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ICEPP シンポジウム 2011/02/21. ダークマター 検出器の 低バックグラウンド化・高感度化. だあくまたん. ~ ラドン も閾値もあるんだよ ~. NEWAGE 実験. 京大理 中村 輝石. 暗黒物質 探索 実験 「 NEWAGE 」 ラドン除去 エネルギー閾値低下 まとめ & おまけ. 銀河の回転曲線. 暗黒物質. 銀河の星の回転速度が外周部で落ちず ⇒ 銀河スケールに暗黒物質 銀河団衝突領域で、重力ポテンシャルの位置が バリオン分布 と 異なる ⇒ 銀河団スケールに暗黒物質
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ICEPPシンポジウム 2011/02/21 • ダークマター検出器の • 低バックグラウンド化・高感度化 だあくまたん ~ ラドンも閾値もあるんだよ ~ NEWAGE実験 京大理 中村輝石 • 暗黒物質 • 探索実験「NEWAGE」 • ラドン除去 • エネルギー閾値低下 • まとめ & おまけ
銀河の回転曲線 暗黒物質 • 銀河の星の回転速度が外周部で落ちず • ⇒ 銀河スケールに暗黒物質 • 銀河団衝突領域で、重力ポテンシャルの位置がバリオン分布と異なる • ⇒ 銀河団スケールに暗黒物質 • 宇宙論パラメータの測定(CMBなど)から、バリオンの約5倍の暗黒物質 • ⇒ 宇宙論スケールに暗黒物質 • ⇒ 宇宙の様々な階層に • 非バリオンな"暗黒物質" 星の回転速度[km/s] 銀河の中心からの距離 [pc] 銀河団衝突領域 宇宙のエネルギー組成
暗黒物質の候補粒子「WIMP」 Weakly Interacting Massive Particle • 反応率が小さい • 安定 • 質量を持つ(10~1000GeV) • ⇒WIMP(LSP, LKP, LTP, etc...) • (他の暗黒物質の候補もある) • アクシオン • Q-ボール • ステラエルニュートリノ • ...etc ニュートラリーノと原子核の弾性散乱のファインマン図 最も軽い粒子がニュートラリーノの場合、暗黒物質に成り得る MSSMで追加される粒子
σSD=1pb M=100GeV target:F 暗黒物質の直接探索方法 予想されるエネルギースペクトル 6月 12月 計数率の季節変化は 数%程度 • 季節変化(従来) • 大量の標的 ⇒ 固体検出器 • 暗黒物質の"風向き" • 飛跡を捉える ⇒ ガス検出器(※) 予想される散乱角θの余弦分布 到来方向異方性には 大きな前後非対称性あり cygnus WIMP θ (※)名大NITグループはエマルジョンを用いた飛跡検出型探索実験のR&Dをしている 原子核
NEWAGE New general WIMP search with an Advanced Gaseous tracker Experiment • μ-TPC:反跳原子核の三次元飛跡を捉える • NEWAGEの神岡地下での先行研究(nishimura09(※))から制限曲線 (※)当研究室OB SD反応の散乱断面積への制限(90%C.L.) WIMP 先行研究による制限曲線 電子 1) μ-TPC 原子核 CF4ガス 2) μ-PIC (pitch:400μm) 2)μ-TPC ・・・MicroTime Projection Chamber 1)μ-PIC ・・・ MicroPixel Chamber
NEWAGEの次の目標 • 他の実験に棄却されているものの、ポジティブリザルトを主張するDAMAの領域の探索 (現行の約1000倍の感度で到達) • バックグラウンド:1/10 (感度10倍) • ⇒ ラドン除去システム • エネルギー閾値:1/2 (感度10倍) • ⇒ 低圧力での運用 • 大型化 • ⇒ 1m3サイズを数台 • (現行は30cm3) SD反応の散乱断面積への予想される制限(90%C.L.)
