Parks’ 3step test

1. Parks’ 3step test

2. 何を調べる検査か ◎麻痺性の上下斜視を見たときにどの上下筋が麻痺しているかを特定する目的で行う ※理解する上で眼球の解剖と各外眼筋の作用方向を知っておく必要がある

3. 眼球の解剖

4. 眼球の解剖

5. 視線と筋のなす角 ＳＲ（ＩＲ） 視線とＳＲ（ＩＲ）のなす角は23゜ で外方に走行している

6. 視線と筋のなす角 ＳＯ（ＩＯ） 視線とＳＯ（ＩＯ）のなす角は５１゜ で内方に走行している

7. 各筋の作用方向

8. 各筋の作用方向 筋の分類 • 筋がまっすぐに走行してるか斜めに走行してるか 　直筋（Ｒ） 　斜筋（ Ｏ ） • 筋の主な作用方向から 　水平筋（Ｈ） 　垂直筋（Ｖ） 　回旋筋（Ｃ）

9. 各筋の作用方向 Ｈ Ｖ Ｃ ※作用は第１眼位での話

10. 各筋の作用方向 • 回旋はしばしば忘れるが 　眼球上部に付着する筋は内方回旋 眼球下部に付着する筋は外方回旋 • 第３作用の内転、外転は確実に忘れるので 直筋（Ｒ）→内転 斜筋（Ｏ）→外転

11. Parks 3step test

12. ここからが本題 ◎冒頭でも述べたように上下筋の麻痺筋の特定に使われる • 名前の通り３つのステップからなりステップが進むごとに麻痺筋はどんどんと絞られていく • ここでは水平筋のことは考えない

13. 注意が必要な点 ◎偏位している眼だけが麻痺眼ではない • 偏位している眼の筋が必ずしも麻痺しているとは限らない • キーワードはHeringの法則 　→ともむき筋には等量の神経活動を受ける

16. 各ステップの方法 Step1 見た目から左右どちらの眼が高いかを 見て麻痺筋と思われる筋を４つに絞る

17. 各ステップの方法 Step2 左右を見せて偏位が大きくなる方向で 筋の走行方向とあわせて Step1で絞った４つの筋を２つに絞る

18. 各ステップの方法 Step3 Bielchowsky head tilt testを行い 回旋作用から筋を特定する

19. なぜこんな検査で特定できるのか 人間の眼が真っ直ぐでいられるのは 外眼筋がバランスをとっているから 筋肉や脳神経に麻痺が起こると バランスが悪くなり斜視になる この検査では麻痺筋の作用しやすい方向を向かせたりすることで偏位が最大になることを見ることによって麻痺筋を特定している

20. 実際の流れ • R：IRpal.を例としてみる • IRpal.だとp.p.ではどっちの眼が上にあるか • 右方視、左方視どちらで偏位が大きくなるか • どっちへ頭部傾斜すると偏位が大きくなるか に注目する

21. Step1 • p.p.で右眼が上転している 考えられる麻痺筋は R:IR,SO→R上転=R下転筋の麻痺 L:SR,IO→R上転=L上転筋の麻痺

22. Step2 • 左方視では変化は見られなかった • 右方視にてR上転 →右方視時R：SR,IRL：SO,IOの上下作用最大 R:IR,SOR:IR L:SR,IOL:IO 絞り込んでいく Step1 Step2

23. Step3 • Right head tiltでは変化は見られなかった • Left head tiltにてR上転 　→R：ExCY=IO,IRL:InCY=SO,SR R:IR L：IO R:IR 絞り込んでいく Step2 が麻痺していたことになる

24. もっと簡潔に 左眼 右眼 SR IO IO SR IR SO SO IR

25. 麻痺眼と思われる筋（右２筋、左２筋）を横線で結ぶ麻痺眼と思われる筋（右２筋、左２筋）を横線で結ぶ • 注意すべきは眼が向いている方を線で引かないこと 　（あくまでも麻痺筋を！）

26. 横を向いたとき眼が上転した方に線を引く

27. BHTTにて上転したのと同じ傾斜方向に線を引くBHTTにて上転したのと同じ傾斜方向に線を引く • これまで引いてきた３本の線の交点に位置する筋が麻痺筋となる