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波面収差測定と涙液層 — 新しい評価方法 —

波面収差測定と涙液層 — 新しい評価方法 —. Thomas O. Salmon, OD, PhD Northeastern State University, Oklahoma, USA. ノースイースタン州立大学. 講演の概要. ドライアイについて 波面収差測定の基礎 波面収差測定と　　　　ドライアイの研究. A. 序論　ドライアイについて. 罹患率 15-30% 生活の質 (QOL) ドライアイになりやすい例 女性 高齢 コンタクトレンズ装用 屈折矯正手術 コンピュータの使用 薬剤によることもある. ドライアイの診断. 従来の臨床検査

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波面収差測定と涙液層 — 新しい評価方法 —

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Presentation Transcript

  1. 波面収差測定と涙液層— 新しい評価方法— Thomas O. Salmon, OD, PhD Northeastern State University, Oklahoma, USA

  2. ノースイースタン州立大学

  3. 講演の概要 • ドライアイについて • 波面収差測定の基礎 • 波面収差測定と　　　　ドライアイの研究

  4. A. 序論　ドライアイについて • 罹患率15-30% • 生活の質(QOL) • ドライアイになりやすい例 • 女性 • 高齢 • コンタクトレンズ装用 • 屈折矯正手術 • コンピュータの使用 • 薬剤によることもある

  5. ドライアイの診断 • 従来の臨床検査 • シルマーテスト • 涙液層破壊時間（BUT) • 角膜ステイニング • 最隙灯顕微鏡検査 • 自覚的検査 • 患者の訴え • 質問表

  6. 診断におけるジレンマ • 検査結果が一致しない • 他覚所見 ≠ 自覚症状 • より良い検査の必要性 • 新しいテクノロジー • 角膜トポグラフィ • 涙液の浸透圧 • 波面収差の測定 OSDI TearLab

  7. B. 波面収差測定の基礎 • 収差とは? • 波面センサーは何を測るのか? • 波面センサーのデータをどう解析するか?

  8. 1. 収差とは? • 収差＝屈折異常 • 低次収差 • 球面 (近視, 遠視) • 乱視 • それ以外の屈折異常、それは・・・ • 高次収差 • コマ、トレフォイル、球面収差, …

  9. これらの収差は…

  10. まとめ 1 • 波面収差測定の基礎 • 収差とは? • 収差 = 屈折異常 • 低次収差 = 球面 & 乱視 • 高次収差 = 他のより複雑な収差 • 単色収差 • 瞳孔径 = 重要な要素!

  11. 2. 波面センサーは何を測るのか? • 屈折異常 (収差) • オートレフに似ている • 球面、乱視 …　と • 高次収差 COAS

  12. 波面収差測定 ≠ 角膜トポグラフィ 波面 眼球全体の光学 高解像度オートレフ 角膜トポグラフィ 角膜前面の形状 高解像度ケラトメトリ オートレフ ≠ ケラトメトリ

  13. 波面センサーは何を測るのか? • 眼底から反射された波面 • 全眼球光学系を1回通過 • 完璧な波面= 平面

  14. 収差のある眼では… • 屈折異常(収差)は波面を歪ませる。 • 歪みを起こしている屈折異常を調べるため、波面の形状を解析する。 近視

  15. 動画提供：　Alcon

  16. カラーマップ、表面凹凸描写

  17. 全収差と高次収差マップ 全収差 高次収差

  18. 豊富な情報 • 光学的な質の測定 • MTF • PSF • ストレール比… • 視機能の評価 • 見え方のシミュレート • 光学的矯正の計画 MTF シミュレート

  19. 網膜像のシミュレート 正視 近視 + 乱視

  20. まとめ 2 • 波面収差測定の基礎 • 収差とは? • 波面センサーは何を測るのか? • 眼の光学系を通った波面 • 屈折異常（収差）による歪み • 低次収差と高次収差 • 他の多くの情報

  21. 3. 波面をどう解析するか? それぞれの屈折異常（収差）には固有の波面形状がある 球面 乱視 トレフォイル

  22. ゼルニケ解析 球面 乱視 トレフォイル コマ 球面収差

  23. 　次数（n） 　ゼルニケモード 高次収差

  24. 一般的な高次収差 Z(3,-3) Z(3,-1) Z(3,1) Z(3,3) 水平方向コマ 水平方向トレフォイル 斜めのトレフォイル 垂直方向コマ Z(4,0) - 0 + 球面収差

  25. 従来の屈折 ゼルニケ係数 2次 3次 4次 モード： 係数（μm）： 屈折： 瞳孔径（mm）： 総RMS： 高次RMS：

  26. 例 COAS での測定結果 COAS

  27. RMS 波面のばらつき • 有益な要約統計量 • 統合したゼルニケモードの大きさ • どの収差の組み合わせでも使える • 例 • 垂直方向コマ + 水平方向コマ = 全コマ RMS • ３次収差のRMS • 高次収差の RMS • 全収差のRMS

  28. 参照できる基準 Journal of Cataract and Refractive Surgery, December 2006. ダウンロード可能 キーワード検索: Zernike norms

  29. まとめ 3 • 波面収差測定の基礎 • 収差とは? • 波面センサーは何を測るのか? • 波面センサーのデータをどう解析するか? • それぞれの収差に対するゼルニケ係数 • ± µm, … 瞳孔径を規定する! • RMS 波面のばらつき– 統合した収差 • データを基準と比較して診断する。

  30. C. ドライアイ研究における波面収差測定 • 涙液層：多くの機能 • 栄養素、湿潤性、快適性 • 眼の光学的な最表層 • ドライアイ -> 涙液層変化-> 光学的影響 • 例: ドライアイ -> ぼけた見え方 • ドライアイの評価にも使用可能

  31. 連続した波面収差測定 • 涙液層：時間とともに常に変化 • 蒸発、瞬目、重力、眼の動き、など • 経時的変化を測定することが大切 • 高先生、前田先生の測定方法: • 連続した波面収差測定

  32. 涙液膜と収差の研究

  33. ドライアイ波面収差研究の先駆者 Dr. Junzhong Liang Dr. Larry Thibos Dr. ShizukaKoh

  34. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 コンタクトレンズの水濡れ性(Koh, et al.) Blink Blink (sec) Etafilcon A Etafilcon A with PVP Koh S. Effect of Internal Lubricating Agents of Disposable Soft Contact Lenses ... Contact Lenses. Eye Cont Lens 2008;34:100-5.

  35. 連続した波面収差測定　(高先生) • 1秒ごと60秒間測定、10秒に1回瞬目 • それぞれの眼で、1分間に約60回測定 • 約60の高次収差のRMS値 • 時間を横軸に高次収差のRMSをプロット • Fluctuation index (FI) と Stability index (SI) 経時的HO RMS変化 RMS FI　（ばらつき係数）　 SI　（安定係数） 60回の測定

  36. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 -> 瞬目 瞬目 瞬目 -> 51 52 53 54 55 56 57 58 59

  37. 時間による高次収差RMSの変化

  38. Fluctuation Index (FI), Stability index (SI)

  39. まとめ 4 • ドライアイを検査するより良い方法の必要性 • ドライアイ->　涙液層->　眼の光学特性の変化 • 連続した波面収差の測定->　経時的な変化の測定 • 応用 • 正常な涙液動態 • ドライアイ診断 • コンタクトレンズの水濡れ性 • 人工涙液 • その他

  40. ご清聴ありがとうございました

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