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銀河系で一番“若い” 超新星残骸、 SN1006. 2006/12/13 colloq@CR 山口 弘悦. Contents. 銀河系内の SNR 超新星の分類 Suzaku による SN1006 の観測 南東部 (thermal) のスペクトル 他の SNR との比較 Reverse shock @SNR. 今回は一切趣味に走りませんので。。. 銀河系内の SNR. 超新星の分類. I 型 ‥ H の吸収線なし Ia 型 ‥ Si の吸収線あり Ib 型 ‥ Si なし、 He の吸収線あり Ic 型 ‥ Si なし、 He の吸収線なし
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銀河系で一番“若い”超新星残骸、SN1006 2006/12/13 colloq@CR 山口 弘悦
Contents • 銀河系内のSNR • 超新星の分類 • SuzakuによるSN1006の観測 • 南東部(thermal)のスペクトル • 他のSNRとの比較 • Reverse shock @SNR 今回は一切趣味に走りませんので。。
超新星の分類 I型‥ Hの吸収線なし Ia型 ‥ Siの吸収線あり Ib型 ‥ Siなし、Heの吸収線あり Ic型 ‥ Siなし、Heの吸収線なし II型‥ Hの吸収線あり SN2001bg (Type Ia) 爆発から39時間後のスペクトル Ia ‥ 白色矮星(M < 8Mo) CとOからなるむき出しの中心核 連星からの質量降着 → Cの核暴走 II ‥ 大質量星(M > 8Mo) コアはFeまで進む → 重力崩壊 外層が吹き飛び、中心天体が残る 大質量星の殻状構造
重元素組成比 Ia型 Si, Feなどの 重い元素が多く、 Ne以下は少ない。 (Nomoto et al. 1984) II型 OやNeが多く、Feは少ない。 [Fe]/[O]~0.4 (絵が用意できなくてスミマセン。)
SuzakuによるSN1006の観測 PV-phaseでほぼ全域を観測 He-O line band 3 - 5 keV band 今回はthermalが最も強い南東部の報告をします。
南東部全体のスペクトル Ne Mg O S Ar Si Fe Cr? Ca 黒:BI 赤:FI3台平均 S以上の重元素K輝線はSuzakuが初めて検出!
輝線の中心エネルギー 重い元素ほど低い電離状態にある。 FeはNe状(もしくはそれ以下) Ne状イオンはK輝線が出にくい。
Fe-K band 電離非平衡(NEI) プラズマモデルでFitting kTe = 5.1 (>2.7) keV net = 3.9 (0.4-8.0) *109 cm-3 s Fe = 2.9 (1.3-6.2) solar これだけでは必ずしも Feが多いとは言えない。 power-law non-thermalの寄与が あるかも? 現在考察中… thermal
O-K (Cygnus Loopとの比較) Cygnus Loop 年齢: 20000yr Red: Cygnus Loop Black: SN1006 20倍も年上のCygnus LoopとO-Kのスペクトルが酷似 しかし、よくよく見るとちょっと違うよ。
He-Kα H-Kα He-Kβ “shoulder” He-Kγ,δ,εと、 Ne状Fe-Lから成る。 kTe = 1.0 keV net = 4*109 cm-3 s kTe = 0.2 keV net = 4*1011 cm-3 s H-like Kα He-like Kβ SN1006は、電子温度はCyg Loopより高いが、 電離度が圧倒的に低い(電離温度が低い) Cyg Loop SN1006
Mg-Si-S band (Cas Aとの比較) He-Kα H-Kα He-Kβ Cas A (Chandra) Red: Cas A Black: SN1006 SN1006はCas Aより3倍も年上なのに電離度が低い。 電子温度も低い。 CasA: kT~3keV, SN1006: kT~1keV
Mg-Si-S band (Tychoとの比較) He-Kα He-Kβ Tycho (Chandra) Tycho (Age=430yr) の電子温度、電離度は SN1006とCas Aの中間ぐらい。
SN1006は銀河系で最も”若い” !! The plasma evolution in SNRs Tion イオン温度 Te 電子温度 Tz Energy flow 電離温度 nt ↑↑ ↑ ↑ SN1987A SN1006 Cas A Cygnus Loop Kepler&Tycho SN1006はCasAやTychoより電子温度、電離温度ともに低い → イオンから電子へのエネルギー移行もほとんど進んでいない。
SNRを輪切りにしてスペクトル抽出 1.2-2.8keV (Mg-S band)を NEIモデルでfitting Si,Sの幅が合わない。 < Calの問題ではなさそう。
輝線の幅を調べる。 Mg Si S
イオンのDoppler広がりだと思うと‥ kTSi > 10MeV → 10000km/s のshock speedが必要
固有運動によるblue shift + red shiftの重ね合わせだと思うと Si,S: V~3000km/s Mg: V< 1500km/s 同一起源のejectaがここまで速度が 異なるとは考えにくい。
輝線中心エネルギーの場所依存 外側ほど低電離を示唆 → 輝線の広がりは異なる電離度の重ね合わせか?
2成分Fit kT1 = 1.1 keV nt1 = 8*108 cm-3 s kT2 = 0.8 keV nt2 = 2*1010 cm-3 s
Reverse shockはどっち向き? reverse shock ejecta ISM 接触不連続面 forward shock 外側が低電離 → 最外部がshock加熱現場 → Reverse shockはまだ外向きに 進んでいる。 やはりISMの密度が低い!
まとめと今後 • SN1006はthermalが熱い! • SNR進化の極端な初期段階にある。 • 周辺のISMは低密度 • プラズマ診断 • 場所依存 • 中心部をDeepに観測する予定(AO-2) • アバンダンスの空間分布