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第 3 章 図書館の種類、その機能と課題

第 3 章 図書館の種類、その機能と課題. 1.公共図書館 ・地域社会の全住民に対して広くサービスする図書館。図書館法が定める図書館がほぼ公共図書館に相当する。 ・図書館法第 2 条では  「一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資することを目的とする施設」と定める。. ユネスコ公共図書館宣言. ユネスコとは UNESCO 、 United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization  教育、科学、文化の発展と推進を目的として、 1946 年に設立された国際連合の専門機関。

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第 3 章 図書館の種類、その機能と課題

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  1. 第3章 図書館の種類、その機能と課題 1.公共図書館 ・地域社会の全住民に対して広くサービスする図書館。図書館法が定める図書館がほぼ公共図書館に相当する。 ・図書館法第2条では  「一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資することを目的とする施設」と定める。

  2. ユネスコ公共図書館宣言 • ユネスコとは UNESCO、United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization  教育、科学、文化の発展と推進を目的として、1946年に設立された国際連合の専門機関。 • IFLA   国際図書館連盟、International Federation of Library Associations and Institutions  世界各国の図書館協会や図書館・教育研究機関が加盟する、図書館関係最大の国際団体。

  3. ユネスコ公共図書館宣言とは • ユネスコ加盟国が公共図書館の本質的役割や目的、運営の原則についての共通認識を表明したもの。 • 図書館を教育、文化、情報面での活力源とみなす。 • 図書館は、民主主義を支え、人々の平和と精神面での福祉を推進する機関と位置づける。

  4. ユネスコ公共図書館宣言(1994) 構成 ・前文 ・公共図書館、公共図書館の使命 ・財政・法令・ネットワーク ・運営と管理 ・宣言の履行 公共図書館の使命として、児童の読書習慣の育成、教育の支援、青少年の創造的な活動の支援、文化遺産に対する認識の喚起、情報へのアクセスの保障などをあげる。

  5. 【参考】ユネスコ公共図書館宣言(1949) 近代公立図書館の基本理念を明らかにし、次の5点にまとめている。  ①地域のすべての住民に公開  ②利用は無料  ③公費による運営  ④設立に法的根拠  ⑤民主主義の達成を目的とする機関

  6. 図書館法 図書館法の位置づけ  憲法    教育基本法     社会教育法      図書館法      博物館法     学校教育法       学校図書館法 博物館とともに、法的には「社会教育」という枠組みの中で扱われる。

  7. 図書館法(続) • 図書館法とはいっても、公共図書館のみについて定めた法律である。 • 図書館関係法規では、他に学校図書館法、国立国会図書館法がある。 • 1950年4月30日公布 • 日本図書館協会は4月30日を図書館記念日と定めた。 • 翌月5月は、図書館振興月間とする。

  8. 図書館法(続) ・条文の構成  第1章 総則(第1条-9条)  第2章 公立図書館(第10条-23条)  第3章 私立図書館(第24条-29条) ・図書館法は公共図書館について定めているが、条文では、「公共図書館」とは表現せず、単に「図書館」としている。さらにそれを、公立図書館と私立図書館に区分している。

  9. 図書館法(総則) 第2条 図書館とは ・公立図書館  地方公共団体が設置する図書館。 ・私立図書館  日本赤十字社又は一般社団法人もしくは一般財団法人が設置する図書館。

  10. 第3条 図書館奉仕 図書館は、図書館奉仕のため、土地の事情及び一般公衆の希望に沿い、更に学校教育を援助し、及び家庭教育の向上に資することとなるように留意し、おおむね次に掲げる事項の実施に努めなければならない。 1.郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード、フイルムの収集にも十分留意して、図書、記録、視覚聴覚教育の資料その他必要な資料を収集し、一般公衆の利用に供すること。

