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ClO x とオゾン層破壊. 量子化学研究室 谷口 直隼. O 2 + hν→ O + O O + O 2 + M → O 3 O 3 + hν→ O + O 2 O + O 3 → 2O 2. オゾン層とは?. 高度 20 ~ 30 km に存在するオゾン濃度の高い空気の層 太陽から降り注ぐ有害な波長の紫外線( UV-B 、 UV-C )の 99% を吸収. オゾンの生成・自然分解反応. オゾン濃度の鉛直分布. O 3. X. XO. O. (X = H 、 OH 、 NO 、 Cl). CH 3 Cl フロンガス. H 2 O 、 CH 4.
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ClOxとオゾン層破壊 量子化学研究室 谷口 直隼
O2 + hν→ O + O O + O2 + M → O3 O3 + hν→ O + O2 O + O3 → 2O2 オゾン層とは? • 高度20~30 kmに存在するオゾン濃度の高い空気の層 • 太陽から降り注ぐ有害な波長の紫外線(UV-B、UV-C)の99%を吸収 オゾンの生成・自然分解反応 オゾン濃度の鉛直分布
O3 X XO O (X = H、OH、NO、Cl) CH3Cl フロンガス H2O、CH4 N2O、NO オゾン層破壊サイクル 自然起源の成分 ~ 少量 人類起源の成分 ~ 多量
ClOxサイクル ClOxサイクル HCl、ClONO2 (リザーバー) 風 高緯度上空
O3 Cl ClO hν ClO Cl2O2 オゾンホール内でのサイクル O原子を介さないサイクル
Cl ClO Cl Cl2O2 レビューの目的 • オゾンホールでのオゾン層破壊反応は正しいのか? Cl2O2の研究・観測
Cl2O2の研究 • Cl2O2の2量体の測定(FTIR、UV) L. T. Molinaら(1987) ClOOCl Cl + O3、Cl2O、OClO → ClO → Cl2O2 ClOClO Cl2O2 = ClOOCl
ClOOClの観測 • 極渦内のClOOClの観測 R. M. Stimpfleら(2004) 観測機器 ・・・ ER-2 観測方法 ・・・ UV共鳴蛍光 3 ~ NOの流入 4、8 ~ 温度センサー 5、7 ~ 検出器 6 ~ ヒーター
ClOOClの観測 ClO ClOOCl ClONO2 ClO → Cl ClOOCl ClONO2 Cl ClOOCl → ClO ClONO2 → ClO NO T = 363 K T = 493 K 5 118.9 nm 2D5/2 – 2P3/2 Cl → ClNO ClO → Cl ClO → Cl NO 7
ClOOClの観測 • 極渦内 • 極渦外 ClOOCl ClOOCl○ ClONO2× 極渦内 ClONO2 ClOOCl× ClONO2○ 極渦外
まとめ オゾンホール内 従来のClOxサイクル ~ × ClOの2量体、ClOOClのサイクル ~ ○ ER-2での観測 極渦内においてClOOClの存在を確認 ~ ClOOClがオゾンホールの生成に関係する
問題 ClOOClの異性体の存在 ClOOCl以外の異性体は反応に寄与しないのか? ER-2での観測(直接観測) ~ 観測範囲は狭い オゾンホール全体を測定する・・・×
解決 • Ab initioよるとClOClOよりもClClO2の方がはるかに安定と報告 • ClClO2もオゾンホールの生成に関係する? • 現在実験室での測定が進められている。
解決 O Cl Cl O • ClClO2のマイクロ波スペクトル E. Cohenら(1999) 回転定数などの分光定数や分子構造などを決定
解決 • 人工衛星での観測 • ILAS-Ⅱ(赤外吸収) • 改良型大気周縁赤外分光計II型 (Improved Limb Atmospheric Spectrometer-Ⅱ) • 観測対象 ・・・ O3、HNO2、NO2、ClONO2、フロ ン、PSC、気温、気圧など • 観測方法 ・・・ 太陽掩蔽法
解決 • 太陽掩蔽法 • 太陽を光源として、日の出・日の入り時における太陽光を、大気層を通してその吸収量を測定する方法 異なる大気層における太陽光の吸収量を測定 大気物質の高度分布
解決 ClOOCl ・・・ O – O str. ~ 754 cm-1 Cl – O a-str ~ 648 cm-1 Cl – O s-str ~ 543 cm-1