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高齢者のための歩行支援システムに関する研究. 大阪工業大学大学院 情報科学研究科 西山 祥悟. 発表内容. 背景 解決策 実験 結果と考察 まとめ. 背景. 歩行運動を行う高齢者の増加 60代では50%を超えている 転倒事故の多発 転倒の事故を起こす高齢者が 30% 転倒の原因 歩行方法(歩行速度、ピッチ、体の揺れ)の悪化 「1日1万歩」は歩きすぎ? . 研究状況. 歩行動作のモニタリング(筑波大学) キャプチャした画像によって歩行者のバランスをチェックする 圧力センサによる疲労検知システム( 慶應義塾大学 )
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高齢者のための歩行支援システムに関する研究高齢者のための歩行支援システムに関する研究 大阪工業大学大学院 情報科学研究科 西山 祥悟
発表内容 • 背景 • 解決策 • 実験 • 結果と考察 • まとめ
背景 • 歩行運動を行う高齢者の増加 • 60代では50%を超えている • 転倒事故の多発 • 転倒の事故を起こす高齢者が30% 転倒の原因 • 歩行方法(歩行速度、ピッチ、体の揺れ)の悪化 • 「1日1万歩」は歩きすぎ?
研究状況 • 歩行動作のモニタリング(筑波大学) • キャプチャした画像によって歩行者のバランスをチェックする • 圧力センサによる疲労検知システム(慶應義塾大学) • 足裏の圧力により歩行者の歩行バランスを計測し,バランスが悪くなると疲労していると判断する
課題と解決策 課題 • 歩行方法の変化をリアルタイムにチェックできない • 歩きすぎなどの疲労の程度を正確に判断できない 高齢者のための 歩行支援システム センサにより歩行状況を計測 バランスの程度を数値化 疲労の程度を数値化 歩行方法の変化や歩きすぎによる転倒を防ぐ
システム概要 バランス改善機能 距離センサ 「体の揺れが激しいですよ」等 加速度センサ 歩行状況 足の上げ方 数値化 体の揺れ アドバイス バランス 疲労抑制機能 「疲労が溜まっているので休憩してください」等 距離センサ 数値化 GPS 疲労 歩行ピッチ アドバイス 歩行速度 休憩時間
バランスの数値化 バランスの良い歩行 • 足が地面から離れている • 体のゆれが少ない k1~k4は重み付け係数 バランスB=k1*右足の上げ方+k2*左足の上げ方 +k3*左右の揺れ+k4*前後の揺れ
疲労の数値化 疲労の少ない歩行 • 歩行ピッチが多い • 歩行速度が速い • 休憩時間が少ない K6~k8は重み付け係数 疲労H=k6*ピッチ+k7*速度+k8*休憩
実験と分析 • 実験目的 バランスBと疲労Hの式における重みづけ係数の決定 • 実験(計測) 被験者10人 歩行実験,閉眼片足立ち,心拍数の計測 • 分析 • 歩行実験の結果から近似曲線を求める • 歩行終了時の値を求める • これらの結果、および閉眼片足立ちと心拍数の計測結果に対して重回帰分析を行う
歩行実験 • 歩行実験 • センサの装着位置 • 距離センサ: 被験者の両足首(地面から10cm) • 加速度センサ: 被験者の背中 • GPS:観測者のノートパソコンに内蔵 上記データをノートパソコンに取得 • 実験場所 • 平らで、真っすぐなコンクリートの道路 以上の条件で30分間歩行してもらう
計測装置 距離センサ Y Z X 加速度センサ
閉眼片足立ちと心拍数の計測 歩行実験の開始前と終了後に実施 ①閉眼片足立ち : バランスBの式における 重みづけ係数を決めるための参照値 ②心拍数の計測 : 疲労Hの式における 重みづけ係数を決めるための参照値
実験結果(バランス) 1 1 ● 右足の上げ方 ● 左足の上げ方 ● 左右の揺れ ● 前後の揺れ 0 30 30 0
分析(バランス) バランスB=k1*右足の上げ方+k2*左足の上げ方 +k3*左右の揺れ+k4*前後の揺れ 歩行終了時における各因子の値と参照値
重みづけ係数と影響度(バランス) 影響度 中程度 中程度 無し 大きい
実験結果(疲労) 1 ◆ 速度 ■ ピッチ ■ 休憩 0 30
分析(疲労) 疲労H=k6*ピッチ+k7*速度+k8*休憩 歩行終了時における各因子の値と参照値
重みづけ係数と影響度(疲労) 無し 中程度 大きい
考察と結論 • バランスBの値に対して,前後の揺れは大きく影響を及ぼすが,左右の揺れは影響を及ぼさない • 疲労Hの値に対して,休憩時間は非常に強い影響を及ぼすが,歩行ピッチは影響を及ぼさない • 得られた係数による推定値と参照値の比較した結果,10人中9人の被験者においてほぼ一致 ⇒ 適切な重み付け係数を得られた
計算値と参照値の比較 • 歩行終了時の推定値と参照値を比較した結果 バランス 疲労 被験者(人) 被験者(人) ● バランスの推定値 ● 閉眼片足立ちの計測値(参照値) ● 疲労の推定値 ● 心拍数の計測値(参照値)
まとめ • 各種センサから得られた数値によってバランスと疲労の程度を算出する計算式を求めることができた • 今後の課題 • より適切な参照値を得るために,他の方法による測定を同時に行う必要がある • 転倒を未然に防ぐアドバイス機能の実装をして,高齢者による評価を行う
歩行ピッチの計算方法 • 一分間の歩行ピッチ(pi)は右足を上げた回数(d1z)と左足を上げた回数(d2z)の和とする • pi=d1z+d2z • 最初の1分間における歩行ピッチ(pi)を標準的な歩行ピッチ(pip)としている
歩行時間と休憩時間 休憩中 歩行中 歩行中