  11. 第3条 図書館奉仕(続き) 2.図書館資料の分類排列を適切にし、及びその目録を整備すること。 3.図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること。 4.他の図書館、国立国会図書館、地方公共団体の議会に附置する図書室及び学校に附属する図書館又は図書室と緊密に連絡し、協力し、図書館資料の相互貸借を行うこと。 5.分館、閲覧所、配本所等を設置し、及び自動車文庫、貸出文庫の巡回を行うこと。

  12. 第3条 図書館奉仕(続き) 6.読書会、研究会、鑑賞会、映写会、資料展示会等を主催し、及びこれらの開催を奨励すること。 7.時事に関する情報及び参考資料を紹介し、及び提供すること。 8.社会教育における学習の機会を利用して行つた学習の成果を活用して行う教育活動その他の活動の機会を提供し、及びその提供を奨励すること。 9.学校、博物館、公民館、研究所等と緊密に連絡し、協力すること。

  13. 第4条(司書及び司書補) ・司書  専門的事務に従事する専門職。  原則として大卒または短大卒。大学における司書課程、あるいは司書講習で資格取得可。 ・司書補  司書の職務を助ける。  高卒。司書補の講習で資格取得可。

  14. 第8条(協力の依頼)  都道府県の教育委員会は、図書館奉仕を促進するために、市町村の教育委員会に対し、総合目録の作製、貸出文庫の巡回、図書館資料の相互貸借等に関して協力を求めることができる。 第9条(公の出版物の収集)  政府は、都道府県の図書館に対し、官報その他一般公衆に対する広報の用に供せられる独立行政法人国立印刷局の刊行物を2部提供する。  国及び地方公共団体の機関は、公立図書館の求めに応じ、これに対して、それぞれの発行する刊行物その他の資料を無償で提供することができる。

  15. 図書館法(公立図書館) 第14~16条(図書館協議会) ・図書館協議会を置くことが出来る ・館長の諮問に応じたり、図書館奉仕に関して意見を述べたりする機関。 第17条(入館料等) ・入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。  公立図書館の無料原則を定める。

  16. 図書館法(私立図書館) 第3章 私立図書館(第24条~29条)  第26条 私立図書館に対する補助金の禁止を定める。  第27条 求めに応じて、必要な物資の確保につき、援助を与えることができる。

  17. (3)公共図書館をめぐる諸問題 a.公共図書館の設置状況 ・公立図書館と私立図書館  私立図書館の数は非常に少ない  公立図書館が主体 ・設置状況と活動状況  府県立で100%、市立で98%、町村立で52%  町村立の設置率が低い

  18. 図書館数と職員数 (2010年度)

  19. 都道府県立、市区立、町村立図書館設置率 設置数                        設置率

  20. b.公立図書館の発展 • 1970年代以後、公立図書館は飛躍的に充実した。 • 図書館数の増大、資料費の増大、貸出の大幅増など大きく発展

  21. b.公立図書館の発展(続き) • 背景には、図書館自身の姿勢の変化 • 整理(目録など)重視からサービス重視へ • 全域サービス、児童サービス、貸出重視 • しかし、職員数はあまり伸びなかった • レファレンスサービスなどは進展しなかった • 1990年代以後、資料費の伸びは停滞から減少へ • 専門職員の配置も伸び悩みから減少へ • 今後は、地域情報の発信、法律情報・医療情報の提供、ビジネス支援といった時代のニーズにあったサービス展開が必要

  22. グラフで見る公立図書館の発展 1980年=100

  23. c.県立図書館と市町村立図書館 • 都道府県立図書館の役割   市町村立図書館に対するバックアップを  最重要機能とする • 市町村立図書館   第一線の図書館として住民に対するサー ビスを担う

  24. d.公立図書館における経営委託問題 • 指定管理者制度の導入 • 経営委託が進展しつつある • 経営委託により、開館日数や開館時間が延長されたりというサービス向上の事例も多く、評価すべき面がある • 人件費節約だけをねらった安易な導入は慎むべき

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