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経済モデルと空間モデルの統合による食料需給予測 Projecting Food Supply and Demand: Integration of Economic and GIS models. 2018-2020 年の平均値. 2008-2010 年の平均値. 予測結果. 研究概要.
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経済モデルと空間モデルの統合による食料需給予測Projecting Food Supply and Demand: Integration of Economic and GIS models 2018-2020年の平均値 2008-2010年の平均値 予測結果 研究概要 人口増加、経済成長、温暖化の影響により、将来の食糧需給が危惧されている。国連農業国連食糧農業機関により開発された国際交易モデル(IFPSIM)と効用関数に基づく土地利用変化モデル(LUCM)の融合により小麦、トウモロコシ、米、大豆の各品目の作付面積の実勢値を表現可能なモデルの構築し、2020年までの食料需給と土地利用変化を予測した。 モデルの概要 Erosion/Productivity Impact Calculator International Food Policy Simulation Model (IFPSIM) シナリオ(IPCC SRES) 土壌と、植物の単位収量との関係を推計する農業プロセスモデル 気温、降雨量、炭素循環、土壌状態から穀物の単収を計算 32地域と14品目(穀物5、畜産物6、加工品3)を対象 各地域における農業政策を考慮 価格を媒体として消費量、貿易量が決定される 全世界での純輸出量がゼロとなるように国際価格が決定 統合モデルにおけるデータの受け渡し 日射量 降水量 気温 蒸発散 耕起 風 土壌条件 Land Use Choice Model 表面水流出 土壌流亡 日単位の推計 農法の改善(肥料・潅漑など) 土壌劣化 IFPSIMにおける1期前の価格とEPICによる各品目の単位収量を考慮して、もっとも利益のある品目を作付けする 浸透 溶脱する化学物質(肥料、農薬) • EPICで各品目の単位収量が推計される • IFPSIMにおける1期前の生産者価格と単位収量によって土地利用が決定される • 耕地面積と単位収量によって生産量が計算され、IFPSIMで国際価格が決定される F; 環境因子 S; 社会経済学的因子 C; 定数項 U; 効用 Y; 生産性 P; 実現確率 国別統計との比較 (単位収量) 1998-2000年平均 MODISデータ*による土地被覆分布との比較 2001年の予測結果(4品目の分布を合計) 各品目の国際名目価格の推移 (1995年=100) 予測結果とMODISとの一致部分 横軸が統計値*、縦軸が予測結果、ピンクの線が45度線を示している ピンクの線に近いほど現実に近い値であるといえる。 *FAOSTAT (http://faostat.fao.org/) とうもろこし 米 MODISにおけるAgricultural Landの区分(2001年) *Boston University (2001).Global Land Cover Data. 1995→2020年に拡大した耕地の分布 (A1シナリオ) 1995年における耕地の分布 2020年までに拡大した耕地の分布 大豆 小麦 特に、カナダや東欧~ロシア等、中高緯度の地域において耕地が拡大している。 そのほかの地域においても拡大したのは1995年の耕地のほぼ近傍にある。 国際価格は2000年までは相対的に低下するが、それ以降は上昇する。シナリオによっては乱高下を繰り返すが、これは旧ソ連、ロシア、インド、アルゼンチンなどの地域において頻繁に耕地の転換が行われることによる。したがってこれらの地域においては土地利用変化が価格に敏感になりすぎている可能性がある。 飼料用需要 生産量 食用需要 とうもろこし とうもろこし 米 小麦 大豆 米 小麦 とうもろこし 米 大豆 小麦 先進国 途上国 世界 東京大学 柴崎研究室 / Shibasaki-Lab, the University of Tokyo. 杉本賢二、松村寛一郎*、Wu Wenbin、Tan Guoxin**、柴崎亮介 モデルの整合性の検証 需給の推移(A1シナリオ) 1998-2000年平均=100 食用需要については先進国ではあまり伸びず、途上国の増加が著しい。この傾向は飼料用需要も同様である。千三両では小麦、とうもろこし、米については先進国、途上国とも順調に増加しているが、生産国が限られていることもあり大豆についてはそれほど増加しない。これによって、大豆の価格高等が起こっていると考えられる。 *関西学院大学総合政策学部メディア情報学科 ** Culture and Education Information Center, Huazhong Normal University mail: koc@iis.u-tokyo.ac.jp