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第 2 章.情報生産 2.銀行の情報生産. 銀行の内部信用格付 信用格付: 内部格付:銀行内のリスク管理のための格付 外部格付:外部への信用情報提供のために格付会社や信用情報提供業者によって行なわれる格付 アメリカでは個人向の貸出(住宅ローン、消費者ローン、クレジットカード・ローン)の際に、信用情報として FICO スコア(クレジット・スコアリング)が使われている。 不良債権問題・担保主義への反省 →信用リスク管理体制の強化の必要性 →内部信用格付制度の導入. 「信用格付を活用した信用リスク管理体制の整備」 『 日本銀行調査月報 』2001 年 10 月号.
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第2章.情報生産2.銀行の情報生産 • 銀行の内部信用格付 • 信用格付: • 内部格付:銀行内のリスク管理のための格付 • 外部格付:外部への信用情報提供のために格付会社や信用情報提供業者によって行なわれる格付 • アメリカでは個人向の貸出(住宅ローン、消費者ローン、クレジットカード・ローン)の際に、信用情報としてFICOスコア(クレジット・スコアリング)が使われている。 • 不良債権問題・担保主義への反省 →信用リスク管理体制の強化の必要性 →内部信用格付制度の導入
「信用格付を活用した信用リスク管理体制の整備」「信用格付を活用した信用リスク管理体制の整備」 『日本銀行調査月報』2001年10月号
・財務定量(財務スコアリング)モデル:統計的に貸倒れと相関が高い財務指標 を抽出、それらの指標をウェイト付け等をすることで点数化するモデルを構築・財務定量(財務スコアリング)モデル:統計的に貸倒れと相関が高い財務指標 を抽出、それらの指標をウェイト付け等をすることで点数化するモデルを構築 ・貸出の最終的決定の際には、取引関係の深さや取引採算も考慮される。 ・格付の見直しは、年度決算を基に年1回実施するのが普通 ・個別格付に関して、営業・審査部署と与信監査部署との判断が異なる場合、 与信監査部署の判断が優先する(営業優先によるリスク増大の危険を防止)
純資産額:(時価評価後の実質的な)自己資本純資産額:(時価評価後の実質的な)自己資本 • 流動比率=流動資産/流動負債 • 自己資本比率=自己資本/総資産 • 経常利益=営業利益ー営業外損益(支払利子等) • 経常収支比率=(売上高+営業外収益)/(営業費用+営業外費用) • 有利子負債返済年数=有利子負債残高/(経常利益+減価償却) • インタレスト・カバレッジ・レシオ=(営業利益+受取利息・配当金)/支払利息 • 増収率:売上の伸び率 • 増益率:利益の伸び率
3.格付会社の情報生産 • 格付けrating: • デフォルト(or信用)リスク • BBB(Baa)以上: 、 BB(Ba)以下: • 代表的格付会社:S&P(スタンダード・プアーズ)、ムーディーズ、R&I (格付投資情報センター) • 銀行の情報生産:生産された情報は自らの貸出業務・銀行業務の中で活用 • 格付会社の情報生産:生産された情報は投資家に提供され、投資家が投資の際に活用
格付投資情報センター『格付けQ&A』日本経済新聞社 2001格付投資情報センター『格付けQ&A』日本経済新聞社 2001
黒沢義孝 『格付けの経済学』 PHP新書
・格付別デフォルト率:企業格付 Turner Review, March 2009 p.77, Financial Service Agency, U.K.
格付けが高い(低い) ⇒ ⇒
・格付けと債券発行金利 日本証券経済研究所『現代日本の証券市場:2006年版』p.95
社債発行スプレッド=社債発行金利-国債金利社債発行スプレッド=社債発行金利-国債金利 • ここでの国債金利とは、国債流通利回りのこと • 流通利回り:投資家がある時点で(流通)市場で債券を購入し、償還まで保有した場合の利回り
○格付けの手法 • デフォルトリスク: • 事業リスク: • 事業リスクの規定要因:(1)産業特性、(2)対象企業の収益力の水準と安定性
(1)産業特性 • ①市場規模・トレンド・変動性 • ②競争状態 • ③需要者・供給者との関係 • ④規制・保護の存在 • (2)対象企業の収益力の水準と安定性 • ①売上規模・シェア・成長性 • ②販売力・ブランド力・技術力・製品開発力・コスト競争力 • ③売上構成 • ④コスト構造 • ⑤事業戦略・経営陣・経営組織
財務リスク: • 財務リスクの規定要因 • 資本負債構成、実態に近いバランスシートの作成して検討 • 借入金・社債の返済時期・契約内容 • 巨額の投資やM&A • 金融機関との関係
格付投資情報センター『格付けQ&A』日本経済新聞社 2001格付投資情報センター『格付けQ&A』日本経済新聞社 2001
・自動車会社の格付け:2009年5月現在 格付投資情報センターR&I2009年5月15日現在 General Motors: CC/Negative Ford : CCC+ /Negative Chrysler : D S&P (スタンダード・アンド・プアーズ)
・自動車会社の格付け:2008年4月現在 格付投資情報センターR&I2008年4月30日現在 General Motors: B /Negative Ford : B /Negative Chrysler : B /Negative(1年前はBBB) S&P (スタンダード・アンド・プアーズ)
シティの格付け引き下げ:Moody’s Aa1→Aa2 (07年11月5日) →Aa3 (07年12月13日) → A3 (09年4月28日) ○格付引下げと企業の経営危機 • 日産自動車の格付け推移( Moody’s) • Baa1(98年前半)→ Baa3(98.11.) →Ba1(99.3.ダイムラークライスラーとの提携交渉失敗) • 99.3. ルノーと資本提携(6430億円の出資) • ゴーンによる大胆なリストラ →Baa3(01.12.)→・・・→A3 (08.5.) → Baa2:outlook stable(09.2.現在)
○ストラクチャード・ファイナンスSF格付 • 従来の格付対象:事業会社、金融機関、公的機関 • 1980年代の証券化の発展に伴い証券化を対象とする格付(SF格付)が始まる • 現在、世界の主要格付会社の収益の5割以上がSF格付によるもの • SF格付の特徴 • 証券化の対象資産のキャッシュフローの分析 • 公社債格付に比べて数理モデル・計量分析に大きく依存 • 特別目的会社SPC・サービサー等の証券化の仕組の安定性の分析
○証券化の仕組 サービサー 債権譲渡 ローン元利金 の回収・管理 (不足主体) 債務者 住宅ローン 負債・資本 住宅ローン A B S (余剰主体) 投資家 (資産担保証券) 証券市場 住宅 ローン 借入証書 銀行・ノン バンク SPC(特別 目的会社) ・Special Purpose Company ・Asset Backed Security