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環境水中の 抗てんかん薬の分析

環境水中の 抗てんかん薬の分析. 岩手県環境保健研究センター　環境科学部 鎌田憲光　佐々木和明　嶋弘一　齋藤憲光. 発表内容. ① 　分析法開発　検討結果 　環境省委託業務 　（ 化学物質環境エコ調査） ②　岩手県内のﾓﾆﾀﾘﾝｸﾞ結果. 背景. ・医薬品の廃棄規制なし ・国内外において、環境水からの 　　　　　　　検出事例が報告されている ・世界的に、規制の必要性が 　　　　　　　　　　　　　　 議論されている ・環境省、環境調査実施を決定. O. O. H. H. N. N. N. H. O. N. H. C. H. C. H.

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環境水中の 抗てんかん薬の分析

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Presentation Transcript

  1. 環境水中の抗てんかん薬の分析 岩手県環境保健研究センター　環境科学部 鎌田憲光　佐々木和明　嶋弘一　齋藤憲光

  2. 発表内容 ①　分析法開発　検討結果 　環境省委託業務 　（化学物質環境エコ調査） ②　岩手県内のﾓﾆﾀﾘﾝｸﾞ結果

  3. 背景 ・医薬品の廃棄規制なし ・国内外において、環境水からの 　　　　　　　検出事例が報告されている ・世界的に、規制の必要性が 　　　　　　　　　　　　　　 議論されている ・環境省、環境調査実施を決定

  4. O O H H N N N H O N H C H C H 3 2 O O 分析法開発　対象物質 構造 ﾌｪﾉﾊﾞﾙﾋﾞﾀｰﾙ ﾌｪﾆﾄｲﾝ C15H12N2O2 = 252.3　ｍｐ 296℃ C12H12N2O3 = 232.2　ｍｐ 175-179℃ 抗てんかん薬 睡眠薬、鎮静剤 用途 抗てんかん薬 化審法　第2種監視化学物質 化管法　第2種指定化学物質 法規制

  5. 3 種 類 の 固 相 で 、 回 収 率 が 良 好 固相による回収率の比較 回収率 ( % ) 固 相

  6. 固相から溶出する溶媒濃度 回収率（％） ﾌｪﾉﾊﾞﾙﾋﾞﾀｰﾙ ｱｾﾄﾆﾄﾘﾙ濃度 （％） 回収率（％） ﾌｪﾆﾄｲﾝ ｱｾﾄﾆﾄﾘﾙ濃度 （％） 50%アセトニトリルで回収が可能

  7. マススペクトル　と　クロマトグラム 標準物質の測定結果 251.1 231.1 232.1 252.1 m/z m/z ﾌｪﾆﾄｲﾝ 9.7 min. ﾌｪﾉﾊﾞﾙﾋﾞﾀｰﾙ Negative 4.8 min.

  8. O HN NH O フェニトインはPositiveモードで検出可能 C15H12N2O2 = 252.3 m/z 253.0 ドリフト電圧140V ③ 274.9 ① 182.0 ② 225.0 254.0 ①182( 253 - 71 ) ②225 ( 253 - 28 ) ① ② ③275( 252 + 23 ) ③Na付加

  9. ① 固相抽出 ② 溶出 ③ 濃縮 ④ LC/MSで分析 検討結果1 分析手順（前処理から測定までのフロー） 500ml 10ml/min PS2 2ml 50%ｱｾﾄﾆﾄﾘﾙ N2 1ｍｌ

  10. LC/MSの分析条件 検討結果2 HPLC MS Instrument : Agilent 1100 Instrument : Agilent 1100 LC/MSD Column : ZORBAX XDB C-18 Ionization : Electrospray N2 (50 psi) 2.1ｘ150mm, 3.5μm Neblizer : N2 (10 l/min.)340℃ Mobile phase : A : B = 70 : 30 Drying gas : A =2mM CH3COONH4 Polarity : Negative B = CH3ＣＮ Fragmentor : 120 V Vcap：3500V Flow rate : 0.2 ml/min. SIM(m/z) 　 ﾌｪﾆﾄｲﾝ 　 ﾌｪﾉﾊﾞﾙﾋﾞﾀｰﾙ Oven temp. : 40℃ : 251 (M - H)-231 (M - H)- 定量用 Injection vol. : 5 μｌ : 252 (M - H)- 232 (M - H)- 確認用 測定条件（MS） 分離条件（LC）

  11. 検量線 フェノバルビタール フェニトイン Area Area 80000 120000 60000 80000 40000 40000 20000 MDL : 2.2 ppt MDL : 2.4 ppt 0 0 0 20 40 0 20 40 Amount[ppb] Amount[ppb] 5～100 ppb　で直線性あり 相関係数 > 0.99

  12. クロマトグラム　（岩手県　大船渡湾　海水）クロマトグラム　（岩手県　大船渡湾　海水） ﾌｪﾉﾊﾞﾙﾋﾞﾀｰﾙ ﾌｪﾆﾄｲﾝ 試料中の濃度が60 ppt (ng/L) になるように添加 (n=7) 添加回収

