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コンパクト星(中性子星)における重力赤方偏移

コンパクト星(中性子星)における重力赤方偏移. 高橋 弘充(ひろたか). 「 Constraining the neutron star equation of state using XMM-Newton 」 http://ads.nao.ac.jp/abs/2007arXiv0711.2572J + α 、 β 、 γ 。。。. 中性子星( NS )「近傍」を観測する目的:. 一般相対性理論の検証 高密度状態での物性 → NS の質量、半径 : Equation of State (EOS)                  クォーク星の存在.

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コンパクト星(中性子星)における重力赤方偏移

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  1. コンパクト星(中性子星)における重力赤方偏移コンパクト星(中性子星)における重力赤方偏移 高橋 弘充(ひろたか) 「Constraining the neutron star equation of state using XMM-Newton」 http://ads.nao.ac.jp/abs/2007arXiv0711.2572J +α、β、γ。。。 中性子星(NS)「近傍」を観測する目的: • 一般相対性理論の検証 • 高密度状態での物性 → NSの質量、半径 : Equation of State (EOS) •                  クォーク星の存在

  2. 一般相対論の検証(Fe-K ライン構造) - ラインの広がり(ドップラー効果) - ビーミング効果 - エネルギーが全体的に下がる(重力赤方偏移)

  3. EOS に制限をかけるには?(その他の手法) 1. 降着が(ほとんど)起こっていないNS表面(大気)からの熱的放射を、   理論モデルと比較する。 2. 重力赤方偏移したライン構造(吸収線)を検出する。 3. 伴星による蝕があれば、連星の見込み角を決定する。   →可視光から求めた連星パラメータと組み合わせて NS の質量を推定できる。 降着が起こっている状態 降着が起こらないと、 - 降着円盤はない - 放射はNS表面からのみ 1. については簡単に 3. については省略

  4. 1. NS表面(大気)からの放射 降着が起こっていない場合、基本的には黒体放射の形 (Lx ~ 1032-33 erg/s) 熱源:NSのコアからの熱伝導+光子/ニュートリノ放射     表面での核融合反応(Type I バースト) 冷却:放射 ただし、単純な黒体放射を仮定すると、放射領域が ~1 km と小さくなる。 これは見かけの温度が本来の温度よりも高く求まっているからだろう。 光学的な厚みが、(光子のエネルギー)-3 に比例し、高エネルギー側ほど 透けて見える (flux が高くなる)。(詳細は Brown et al. 1998 参照) 詳細な理論モデル Neutron Star Atmosphere (NAS)を構築している。 (Heinke et al. 2006 Appendix 参照)

  5. 実際の応用例 (Heinke et al. 2006) 47 Tuc X-7(球状星団中の暗いLMXB) NSA モデル(ほぼ 黒体放射)で再現 NS の EOS に制限がつく パラメータ: - NS の質量 - NS の半径(天体までの距離) - NS表面の温度 - NS の半径 ~15 km  (もし質量が 1.4 Msolar なら) - NS の質量 ~ 2.2 Msolar  (もし半径が 10 km なら) ただし、この低エネルギー側の放射は 本当に NSA に対応するものなのか?

  6. 暗い状態の LMXB で観測される放射の正体は? そもそも、黒体放射+ Power-law なことがある。 起源については、あまり考えられていない? 黒体放射が NS 大気だとして、数年間のスケールで変動しているかも? という報告がある。[現状のモデル(NS コアで考えられているプロセス)では、 減光(温度の低下)のタイムスケールはもっと長い]。 黒体放射が変動しているのか、吸収量や Power-law が変動しているのか? 高分散(回折格子)観測によって、酸素の吸収端の深さを測定すれば、 吸収量を正確に見積もれる。 永江君: 4U 1700 でも、このサイエンス(NS 表面の放射は変化しない?)が       使えるかもよ?

  7. 2. 重力赤方偏移したライン構造(吸収線) Cottam et al. 2002 による、重力赤方偏移の検出したとの報告 335 ks の EXO 0748-676 データ中で起こっていた、28 回(3.2 ks)の Type I バースト(NS表面での核融合爆発)を重ねたスペクトル 青線: Z=0.35 だけズレた吸収線を発見     → 重力赤方偏移 NSの質量:1.4~1.8 Msolar NSの半径:9~12 km

  8. ただし。。。 - 2例目の報告はない(観測時間は短いが GS 1826-24 では検出できず)。 - そもそも同じ EXO 0748-676 でも、最近のデータからは検出できず。 (Cottam et al. 2007 参照) 570 ks のデータ中に、68 バースト(8.5 ks) 青線:Z=0.35 として見えていた構造がない。。。

  9. 2つの観測を比較すると、後者のデータにも微妙な構造が見える?2つの観測を比較すると、後者のデータにも微妙な構造が見える? 周囲の環境やバーストの性質が変わったのか。。。 ここに挙げられている天体は、Type I バーストのデータのみが使われていた。 - 遠くて暗いから - Type I バーストなら、NS表面の放射だと判別できるから 永江君:4U 1700 なら近いから、検出できる可能性あるんじゃないの?       例えば Fe なら、4.7~5.1 keV 付近に構造はない? 6.4/(1+0.35) = 4.7 keV, 6.9/(1+0.35) = 5.1 keV

  10. まとめ - 理論的には、NSの質量 ~ 1.4 Msolar、半径~10 km と言われているが、  観測ではまだ十分に制限できていない状態。 - 一般相対論的な効果を直接的には検出できていない。 いいアイデア(観測)を考えましょう。

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