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金中性粒子ビームプローブを用いた 低周波揺動の特性研究 Characteristic Study of Low-Frequency Fluctuations by the Use of a Gold Neutral Beam Probe

金中性粒子ビームプローブを用いた 低周波揺動の特性研究 Characteristic Study of Low-Frequency Fluctuations by the Use of a Gold Neutral Beam Probe 宮田 良明 、 小澤 博樹 、吉川 正志、水口 正紀、大野 洋平、小笠原 尚樹、 谷口 文彬、中嶋 洋輔、今井 剛 筑波大学プラズマ研究センター Plasma Research Center, University of Tsukuba. 1. 概要.

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金中性粒子ビームプローブを用いた 低周波揺動の特性研究 Characteristic Study of Low-Frequency Fluctuations by the Use of a Gold Neutral Beam Probe

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  1. 金中性粒子ビームプローブを用いた 低周波揺動の特性研究 Characteristic Study of Low-Frequency Fluctuations by the Use of a Gold Neutral Beam Probe 宮田 良明、 小澤 博樹、吉川 正志、水口 正紀、大野 洋平、小笠原 尚樹、 谷口 文彬、中嶋 洋輔、今井 剛 筑波大学プラズマ研究センター Plasma Research Center, University of Tsukuba

  2. 1.概要  制御熱核融合の実現のためには、高温プラズマを一定の空間内に、ある時間だけ閉じ込めておく必要があるが、プラズマ中の熱力学的な力や不安定性による乱流揺動が原因となってプラズマ粒子やその熱エネルギーは閉じ込め磁場を横切って逃げて行く。このようなプラズマの拡散あるいは対流現象をプラズマ輸送と呼ばれており、このような新古典拡散理論では説明できない輸送を異常輸送と呼んでいる。異常輸送はプラズマの様々な微視的揺動がその原因として考察されてきたが、未だに実験を説明し得る状況にはない。エネルギー閉じ込め時間の改善に繋がるプラズマ異常輸送の解明は、現在の緊急の研究課題の一つである。  例として、揺動による輸送としては揺動が発生される粒子束に起因しており、静電揺動による粒子束Grは密度揺動、電位揺動及びそれらの位相差により発生する。 (kq,gnfは方位角方向の波数、密度と電位揺動のコヒーレンス、 ) 金中性粒子ビームプローブでは、コアプラズマにおける電位揺動、密度揺動が同時計測可能なため、揺動輸送の評価、輸送機構が検討できる。

  3. GAMMA 10における電位形成研究 GAMMA 10ではプラグ部、 バリア部、セントラル部に 電子サイクロトロン加熱 (ECH)を印加することにより、電位形成、及び閉じ込め改善を行っている。 P-ECH B-ECH B-ECH P-ECH C-ECH ●イオン閉じ込め電位 fC=ΦP-ΦC ●サーマルバリア電位 fB=ΦC-ΦB 影響する プラグ電位 Φp セントラル電位 ΦC φC φB バリア電位 ΦB

  4. 金中性粒子ビームプローブ(Gold Neutral Beam Probe) ビーム電流量 ⇒ 電子密度       ビームエネルギー ⇒ プラズマ電位

  5. 電位、密度揺動測定原理 ●電位揺動測定原理 GNBPにおいて較正実験より導出した以下の電位計算式を用い、電位の算出を行っている。2次ビームにはプラズマ内部の電位情報が分析器内での飛距離として現れるため、飛距離(Pch)の微小変動から電位揺動を得ることができる。 E 位置エネルギー Fc 加速エネルギー R: 径方向位置(cm) Pch: 分析器内における2次ビームの飛距離 アナライザー  プラズマ  イオン源 ●密度揺動測定原理 GNBPにおいてイオン源から入射された金中性粒子の1次ビームは、プラズマ中で電子との電離反応により、金の正イオンの2次ビームが生成され、分析器内部に到達する。その電子とのイオン化効率はLotzの経験則より、以下の式で与えられ、MCPで検出されるシグナル量は100[eV]近傍の電子温度領域ではイオン化係数はほぼ密度に依存しているため、密度揺動を得ることができる。 Z: 等価電子数 U:イオン化ポテンシャル N: 原子殻数

  6. 電位揺動、密度揺動に起因する径方向粒子束 密度揺動、電位揺動の相関に起因する径方向粒子束Grは以下のように定義できる。 密度、電位、電場の揺動成分     は、 静電揺動による径方向粒子束は、 anf=an-afは密度揺動と電位揺動の位相差、gは  と  のコヒーレンスである。 よって、径方向粒子束は、 <GNBPの特徴> ・セシウム添加スパッタリング型  金負イオン源の使用 ・負イオンを利用した高中性化効率 ・中性粒子ビームにより漏洩磁場の影響を軽減 ・ビーム入射角、ビームエネルギーの変更に  よる二次元計測  位相差は粒子束の方向、大きさを決める重要なパラメータである。

