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マウス受精卵操作の基礎技術. 受精卵採取と培養. 滋賀医科大学動物実験施設 石橋 国夫 寺門 一郎 鳥居 隆三. 受精卵操作技術の必要性. 1 . 凍結保存による系統維持が可能. 2 . 施設間の動物輸送(逃亡、病原体の持ち込み防止). 3 . 経済的理由. 4 . SPF化や感染事故後のクリーニング法. 5 . 遺伝子組み換えマウスの作製. 発表内容. 発表内容. 受精卵採取と培養. 1 . 供試動物:マウス(系統: ICR ) 2 . 培養液( HTF ) 3 . 採卵、培養の器具と機器
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マウス受精卵操作の基礎技術 受精卵採取と培養 滋賀医科大学動物実験施設 石橋 国夫 寺門 一郎 鳥居 隆三
受精卵操作技術の必要性 1.凍結保存による系統維持が可能 2.施設間の動物輸送(逃亡、病原体の持ち込み防止) 3.経済的理由 4.SPF化や感染事故後のクリーニング法 5.遺伝子組み換えマウスの作製
発表内容 発表内容 受精卵採取と培養 1. 供試動物:マウス(系統:ICR) 2. 培養液(HTF) 3. 採卵、培養の器具と機器 4. 交配(誘起排卵と自然排卵) 5. マウスの開腹 6. 受精卵の採取 膨大部切開による受精卵の採取 卵管還流による受精卵の採取 7. 培養による受精卵の発生過程 8. 採卵数と培養結果
マウス マウス:系統Jcl:ICR 9〜19週齢
実体顕微鏡 実体顕微鏡(15〜95倍ズーム) ホットプレート
培養器 炭酸ガス培養器 CO2:5% 温度:37℃
器具 使用器具
採卵 採卵用ピペットの使用方法
採卵用ピペット 採卵用ピペットの作り方 (パスツールピペット使用) ガラスが軟らかくなるまで熱する 炎から離し15〜20㎝引く アンプルカッターで傷を付け折る 先端外径150〜200μm
発情周期 マウスの発情周期(4〜5日)
過排卵 誘起排卵(過排卵)処理の方法 1.自然排卵より多くの卵を採取できる 2.発情周期に無関係に交配可能 PMSG(妊馬血清性性腺刺激ホルモン) (卵胞刺激ホルモンにかわるもの) 生理食塩水に溶かし、1匹当たり5単位を腹腔内投与 hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン) (黄体形成ホルモンにかわるもの) PMSG投与から48時間後に5単位を腹腔内投与。 投与後、雄マウスと同居
投与法 保定と腹腔内投与 1.PMSG投与 48時間後 2.hCG投与 3.交配
交尾の確認 交尾の確認 : 膣栓(plug) の検査 膣栓なし 膣栓あり→交尾成立
準備 準備 1.培養液は前日に炭酸ガス培養器に入れておく (炭酸ガス濃度が5%であることを確認する) 2.ヒアルロニダーゼを含むPBSをシャーレにとり 室温に戻す 3.ホットプレートのスイッチを入れ37℃にする 4.シャーレに微少滴を作る(クリーンベンチ内) 5.実験台、解剖用具をアルコール消毒する
微少滴 微少滴培養 50μℓの培養液滴 ミネラルオイルで覆う
頸椎脱臼 頸椎脱臼による安楽死
解剖図 解剖図
膨大部切開図 膨大部切開による受精卵の採取
卵管膨大部 卵管と卵管膨大部
卵丘細胞採取 膨大部の切開 卵丘細胞に囲まれた受精卵
卵管采還流 卵管采還流による採卵 卵管膨大部消失 2細胞期胚の採取
卵丘細胞 卵丘細胞層に囲まれた受精卵
受精卵変化図 マウスの胚の受精から着床まで
1細胞期胚 1細胞期胚
2細胞期胚 2細胞期胚
4細胞期胚 4細胞期胚
8細胞期胚 8細胞期胚
桑実胚 桑実胚と8細胞期胚
胚盤胞 胚盤胞期胚
ハッチング ハッチングした胚
受精卵の変化 培養による受精卵の変化
変性卵 培養中の観察 培養液不良による受精卵死亡(2日目) :未受精卵
受精卵採取数 受精卵採取数 マウス系統 Jcl:ICR
胚盤胞率 胚盤胞期胚発生率
今後の課題 今後の課題 1. 受精卵採取と培養法の技術向上をはかる 2. 受精卵移植の技術を身につける 3. 受精卵凍結保存の技術を身につける 遺伝子組み換えマウスの作製