  13. 岩手県内モニタリング １．分析対象物質 ﾌｪﾆﾄｲﾝ　(PHT) 　ﾌｪﾉﾊﾞﾙﾋﾞﾀｰﾙ (PB) 　ｶﾙﾊﾞﾏｾﾞﾋﾟﾝ (CBZ) 岩手県 盛岡市 ２．ﾓﾆﾀﾘﾝｸﾞ箇所 河川水 A　盛岡市南部 　　下水処理場周辺　9箇所 B　北上市以南 　　下水処理場周辺　12箇所 海水 C　三陸海岸 　　主要港湾　6箇所 A 三陸海岸 北上市 C B

  14. 北上川 ﾓﾆﾀﾘﾝｸﾞ地点 Ⅰ 盛岡市南部北上川 7、見前川 2 箇所 見前川 Ⅱ 2km a 地区A 下水処理施設の概要 b c d e f h i g

  15. 北上川 Ⅰ 見前川 Ⅱ 2km a 結果 b c d e f h i g ｎ.d：検出下限未満

  16. 4km 北上川 下水処理施設の概要 地区B a Ⅰ b c Ⅱ d 磐井川 e f g j Ⅲ l k h ﾓﾆﾀﾘﾝｸﾞ地点 i 吸川 北上市 以南北上川 9、磐井川 2、吸川 1 箇所

  17. 4km 北上川 結果 a Ⅰ b c Ⅱ d 磐井川 e f g j Ⅲ l k h i 吸川 ｎ.d：検出下限未満

  18. 三陸海岸 地区C 結果 A B C D E F ｎ.d：検出下限未満

  19. まとめ １．環境水中のﾌｪﾆﾄｲﾝ、ﾌｪﾉﾊﾞﾙﾋﾞﾀｰﾙ、ｶﾙﾊﾞﾏｾﾞﾋﾟﾝの同時分析が可能。 　（検出下限値 2.2、2.4、0.2 ppt）　 ２．岩手県内の河川水・海水から、pptレベルで検出された。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　北上川から広範囲で検出された。 　下水処理場の放流水由来と考えられる。 ３．環境モニタリング方法として有用。

  20. そのまま溶出 夾雑ピーク 2ｍｌの20%アセトニトリルで 洗浄後、溶出 固相抽出時の洗浄効果 例：添加回収・大船渡湾海水測定時 夾雑ピークを除去できた。（S/N比　3.3　→　29） 20%アセトニトリル溶液での洗浄は有効

  21. 2000 0 4 6 8 10 12 14 min 8000 6000 4000 2000 N NH2 O 0 4 6 8 10 12 14 min 4 6 8 10 12 14 min 環境試料分析例 操作ブランク ﾌｪﾉﾊﾞﾙﾋﾞﾀｰﾙ (34ppb) ﾌｪﾆﾄｲﾝ (4.2ppb) 5000 ｶﾙﾊﾞﾏｾﾞﾋﾟﾝ (1.0ppb) 4000 3000 2000

  22. 北上川の概要

  23. 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 化審法 　・新規化学物質の審査 　・化学物質の製造・輸入・使用等の規制 ＜第2種監視化学物質＞　ｸﾛﾛﾎﾙﾑ等　739物質 　　難分解性・高濃縮性でない・長期毒性の疑いあり 　　　　　　　　　　→　製造数量等の届出義務 ＜第1種特定化学物質＞　PCB等　13物質 　　難分解性・高濃縮性・長期毒性　→　製造・輸入許可、使用制限、輸入制限 ＜第2種特定化学物質＞　ﾄﾘｸﾛﾛｴﾁﾚﾝ等　23物質 　　難分解性・長期毒性・広範囲で存在する恐れ　　→　製造・輸入数量把握、変更 ＜第1種監視化学物質＞　法改正　新設 　　難分解性・高濃縮性　→　製造量把握、1ｔ以上：物質名・製造・輸入数量公表 ＜第3種監視化学物質＞　法改正　新設 　　難分解性・生態毒性　→　製造量把握、100ｔ以上：物質名・製造・輸入数量公表

  24. 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律 化管法 　・環境への排出量を把握 　・事業者の自主的な管理の改善を促進 　・環境汚染を未然に防止 ＜第1種指定化学物質＞　 354種類 　有害性 or ｵｿﾞﾝ層破壊物質　広範囲で存在する PRTR対象物質 ＜第2種指定化学物質＞　 81種類 　有害性 or ｵｿﾞﾝ層破壊物質　広範囲で存在する恐れ 　化学物質等安全データシート（ＭＳＤＳ）を交付

  25. 環境中にどれだけあるかを調査して 法規制のためのデータとする 化学物質環境エコ調査 技術開発（分析法開発） 残留実態の把握 化審法、化管法のため 　環境リスク初期評価のため ↓ 化学物質対策の立案及び評価等 環境保全上の支障を未然防止

  26. 物性

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