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自然現象と数学. 2008/4/17 第2回 微分・積分の応用. 今回の授業の目的. テイラー展開を理解する 多項式近似による複雑な式の数値計算 ニュートン法により方程式の解と極値を数値的に求める方法を理解する. 一次近似と接線. 接線の式. テイラー展開 (1). テイラー展開 (2). g’(t ). h ( t ). テイラー展開 (3). a =0 を代入すると. マクローリン展開. テイラー展開 (4). 多項式近似 (1). (1) f ( x )=sin( x ) の一次の近似. テイラー展開の一次の近似.
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自然現象と数学 2008/4/17第2回 微分・積分の応用
今回の授業の目的 • テイラー展開を理解する • 多項式近似による複雑な式の数値計算 • ニュートン法により方程式の解と極値を数値的に求める方法を理解する
一次近似と接線 接線の式
テイラー展開(2) g’(t) h(t)
テイラー展開(3) a=0を代入すると マクローリン展開
多項式近似(1) (1) f(x)=sin(x)の一次の近似 テイラー展開の一次の近似 ある点で一次までの導関数の値が等しくなるように関数を近似することと、テイラー展開の式で一次の項まで採用することは同等
多項式近似(2) (2) f(x)=sin(x)のテイラー展開による高次の近似 テイラー展開の式 にa=0 を代入すると なので
多項式近似(3) なぜ2次や4次の項があらわれなかったのか? 関数f(x)が偶関数である →f(-x)= f(x)が任意のxについて成立すること 関数f(x)が奇関数である →f(-x)= -f(x)が任意のxについて成立すること
多項式近似(4) 【問題2.1】 cos(x)をx = 0のまわりでテイラー展開し、4次、および6次の項までの近似式を求めよ。
多項式近似(5) 【問題2.2】e xをx = 0のまわりでテイラー展開せよ。 なので
多項式近似(6) x≠0でのテーラー展開による近似‥x=b周りの近似
多項式近似(7) 【問題2.3】 sin(x) をx = πのまわりでテイラー展開し、5次の項までの近似式を求めよ。
多項式近似(8) 【問題2.4】 木の高さを測るため、根本から100 m離れた位置で仰角をはかったところ、11.4°であった。tan(x) (あるいは、sin(x)とcos(x))のx = 0での1次、3次、および5次の項までのテイラー展開での近似式を用いて、木の高さを計算せよ。(角度の単位に気をつけること)
多項式近似(9) より 1次の場合 H=100×0.1990=19.9m 3次の場合 H=100 ×(0.1990+ 0.19903/3)=20.1627m=20.2m 5次の場合 H=100×(0.1990 + 0.1990 3/3+ 2 × 0.1990 5/15) =20.1668 =20.2m 実際に計算すると20.1635m
極値問題 【問題2.5】 一辺18 cmの正方形の紙の4隅から同じ大きさの正方形を切り取り、これを折って、蓋のない箱を作る。その箱の体積を最大にするには、どのように切れば良いか、また最大の体積はいくらか求めよ。ただし、のりしろは考えなくて良いものとする。 切り取る正方形の1辺の長さを x cmとすると底面積Sは S =(18-2x)2 cm2 高さはx cm となる。よって体積Vは V= x ×(18-2x)2 cm となる。これの0< x <9のおいてVの最大値を求めればいいので V’(x)=0の点を求めればよい。 V’(x)=12(x-9)(x-3) なので、x =3かx =9において最大値をとる。 x =9ではV=0なのでx =3cmにおいて V=3*(18-2・3)2 =432 cm3をとる。 x 18cm
極値問題(2) 【問題2.6】長さ2rの線分ABを直径とする半円がある。直径ABに平行な弦PQをひいたとき、台形PABQの面積を最大にする∠PABを求めよ。 Q この台形の上辺の長さlは l=2×r ×sin(π-2θ) 高さhは h=r ×cos(π-2θ) よって、面積Sは S(θ)=2r (1+sin(π-2θ)) × rcos(π-2θ)/2 で表される。 S’(θ)=2r2(2cos2θ+1)(cos2θ-1) よってθ=π/3 P θ B A 2r
ニュートン法(1) • 目的 • f(x)=0の解を数値計算に よって求める • 原理 • 真の値に近い値を予想し、その点での接線によるx切片は元の予想値より解に近くなるはず。この操作(接線を求める,x切片を求める)の繰り返しによりか解が求まるはず。
g(x) x x2 x1 x0 ニュートン法(2) x3
ニュートン法(3) 【問題2.7】 の0 < xでの解をニュートン法により求めたい。x0 = 2 から探索を開始し、解となるxの近似値x1, x2, x3を求めよ。
反復計算による最適解の導出 • ニュートン法を極値を求める問題に使う • 目的:極値を求める→f’(x)=0を求める → f’(x)=0 の解を数値的に求める
ニュートン法(4) 極値を求めたい関数f (x) をx = x0 において二次関数で近似すると x3 x2
ニュートン法(5) 【問題2.9】 の0 < x < 3 での極小値を解析的に求めよ。また、その値をニュートン法で求めたい。x0 = 2 から探索を開始し、極小値を与えるxの近似値x1, x2, x3を求めよ。