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運動制御工学. 2012 年度後期 第 10 回. 前回までの話. ロボットの運動方程式の一般形. 一般化座標 慣性行列 非線形項(遠心力、コリオリ力など) 重力 外力(モータトルク,拘束力など). 「リャプノフの意味で安定」とは. 非線形システム x を状態変数ベクトルとして. 平衡状態 x e で. どんな ε >0 に対しても, となるような を満たす δ >0 が存在する.. このシステムは,「 リャプノフの意味で安定 」という. と言われても,訳が解らんので..... 「リャプノフの意味で安定」とは.
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運動制御工学 2012年度後期 第10回
ロボットの運動方程式の一般形 一般化座標 慣性行列 非線形項(遠心力、コリオリ力など) 重力 外力(モータトルク,拘束力など)
「リャプノフの意味で安定」とは 非線形システム xを状態変数ベクトルとして 平衡状態 xeで どんな ε >0に対しても, となるような を満たすδ >0が存在する. このシステムは,「リャプノフの意味で安定」という と言われても,訳が解らんので....
「リャプノフの意味で安定」とは 非線形システム xを状態変数ベクトルとして 平衡状態 xeで システムが「リャプノフの意味で安定」とは 数学的な厳密さは,とりあえず置いといて.... 初期値 x0からそれほど離れていない平衡状態 xeに対して任意の時刻の状態 x(t)が限りなく近づくこと.
局所漸近安定と局所指数安定 ●平衡点 xeが「局所漸近安定」 ●平衡点 xeが「局所指数安定」 局所漸近安定で,かつ 数学的な厳密さは,とりあえず置いといて.... 局所漸近安定は,時間が十分経過すれば,システムの状態が xeに収束. 局所指数安定は,収束速度が指数関数で規定される.
リャプノフの安定判別法 システム において,次の条件を満たすスカラー関数 V(x)が存在するとき, xeは局所漸近安定である. V(x) は時間で連続微分可能で, このような V(x)をリャプノフ(Lyapunov)関数という.
x リャプノフの安定判別 k ばね定数 質量 m c 粘性係数 システムの運動方程式 マス・バネ・ダンパシステムの運動方程式
マス・バネ・ダンパシステムの運動方程式を解くマス・バネ・ダンパシステムの運動方程式を解く 一般解 特性根は2実根 特性根は重根(実根) 特性根は複素根 実部は実指数関数 虚部は 振動成分
マス・バネ・ダンパシステムの解の挙動 挙動は指数関数的(過減衰) 挙動は指数関数的(臨界減衰) 挙動は振動的(減衰振動) ω0=1 ζ= 1.2 ζ= 1.0 ζ= 0.707 Position [m] ζ= 0.3 Time [sec]
リャプノフの方法 スカラー関数 Vを考える (力学的エネルギー) Vの運動方程式に沿った時間微分を考える 運動方程式から 時間変化率が負または零
リャプノフの方法 V の時間変化率が負または零 しかし, では V の時間変化率が常に零になってしまう. では,Vは単調に減少し続ける. このシステムは明らかに安定であるにも関わらず, Lyapunov の意味で安定ではない,と判定されてしまう.
ラ・サール(La Salle)の定理 システム において,次の条件を満たすスカラー関数 V(x)がxe近傍で存在するとき, xeは局所漸近安定である. 1. 2.V(x) は時間で連続微分可能で, 3. を仮定したとき,微分方程式の解が のみ
演習問題 M(θ)= h= のとき,以下の計算結果を非線形項 hと比較してみよ.
リャプノフ法による制御1 重力補償のあるPD制御 一般化座標 慣性行列 非線形項(遠心力、コリオリ力など) 重力 外力(モータトルク,拘束力など) 上式で表されるマニピュレータを目標状態 に整定させる問題を考える. このとき,次のような簡単なフィードバックで実現できることを La Salle の定理で証明する.KP,KD は対角正定とする.
リャプノフ法による制御1 重力補償のあるPD制御 (1)(2)式を組み合わせて, Lyapunov関数の候補として,次の関数を定義する. 時間微分すると, ここが問題 明らかに負または 0
リャプノフ法による制御1 重力補償のあるPD制御 の関係があるので,
非線形制御(非線形フィードバック) 状態変数:関節角度 運動方程式 非線形フィードバック制御則の例 閉ループ系の特性 Lyapunov関数
非線形制御例(非ホロノミック制御) 宇宙機(宇宙ロボット)の姿勢制御 運動アニメーション 技術試験衛星7号(ETS-7) (オリヒメ・ヒコボシ)JAXA
非線形制御例(非ホロノミック制御) 宇宙機(宇宙ロボット)の姿勢制御 ホイール(円盤)を回転させる反動トルクで姿勢を制御する リアクションホイール(JAXA) リアクションホイール 姿勢角(θ1,θ2,θ3) 制御変数:2(ホイール2個) Lyapunov関数 制御則 Urakubo, Tsuchiya and Tsujita, 2001 RCS スラスタ(JAXA)
演習問題 簡単な倒立振子問題を考える. 運動方程式は, のとき,線形化して, 二式を組み合わせて,次式を得る. フィードバック制御則として, を適用した時 Lyapunov 関数を構成し,系の安定を証明せよ.