1. アナログ と ディジタル

1. ディジタル回路 1. アナログ と ディジタル 五島 正裕

2. アナログ，ディジタル： • 情報処理の過程： • 記録/伝送 と • （狭義の）処理 における… • 写像の方式： • 媒体（メディア）の持つ物理量 と • それが表現する値 ディジタル回路 アナログ と ディジタル

3. ディジタル回路 媒体の持つ物理量

4. 情報処理の過程において， • 媒体の持つ物理量 と • それの表す値 との 写像の方式 • アナログ：連続 • 連続的な値⇔ 媒体の連続的な状態 • ディジタル：離散 • 離散的な値⇔ 媒体の離散的な状態 ディジタル回路 アナログ と ディジタル

5. ディジタル回路 物理量 と 値 の 写像 閾値 値 値 3 2 1 O O 物理量 物理量 アナログ ディジタル

6. ディジタル回路 アナログ と ディジタル 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 3.141592... 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

7. アナログ，ディジタルの優劣 • 信号劣化が重要 • 信号劣化の要因： • 機器の精度の限界 • 出力側の精度の限界 • 観測側の精度（測定精度）の限界 • （いわゆる）ノイズ • 経年劣化 • … ディジタル回路 アナログ，ディジタル と 信号劣化 (1/3)

8. 劣化がなければ（S/N比 ∞）…アナログがよい • アナログ： • 情報量∞ • ディジタル： • 量子化誤差がある • 8b（256階調）で 0.4%（≒ 人間の識別限界） • ビット数を増やせば，誤差は減る ディジタル回路 アナログ，ディジタル と 信号劣化 (2/3)

9. 劣化があるので…ディジタルがよい • アナログ： • 決して元に戻らない • ディジタル： • 閾値未満のノイズなら，完全に元に戻る • 2値なら，10～20％ くらいなら耐えられる • ただし，それでも誤るとアナログより致命的になり得る ディジタル回路 アナログ，ディジタル と 信号劣化 (3/3)

10. ディジタル回路 アナログ と ディジタル 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 3.141592... 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

11. ディジタル回路 ノイズの影響 値 値 3 2 1 O O 物理量 物理量 アナログ ディジタル

12. 記録/伝送 • ノイズによって誤りが発生しにくい • コピーや経年によって情報が劣化しにくい • 再現性が高い ディジタル回路 ディジタル の メリット ― 記録/伝送

13. （狭義の）処理 • ディジタル式のコンピュータとの親和性が高い • ソフトウェアの概念が導入される • プログラミングが可能 • 圧縮 • 誤り訂正符号 • … • 「ディジタル・ワールド」 • ディジタル・コンピュータの普及 • ディジタル・コンテンツの普及 ディジタル回路 ディジタル の メリット ― 処理

14. ディジタル回路 アナログ回路 と ディジタル回路

15. ディジタル回路 • 情報処理 • アナログ回路 • ディジタル回路を支える回路 • A/D，D/A 変換 • 電源 • RF（Radio Frequency，無線） • 高速ディジタル記録/伝送 • … ディジタル回路 アナログ回路 と ディジタル回路 の 用途

16. ディジタル回路 アナログ回路 と ディジタル回路 入力 （アナログ） アナログ 回路 アナログ 回路 出力 （アナログ） アナログ媒体 入力 （アナログ） A/D 変換 ディジタル 回路 ディジタル 回路 D/A 変換 出力 （アナログ） ディジタル媒体

17. アナログ回路設計 • 数学，物理学の知識と「センス」が必要 • よい回路を設計すれば，論文/特許になる • 設計者数：極少 • 優秀なアナログ回路設計者は引く手数多 ディジタル回路 アナログ回路設計 と ディジタル回路設計 (1/2)

18. ディジタル回路設計： プログラミングみたいなもの • （たとえば，この講義を聞けば）誰でも作れる • すごい回路を設計しても，まず論文/特許にはならない • 設計者数：少 • プログラマよりは引く手数多 • 「どう設計するか」より「何を設計するか」がより大事 • ⇒ コンピュータ・アーキテクチャ ディジタル回路 アナログ回路設計 と ディジタル回路設計 (2/2)

19. 「ブール代数 と 論理ゲート」 • ブール代数： • 論理回路の基礎を与える数学 • 論理ゲート： • 論理回路の基本素子 ディジタル回路 次回