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チェルノブイリ原発事故. チェルノブイリ原子力発電所とは?. ウクライナ(旧ソビエト連邦)のチェルノブイリ近郊、プリピャチ市にあった原子力発電所である 1977 年に 1 号炉が竣工し、 翌 1978 年に 2 号炉、 1981 年 に 3 号炉、そして 1983 年に 4 号炉が竣工した。. プリピャチ市内. 4つの炉はそれぞれ熱出力3.2ギガワットの電力を発電できた チェルノブイリやプリピャチなどは、この原発に勤務する人やその家族のために作られた、当時世界地図上には存在しない機密都市だった. チェルノブイリ型原発
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チェルノブイリ原子力発電所とは? • ウクライナ(旧ソビエト連邦)のチェルノブイリ近郊、プリピャチ市にあった原子力発電所である • 1977年に1号炉が竣工し、 翌1978年に2号炉、1981年 に3号炉、そして1983年に 4号炉が竣工した。
4つの炉はそれぞれ熱出力3.2ギガワットの電力を発電できた4つの炉はそれぞれ熱出力3.2ギガワットの電力を発電できた • チェルノブイリやプリピャチなどは、この原発に勤務する人やその家族のために作られた、当時世界地図上には存在しない機密都市だった
チェルノブイリ型原発 チェルノブイリの原発は、旧ソ連が原爆用プルトニウム生産のために開発した原子炉を発電用に発展さ せたものでRBMK 型原子炉と呼ばれる(Fig.2)。RBMK とはロシア語で「大出力チャンネル型炉」の略で あるが、その構造からは、「黒鉛減速・軽水沸騰冷却・チャンネル管型原子炉」と言える。中性子を減速す る材料である黒鉛ブロック約1700 トンを巨大なレンタン状に積み上げ、レンタンの穴に核燃料棒の入った 圧力チャンネル管(内径8cm)を挿入する。冷却水(軽水)がチャンネル管を通って沸騰し、気水分離器で 蒸気を分離しタービンに送って発電するという仕組みである(注1に主な仕様)。 その長所は、 • 運転しながら燃料の交換ができること(プルトニウム生産炉の特徴)、 • チャンネル数を増やして大出力化が容易なこと、 • 軽水炉の圧力容器のような重量構造物の輸送がないので内陸立地の容易なこと、 などである。一方、 • チャンネル数が多く(チェルノブイリ4号炉の場合1661 本)炉心が大きくて出力制御が複雑なこと、 • 炉心で気泡が増えると出力増加の方向に働くこと • 制御棒全数引き抜きといった極端な条件下で原子炉を止めようと制御棒を一斉挿入すると出力が逆に上 昇する場合があること(ポジティブスクラム:注3)、 といった欠陥があった。チェルノブイリ事故当時のソ連では17 基のRBMK 炉が運転されており、チェルノ ブイリ4号炉はその新鋭機であった。
爆発事故の概要 • 爆発が起きたのは1986年4月26日午前一時 • 四号炉における動作実験の不手際によって生じた
なぜ爆発したか? • 動作試験中必要以上に出力を下げすぎたため、原子炉が停止する恐れが出てきた • そのため制御棒を抜く動作を行い、出力を回復させようとした • しかし制御棒を抜きすぎたため、原子炉が非常に不安定な状態になり、出力が急上昇していった
そのため運転員たちは緊急停止ボタンを押して、制御棒を一斉に戻す操作を行ったそのため運転員たちは緊急停止ボタンを押して、制御棒を一斉に戻す操作を行った • しかしこの原子炉は、特性上制御棒を挿入する際に一時的に出力が上がる設計だったため、原子炉内の蒸気圧が上昇し、緊急停止ボタンを押した6秒後に爆発した。
爆発の原因 • 運転員たちが基本的に放射能の知識について乏しかった • 低出力では不安定な原子炉であったこと • キセノンオーバーライドの発生 • 実験責任者の出世欲
爆発直後 • 事故直後、消防士が消火活動のために到着したが、彼らは放射性物質による煙や残骸等がどれほど危険であるかを告げられてはいなかった。多くの消防士が高い放射線量を被曝した • 事故は市民に隠され、避難命令は出されなかった • 翌日になってようやく避難命令が出された
放射性ヨウ素による甲状腺癌の発生 事故直後、放出された大量の放射性ヨウ素は、甲状腺を集中的に被ばくさせました。ベラルーシの小児甲状腺癌の発生は、事故前は年間約1人だったのが、事故8年目には82人にも達しています。
ガン死者数の見積り 2005 年9 月にウィーンのIAEA 本部で開かれたチェルノブイリ事故国際会議「チェルノブイリ・フォーラム」は、この20 年間の事故影響研究のまとめとして、「放射線被曝にともなう死者の数は、将来ガンで亡くなる人を含めて4000 人である」と結論した7)。この発表を受けて世界中のマスコミが「チェルノブイリ事故の影響は従来考えられていたより実はずっと小さかった」と報じた。
死者数 • ソ連政府の発表による死者数は、運転員・消防士合わせて31名 • 石棺作りに携わった約60万人のうち、5万5千人が亡くなった • 長期的に見れば、数10万人もの人が亡くなったとされる
事故後の対策 • ソ連はこの事故を隠蔽しようとした • しかしスウェーデンの報告によって暴かれることとなる • 放射線の残骸を清掃する労働者を派遣する • 市民を用いての石棺作り
事故後の被害状況 • 爆発時、炉心内部の放射性物質は推定10t前後大気中に放出され、北半球全域に拡散した • 食物連鎖により、家畜などに放射性物質が蓄積された • 子供の甲状腺ガン発症率の向上
石棺の老朽化 • 石棺の耐用年数は30年といわれている • 年間4,000kl近い雨水が石棺の中に流れ込んでおり、原子炉内部を通って放射能を周辺の土壌へ拡散している。 • 石棺の中の湿気により石棺のコンクリートや鉄筋が腐食しつづけている。 • 石棺の中には大量の放射性物質が存在する
老朽化の対策 • シェルター構築計画 (SIP) • しかし、莫大な費用がかかる