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-貿易構造から見た日中関係-

雁行型経済発展における中国の位置付け. -貿易構造から見た日中関係-. 北海道大学大学院経済学研究科. 穆尭芋. 雁行型発展理論の概要. 1930 年代から赤松要に提唱され、小島清に定式化された経済成長理論である。 内容:二つのモデル A:農業 → 繊維工業 → 重化学工業 → 機械工業(国内産業のキャッチアップ) B:日本 → NIES → ASEAN → 中国(国際伝播) 実証:韓国、台湾、タイ、マレーシアなどの発展は当該理論の有効性に裏付けている。. 雁行型発展理論をめぐる議論.

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  1. 雁行型経済発展における中国の位置付け -貿易構造から見た日中関係- 北海道大学大学院経済学研究科 穆尭芋

  2. 雁行型発展理論の概要 • 1930年代から赤松要に提唱され、小島清に定式化された経済成長理論である。 • 内容:二つのモデル A:農業→繊維工業→重化学工業→機械工業(国内産業のキャッチアップ) B:日本→NIES→ASEAN→中国(国際伝播) • 実証:韓国、台湾、タイ、マレーシアなどの発展は当該理論の有効性に裏付けている。

  3. 雁行型発展理論をめぐる議論 • アジアの貿易成長におけるトライアングル構造(日本:資金・技術、中国:労働力、アメリカ:市場) • 中国における産業キャッチアップは「農業→繊維工業→重化学工業→機械工業」のプロセスに従っていない現状。 • 雁の群れにおいて国の発展順序は「日本→NIES→ASEAN→中国」でなくなっている。

  4. 日中貿易額の推移 データの出所:http://www.stats.gov.cnhttp://www.jetro.go.jp

  5. 本研究に関して • 狙い:日本経済の停滞と中国経済の成長により、「日本→NIES→ASEAN→中国」という雁行型発展形態は変わったかどうか、貿易構造の面から日中関係を考えてみる。 • 研究方法:貿易データを利用した検証モデルを通じて分析する。

  6. 使用する指数 • 顕示的比較優位指数(Revealed Comparative Advantage)

  7. 使用する指数 • 貿易特化係数 (Trade Specialization Coefficient )

  8. 対象国(地域)の選定 • 日本 • NIES (韓国・台湾) • ASEAN4(マレーシア,インドネシア,フィリピン,タイ) • 中国 • ASEAN5(カンボジア,ミャンマー,ラオス,ベトナム,ブルネイ)

  9. 産業分野と代表製品の選定(HS) • 資源型製品:1000穀物,2709石油,4403木材,7200鋼鉄 • 繊維製品: 6100衣類品(1),6200衣類品(2)(概略で言うと (1)は編み式,(2)は非編み式) • 一般化学製品: 3923プラスチック,6810セメント,7013ガラス製品 • 家電製品: 8450洗濯機,8418冷蔵庫,8528テレビ • 情報製品: 8525携帯・デジカメ,8471パソコン • 重工業製品:8601機関車,8901船舶,8703乗用車,8802飛行機 • 高級部品: 8408エンジン,8542集積回路 • 高級資本財: 8446織機,8457マシニングセンター,8464石材加工機械

  10. 統計データの使用 • 「国連貿易統計」 http://unstats.un.org/unsd/comtrade/mr/rfCommoditiesList.aspx • 「台湾経済部国際貿易局」http://cus93.trade.gov.tw/fsci/

  11. データ集計のイメージ(2004年、千ドル)

  12. 輸出入総額比重(2004年)

  13. 輸出額比重 (2004年)

  14. RCAの比較(2004年)

  15. RCAの図 (2004年)

  16. TSCの比較(2004年)

  17. TSCの図 (2004年)

  18. 結論 • 日本は十年以上の低迷が続いていたものの,貿易構造の面で東アジアにおける「雁の頭」の地位が揺らいでいない。 • しかし、東アジアの貿易構造から見ると、「日本→NIES→ASEAN→中国 」という雁行型発展論の順序づけは、「日本→NIES→中国→ASEAN 」に変わったと言える。 • 輸出商品構造の分析から、日本と中国は依然として補完関係が強く、お互いに協力する余地は大きいと言える。

  19. ご清聴ありがとうございました。

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