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大学施設における 消費電力可視化システムの試作とその評価. ○ 繁田 浩功 †1 , 間下 以大 †1,†2 , 竹村 治雄 †1,†2 †1 大阪大学 大学院情報科学研究科 †2 大阪大学 サイバーメディアセンター. 背景. 大学の CO 2 削減・消費電力削減の必要性 東日本 大震災の 影響 大学は電力消費の多い 事業所 大学組織の多様性による省電力化の難しさ 画一化が困難 電気代の支払い意識は低い 測定データの粒度は荒い(キャンパス単位など) 自主的な削減に期待をせざるを得ないが困難. 他大学の事例. 東大グリーン ICT
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大学施設における消費電力可視化システムの試作とその評価大学施設における消費電力可視化システムの試作とその評価 ○繁田 浩功†1,間下 以大†1,†2,竹村 治雄†1,†2 †1大阪大学 大学院情報科学研究科 †2大阪大学 サイバーメディアセンター
背景 • 大学のCO2削減・消費電力削減の必要性 • 東日本大震災の影響 • 大学は電力消費の多い事業所 • 大学組織の多様性による省電力化の難しさ • 画一化が困難 • 電気代の支払い意識は低い • 測定データの粒度は荒い(キャンパス単位など) • 自主的な削減に期待をせざるを得ないが困難
他大学の事例 東大グリーンICT カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD) 静岡大学 京都大学
UCSDでのエネルギー消費の見える化の例 http://mscada01.ucsd.edu/ion/
UCSD CSE ビルの電力消費の推移 ・電力消費の内訳を分類の結果 ・マシンルームがもっとも電力を消費している。 ・次に、コンセントの消費電力で夜間も変わらない、これらのほとんどがIT機器 ・空調は変動が激しいが、日中はマシンルームと同じぐらい電気を消費する。 Source: YuvrajAgarwal, Thomas Weng, and Rajesh Gupta, “The Energy Dashboard: Improving the Visibility of Energy Consumption at a Campus-Wide Scale,” paper presented at theAssociation for Computing Machinery (ACM) BuildSys 2009 Workshop, Berkeley, California, November 3, 2009
CMCグリーンITプロジェクト • 大阪大学サイバーメディアセンター (CMC) • Microsoft • 消費電力可視化による実証実験 • 見える化(削りしろの発見) • 見せる化(省エネ意識の喚起)
電力消費削減効果の検証 • 見える化の検証(削りしろの発見) • 物理属性に基づく見える化(ハードウェア) • 人の属性に基づく見える化(部門、行動時間帯) • 見せる化の検証(省エネ意識の喚起) • プル型 • ポータルサイト • プッシュ型 • デジタルサイネージ • ガジェット • メールアラート
プロジェクトの計画 計測 分析 「見える化」 共有 「見せる化」 意識・ 行動パターン 分析 削減 アクション プロセス 電力計測システム BX-Office エネルギー消費可視化ポータル Web公開 ガジェット システム メール配信 セミナー/シンポジウム デジタルサイネージ 大阪大学サイバーメディアセンターのB1~7Fのフロアにエネルギーモニターを設置(合計85計測ポイント)。 5Fは、部屋別、用途別の詳細分析のため、48計測ポイントを集中設置。 BX-Officeが、既設の構内LANを活用して、各エネルギーモニターから10分周期で電力消費データを収集。 BX-Officeが収集した電力消費データを、Webサービスを通じて、データベース(SQL Server)に蓄積。