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既達成 の目標が 果たす機能

既達成 の目標が 果たす機能. Ryosuke SAKURAI University of Tokyo/ KLab M2 Contact: 0016610774@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp. 目的. 自己制御の動機づけが低い状況では、 現在追求すべき目標(焦点目標)に対する自己制御の発揮をめぐって個人内の葛藤が生じると想定 自己制御を発揮したくない vs. 自己制御を発揮すべき この葛藤はセルフ・ライセンシングにより解消される セルフ・ライセンシング:先行 の自己制御の 発揮が、 後続の自己 制御 の不全を 正当化する こと. 目的.

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既達成 の目標が 果たす機能

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  1. 既達成の目標が果たす機能 Ryosuke SAKURAI University of Tokyo/ KLabM2Contact: 0016610774@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp JJ2 14/05/15

  2. 目的 • 自己制御の動機づけが低い状況では、現在追求すべき目標(焦点目標)に対する自己制御の発揮をめぐって個人内の葛藤が生じると想定 • 自己制御を発揮したくない vs. 自己制御を発揮すべき • この葛藤はセルフ・ライセンシングにより解消される • セルフ・ライセンシング:先行の自己制御の発揮が、後続の自己制御の不全を正当化すること

  3. 目的 • 本研究では、既達成の目標を「過去に自己制御を発揮したシグナル」として捉える • 既達成の目標が自己制御の不全を正当化する「ライセンス」として機能すると予測 • 仮説 • 自我枯渇時において既達成の目標を想起すると、自己制御の不全を正当化を通じて、自己制御の遂行が低下する

  4. 既達成の目標が果たす機能 • Model High Motivation to Self-Regulate Access to Fulfilled Goal Justification to Indulge Self-Regulation + ー Low Motivation to Self-Regulate

  5. 仮説 • 自我枯渇時に既達成の目標を想起すると、後続の自己制御の遂行が低下する(セルフ・ライセンシング)

  6. 仮説 • 自我枯渇時に既達成の目標を想起すると、後続の自己制御の遂行が低下する(セルフ・ライセンシング) 自我枯渇効果 >

  7. 仮説 • 自我枯渇時に既達成の目標を想起すると、後続の自己制御の遂行が低下する(セルフ・ライセンシング) セルフ・ライセンシング

  8. 方法 • 参加者 • 東京大学の学生60名(男性39名・女性21名) • 年齢(M = 20.49, SD = 1.01) • デザイン • 自我枯渇(あり vs. なし)×想起対象(既達成の目標 vs. 過去に行った習慣)*いずれも参加者間要因

  9. 方法 • 手続き • 自我枯渇操作 • 想起対象操作 • ストループ課題 *防音室内のPCを用いた実験室実験*質問項目は全て5件法で測定

  10. 方法 • 自我枯渇操作 • Number Letter Task(練習試行:16試行/本試行:128試行*3ブロック)四分割の画面に呈示される英数字をルールに従いできるだけ素早くかつ正確に分類する課題 • ルールによって自我枯渇の有無を操作 • あり条件 • 画面の上半分に呈示⇒偶数 or 奇数に分類 • 画面の下半分に呈示⇒母音 or 子音に分類 • なし条件 • 呈示位置にかかわらず、偶数 or 奇数に分類 • 課題終了後、自我枯渇の認知(5項目;α = .67)を測定 • 疲れた、簡単だった*、神経を使った、努力を要した、頭を使った 分類基準の切り替えにおいて制御資源を消費すると想定

  11. 方法 Number-Letter Task

  12. 方法 • 想起対象操作 • 大学生の日常生活のアンケート • アンケートの内容により想起対象を操作 • 目標条件 • ここ数日で達成した「目標」を1つ記述 • 習慣条件 • ここ数日で行った「習慣」を1つ記述 • 回答終了後、目標/習慣の自己制御の必要性(5項目;α = .92)を測定 • 疲れそうだ、簡単そうだ*、神経を使いそうだ、努力を要しそうだ、頭を使いそうだ

  13. 方法 • ストループ課題(練習試行:16試行/本試行:64試行*2ブロック) • 文字の「意味」を無視して、文字の「色」をできるだけ素早くかつ正確に答える課題 • 一致試行:意味と色が一致(e.g., 赤色の赤) • 不一致試行:意味と色が不一致(e.g., 青色の赤) *意味(赤・青・緑・黄)×色(赤・青・緑・黄)の16種類*一致試行・不一致試行をそれぞれ半分ずつ実施

  14. 方法 • ストループ課題の前に、下記の項目を測定 • 自己制御を発揮しないことへの罪悪感(3項目; α = .65) • 頑張らなかったら罪悪感を感じる、頑張らなかったら後悔する、頑張らないことは悪いことである • 自己制御発揮への義務感(1項目) • 頑張るべきである • 自己制御発揮への動機づけ(1項目) • 頑張りたい • 自己制御の不全の正当化(1項目) • 頑張らなくてよい • ストループ課題の後に、下記の項目を測定 • 侵入思考の認知(2項目; r = .63) • 他のことで気がそれた、関係ないことが頭に浮かんだ • 制御資源の節約の認知(2項目; r = .77) • エネルギーを節約した、力を温存した 媒介過程の検討 別解釈の可能性の排除

