大政奉還

1. 憲法 国家の組織や統治の基本原理・原則を定める根本規範の法をいい、国家に対し、憲法の下では、基本的人権を保障し、国家権力の行使に枠を嵌め、無秩序で恣意的な権利侵害が行われないようにするためのものである。

2. 憲法の命名　1873(明治6年)　箕作麟祥がフランス語の「Constitution」に「憲法」の訳語を当てた。憲法の概念　カール・シュミット「憲法学」 1.公共体の秩序、2.国家の政治体制、3.国家の統合のあり方、4.根本規範

3. 明治憲法成立経過 統治権の返還を表明 1867 大政奉還 明治天皇 将軍徳川慶喜 勅許 翌日 江戸幕府は廃止 1868 新政府(明治政府)設立 王政復古 天皇の官制大権 近代的な官僚制の構築を目指す 直接的君主政 1875 1885 1888 立憲政体の詔書 内閣制度 枢密院 欽定憲法 1889 1890 国会(議会) 大日本帝国憲法

4. 日本国憲法への移行 1945 民主主義的傾向ノ復活強化ニ対スル一切ノ障礙ヲ除去スベシ ポツダム宣言受諾 総司令部(GHQ/SCAP) 憲法改正を日本政府に要求 政府　憲法問題調査委員会　設置 憲法改正要綱(松本試案)作成→提出前に 総司令部は「松本委員会試案」 を受入れ難いと判断 1946 「マッカーサー草案」を作成

5. 日本国憲法公布11/3施行5/3 総司令部と折衝の上 政府「憲法改正草案要綱」3/6公表 明治憲法73条の憲法改正手続に基づく憲法改正 枢密院6/8 衆議院8/24 貴族院10/6 帝国議会での 審議は結了 10/29 衆議院10/7 天皇の裁可 大日本帝国憲法の改正 矛盾 日本国憲法公布→施行 民定憲法

6. 歴史的経緯で国家の方針が決定された場合や慣習法などの複数の法律で役割を果たしている場合 イギリス、ニュージーランド、イスラエル等 不文憲法 × 成文憲法 憲法典(文書で制定) 日本国 憲法 条約憲法連邦で条約により成立した憲法(ドイツ、アメリカ等) 民定憲法× 欽定憲法 改正要件が加重 硬性憲法 × 軟性憲法 日本国憲法、 ドイツ連邦共和国基本法 通常の法令と 同様の改正要件

7. 表現の自由や選挙権などの国民の権利についての規定（人権規定）表現の自由や選挙権などの国民の権利についての規定（人権規定） 立法府や行政府などの国家統治の基本的な組織についての規定（統治規定） 憲法 制限 矛盾 宣言 規範 制憲 承認 主権 権力 国家 監視 国民 国家 統治

8. 憲法の性質 最高法規性 組織規範 合憲性 法規範すべて の上位にある 政府の仕組み 活動原理を規定 憲法 法令の制定 政府の統治 授権規範 制限規範 統治行為 政府の活動に 正統性を提供 政府の活動を制限 政府に義務を課す

9. 日本国憲法の基本理念・原理 • １．象徴天皇制(日本独特の君主制)　　天皇は国の象徴。国民の象徴(政府の公式見解として立憲君主制 ) • ２．個人の尊厳の原理を具現化する手段 • 　　①国民主権(民主主義） • 　　②平和主義 • 　　③基本的人権尊重主義 • 　　自由主義(福祉主義と調和) • 　　平等主義　 • ３．国民主権を支える統治原理 • 　　①権力分立制　 • 　　②法の支配 • 　　　を挙げるのが定説

10. 国の最高機関 唯一の立法機関 国会の招集(7条)衆議院の解散(7・69条) 内閣の連帯責任(66条) 国会 立法権 違憲法令 審査権 内閣不信任 の決議(69条) 内閣総理大臣 の指名(67条) 予算・法律案 の議決・条約 承認 選挙 国民 弾劾裁判 所設置 国民審査 内閣 行政権 裁判所 司法権 国家 最高裁長官の指名(6条) 裁判官の任命(79・89条) 法律を執行する 最高行政機関 司法権の 独立・自主性