ラ ド ン、除去
ラドン発生機構 容器の壁 • 検出器に微量含まれる放射性不純物からラドン発生 • 気体⇒ 検出領域に侵入 • α崩壊 ⇒ バックグラウンド 検出領域 (76torr CF4) U Rn Rn α崩壊(約6MeV) 12 1days 10 8 エネルギースペクトルの時間変化 count/keV/kg/days 6 4 ガス交換から1日目 2 0 keV 300050007000 19日目 12 19days 10 8 count/keV/kg/days 6 4 2 0 300050007000 keV
ラドン除去システム • ガス循環し、冷却活性炭を通す • 冷却(183K):ラドンを液化 • 活性炭:ラドンを吸着 容器の壁 検出領域 (76torr CF4) U Rn ラドンの沸点:211K CF4の沸点:145K Rn α崩壊 冷却機 183K 循環ポンプ 600ml/min 20cm 活性炭160g ・螺旋部:60g ・円筒部:100g 12cm
F:流量、P:吸着率、VTPC:体積 • 吸着率=1を仮定 • ⇒ 流量150ml/minで1/10に ラドン量の計算 容器の壁 検出領域 (76torr CF4) U Rn Rn ラドンの時間変化 循環なし α崩壊 ラドンの量 (循環なしのときの一定値を1に規格化) 冷却機 183K 循環ポンプ 600ml/min 30ml/min 60ml/min 活性炭160g ・螺旋部:60g ・円筒部:100g 150ml/min ガス交換後からの日数
ラドン除去システムの結果 • ガス交換後20日でのラドン:1/4 • 流量2.5倍以上のポンプで1/10になると予想される エネルギースペクトルの時間変化 冷却活性炭なし 冷却活性炭あり 12 12 1days 1days 10 10 8 8 count/keV/kg/days count/keV/kg/days 6 6 4 4 2 2 0 0 keV 300050007000 keV 300050007000 12 12 5days 5days 10 10 ラドンの時間変化 8 8 count/keV/kg/days count/keV/kg/days 6 6 4 4 2 2 ラドン除去システムなし 0 0 keV 300050007000 keV 300050007000 12 12 19days 19days 10 10 8 8 count/keV/kg/days count/keV/kg/days 6 6 4 4 ラドン除去システムあり 2 2 0 0 keV 300050007000 keV 300050007000
低 圧、運用
圧力ごとの飛跡長(SRIM) 低圧動作の効用 長 • ガス圧低減(152torr → 76torr) • 飛跡長が約2倍に • 低エネルギー(飛跡が短い)事象に感度 • 暗黒物質に対する感度上昇(約10倍) 短 予想されるエネルギースペクトル σ=1pb, M=100GeV, target:F • 確認すべきもの • 検出効率 • (低エネルギーな原子核反跳) • 角度分解能 • (方向性) new threshold current threshold
252Cf 検出効率 neutron • 原子核反跳事象の検出効率: • シミュレーションと測定データ(nhit>3)の比 • 100keV@152torrの検出効率と同等の検出効率を持つエネルギーが70keV@76torrに低下 検出器 • 半分の50keVに達さなかったのは、ガスゲイン不足 • 飛跡長:2倍⇒長さ当たりの電子数:1/2 ⇒必要ゲイン2倍 • 使用したゲイン:1.5倍(=1260/860) • 1を超過しているのは、シミュレーションの不定性 原子核反跳事象の検出効率 赤:76torr 青:152torr
角度分解能 • 測定データとシミュレーションを比較 • (シミュレーションは角度分解能ごとに作成) • 角度分解能:50+7-2度(100-200keV) • (先行研究:55度@152torr) • ⇒これまでと同等の分解能。ゲインの確保により向上が見込まれる • 100keV以下:要アルゴリズムの改良 中性子による原子核散乱の 余弦分布(100-200keV) カウント数 カウント(相対値) 252Cf 青:測定データ 緑:シミュレーション(σ=50°) シミュレーションによる余弦分布 (100-200keV、角度分解能ごと) 中性子 θ 原子核
結論 方向に感度を持つ暗黒物質探索実験NEWAGEにおいて • ラドン除去システムの製作・運用 • ラドン量:1/4 • 展望・・・・流量2.5倍UP ⇒ 1/10 • 低圧力運用(152torr ⇒ 76torr) • エネルギー閾値(検出効率から) • 100keV ⇒ 70keV • 角度分解能 • 50°@100-200keV • 展望・・・・ゲインUP ・ 方向決定アルゴリズム改良 • ⇒ エネルギー閾値を50keVに イメージキャラクター「だあくまたん」 ありがとうございました