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比較宗教学講義 Ⅰ 九州 の比較宗教学

比較宗教学講義 Ⅰ 九州 の比較宗教学. 20120426 第2回 福岡の宗教①新宗教 shuuji@lit.kyushu-u.ac.jp 飯嶋秀治. Ⅰ  前回までの続き. 1.確認事項. ①予習と復習 ②喧嘩見物、父の事件、大学院受験 ③ 『 玄牝 』 、 その前提と感想の紹介. Ⅱ  キリスト教. 1.個別宗教研究(新約聖書学). 「旧約聖書」 「新約聖書」 マタイによる福音書 マルコによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書 使徒行伝 ローマ人への手紙 コリント人への第一の手紙 コリント人への第二の手紙 ガラテヤ人への手紙

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比較宗教学講義 Ⅰ 九州 の比較宗教学

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Presentation Transcript


  1. 比較宗教学講義Ⅰ九州の比較宗教学 20120426 第2回 福岡の宗教①新宗教 shuuji@lit.kyushu-u.ac.jp 飯嶋秀治

  2. Ⅰ 前回までの続き

  3. 1.確認事項 • ①予習と復習 • ②喧嘩見物、父の事件、大学院受験 • ③『玄牝』、その前提と感想の紹介

  4. Ⅱ キリスト教

  5. 1.個別宗教研究(新約聖書学) • 「旧約聖書」 • 「新約聖書」 マタイによる福音書 マルコによる福音書 ルカによる福音書 ヨハネによる福音書 使徒行伝 ローマ人への手紙 コリント人への第一の手紙 コリント人への第二の手紙 ガラテヤ人への手紙 エペソ人への手紙 ピリピ人への手紙 コロサイ人への手紙 テサロニケ人への第一の手紙 テサロニケ人への第二の手紙 テモテへの第一の手紙 テモテへの第二の手紙 テトスへの手紙 ピレモンへの手紙 ヘブル人への手紙 ヤコブの手紙 ペテロの手紙 ヨハネの第一の手紙 ヨハネの第二の手紙 ヨハネの第三の手紙 ユダの手紙 ヨハネの黙示録

  6. 2.個別宗教研究と宗教学 Orthodoxy(⇔Heterodoxy):教典 →方法:文献研究が主 Orthopraxy:実践 →方法:Fieldwork(現地調査)が主 宗教学 宗教哲学 宗教心理学 宗教地理学 宗教社会学 宗教人類学 • 個別宗教研究 キリスト教→新約聖書学 仏教→仏教学 イスラム教→イスラム文明学

  7. 3.民族宗教と世界宗教 • 「特定の民族や国家だけに奉ぜられる宗教をいう。広い意味では未開民族の宗教を含めて世界宗教に対するものをいうこともあるが、一般には、未開宗教と基本的には類似しつつ、そのより展開したものとして用いられる」[鈴木1973b:711] • 「だれにでも開放されていて、実際に世界の各地に広まっている宗教のこと。普遍的性格のために普遍宗教(universalreligion)と呼ばれることもあり、未開宗教や民族宗教に対して用いられる」[鈴木1973a:494]

  8. Ⅲ 福岡の宗教①新宗教 

  9. 1.新宗教 • 「新宗教は学術用語であるが、それが何を指すかについては多くの議論がある・・・そこで、時期に関しては、幕末維新期を新宗教の本格的な成立期と想定しつつ、個々の運動に関しては、それにとらわれずに多くの運動を視野におさめるといういくぶん曖昧さを残した限定の仕方をとった」[井上ほか1990:ⅰ]

  10. 2.週刊誌1979、1980 • 『婦人公論』12、01「手記 千石イエスよ、わが子を返せ」が投稿される

  11. 3.新聞記事1980 • 『サンケイ新聞』 0207「若い女性10人“失踪”『イエスの方舟に入信 東京で五三[1978]年春から不明』 ナゾの教祖と流浪か」 • 0207「わが娘を返して下さい 全国を捜し続けて九三○日・・・・・・『千石イエスよなぜ逃げる』」 • 0208「なぜ続く逃避行」「岡山で異常な集団生活を最後に」「窓にしんばり棒」 • 0210「『イエスの方舟』を追う・・・・・・(女子大生23歳)悲劇は刃物とぎから・・・・・・厚化粧・マユ細く剃り“洗礼”」 • 0213「 『イエスの方舟』を追う・・・・・・(主婦・当時29歳)夫の出張中に異変 土地権利書も持ちだす 子供のお年玉まで“献金”」 • 0217「 『イエスの方舟』を追う・・・・・・(店員・当時17歳)突然除籍『養女』に 『まるで人さらい』残された母はひとり泣く」 • 0222「『イエスの方舟』徹底捜査を言明」 • 0224「公共施設で“つる”」「落とし穴」「送迎や黒ローブ 若い女性ついうっとり」、0226「謎の資金源」