  15. 結果 操作は概ね妥当と判断 • 操作チェック • 自我枯渇の認知枯渇あり(M = 3.99, SD = 0.55)>枯渇なし(M = 3.54, SD = 0.71)t (58) = 2.74, p = .008 • 自己制御の必要性の認知 *** * + 想起対象の主効果 F (1, 56) = 19.00, p < .001 > 自我枯渇の主効果 F (1, 56) = 3.62, p= .06 < 交互作用 F (1, 56) = 3.45, p= .07

  16. 結果 対数変換した反応時間について三要因分散分析 二次の交互作用有意傾向 F (1, 56) = 3.50, p = .067 自我枯渇の主効果有意傾向 F (1, 56) = 3.90, p = .053 >

  17. 結果 *** *** *** ***

  18. 結果 + +

  19. 結果 * **

  20. 結果 二次の交互作用有意傾向 F (1, 56) = 3.50, p = .067 * ** + + 自我枯渇時に既達成の目標を想起すると、 後続の自己制御の遂行が低下 仮説を部分的に支持

  21. 結果 • 自己制御の不全への罪悪感(3項目; α = .65) • 頑張らなかったら罪悪感を感じる、頑張らなかったら後悔する、頑張らないことは悪いことである + 交互作用 有意傾向 F (1, 56) = 3.83, p= .056

  22. 結果 • 自己制御発揮への義務感(1項目) • 頑張るべきである + + + + 交互作用 有意 F (1, 56) = 6.80, p= .01

  23. 結果 • 自己制御発揮への動機づけ(1項目) • 頑張りたい n.s. 交互作用 非有意 F (1, 56) = 2.16, p= .16

  24. 結果 • 自己制御の不全の正当化(1項目) • 頑張らなくてよい ** * 交互作用 有意 F (1, 56) = 6.96, p= .01

  25. 結果 別解釈の可能性の排除 • 侵入思考の認知(2項目) • 他のことで気がそれた、関係ないことが頭に浮かんだ n.s. 交互作用 非有意 F (1, 56) = 0.02, n.s.

  26. 結果 別解釈の可能性の排除 • 制御資源の節約の認知(2項目) • エネルギーを節約した、力を温存した n.s. 交互作用 非有意 F (1, 56) = 0.27, n.s.

  27. 考察 • ストループ課題の遂行 • 自我枯渇なし条件:目標条件≒習慣条件 • セルフ・ライセンシングは生起せず(⇒先行研究と整合) • 自我枯渇あり条件:目標条件<習慣条件 • セルフ・ライセンシングが生起した(⇒仮説を支持) • 自我枯渇時に既達成の目標を想起すると、後続の自己制御の遂行が低下することが確認されたさらに、上記結果が侵入思考と制御資源の節約の認知の上昇により生じたという別解釈の可能性が排除された • ただし、習慣条件において自我枯渇効果がみられず(⇒先行研究と不整合) • また、罪悪感、動機づけ、義務感、正当化については予測通りの結果得られず*セルフ・ライセンシングは非意識的な側面(Kivetz & Zheng, 2006)

  28. 考察 • Model High Motivation to Self-Regulate Access to Fulfilled Goal Justification to Indulge Self-Regulation ー Low Motivation to Self-Regulate

  29. JJ2の目的 • 既達成の目標の想起による自己制御の遂行の低下がセルフ・ライセンシングによるものであることを明確化 • 罪悪感を調整変数として測定 • 罪悪感が高いときのみ、ライセンシングが生じる*罪悪感が低い場合、ライセンシングの必要はない • 既達成の目標が果たすライセンス機能の一般化可能性を検討 • 自己制御の動機づけを低下させる操作として、「自我枯渇」ではなく、「社会的排斥」を用いる*先の研究は自我枯渇の程度を操作していた可能性 • 自己制御の動機づけが高いとき、既達成の目標の想起が、自らの自己制御能力の認知の上昇を介して後続の自己制御の遂行を高める可能性を検討 • Schwarz et al.(1991):想起しやすい経験はより自己記述的だと認知(e.g., 2個 vs. 8個)

  30. Research Proposal • 手続き • 一般的な罪悪感の測定(調整変数) • 達成すべき目標に向かって、頑張らなかったら罪悪感を感じる、頑張らなかったら後悔する、頑張らないことは悪いことである • 社会的排斥操作(あり vs. なし) • 想起対象操作(目標 vs. 習慣/自身の目標 vs. 他者の目標) • 特定的な罪悪感の測定(媒介変数)自己制御課題において、頑張らなかったら罪悪感を感じる、頑張らなかったら後悔する、頑張らないことは悪いことである • 自己制御能力の認知*エフォートフル・コントロール尺度 • 自己制御課題 • 侵入思考・制御資源の節約の認知(別解釈の可能性の排除)

  31. Research Proposal High score = High performance • 予測される結果(1)

  32. Research Proposal High score = High performance • 予測される結果(2)

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