  7. 電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(1)電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(1) 加熱シーケンス セントラル部電子線密度と反磁性量 GNBPでは電位揺動、密度揺動の同時計測ができるため、その相関により発生する径方向粒子束が観測できる。#202663実験において、イオンサイクロトロン加熱(ICH)時間帯でセントラル部反磁性量が約100~150[Hz]で大きく増減するショットが観測されている。ICH時間帯では、一定の加熱を行っているにも関わらず、プラズマの状態が大きく変化しており、この要因をGNBPを用いて検討した。反磁性量の減少と共に、電子線密度が変動していることが観測された。

  8. 電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(3)電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(3) 密度揺動スペクトル コヒーレンス 電位揺動スペクトル  左図から順に、#202663におけるセントラル部中心近傍の電位揺動スペクトル、密度揺動スペクトル、それらのコヒーレンスを示す。電位揺動スペクトル、密度揺動スペクトルは共に12[kHz]近傍に強い強度を持った揺動が観測された。また、電位、密度揺動のコヒーレンスにおいて、上記の12[kHz]近傍の揺動に強いコヒーレンスが観測された。

  9. Frequency[Hz] Phase Difference 電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(4) ●静電プローブによる揺動特定 [静電プローブ配置図] ESP2 ESP4  コヒーレントな揺動を特定する上で、周方向に設置されている静電プローブ(ESP)を用いて解析を行った。今回、ESP2で計測した揺動に対してp/2ずれて設置してあるESP4で計測された揺動は約3.6[rad]の位相差を持つことから、観測された揺動はm=+2のドリフト型揺動であることを特定した。 約3.6(rad)

  10. Frequency[Hz] Time[ms] 電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(5) Density Fluctuation Potential Fluctuation Frequency[Hz] 密度揺動解析 電位揺動解析 Time[ms]  プラズマ蓄積エネルギーである反磁性量が減少する時、電位、密度揺動が存在していることが分かる。

  11. 電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(6)電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(6) 東エンドプレート#1~4 エンドプレート電圧時間変化  エンドプレートはGAMMA 10両端部に設置されており、プラズマと直接接触しているステンレス極板である。エンドプレートは周方向、径方向へそれぞれ4分割、6分割されており、通常、周方向は短絡してあるため、径方向へ6分割されている。内側より#0~5まで分割されており、それぞれから抵抗を通し、アースへ接続されている。通常、エンドプレート電圧は抵抗を通過する電子により負電位へ沈み込む。 →エンドプレート電圧の降下は径方向位置へのプラズマの拡散を示す。

  12. 電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(7)電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(7) #1エンドプレート電圧と反磁性量の時間変化 #1エンドプレート電圧と位相差に起因する径方向粒子束の時間変化  左図において、反磁性量の減少と共にエンドプレート電圧の降下が確認され、ピーキングした径方向分布の緩和と考えられる。また、右図において、密度、電位揺動の位相差に起因する径方向粒子束の増加とエンドプレート電圧の下降の傾向がほぼ一致しており、径方向へのプラズマ拡散は揺動に起因する径方向粒子束に起因していると推測される。

  13. 電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(8)電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(8) ●中速カメラによるプラズマ挙動解析(400fps) 中速カメラ視線

  14. 電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(8’)電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(8’) ●中速カメラによるプラズマ挙動解析(400fps) X軸 セントラル部リミター #202663 標準的なプラズマ径 Z軸 X軸 セントラル部リミター #201272 標準的なプラズマ径 Z軸

  15. 電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(8’’)電位、密度揺動の位相差に起因する径方向粒子束の観測(8’’) ●中速カメラによるプラズマ挙動解析  セントラル部に設置されている中速カメラによるプラズマ挙動解析において、径方向粒子束の存在と共にプラズマが拡散(膨張)、リミターへの接触による発光が観測された。 (A)→(B)  径方向粒子束の発生と共にプラズマが拡散(膨張)し、プラズマ半径が増大する。 (B)→(C)  プラズマ半径の増大によりリミターへの接触と共にリミター、及びプラズマの発光が増加する。 (C)→(D)  発光の増加と共にプラズマ半径が縮小し、(A)の状態に戻る。上記を繰り返す。 #202663 (A) (B) (C) (D)

  16. まとめ ・ #202663実験において、イオンサイクロトロン加熱(ICH)時間帯でセントラル部反磁性量が約100~150[Hz]の周期で大きく増減するショットが観測された。反磁性量の減少と共に、電子線密度の変動が観測された。 ・約12[kHz]付近の低周波領域に間欠的な揺動を観測し、他計測器からの計測結果からドリフト波不安定性に起因するm=+2を持つ揺動であることを特定した。 ・今回、新たにエンドプレート電圧を用いた径方向分布解析から、間欠的な反磁性量の減少と共にエンドプレート電圧の降下が観測され、ピーキングした径方向分布が緩和されたと考えられる。密度、電位揺動の位相差に起因する径方向粒子束の増加とエンドプレート電圧の下降の傾向が一致しており、径方向へのプラズマ拡散は揺動に起因する径方向粒子束に起因していると推測される。 ・中速カメラによるプラズマ挙動の直接観測において、径方向粒子束の発生、反磁性量の減少と共にプラズマ径が膨張、リミターに接触していることが観測された。 →低周波揺動に起因する径方向粒子束がプラズマ拡散を引き起こす様子が観測された。

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