  12. 4.週刊誌1980 • 『サンデー毎日』0316「千石イエス」「よく見ると、どうも俗っぽい、あやしげな一人の男が浮かびあがってくる」「正直言って、こんな堂々とした姿で“彼ら”が現れるとは思ってもみなかったのである」「このイメージの落差は、彼らと生活をともにし、ひとりひとり膝をつき合わせて話すうちにますます広がっていった。初めに持っていたイメージは、ボロボロと崩れ去り、恥しさと、ある種のおそろしさを私は味わうことになった」「この落差こそ、とりもなおさず、彼らを追いつめ、異端の狂信集団として社会の崖端から突き落とそうとした誤解と偏見の原因であり、結果だったのである。」「ふつうの視点で見ればなんでもない“事実”が、『邪教集団』『神隠し集団』という前提のためにねじ曲げられ『ミステリー』の材料と化した」

  13. 5.週刊誌1980② • 『サンデー毎日』0316 「二十六人の人間と、共同生活をしながら、ナマの感情をぶつけ合い、親兄弟にも告げたことのないプライバシーにまで話が及ぶという前例のない取材形態。その中で確かにつかみとることができたのは、彼らが決して異常者ではないという事実だった」「彼らに共通する欠点といえば、現実に対する力が弱いということだ。」「しかし、これをもって“異常”“特殊”と決めつけることは無謀である。いや、誤りである」「姿を消したことの非はあるかもしれない」「しかし、彼らは故なくして普通人ではないと判断され続けた。いかがわしき者、抹殺せよ、という公序良俗の掟によって不当な制裁を受けた」「彼らを消しさろうとする“良識”のやり口は、どこか“猥褻狩り”に似ている」「『親の気持ちを考えてみろ』と言う時『子の気持』への配慮はみごとに消しとんでしまった」「住民票や運転免許証が失効した彼らに働き口はなく、女性たちは水商売に活路を求めた。それさえも千石氏の“魔術”や“洗脳”による強制だと断定する人々がいる」「かせいだ金を全て“金庫係”にあずけ、好きな時に要るだけ使う。こういう徹底した共同生活が可能であることさえ、『おかしい』という評価を助けてしまう。それは“普通人”には至難の業であるからだ」

  14. 6.新聞記事1980② • 『読売新聞』0703「女性食いもの」「大名生活」[最高級車を乗り廻す]「“誘かい犯と同じ”」[或る母親の発言]、「福岡の隠れ家マンション 聖書類見当たらず」「布教や研究活動に関するものはほとんどなく、ここでもキリスト教団体とは全く無関係な千石らの実態を浮き彫りにする結果となった」 • 『毎日新聞』0703「反社会性に問題が」 • 『東京タイムス』0703「ナゾに包まれた魔力・・・・・・言葉巧みに勧誘」「若い女性を引きつれて全国各地を転々と潜行、奇怪な行動を続けている“宗教団体”『イエスの方舟』。夜のホステスや行商までさせながら二年間に二十人近い女性を信者に仕立てあげた教祖の千石イエスこと千石剛賢=名誉棄損で指名手配=の“魔力”はいったいなんなのか、警視庁の強制捜査で、ベールに包まれた『イエスの方舟』の正体が暴かれようとしている。・・・・・・このように数多くの若い女性が、なぜ千石にひきつけられ“盲従”してしまうのか、その魔力はナゾに包まれており・・・・・・」

  15. 7.新聞記事1980③ • 『サンケイ新聞』0704「テキ屋で鍛えた話術」「白色電球の周囲にブリキの輪を取りつけ、その中に殺虫剤を流し込む。電球の熱で殺虫剤が蒸発。そのなかへ、弱ったハエを入れ、『ホラ、すぐ死ぬ』・・・・・・」 • 『東京新聞』0704「不可思議な要素-悪事のための方便?」「第一に、千石がいくら口がうまいといっても、聖書を持ち出しただけで、若い女性が親の説得をふり切り、中年過ぎの男と流浪の旅をつづけるものだろうか?同部[警視庁防犯部]幹部は、この事件のうちにはもっと人間の奥深いところに触れるようなドロドロしたものがあるはずと断言する。・・・・・・事情聴取が進む中で、誰が真実を語り始めるはず。その時、初めて千石の悪事がはっきりする・・・・・・。『イエスの方舟:』だけは宗教に無関係と当局では見ている。宗教は悪事を働くための方便だったというのだ。」

