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C ー 2 受動性に基づく3次元視覚フィードバック制御 に関する研究. Passivity-Based Visual Feedback Control of Nonlinear Mechanical Systems. February 15, 2001. 金沢大学大学院 自然科学研究科 電子情報システム専攻 河合宏之. 視覚フィードバック制御とは ?. カメラからの 視覚情報をフィードバック して, ダイナミカル システム を 3 次元空間 SE (3) を移動する対象物に追従 させるように実時間 制御 すること. Camera.
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C ー 2 受動性に基づく3次元視覚フィードバック制御 に関する研究 Passivity-Based Visual Feedback Control of Nonlinear Mechanical Systems February 15, 2001 金沢大学大学院 自然科学研究科 電子情報システム専攻 河合宏之
視覚フィードバック制御とは ? カメラからの視覚情報をフィードバックして,ダイナミカル システムを 3 次元空間 SE(3)を移動する対象物に追従 させるように実時間制御すること Camera = (位置)× (姿勢) Image カメラからの情報をもとに 相対位置姿勢 を 目標位置姿勢 に 一致させる Target
従来研究 • 2次元の平面マニピュレータにおける受動性に基づく • 視覚フィードバック制御の安定性や制御性能解析(丸山, 藤田) • 3次元の視覚フィードバック制御の安定性解析(Kelly ら) SE(3) 上で定義される誤差関数を用いてエネルギー関数を構成 受動性に基づく3次元の視覚フィードバック制御の 安定性や制御性能解析
発表の流れ • はじめに • 剛体運動のモデリングと安定性 • 非線形オブザーバの構成と安定性 • 視覚フィードバック制御の安定性と制御性能 • シミュレーション • おわりに
相対位置姿勢運動モデル(1) 相対位置姿勢 (1) (2) カメラと観測対象の運動モデル 相対位置姿勢 カメラ位置姿勢 (3) (4) 対象位置姿勢 : 並進速度 : 角速度 (vee) (wedge)
相対位置姿勢運動モデル(2) 相対位置姿勢の運動 並進速度 角速度 並進速度 角速度 カメラ(マニピュレータ)の速度(入力) 観測対象の速度(外乱) 相対位置姿勢運動モデル (5) 相対位置姿勢 を目標位置姿勢 に一致させるように カメラの速度を決定する
剛体運動モデルの相対位置姿勢制御 (9) 制御誤差 目標位置姿勢(一定値) 制御誤差の状態方程式 (10) 相対位置姿勢制御則 (11) 相対位置姿勢誤差 制御ゲイン : : 回転誤差ベクトル
剛体運動モデルの安定性解析 制御ゲイン が正定行列であり,観測対象が静止して いるとする.このとき(10)式の状態方程式と(11)式の制御則からなる 閉ループ系において,平衡点 は漸近安定となる. 補題 1 Proof: リアプノフ関数候補 (12) 解軌道に沿った時間微分 :回転の誤差関数 (13) 平衡点以外のすべての点で が成り立つことから 平衡点は漸近安定である.
(w.r.t. ) (w.r.t. ) カメラモデル 観測対象の特徴点 カメラ 相対的な特徴点 観測対象 : 画像面までの距離 透視変換モデル 図:ピンホール型カメラ カメラから得られる視覚情報 (15) 直接, 相対位置姿勢を観測することはできない
観測方程式 相対位置姿勢の推定値 近傍で視覚情報 fを近似 : 推定誤差ベクトル : 回転誤差ベクトル J : 画像ヤコビアン 観測出力ベクトル (16) (17) w : 近似誤差, 量子化誤差
の推定値 を fから構成する 相対位置姿勢推定 (14) ucはカメラ速度,ueは推定値を真値へ収束させるために 視覚情報 fから計算される推定入力ベクトル (18) 推定誤差 推定誤差の状態方程式 (19) 推定則 (20) 推定ゲイン :
非線形オブザーバの内部安定性 推定ゲイン を正定行列とする.観測対象が静止しており 観測雑音も存在しない, すなわち, 外乱 とする. このとき(19)式の状態方程式と(20)式の制御則からなる閉ループ系に おいて, 平衡点 は漸近安定となる. 補題 2 リアプノフ関数候補 Proof: (21) 解軌道に沿った時間微分 (22) 平衡点以外のすべての点で が成り立つことから 平衡点は漸近安定である.
