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統計的手法を用いた 気候予測モデル出力値の高精度化. Improving reproducibility of GCM outputs using statistical methods. 沖・鼎研究室 36017 小久保 武 . 2. 背景. 地球温暖化によって 雨の降り方が 変化する と言われている. 降水は我々の生活に多大な影響を与える. 将来の気候は GCM; 大気大循環モデル General Circulation Model で予測する. しかし!!. GCM の降水量は全球平均で見ても観測値と異なる. 6 月の全球平均降水量.
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統計的手法を用いた気候予測モデル出力値の高精度化統計的手法を用いた気候予測モデル出力値の高精度化 Improving reproducibility of GCM outputs using statistical methods 沖・鼎研究室 36017 小久保 武
2 背景 地球温暖化によって雨の降り方が変化すると言われている 降水は我々の生活に多大な影響を与える 将来の気候はGCM;大気大循環モデルGeneral Circulation Modelで予測する しかし!! GCMの降水量は全球平均で見ても観測値と異なる 6月の全球平均降水量 全球降水量の平均値も年々変動の大きさも現実とは大きくかけ離れている 定量的なアセスメントの為の補正手法が必要
3 作成した平均場 既存の手法 全球平均降水量の変動に着目して移動平均 目的 定量的な水資源アセスメントを行う際に用いる GCMバイアス除去手法の開発 INPUT 全球降水量観測データGCMの各種出力値 OUTPUT GCMを補正した降水量 6月の全球平均降水量 平均場と偏差場に分けて補正
4 地球シミュレーターで計算されたデータ http://www.es.jamstec.go.jp/esc/jp/GC/index.html 使用データ CMAP 1980-1999 6月 観測値 CMAP (2.5。×2.5。) データ期間:1980~1999 Xie et al.*が降水量計と衛星データを 組み合わせて作成データ GCM K-1モデル (約1.125。×1.125。) [mm/day] データ期間: 1980~2099 GCM 1980-1999 6月 NIES(国立環境研究所) CCSR(東大気候システム研究センター) FRCGC(地球環境フロンティア研究センター) 空間解像度は世界一細かい** [mm/day] 温暖化シナリオはIPCC(気候変動に関する政府間パネル)のA1b グローバリゼーションが進み新エネルギー源と既存のエネルギー源がバランス *Xie, P. and Arkin, P.A., 1997: Global Precipitation: A 17-year monthly analysis based on gauge observations, satellite estimates, and numerical model outputs. Bull. Amer. Meteorol. Soc., 78, 2539 -- 2558. **CCSR Webページ http://www.ccsr.u-tokyo.ac.jp/jhtml/PressRelease040916.htm
5 本手法 GCMの空間変動パターンを現実に近い物に差し替える GCMの偏差場 時間変動パターン 時間変動パターン 空間変動パターン 新空間パターン 新Dataの偏差場 偏差場の作成 着眼点 主成分分析 気象の分野ではEOFとも 大気や海洋には固有の振動 偏差場が空間変動パターンと 時間変動パターンの線形結合和になるように分割 降水にも固有の振動 偏差場
6 空間パターンの作成と検証 GCMから改善したか? ○改善 △一部改善 ×悪化
7 GCMの計算年の補正 GCMの計算年(初期値を与えてからの計算年数)は実際の観測した年と対応しているとは限らない [mm/day] 全球降水量の推移 極大値極小値の生起年が異なっている 極大値極小値の年をそろえる B海域での海面水温の推移 [℃] B海域;気象庁のエルニーニョ監視海域 B海域海面水温データ;出典 気象庁Webページhttp://www.data.kishou.go.jp/climate/elnino/index/dattab.html
8 空間パターンの作成と検証 GCMから改善したか? ○改善 △一部改善 ×悪化 ◎
9 1980-1989 1990-1999 全球平均降水量変化に着目した平均場 平均場 時間変動パターン 検証期間 検証方法 空間変動パターン GCM 時間変動パターン 空間変動パターン 観測値 偏差場 時間変動パターン 空間変動パターン NEW 降水の固有振動に着目した補正値
10 従来手法との比較 本手法と を1990年 ~1999年で比較 悪化 改善 平均値(上)で92%の改善 標準偏差(下)で93%の改善
11 従来手法との比較 本手法と を1990年 ~1999年で比較 ず 悪化 改善 ず 平均値(上)で92%の改善 標準偏差(下)で94%の改善
12 1980-1989 1990-1999 2000-2099 教師期間 空間変動パターン GCM 時間変動パターン 空間変動パターン CMAP 時間変動パターン 全球平均降水量の推移(6月) 空間変動パターン NEW 全球平均降水量に着目した平均場 平均場 時間変動パターン 結果
13 変化率の比較 2090年~2099年が1990年~1999年からどのくらい変化したか? 既存の手法による変化率 本手法による変化率 従来手法では降水量が100%増加・減少する地域が多発 本手法では現実的な値になった
14 結論 • 定量的な水資源アセスメントを行うためのGCM出力値補正手法の開発を行った • 偏差の時間変動と平均場に分けることにより,現実的な降水量を作成することが出来た. • 補正にはエルニーニョといった大規模なシグナルが重要であることがわかった. • 既存の手法に比べて検証期間で改善がみられただけでなく,現在と将来の変化率に現実的な値が得られた.