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クラウドコンピューティング. メディアコミュニケーション論 Ⅲ 第14回. 大学のメール. メールはどこにある?. 従来のメールの場合. パソコンに保存. 現行メールの場合( Web メール). どこからでも,受信済みのメールを読めるようにするためには,メールは サーバーに保存. インターネットは“雲”. クラウドコンピューティング データやそれを処理するプログラムなど をインターネットのサーバに保存 利用者は,それらをインターネット経由で利用する. の中のことは分からないから 雲( cloud) に 例える. “雲”の中のデータ.
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クラウドコンピューティング メディアコミュニケーション論Ⅲ 第14回
大学のメール メールはどこにある?
従来のメールの場合 パソコンに保存
現行メールの場合(Webメール) どこからでも,受信済みのメールを読めるようにするためには,メールはサーバーに保存
インターネットは“雲” クラウドコンピューティング データやそれを処理するプログラムなどをインターネットのサーバに保存 利用者は,それらをインターネット経由で利用する の中のことは分からないから雲(cloud)に例える
“雲”の中のデータ • インターネットのサーバにデータを保存 • インターネットを使うことができれば,どこからでもデータを使うことができる • 皆で使うことができる • 情報の共有 クラウドの大きなメリット
最 近 で は(1) • 「iCloud」では音楽のほかアプリや写真も同期、iOS 5とともに今秋から無料提供http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110607_451109.html • iTunes Storeで購入した音楽を,自分のいろいろな端末で再生できる
最 近 で は(2) • 震災時の緊急支援に役立てられたクラウドサービスの事例と、復旧・復興に向けたクラウドサービス安全利用に関する資料の公開http://www.ipa.go.jp/about/press/20110620.html • 災害対策
雲の中では… • 雲の中にあるメールサーバーは • 1台のコンピュータである • かどうか分からない • 複数のコンピュータ • あちこちに分散 1台のコンピュータのように使うことができる
雲の中のことは • どうなっているか,良く分からない • アクセスすれば使うことができる “サービス”として,提供される
クラウド提供者による分類(1) • パブリッククラウド • プライベートクラウド
クラウド提供者による分類(2) • パブリッククラウド • 不特定多数の利用者が使う • GoogleやAmazonのような事業者が,広くサービスを提供
クラウド提供者による分類(3) • プライベートクラウド • 特定の利用者が使う • 社内やグループ企業内だけ • 社内のコンピュータ資源を集中させ,社内を対象にサービスを提供 • パブリッククラウドと合わせて使うこともある • ハイブリッドクラウド
クラウドサービスの分類 • SaaS (サース) • PaaS (パース) • IaaS (アイアース)
パソコンの利用方法 • ワープロを使いたい • ハードを購入 • OSを購入(ハードと一緒?) • ワープロソフトを購入・インストール • バージョンアップなど(面倒) • 本当はワープロという機能だけを使うことができればよい
S a a S (1) • Software as a Service • インターネットのサーバに,ソフト(例 ワープロ)の機能を用意し,それをサービスと提供する • 利用者は,ハードやソフトを買うのではなく,その機能をサービスとしてインターネット経由で使い,(使用時間で)料金を払う
S a a S (2) • サービスをWebアプリケーションとして用意する • こちらのPCに何が必要か? • ブラウザ(IEとかFirefoxなど)だけ • OSは無関係 • インターネットにアクセスできるものなら,PCである必要はない • 携帯電話でも
S a a S (3) • データも雲の中 • あるときはパソコンから,あるときはスマートフォンから,ということも可能
S a a S (4) • 前提 インターネットの高速化 • ブロードバンド • 遅いと使い物にならない
S a a S (5) • サービスの例 • GmailなどのWebメール • Salesforce • Evernote • Google Apps
S a a S (6) • 初期費用がかからない • 保守の手間が不要 • 十分な検討の必要がある • トータルコストが高くなる場合もある
S a a S (7) • ちょっと前までASPApplication Service Providerとか言われていた • 新しいことではない?!
