と質 • 量:計画に対する完成度合い • 質:最終ラインオフしてから,修理を経て品質検査係が判断   した良品率 問題点? • 組立て工と技術者 • フォード方式:組立て工→職長→技術者 • やる気を出せるために班長に権限委譲し,改善策の研究を命ずる(大野)→QCサークル

  47. 問題点:量を優先するシステム •  品質が悪くても組み付ける        →最後の修理にまわせばよい •  品質問題 (1)偏り(システムエラー) → ライン能力強化 (2)バラツキ(不確実性) → 自動化など •  ラインを止める権限は上級職長にしかない.

  48. 問題解決方法 • 欧米では都度技術者により解決(分業) • トヨタ • 作業者が解決する • ラインを止める権限を与える • 5つのなぜを問いで,問題の原因を究明し,再発防止策を徹底させる(生産ラインの体力アップ) • 協力体制作り • スペースやレイアウトの工夫し,3M改善

  49. 調達 • 系列会社作り(見えざる手でも,見える手でもない),長期関係 • 内制率:フォード,GM:70%,ベンツ:30%, • トヨタ:会社間の組織関係より,コスト低減と品質の向上のための協力を重視(QCD) • 2階層系列(設計に参加する企業,その下の製造だけ請け負う企業) • 資本参加(20%前後)

More Related