物理的属性(照明、空調など)とともに、ユーザー属性(所属研究室、行動時間帯など)に基づいて、電力消費データを分析。 分析した電力消費データを、エネルギー消費可視化ポータル (SharePoint Server)上にグラフ表示。Visioサービスによって、フロアマップ上のデータ表示も可能。 ガジェットを使って、教職員にアラートを送信。共用スペースのデジタルサイネージを通じて、学生に電力消費状況を告知。 ユーザー(教職員・学生)の意識、行動パターンの変化を研究。「ポータルサイトの閲覧をユーザーの自主性に任せた場合」、「デジタルサイネージによって電力消費量を公共の場に掲示した場合」、「メール等によって積極的に消費電力の削減を訴えた場合」等を比較。 実証実験の成果の学内での活用を推進するとともに、他の大学や企業でも展開できるように、Webやシンポジウム、セミナーなどを通じて普及。 (将来的に) 電力消費の傾向と行動パターンの分析から、各ユーザーにとって、最も効果的な削減方法を提示。 内容
対象施設:豊中教育研究棟 8階建て(地上7階地下1階)総面積7200平方メートル 情報教育用教室5室 CALL教育用教室3室 セミナー室2室 5研究部門の研究室 計算機室(地下1階)
システム構成 サイバーメディアセンターの B1F~7Fに、35台の計測器 (エネルギーモニター)を設置 5Fに48ヶ所の 計測ポイントを 集中的に設置 ポータルサーバー フロアマップの 作成・管理 データを集計・ 分析してポータル 上にグラフ表示 データベースサーバー Webサービス経由で データを送信 85ヶ所の計測ポイント から収集される電力消費 データを既設の構内LANを 活用して集約
電力計測ポイント エコパワーメータ(パナソニック電工製 AKW1111) 32台 多回路エネルギーモニタ(パナソニック電工製 BT3720)3台 総ポイント数 85ポイント
粒度の荒い測定地点の按分 • 5F のデータを元に他の階のデータを按分 按分重みテーブルを作成 実験室 電力消費量 分析 職員(1人あたり) 教員(1人あたり) 空調 適用 照明 細かい粒度での 電力消費量推定 5F のある一日のデータ
評価対象 • プル型 • ポータルサイト • プッシュ型 • デジタルサイネージ • ガジェット • メールアラート
評価方法 • アンケート • 閲覧頻度 • 消費電力の削減量
アンケート調査 • 前期学期中の3ヶ月間(5月~7月)での調査 • 2ヶ月が経過した時点で、アンケート調査を開始 • 原則的にポータルサイト閲覧の催促は行わない • 学生21名、教員・研究員9名、職員4名、計34人から回答を得た
アンケート調査 • 省エネ意識と行動の変化の度合い(5段階評価) • 意識の変化はあったが、行動は意識ほど伴わない 行動の変化 意識の変化
アンケート調査 一度も見ていない 週一度程度 月一度程度 一度だけ見た アクセス頻度 学生・教員・職員別アクセス頻度 • アクセスの頻度 • 約60%は閲覧は1度以内 • 学生は教員・職員に比べ頻度が少ない傾向
アクセス数の推移 回 システム 修正の告知 アンケート 依頼 • 公開から3ヶ月間の一日単位のアクセス数推移 • 連絡を行った場合に閲覧が行われている 公開日 最終日
電力消費比較 • 電力消費量の推移 • 消費電力は期間中減少 • 東日本大震災の影響 • OU23 … 建物単位の計測(全学、23年度~) • OU22 … キャンパス単位の消費電力を23年度の計測を基に按分(22年度) • GIT … 本プロジェクトで計測した消費電力 • 屋上の空調室外機など、一部の消費電力は計測されていない • 東日本大震災前のOU22とGIT22の比を用いて正規化(93%)
今後の課題 • 見える化手法の検討と評価 • 異なる属性による集計 • データマイニング • 見せる化手法の検討と評価 • デジタルサイネージ • ガジェット
まとめ • 消費電力可視化システムの構築 • 消費電力計測システム • ポータルサイト • ポータルサイトの評価 • 省エネ意識・行動の変化は喚起できたが、行動は意識ほど伴わない • 閲覧頻度は高くなかったが、連絡時には閲覧が行われた • 電力消費量は例年に比べて減少