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115 In( 28 Si,π ± )X 反応の 入射エネルギー依存性. 原子核・ハドロン物理学研究室 酒向 正己. 目次. 動機 実験の概要 解析 : π + と π - の同定について 結果 : π - /π + のエネルギー依存性と問題点 まとめと課題. 密度. δ :アイソスピン非対称度. 動機. アイソスピン非対称原子核物質の 状態方程式 (EOS) の研究 相図: 低温高密度領域 の理解 対称エネルギー について 核物質の平均エネルギー ( 経験則 ) 高密度領域での の決定
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115In(28Si,π±)X反応の入射エネルギー依存性 原子核・ハドロン物理学研究室 酒向 正己
目次 • 動機 • 実験の概要 • 解析 : π+とπ-の同定について • 結果 : π-/π+のエネルギー依存性と問題点 • まとめと課題
密度 δ:アイソスピン非対称度 動機 • アイソスピン非対称原子核物質の 状態方程式(EOS)の研究 • 相図:低温高密度領域の理解 • 対称エネルギー について • 核物質の平均エネルギー(経験則) • 高密度領域での の決定 中間エネルギー重イオン衝突(数百 AMeV)からの 比が、有効な観測量である。 非対称な系でのエネルギー 対称な系でのエネルギー
Au+Au ♢ FOPIx=1x=0 △ ○ 動機 fireball N/Z • の役割 • 原子核衝突で生成される高密度領域でのN/Z比を決定する。 • のモデル依存 • 現状、アプローチの違いにより、原子核飽和密度()以上での振舞いは大きく変わる。 • Bao-An Liらは、一つの変数xでこれらを識別できるようなポテンシャルを導入。 • 比の入射エネルギー依存や(N/Z)依存性を使って の決定を行う。(中心衝突による計算結果である) 大 小 小 小 大 大 Skyrm-Hartree-Fock Relativistic-Mean-field r0 r0 入射エネルギー依存性を確認する!!
実験概要 @ HIMAC Multiplicity Array ビーム:28Si 空気 400,600,800 AMeV 標的115In イオンチェンバー 真空 測定角 50cm 30,45,60,75,90,120度 立体角:10msr レンジカウンター Multiplicity Array 標的
でFitした結果 t = 26.0±0.6 nsec 測定原理 : p+の同定(counter6について) π+条件 STOP条件 (ADC: energy loss) ・・・ 6 7 5 counter # 4 2 3 0 1 m+ STOP π+ 信号が二度出る。π+とμ+(ダブルヒット条件) nm counter 0~6ヒットあり counter 7~13ヒットなし t p- d p π+ π+
解析:90度 測定原理:π±の同定 • 解析 : 90度方向のデータを解析 • counter6で止まるπ±の同定 • π+とπ-は、止まるまでの間は、エネルギー損失が同じ • 静止後 π+はμ+に崩壊 (同定可能) π-は、π中間子原子を形成後、 様々な粒子に崩壊 (同定困難) π+のADC0~ADC5のカット条件を使って、 π±を同定する。 <手順> 7 6 5 4 2 3 0 1 ADC0~ADC5の多重カット 各ADCの2次元相関を確認しながら、バックグラウンドを除去 m±の除去 各カウンターで、π+とπ-の信号は同じ
p+のヒストグラムを p+の収量 p±の収量 倍 p±の抽出 黒: π± 赤: π+ ADC0~5の多重カット後のADC2とADC2:3 ⇒ ADC2次元カットをかける
PIDによるmの排除 PID : (E5+E6)1.82-E61.82 上でmを排除 黒: π± 赤: π+
でFitした結果 t = 26.0±0.6 nsec 測定原理:π±の算出(counter6について) • p±:ADC多重ゲートとμ±の除去により求めた総量 • p+:ダブルヒット条件とADC多重ゲートにより求めた量に、時間による補正を行う。 • TDC2-TDC1=30~120chのカウント数を、全区間積分に直す • p-:p±からp+を引いた量とする。 全区間[0,∞]積分に対して37.9%
比の入射エネルギー依存性 • 解析角度:90度データにて解析手法の確立 ←バックグラウンドが少ない • 5㎜2枚目までの 比の算出 • Pt→大: が減少 • fireball状態からの寄与を表わす • 各エネルギーでの 比に有意な差はない。 400AMeV /c) 600AMeV 400AMeV ● ■ ▲ /c) 600AMeV 800AMeV 800AMeV /c) /c)
まとめ と 課題 <まとめ> • 115In(28Si, π±)X反応で得られたπ±を測定した。 • 検出器を改良した。 (論文に記載) • p+の微分断面積を求めた。(論文に記載) • 90度方向のデータを用いて、解析手法を確立した。 ⇒エネルギーに対してπ-/π+比に有意な差はない。 • π-/π+比について、本解析手法を用いて他角度の解析を行う。 • 中心衝突条件をかけたπ-/π+比の解析を行う。 <課題>
Multiplicity Arrayによる中心衝突事象の抽出 • 高密度核物質(fireball)の形成 • 中心衝突により、衝突に参加する核子の数が増える ⇒ 高密度核物質の形成 • インパクトパラメーター vs 散乱粒子数 • 散乱粒子の多重度から中心衝突 を選択できる。 多重度: 大 中心衝突 小 かすり衝突 • Multiplicity Arrayにより、多重度測定を行った ⇒インパクトパラメーターとの相関の解析が必要 カスリ衝突 中心衝突
各エネルギーでの平均π-/π+比では、統計誤差数%で求める事ができた。各エネルギーでの平均π-/π+比では、統計誤差数%で求める事ができた。
⊿レゾナンスモデル 一度のN+N→⊿から生成されるπの比 • reabsorptionやrescatteringでπが減らされる。 (π+N⇔⊿、 N+⊿⇔N+N)
検出器(π-range counter)の変更点 <問題点> 15mmシンチでstopしたπ-を識別する為のカット条件がtrigger counterのみでは分離能力が十分ではない。 particle trigger : 2mm 2枚 15mm 1枚、30mm 8枚 <改良点> 15mmシンチの前に5mm2枚、10mm1枚を設置。これにより低エネルギーπの精度を上げる。30mmを1枚取り除くことにより全体としては10mmレンジが短くなった。 5mm 2枚 10mm 1枚 15mm 1枚、30mm 7枚
昨年度の解析結果 π- /π+ Pt(MeV/c)
π+の微分断面積の多重度による評価 π+のローレンツ不変な二重微分断面積 を(y vs P⊥)平面上に等高線表示した。 多重度は、全事象を約等分するように分けた。 多重度の大/小で、分布の偏りが見られるものの、多重度の明確な切り分けができていない事が分かる。 多重度とインパクトパラメーターの相関が明確になっていない。 多重度の条件なし 縦軸 90度 75度 120度 60度 45度 30度 横軸 rapidity : 多重度:小 多重度:大