  16. 8.週刊誌③ • 『サンデー毎日』0713「私[千石剛賢]は会堂という建物に、教会を感じるんじゃなくて、むしろ人間そのもの、人格そのものに教会の意義がある。人格的に完成していくこと、それが問題だと。だから建物じゃないんだと」「千石氏の語りかけは、神学的でなく生活的である、表現もときには思いきり卑俗になる。・・・・・・聞く者たちは、そこに自分と同じ地平に立ち、一緒になって懸命に考えて、思い悩んでくれる者の存在を感じ、救われる」

  17. 9.千石剛賢の人生 • 1923父万次郎、母かつの5人兄弟の末っ子として兵庫県加西郡有田村字別所に生まれる。家は真言宗、家業は農業と米穀問屋を兼ねて資産家であったが没落状態にあった • 1930有田尋常小学校に入学するが、小学校4年生のとき膀胱結石をわずらい欠席がちになる • 1937京都市内の和服店に丁稚奉公に出るが、膀胱結石が再発し、手術。実家に戻る • 1939枚方市の陸軍工廠に勤めるも1ヶ月で飛び出し、大阪で様々な職業を転々とする。その間、生駒山で断食修行をし、挫折。 • 1943広島大竹海兵団に志願入隊し、呉、別府市亀川の海軍病院に転属する • 1945除隊。実家に戻り、農協、市役所に勤める • 1946退職し、小学校時代の同級生、是常千代と結婚。長女、次女をもうける。この年、刃物工場「千石刃物」を起こす。

  18. 10.キリスト教との遭遇 • 1951工場倒産、神戸に出てレストラン就職。この頃キリスト教に出会い、教会に通い始める • 1952是常千代と離婚し、次女を親戚に預け、長女を連れて久保まさ子と再婚。村岡太三郎と出会い、同居し、福井県での聖書研究会に参加する • 1954成長の家とキリスト教を混ぜたような宗教を博多で布教するが、信者が増大し、こわくなって大阪に戻る • 1956三女が生まれる • 1958仏様のようだった母かつが死去

  19. 11.立教 • 1960極東キリスト集会を結成 • 1963初めて東京で共同生活をする女性が1人加わる • 1965小平市に移動し、新たに1人女性が加わる • 1968府中市でテント生活をする • 1969次女、夫婦が共同生活に加わる • 1970府中市の借地にプレハブを建てる • 1972合意のうえでまさ子と離籍 • 1973女性1人が加わり「養女」になる • 1974男女各1名が加わり、東大和市に移動。マイクロバス3台を購入する。 • 1975国分寺市に移動。女性が加わり、「イエスの方舟」の看板を掲げる • 1976女性3人、1977女性2人が加わるが「家族暴動」へ

  20. 12.来福 • 1978夫婦が去り、メンバーは東京を離れ、以後25カ所を転々とする途中、ある一家4人が加わり、福岡市へ • 1979大阪、福岡、山口、小倉と転々とし、福岡市へ。この年会員の母が『婦人公論』に投書 • 1980『サンケイ新聞』を中心に糾弾キャンペーン始まり、警視庁まで介入した「事件」となるが『サンデー毎日』の計らいをきっかけに「事件」は収束 • 1981現在の集会所である「シオンの娘」を福岡市博多区中洲にひらく

  21. 参考文献 井上順孝ほか1990「はしがき」、井上順孝ほか編『新宗教事典』弘文堂:ⅰ-ⅲ 井上順孝ほか1996「イエスの方舟」、井上順孝ほか編『新宗教教団・人物事典』弘文堂:12-13 The Timers2006『復活!!The Timers』東芝EMI 佐藤研編訳2005『福音書共観表』岩波書店 鈴木範久1973a「世界宗教」、小口偉一・堀一郎監修『宗教学事典』東京大学出版会:494-495 鈴木範久1973b「民族宗教」、小口偉一・堀一郎監修『宗教学事典』東京大学出版会:711-712 千石剛賢・中沢新一2000「対談Ⅴ 聖書は宗教ではない」、『宗教への問い1 宗教の解体』岩波書店:155-191

  22. 田島忠篤1990「イエスの方舟」、井上順孝ほか編『新宗教事典』弘文堂:543-547田島忠篤1990「イエスの方舟」、井上順孝ほか編『新宗教事典』弘文堂:543-547 萩原修子1993「琉離の共同体-『イエスの方舟』物語の編遷」、『西日本宗教学雑誌』第15号:67-82 萩原修子1994「イエスの方舟の凝集力―『語り』による分析」、坂井信生編『西日本の新宗運動の比較研究1』九州大学文学部宗教学研究室: 35-56 山口昌男1983(1980)「イエスの方舟の記号論」、『文化の詩学Ⅰ』岩波現代選書:317-355

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