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      飼料用米について

      飼料用米について. 九州大学農学部 生物資源環境学科        農政 経済学 分野 農政学研究室             案浦 拓也 Takuya Annoura 2011 年4月27日. 目次. 1、 背景 2、 飼料米生産のメリットと課題 3、多収性品種について 4、グリーンコープの取り組み 5 、 飼料 米生産における支援措置 6、今後の予定 7、 参考文献. 背景. ・日本の食料自給率は約 40% であり、飼料自給率は約 25% ・生産調整や生産者の高齢化による耕作放棄地の拡大 ・米の消費量の低下

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  1.       飼料用米について 九州大学農学部 生物資源環境学科        農政経済学分野 農政学研究室             案浦 拓也 Takuya Annoura 2011年4月27日

  2. 目次 1、背景 2、飼料米生産のメリットと課題 3、多収性品種について 4、グリーンコープの取り組み 5、飼料米生産における支援措置 6、今後の予定 7、参考文献

  3. 背景 ・日本の食料自給率は約40%であり、飼料自給率は約25% ・生産調整や生産者の高齢化による耕作放棄地の拡大 ・米の消費量の低下 多面的な機能を持つ水田を保護し、自給率向上のために飼料用米に注目 

  4. 飼料用米生産のメリット① <稲作農家へのメリット> ・排水の悪い水田や圃場整備を行っていない水田でも作付できる ・田植えから稲刈りまでの栽培体系が主食用米と同じなので取り組みやすい。 ・特別な農器具などの投資が要らない。 ・麦や大豆の生産と組み合わせることで連作障害にならない。

  5. 飼料用米のメリット② <畜産農家へのメリット> ・輸入トウモロコシの代替として配合飼料の原料にできる ・長期保存が可能 ・既存の配合飼料と同様の扱いで与えられるので特別な設備や投資はいらない

  6. 肉質への影響 ・筋肉内脂肪率が上昇し、肉汁の流出が少ない ・加熱損失率が少なく加熱してもうまみが逃げない ・脂肪融点が低下し、口どけが滑らか ・オレイン酸の増加により、コレステロールを下げる働き ・リノール酸低下により、風味がよくなる ・肉の色、脂肪の色が従来のものよりも淡く、白い

  7. 飼料用米生産の課題 <生産面での課題> ・飼料用米生産に対する需要の把握 ・採用する品種 ・コストの低減 <流通面での課題> ・どのような規格、包装形態をとるか <利用面での課題> ・どれだけ給仕するか、どのように付加価値を付けるか

  8. 現在育成されている多収量品種 参考:農林水産省HP

  9. 多収量品種 ミズホチカラ(多収、暖地向き多用途品種) 特性 ・玄米収量が一般食用米よりも約20%多収である。 ・倒れにくく、直播栽培でも栽培可能 ・九州を中心とする暖地での栽培に適している。 ・枯れ上がりが遅く、脱粒しにくいため、成熟期を過ぎてからの収穫でもロスが少ない 用途 飼料用米のほかバイオエタノール原料や米粉パン用の加 工原料等様々な用途がある

  10. グリーンコープの取り組み 2006年10月 国産穀物使用の産直卵の提案 2007年 6月 産直卵の供給開始 2008年度約30トンをテスト栽培し、2009年に向け栽培依 頼を行政、農協、経済連などに行った。 価格 50円/kg(玄米)40円/kg(籾) ※生産者がグリーンコープの飼料メーカーである伊藤忠飼料門司工場に持っていく条件

  11. グリーンコープの取り組み 結果 2009年度 約1300トンの確保        糸島農協140トン(籾) 熊本経済連800トン(籾)、388トン(玄米) 今後の目標 ・現在国産飼料を使用した産直卵は全体の5%を三倍に増やす。 ・産直卵の飼料に飼料米を入れる。 ・国産穀物で育てた産直若鶏の供給を開始する。 ・産直若鶏の飼料に飼料米を使用する ・豚肉などの他の畜種の飼料原料として飼料米を使用する。 ・2010年度の飼料米の2800トンの確保を目標としている

  12. 米粉用米、飼料米生産における支援措置 ①水田利活用自給力向上事業 2010年度予算2167億円 目的  水田を有効利用して、米粉用米、飼料用米、麦、大豆等の生産を行う販売農家に対し主食用米並みの所得を確保しえる水準を国からの直接支払いにより実施

  13. 米粉用米、飼料米生産における支援措置 ②多収性稲種子の安定供給支援事業   2010年度予算 0.6憶円 目的 米粉・飼料用米等の低コスト生産に必要な多収性稲種子   の安定供給をはかる取り組みを支援する 内容 (1)種子の需要調査、生産計画の策定 (2)種子生産の技術指導 (3)種子の安定供給システムの構築支援

  14. 米粉用米、飼料米生産における支援措置 ③自給率向上戦略的作物等緊急需要拡大事業 2010年度予算 27億円 目的 国産の麦、大豆、新規需要米に食品製造事業者による商品開発重要開拓の取り組みを促進。また実需者ニーズに即した新品種、新技術の導入の取り組みを強化し需要に即した生産流通体制を整備。 内容 (1)需要拡大に資する生産技術を導入する取り組み (2)産地・生産者と食品製造事業者との結びつきを強化する取り組み (3)国産原材料を用いた商品開発等の取り組み

  15. 今後の予定 ・飼料米、新規需要米、戸別所得補償について詳しく学ぶ ・補助金について理解を深める ・飼料用米のどこに焦点をあてていくのか考える。

  16. 参考文献 宮崎利明(2009): 「グリーンコープにおける飼料米の取り組みについて」 (2010年11月15日閲覧) http://www.maff.go.jp/kyusyu/seiryuu/chikusan/jikyuusiryou/pdf/h21matching_3.pdf 農林水産省「飼料米の取り組みについて」 (2010年11月15日閲覧) http://www.maff.go.jp/j/soushoku/keikaku/shiryouyoumai/pdf/siryo_torikumi.pdf 農林水産省「飼料用米の先行事例集」 (2010年11月29日閲覧) http://www.maff.go.jp/j/soushoku/keikaku/shiryouyoumai/pdf/siryou.pdf 農林水産省「飼料米についての利活用実証成果集」 (2010年12月13日閲覧) http://www.maff.go.jp/j/chikusan/sinko/lin/l_siryo/siryo_mai/pdf/45.pdf 「新しい多収米品種」  (2011年1月20日閲覧) www.s.affrc.go.jp/docs/producer/rice/pdf/tasyuumai_p.pdf 農林水産省「耕作放棄地の現状と課題」 (2011年1月20日閲覧) http://www.maff.go.jp/j/nousin/tikei/houkiti/

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