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タチヤナギ(樹齢10歳). Fig.1 Pre-reservoirs (Dec.). St.3 Hebisawa. Ohtakine River. St.1 Ushikubiri. St.2 Hebiishi. Miharu dam. Sicyos angulatus. Amorpha fruticosa. 背景、目的
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タチヤナギ(樹齢10歳) Fig.1 Pre-reservoirs (Dec.) St.3 Hebisawa Ohtakine River St.1 Ushikubiri St.2 Hebiishi Miharu dam Sicyos angulatus Amorpha fruticosa 背景、目的 これまで、ダムの冠水によって樹木が枯死し、湖内に堆積し富栄養化することを防ぐため、一般にダム湖内に生育する樹木は伐採されていた。ところが動物プランクトンのレフージとなる、生態系保全に寄与するなどの理由から、近年では樹木を残す傾向にある。 調査地の三春ダムに生育するほとんどのタチヤナギSalix subfragilis は、樹齢は9~10年程度であったが、地点によって様々な形態で生育していた。以上のことから、三春ダムの各前貯水池に生育するヤナギ類の調査を行い、ヤナギ類の形態的特徴と、ヤナギ類の形態的特徴に影響を与える環境要因を明確にすることを目的とする。 9月以降の現地調査について 調査日程 ・9月1~2日(21年度第3回目) ・12月14~15日(21年度第4回目) 調査内容 ・ヤナギの成長に影響を与える可能性がある植物の調査 ※主にイタチハギ、アレチウリを対象とした。 <9月調査内容> St.1で9箇所、St.2で6箇所、St.3で5箇所においてアレチウリを採取する。また、その場所の土砂(表層、中間部、下層の3段階)を採取する。 また、St.1~3において計8箇所でイタチハギ、クズなど他の植物と土砂を採取する。 ・採取したサンプルは大学に持ち帰った後、土壌含水率、粒径、全リン、全窒素、安定同位体比などを分析する。 <12月調査内容> ・St.1~3において、それぞれ3箇所でヤナギを1~2本、イタチハギを2~3本根ごと掘り出し、その場所でリター(30cm×30cm)、土砂を採取する。 ・木サンプルは年輪から樹齢を読み取り、乾燥後地上部バイオマス、地下部バイオマスを測定する。 ・採取したサンプルは9月に採取したサンプルと同様に分析する。 ・ヤナギについてはバイオマスと共に枝の長さを測定し、アロメトリー式を作成する。 これまでの結果,考察 <アレチウリについて> 全体(6~8m程度)を3分割し根に近い順から下部、中間部、上部とする。今回は中間部のみに注目し、栄養塩を分析した。また、土壌サンプルについて、含水率や土壌粒径などを測定したが、地点ごとに有意な差は見られなかった。 Fig.3 Moisture Content (soil) Fig.2 TN (soil) Fig.5 N15 (Sychos) Fig.4 N/P (Sychos) Fig.6 particle size distribution Salix subfragilis これからの課題 <アレチウリについて> 今回は主に全体の長さのうち中間部のみを地点ごとに比較したが、今後はまだ測定していない根の部分や先端部の分析を進め各部分とも調査地ごとに比較できるようにする。また、根から先端部に移行するに連れて栄養塩はどのように変わっているか、窒素安定同位体比の推移、など全体的に比較できるように分析を進める。 他の植物に覆いかぶさるように成長するアレチウリがタチヤナギに影響を与えるのか、影響を与えるとしたらどの程度、どのように影響を与えるのかを検討する。 <イタチハギについて> イタチハギはマメ科植物のため窒素固定細菌を持つが、サンプリングしたイタチハギもほぼ根粒を持っていた。今後は主に根、根粒、土壌サンプルの全窒素と安定同位体比を分析することによってイタチハギやタチヤナギがどのように窒素を利用しているか調べ、さらに同じ場所で生息するタチヤナギ与える影響を検討する。