P a a S (1) • Platform as a Service • インターネット経由でアプリケーションを実行する環境を提供するサービス • 例 Google App Engine
P a a S (2) すぐに使えるPC • 提供する環境とは • Webアプリケーションを開発できる環境 • 開発言語 • アプリケーションを実行できる環境 • ハード:サーバ,ソフト:OSその他 • インターネットからアクセスできる環境 • 高速ネットワーク
P a a S (3) • “すぐに使えるPC”と同等な機能をサービスとして提供 • PCを買わずに,サービスを買う
I a a S (1) • Infrastructure as a Service • コンピュータのハードやネットワーク接続など(インフラ)を提供するサービス • 例 • Amazon EC2/S3 • Google Compute Engine
I a a S (2) • PaaSとの違い • インフラだけのサービス • ハード・ネットワークだけ • OS,他のソフトは自分で選ぶ(選べる) PaaSでは,選択不可(選択範囲が狭い)
I a a S (3) • “すぐに使えるインフラ”をサービスとして提供 • 自分でインフラを整備するのではなく,同等な機能を買う
P a a S ・ I a a S (1) • 稼働中のアプリケーションの負荷が高まる • 利用者が急増 • 簡単に計算能力を増強できる
P a a S ・ I a a S (2) • サービス対象者 • SaaSを始めたい者 • 一時的に計算能力が必要な者にも • 大容量のデータ処理
なぜ,クラウド?(1) • 買うより,安い • 新規参入者は資金が少ない • 保守が不要(手間がかからない) • なぜ安い? • スケールメリット • 大規模システムを構築しておき,分割して貸し出す
なぜ,クラウド?(2) • 規模の拡大が容易 • サービス提供者が対応 • 自前の設備では時間がかかる • 規模の縮小も • その時,その時で必要とするだけの規模
なぜ,クラウド?(3) • 大量のデータがクラウドに集まる • しかも,共有可能 • それらを統合化し,新たな利活用を図る • 例 スマートグリッド
クラウドの問題(1) • インターネットに依存 • アクセスができなくなると,業務に影響 • 障害発生時の影響が大 • Gmailで大規模障害、大多数のユーザーが一時アクセス不能にhttp://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20090902_312448.html • スケールメリットの裏返し
クラウドの問題(2) • 自分専用のハードウェアではない • 見ず知らずの人と共用 • セキュリティ上の問題が発生しないとは言い切れない • クラウド提供者の技術力が問われる
クラウドの問題(3) 自分でもバックアップしないと危ない • データがどこにあるのか? • 利用者の手元にはない • 複数のコピーを,複数の箇所に(災害対策) • ただし,クラウド提供者による • セキュリティとプライバシーhttp://www.google.com/support/a/bin/answer.py?hl=jp&answer=60762 • どこにあるのか非公開
クラウドの問題(4) • 原則 データセンターが存在する国の法律が適用される • クラウド・コンピューティングと日本の競争力に関する研究会http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004603/index01.html • カナダ政府機関はアメリカのサービスの使用禁止
クラウドの問題(5) • 犯罪調査でHDDを押収 • たまたま,自分のデータも同じHDD内にあったら… • http://d.hatena.ne.jp/sen-u/20110624/p1
クラウドの問題(6) • データは国境を越える • 日本の企業のデータであっても,日本の個人情報保護法は摘要されない事態が起きる? • トラブルが起きたら,どこで裁判
クラウドの問題(7) • サービス提供者は信頼に足りるか?! • 技術的問題 • 政治的問題(法的問題) • 経営的問題 • 倒産したら,データはどうなる? • 安心して使えるのか?!
“データの問題”の補足 • クラウドではなく,パソコンにデータを保存することのリスク • 無断持出し • リスク回避のために集中管理という考え方もある • 社内のサーバに保管し,アクセス制限を課し,ログを残す • プライベートクラウド
クラウドコンピューティングとは • データやそれを処理するプログラムなどをインターネットで接続されたサーバに保存する • データなどは,インターネット経由でアクセスする • データの共有が可能 • そこから新たな利活用が生まれる(いろいろ考えられている)
クラウドコンピューティングは • ハードやソフトを“持つ” • ↓ • 機能を“使う”
クラウド提供者による分類 • パブリッククラウド • プライベートクラウド
三種類のサービス • SaaS • PaaS • IaaS