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水田地帯における 小型魚類の分布状況と 環境要因について. 灌漑排水学研究室 上杉 知代. 調査背景・目的. 圃場整備事業により 水田地帯の環境が変化. 生物の生息環境の変化. 各地で保全事業が進められている. 小型魚類の生息状況と環境要因の関係を明らかにして 今後の整備事業につなげる. 調査地区概要. 岐阜県輪之内町. 本戸地区. 道下地区. http://www.washoko.or.jp/. 捕獲魚種. 5 目 8 科 27 種. 道下地区. 5 目 8 科 25 種. 本戸地区. 5 目 7 科 13 種.
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水田地帯における 小型魚類の分布状況と 環境要因について 灌漑排水学研究室 上杉 知代
調査背景・目的 圃場整備事業により 水田地帯の環境が変化 生物の生息環境の変化 各地で保全事業が進められている 小型魚類の生息状況と環境要因の関係を明らかにして 今後の整備事業につなげる
調査地区概要 岐阜県輪之内町 本戸地区 道下地区 http://www.washoko.or.jp/
捕獲魚種 5目8科27種 道下地区 5目8科25種 本戸地区 5目7科13種
生物の生息状況に影響を及ぼす環境要因 • 植生 産卵、成長、越冬の場所 • 水深 魚類の生息域の確保や水温変化の緩和 • 堆積 産卵床、棲家、餌場、越冬場所
調査項目 水理調査 (水深、堆積) 捕獲調査 (カゴ網、サデ網、タモ網) 調査内容 土水路 多段河床・多段護岸 花いかだ ソダ・ジャカゴ http://map.livedoor.com/map/static?MAP
灌漑期 土水路 • 一部に抽水植物が生息 非灌漑期
植生が水際に存在 成魚 未成魚 稚魚 ギンブナ メダカ 土水路 越冬 減少 繁殖 繁殖 水深の減少が影響
多段河床 多段河床・多段護岸 多段河床 • 30cm堀り下げている • 非灌漑期の水深の確保 浅い 深い 多段護岸 • 灌漑期に水位が高い時期に水際に多様な水際を形成 多段護岸 灌漑期 非灌漑期
植生が水際に存在 成魚 未成魚 稚魚 ギンブナ カワバタモロコ 多段河床・多段護岸 繁殖、越冬なし 繁殖期 繁殖 越冬 植生に対する依存度が高い
花いかだ • 護岸はコンクリート張りだが、いかだに植生を植える事により水路内に植生を確保
植生が水際に存在 成魚 未成魚 稚魚 カワバタモロコ ギンブナ 花いかだ 一年をとおして生息 繁殖 越冬
ソダ ソダ・ジャカゴ ソダ • 刈り取った木の枝を護岸に設置 ジャカゴ • 粗く編んだ籠の中に、砕石などを詰めたものを護岸に設置 ジャカゴ
ソダが水中に存在 成魚 未成魚 稚魚 モツゴ ギンブナ ソダ・ジャカゴ 越冬 繁殖 繁殖 越冬 カワバタモロコやメダカの繁殖や越冬は見られなかった 選択的生息場所になっている
まとめ • 多段河床・多段護岸 非灌漑期 灌漑期 多段護岸(植生)の利用により カワバタモロコ、ギンブナが繁殖 多段河床(水深・堆積)の利用によりギンブナが越冬 • 花いかだ 年間をとおして植生がある事で カワバタモロコ、ギンブナが繁殖・越冬 • ソダ・ジャカゴ 年間をとおして産卵床、棲家となるため、 ギンブナ、モツゴが繁殖・越冬
考察 魚類の生息環境 多様な環境が必要 莫大な費用がかかる 現在生息している魚種や特徴を把握 地域にあった構造物を考えていく事が必要
本戸地区の環境要因の提案 • メダカ 水深の浅い場所で植物の繁茂している場所を好む • カワバタモロコ 植生の確保 水深が深く植物が繁茂している場所を好む • ギンブナ 堆積の確保 堰の有効利用 水深の深い所を好み 堆積の多い場所で越冬