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猛暑関連 銘柄の分析. 夏に値が上がる株は存在するのか. テーマ設定の理由. 統計学を市場経済に応用したいという想い 猛暑関連銘柄の株との出会い 難しいテーマ設定. 猛暑関連銘柄とは. ビール、飲料水、アイスクリーム、エアコン など、 気温の変動により消費者の購買意欲が掻き立てられる消費財 を生産する企業の株を猛暑関連銘柄(サマーストック)と呼ぶ。. 仮説を立てる. 「夏が暑いとサマーストックの株価は上昇する」という理論について 3 つの 仮説を立てて検証する。 仮説Ⅰ: 4 ~ 7 月の気温が例年に比べて高いと、ビールメーカーの株価が上がる。
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猛暑関連銘柄の分析 夏に値が上がる株は存在するのか
テーマ設定の理由 • 統計学を市場経済に応用したいという想い • 猛暑関連銘柄の株との出会い • 難しいテーマ設定
猛暑関連銘柄とは ビール、飲料水、アイスクリーム、エアコンなど、気温の変動により消費者の購買意欲が掻き立てられる消費財を生産する企業の株を猛暑関連銘柄(サマーストック)と呼ぶ。
仮説を立てる 「夏が暑いとサマーストックの株価は上昇する」という理論について3つの仮説を立てて検証する。 • 仮説Ⅰ:4~7月の気温が例年に比べて高いと、ビールメーカーの株価が上がる。 • 仮説Ⅱ:4~7月の気温上昇率が高いと、ビールメーカーの株価が上がる。 • 仮説Ⅲ:4~7月の気温上昇率が高いとサマーストック全体の株価が上がる。 ※気温の上昇率は4月から7月までの気温変化率を表している。同様に平年比の気温はここ30年の月ごとの平均との乖離をさらに4~7月の4ヶ月間でさらに平均したものである。株価騰落率は4月に購入した株が7月にどれだけ値上がり(もしくは値下がり)するかを調べたものである。
データを集める 仮説を検証するに当たり、yahoo!ファイナンスのホームページからサマーストック銘柄8社の30年分の株価データ(月次)を、気象庁の気象統計資料からは東京の平均気温(月平均)のデータを収集した。分析をするにあたり、各年次のデータは4~7月のものを抽出した集合データを用いる。
仮説I・Ⅱの検証 • 帰無仮説 H0:4~7月の気温が例年に比べて高くてもビールメーカーの株価には影響しない。 H0:4~7月の気温上昇率が高くてもビールメーカーの株価には影響しない。 H0:4~7月の気温上昇率とサマーストック全体の株価は関係しない。
仮説Ⅰ・Ⅱの分析結果 棄却不可 ビール以外の銘柄以外にも範囲を広げて検討してみる
仮説Ⅲの分析結果1 一部有意!
仮説Ⅲの分析結果2 気温上昇率と伊藤園の株価、気温平年比とダイキン工業の株価に関する散布図と回帰直線 説明能力20.2% 説明能力43% 伊藤園の株価に関する回帰直線の式は Y=2.654-0.851X ダイキン工業の株価に関する回帰直線の式はY=-2.733+2.650X
仮説検証の結論 • ビールメーカー株と気温変動は関連は見られない • ビールメーカー3銘柄間では非常に強い相関 • 伊藤園の株価は4月から7月にかけての気温上昇率が高くなるにつれて下降 • ダイキン工業の株価は平年の気温よりも平均気温が高くなればなるほど上昇 猛暑になるほど飲料水メーカーである伊藤園の株価が下がる!?
考察と今後の課題 • 相関関係が媒介関係なのか、それとも擬似相関なのか。 • 伊藤園の株価と気温上昇率の間に負の相関が見られたこと。(一般論とは正反対の結果) • 今回の研究のデフォルトは株価変動要因のほんの一部を表したに過ぎない。そもそも株価の最安値が4月、最高値は7月という機械的な条件設定によってロスしているデータは決して少なくない。次回の研究では銘柄ごとの最安値と最高値がどの時期に記録されるのかを分析することから始めていきたい。