視覚フィードバック制御の状態方程式 制御誤差 (9) (18) 推定誤差 目標位置姿勢(一定値) 状態方程式 (23) となる. を達成すれば,
視覚フィードバック制御問題 ある定数 > 0 を与えたとき, 次の 2 つの条件を満たすような 制御入力 を決定する • 内部安定性 : 外乱が存在しない, すなわち の場合, 状態 が漸近安定な平衡点となる • 外乱抑制特性: 外乱 から制御出力 への L2ゲインを 以下にする
視覚フィードバック制御の受動性 として, 出力 を 補題 3 (25) とする.このとき(23)式の状態方程式において入力 から出力 は 受動性を満足する. リアプノフ関数候補 (26) Proof : リアプノフ関数候補を解軌道に沿って時間微分 (28) (27)
制御則の提案と安定性解析 視覚フィードバック制御則 (29) 定理 1 , を正定行列とする.外乱が存在しない, すなわち のとき,(23)式の状態方程式と(29)式の 制御則からなる閉ループ系の平衡点 は漸近安定である
制御則の提案と安定性解析 誤差システムのリアプノフ関数とみなす (26) Proof : Vを解軌道に沿って時間微分 (30) で
L2ゲイン制御性能解析 L2 ゲイン解析のための蓄積関数とみなす (31) (33) 定理 2 ある定数 > 0 を与え, ゲイン および を正定行列とし, さらに が成立するように選択するならば, 閉ループ系は 外乱 から出力 に関して 以下の L2ゲインを有する
x x シミュレーション(1) 目標位置姿勢 z z 観測対象の運動 y y
0.5 0.5 pecx (m) eR(Rec)x(rad) 0 0 -0.5 -0.5 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 0.5 0.5 pecy (m) eR(Rec)y(rad) 0 0 -0.5 -0.5 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 0.5 0.5 pecz (m) eR(Rec)z(rad) 0 0 -0.5 -0.5 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 time (s) time (s) シミュレーション(2) 位置誤差 姿勢誤差
0.5 0.5 pecx (m) eR(Rec)x(rad) 0 0 -0.5 -0.5 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 0.5 0.5 pecy (m) eR(Rec)y(rad) 0 0 -0.5 -0.5 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 0.5 0.5 pecz (m) eR(Rec)z(rad) 0 0 -0.5 -0.5 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 time (s) time (s) シミュレーション(3) 位置誤差 姿勢誤差
0.5 0.5 pecx (m) eR(Rec)x(rad) 0 0 -0.5 -0.5 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 0.5 0.5 pecy (m) eR(Rec)y(rad) 0 0 -0.5 -0.5 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 0.5 0.5 pecz (m) eR(Rec)z(rad) 0 0 -0.5 -0.5 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 time (s) time (s) シミュレーション(4) 位置誤差 姿勢誤差
0.4 0.3 0.2 0.1 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0.4 0.3 0.2 0.1 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0.4 0.3 0.2 0.1 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 time (s) シミュレーション(5) 制御出力 z
まとめ 3 次元の視覚フィードバック制御システム • 安定性解析 • L2ゲイン制御性能解析 SE(3) 上の誤差エネルギー関数 • リアプノフ関数 (安定性解析) • 蓄積関数 (制御性能解析)
SO(3) 上の誤差関数 誤差関数 回転誤差ベクトル 補題 を考える 1. であり の必要十分条件は R = I である. 2. ただし 3. を満足する Rに対して を満足する が存在する.
受動性について 受動的なシステムとは, システムのエネルギーを入力と出力の 内積で測るとき, 供給エネルギーより蓄積エネルギーのほうが 小さく, システム内部でエネルギーが消費される u : 入力, y : 出力 電気回路網:端子間に加わる電圧(入力) 流れる電流(出力) 電圧と電流の積の時間積分は蓄えられるエネルギと消費した 電力に等しい ロボット制御の分野でも受動性を用いたさまざま結果がある
3次特殊直交行列(Special Orthogonal matrix) • 3次元回転行列の集まり • 行列式が +1 である • RRT = RTR = I 画像ヤコビアン
従来研究 状態空間が SE(3) 上で定義される非線形システム 安定性や制御性能の解析をおこなうことが困難 平面マニピュレータにおける視覚フィードバック制御の 安定性や制御性能解析 SE(3) 上で定義される誤差関数を用いて エネルギー関数を構成