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第 318 回福岡循環器懇話会 QT 延長症候群の学童における診断と治療. 九州大学医学部保健学科 樗木晶子. 平成 21 年 5 月 15 日. QT 延長症候群. 心電図に QT 延長 を認め, torsade de pointes ( TdP )と呼ばれる特殊な心室頻拍,あるいは心室細動などの重症心室性不整脈を生じ, めまい,失神 などの脳虚血症状や 突然死 を来たしうる症候群. Na. K. QT 時間. QT 間隔の変動. QT 間隔:先行 RR 間隔 ( 心拍)が長いと長くなる Bazzet の補正 QTc=QT/√RR
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第318回福岡循環器懇話会QT延長症候群の学童における診断と治療第318回福岡循環器懇話会QT延長症候群の学童における診断と治療 九州大学医学部保健学科 樗木晶子 平成21年5月15日
QT延長症候群 • 心電図にQT延長を認め, • torsade de pointes(TdP)と呼ばれる特殊な心室頻拍,あるいは心室細動などの重症心室性不整脈を生じ, • めまい,失神などの脳虚血症状や突然死を来たしうる症候群 Na K QT時間
QT間隔の変動 • QT間隔:先行RR間隔(心拍)が長いと長くなる • Bazzetの補正 QTc=QT/√RR • QT延長症候群の可能性:性差有り QTc 男性>470sec, 女性>480msec T波の形の異常、著明なU波 A: 正常 B:幅広く緩やか C: 幅広い2峰性 D:下行脚にノッチ E:T-U波癒合 F:緩徐なサイン波 G:著明なST 部分の延長
QT延長症候群の診断 基準項目 点数 心電図 QTc ≧480msec 3 460〜470msec 2 450msce(男性) 1 Torsade de pointes 2 T波交互脈 1 結節性T波(3誘導以上) 1 徐脈 0.5 臨床症状 ストレスに伴う失神発作2 ストレスに伴わない失神発作 1 先天性聾 0.5 家族歴 確実な家族歴 1 30歳未満での突然死の家族歴 0.5 診断確実:点数合計≧4、 疑診:2〜3点、可能性が低い::<1点 (SchwartzPJ et al:Ciruculation1993;88,782-4)
学校心臓検診での問題点 • 学校心臓検診:小学校、中学校、高等学校の1年生全員 • 世界で日本のみの優れたシステム • 児童生徒の突然死を予防している • (Tanaka Y et al:Med Sci Sports Exerc 2006;38:2-6) • QT延長症候群の頻度 • 一般的な有症状のQT延長症候群の頻度:1/5000~10000人 • 学校検診におけるSchwartz4点以上のQT延長:1/1200人(中学生) • 症状の無いQT延長症候群患児に対する管理をどのようにするか
リスクの高いQT延長症候群は? • 我が国における197例の小児QT延長症候群の報告 • (Yoshinaga M et al:Circ J 2003;67:1007-12) • 初診時症状有り(68例):再発率 47% • リスク:低年齢からの有症状 • 怠薬 • 症状無し(129例):新たな出現率 5% • LQTS score < 4(4.5年の経過観察中ではイベント無し) • 日本小児循環器学会でQT延長症候群患児予後の検討前向き試験
各施設におけるQT延長症候群の症例の紹介 福岡大学病院循環器内科 小川正浩先生 無症候性QT症候群へのアプローチ 九州大学病院ハートセンター 丸山 徹先生 遺伝性QT延長症候群の母子例 福岡市こども病院 牛ノ濱大也先生 新しいQT補正基準を用いたQT延長症候群の診断