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ようこそ EBM の世界へ! ~ EBM はじめの一歩~. EBM ミニレクチャーシリーズ. 東京北社会保険病院 総合診療科 南郷 栄秀. EBM とは?. 一言で言うと... 目の前の患者さんの問題を解決する方法 学問ではなく,単なるツールである. EBM の実践とは. 目の前の患者の話をよく聞き,よく診察し (患者からのエビデンス) その患者によく似た患者についての研究結果をよく勉強し (外部のエビデンス) それに自分の経験をふまえて,これらの情報を統合し 目の前の患者に,現時点での最善の医療を提供すること. 誤解しないでください!!. EBM
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ようこそEBMの世界へ!~EBMはじめの一歩~ EBMミニレクチャーシリーズ 東京北社会保険病院 総合診療科 南郷 栄秀 E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
EBMとは? 一言で言うと... • 目の前の患者さんの問題を解決する方法 • 学問ではなく,単なるツールである E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
EBMの実践とは • 目の前の患者の話をよく聞き,よく診察し (患者からのエビデンス) • その患者によく似た患者についての研究結果をよく勉強し (外部のエビデンス) • それに自分の経験をふまえて,これらの情報を統合し • 目の前の患者に,現時点での最善の医療を提供すること E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
誤解しないでください!! EBM エビデンス = E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
Step 2.疑問についての情報収集 Step 3.得られた情報の批判的吟味 Step 4.情報の患者への適用 Step 5.1~4のStepの評価 EBMの5つのstep Step 1.疑問の定式化 E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
Step 2.疑問についての情報収集 Step 3.得られた情報の批判的吟味 Step 4.情報の患者への適用 Step 5.1~4のStepの評価 EBMの5つのstep Step 1.疑問の定式化 Step 1.疑問の定式化 E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
Step 1. 問題の定式化 • Patient:どんな患者が • Intervention:どんな治療,検査をするのは • Comparison:どんな治療,検査と比べて • Outcome:どうなるか E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
例えば... • Patient:高血圧患者が • Intervention:降圧剤を飲むのは • Comparison:降圧剤を飲まないのと比べて • Outcome:脳卒中の発生率が減るか E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
真のアウトカムと代用のアウトカム • 降圧剤を飲むことによる効果 脳卒中を減らす 死亡率を下げる 寝たきりにならずに済む 「血圧が高い」ということに対する不安を取る • 人によって,最も重要なアウトカム(=真のアウトカム)は変わってくる • その患者さんにとって何が最も重要か,よく検討すべきである E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
100 生存率(%) 95 プラセボ(n=743) 抗不整脈薬(n=755) 90 85 100 200 300 400 500 心筋梗塞発症後の日数 CAST研究 -急性心筋梗塞後に起こる突然死の原因となる不整脈に対する抗不整脈剤の効果- P=0.0006 抗不整脈薬で,突然死イベント発生は2.64倍増加!! E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
Step 2.疑問についての情報収集 Step 3.得られた情報の批判的吟味 Step 4.情報の患者への適用 Step 5.1~4のStepの評価 EBMの5つのstep Step 1.疑問の定式化 Step 2.疑問についての情報収集 E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
我々が使いうる情報源 ,(患者?) • 先輩や同僚,他業種,MR • 新聞,雑誌 • インターネット • 教科書 • 原著論文:Medline(PubMed) • 二次情報(Clinical Evidence,UpToDate, Cochrane Library,Best Evidence,etc…) E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
治療効果を証明するには? • 比較する対照をはっきりさせる • 個人差をなくす • 具体的な効果を示す • 治療期間は? • 効果の指標は? • これらの条件を満たす研究デザインを,ランダム化比較試験RCTと呼ぶ E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
治療群 治癒 この4つの分かれ方で治療の効果を見る 治癒せず R* 治癒 *R:randomization プラセボ群 治癒せず ランダム化比較試験の流れ E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
どうして英語? • 研究者の立場になって考えてみる • 良い研究ができ,良い論文が書けたら,世界中の医療者が1人でも多く読むトップジャーナルに投稿したい • 日本の雑誌なんか,日本人しか読まない • 日本人の研究者だって,出世のためには載せてくれるなら英語で論文を書く E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
どうして英語? • 最先端に付いていくなら英語しかない • 時代遅れの医療は犯罪! →だから,英語の論文を読むべき!! • でも,誰だって英語は苦手... • 英語をなるべく読まずに情報を手に入れる方法があります! E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
Step 2.疑問についての情報収集 Step 3.得られた情報の批判的吟味 Step 4.情報の患者への適用 Step 5.1~4のStepの評価 EBMの5つのstep Step 1.疑問の定式化 Step 3.得られた情報の批判的吟味 E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
なぜ批判的吟味をしないといけないか • 一般的に効果があるといわれている治療は,本当に効果があるのか? • 本当に効果があるとして,その効果の大きさはどれくらいか? • 大きい効果があったとして,その治療が本当に目の前の患者さんに使えるか? E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
治療・予防のチェックシート 1.論文のPICO 2.ランダム割付けされているか? 3.Baselineは同等か? 4.全ての患者の転帰がOutcomeに反映されているか? 4-1.ITT解析か? 4-2.結果に影響を及ぼすほどの脱落があるか? 5.マスキング(盲検化)されているか? 6.症例数は十分か? 7.結果の評価 The SPELL, http://spell.umim.jp「はじめてトライアルシート」参照 E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
Step 2.疑問についての情報収集 Step 3.得られた情報の批判的吟味 Step 4.情報の患者への適用 Step 5.1~4のStepの評価 EBMの5つのstep Step 1.疑問の定式化 Step 4.情報の患者への適用 E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
Step.4 情報の患者への適用 • エビデンスと,患者の病状と周囲を取り巻く環境と,患者の好みと行動,さらに医療者の臨床経験をバランスよく組み合わせて診療を行う • どれが抜けても不十分 患者の病状と周囲を取り巻く環境 医療者の臨床経験 エビデンス 患者の好みと行動 Haynes RB, BMJ 2002;324:1350 E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
Step 2.疑問についての情報収集 Step 3.得られた情報の批判的吟味 Step 4.情報の患者への適用 Step 5.1~4のStepの評価 EBMの5つのstep Step 1.疑問の定式化 Step 5.1~4のStepの評価 E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
患者からの情報 外部の情報 Step 1 Step 2,3 統合 臨床判断 エビデンスは これだけ Step 4 評価 Step 5 EBMの実践とは? E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
誤解しないでください!! EBM エビデンス = E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital
The SPELL: http://spell.umin.jp E. NANGO, MD, PhD, Tokyo-kita Social Insurance Hospital