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I. 経済成長. この講義ノートの構成. I-1 イントロダクション ( データに見る経済成長 ) I-2 ソロー・スワンモデル I-3 経済成長のデータ. I- 1 イントロダクション (データに見る経済成長). アメリカの一人当たり所得水準の成長、時系列推移 一人当たり所得水準の国際比較 Penn World Tables 物価水準の差を調整. I- 2 ソロー・スワン・モデル.
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この講義ノートの構成 I-1 イントロダクション(データに見る経済成長) I-2 ソロー・スワンモデル I-3 経済成長のデータ
I-1 イントロダクション(データに見る経済成長)I-1 イントロダクション(データに見る経済成長) • アメリカの一人当たり所得水準の成長、時系列推移 • 一人当たり所得水準の国際比較 • Penn World Tables • 物価水準の差を調整
I-2 ソロー・スワン・モデル • Solow, R. (1956). “A contribution to the theory of economic growth”, Quarterly Journal of Economics 70. • Swan, T. W. (1956). "Economic growth and capital accumulation", Economic Record. • ここでは技術進歩の入ったケースを取り上げよう
[1] モデルの概要 • 主な仮定: • 時間は離散的(第0期、第1期、第2期、・・・) • 毎期において完全競争均衡が成り立つ • 総生産関数は「資本の限界生産性逓減」の性質を持つ。 • 人口成長率一定 • 技術進歩率一定(労働増進的技術進歩) • 資本減耗率一定 • 政府、海外部門はない
今期初の資本ストック 今期の労働=人口 第t期 消費 貯蓄 人口増加 = 投資 資本減耗 来期の労働=人口 第t+1期 来期初の資本ストック
生産関数:1次同次、資本の限界生産性逓減、「労働増進的」技術進歩。生産関数:1次同次、資本の限界生産性逓減、「労働増進的」技術進歩。 例: (1) ただし0<α<1 • 「効率単位あたり生産」と「効率単位あたり資本ストック」を以下のように定義する。 (2)
「効率単位あたり生産関数」は、(1)式を前提とすると、「効率単位あたり生産関数」は、(1)式を前提とすると、 (3) • 人口成長率一定、技術進歩率一定 (4)
貯蓄率一定 (5) • 資本減耗率一定 (6) • 財市場の均衡(政府、外国部門は捨象) (7)
資本ストックの蓄積 (8) • 式(8)に式(5)、(6)、(7)を代入すると、 (9) • 式(9)の両辺をKtで割ると、 (10)
式(2)、(4)より、式(10)は(近似の公式参照)式(2)、(4)より、式(10)は(近似の公式参照) (11) • 式(3)の関数を前提とすると、 (12)
(注1)技術進歩のモデル化 • 3通り:産出量増大型、資本増大型、労働増大型 産出量増大型(ヒックス中立) 資本増大型(ソロー中立) 労働増大型(ハロッド中立) なお、コブ・ダグラス型生産関数の下ではこの3つは同値である。
(注2)役に立つ近似式 次のような式が近似的に成り立つ。 (1) のとき、 (2) のとき、 17
(注2)役に立つ近似式、続き (3)より一般的に、 のとき、 18
(注2)役に立つ近似式、続き (説明)時間が離散的ではなく連続的であるとしよう。つまり時間tは実数。このとき、合成関数の微分の公式より、 この式の右辺は(瞬時的)「成長率」である。 (ただし、上でlnは自然対数を表す。 公式:lnXをXについて微分すると1/Xである。) 19
(注2)役に立つ近似式、続き (説明つづき)我々のモデルは連続時間ではなく、離散時間であるが、「1期間」の長さが充分に短いときには、前ページの式、つまり「ログXの変化分=Xの成長率」という関係はよい近似であると考えられる。 よって次のような近似式が成り立つ。 20
(注2)役に立つ近似式、続き (説明つづき)ここから近似式(1)が証明できる。 (1) のとき、両辺の対数を取ると さらに両辺の差分を取ると 前ページの近似式を3つの項に当てはめて 21
(注2)役に立つ近似式、続き (説明つづき)(2)も同様にして示せる。(3)も、 の両辺の対数を取り 両辺の差分を取り よって 22
[2] 安定成長経路(定常状態) • 安定成長経路において、効率単位あたり生産、一人あたり生産、総生産の成長率は、それぞれいくらか? • 技術進歩なくして長期的な経済成長なし • 安定成長経路における、一人あたり生産の決定要因は?
[3] 調整過程 • 安定成長経路の外に経済があるとき? • 資本の限界生産性 という仮定の意味。
I-3 経済成長のデータ • クロス・カントリー・データに見られる傾向は理論と整合的か? • 投資率と一人当たりGDP、人口成長率と一人当たりGDPなど • :初期時点において(一人当たりで見て)より貧しい国のほうが、その後より早く成長する傾向のこと →データにそういった傾向はあるか。 • 次頁以降の図表参照。