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経済政策論 月 3 木 1. 2013 年 4 月 29 日(月) 2013 年 5 月 06 日(月) 経済政策の目標と手段 Ⅲ. 1 経済政策と評価基準. 経済政策の論議で用いられる社会的評価基準は、効率性と公正性に大別される。 効率性は、資源配分に関わる評価基準であり、通常はパレート効率性として理解される。 公正性は、所得分配に関わる評価基準である。 社会的厚生関数は、効率性と公正性を組み込んだ社会的評価基準 を表す。. 2 社会的厚生関数.
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経済政策論月3 木1 2013年4月29日(月) 2013年5月06日(月) 経済政策の目標と手段Ⅲ
1 経済政策と評価基準 経済政策の論議で用いられる社会的評価基準は、効率性と公正性に大別される。 効率性は、資源配分に関わる評価基準であり、通常はパレート効率性として理解される。 公正性は、所得分配に関わる評価基準である。 社会的厚生関数は、効率性と公正性を組み込んだ社会的評価基準を表す。
2 社会的厚生関数 効率性(パレート効率性)を達成するには、(1)生産効率、(2)消費効率、(3)生産・消費効率、の3つが達成される必要がある。 企業の生産行動 生産効率 生産・消費効率 パレート 効率性 家計の消費行動 消費効率
生産効率 生産効率とは、資源を完全雇用して達成可能な最大限の生産が実現された状態のこと。 このときの状態は、生産効率軌跡あるいは生産可能性曲線で表される。 PC 実現不可能 領域 生産可能性曲線 (生産効率の実現) 非効率 米
消費効率 消費効率とは、財の配分により達成可能な最大限の効用が実現された状態のこと。 このときの状態は、契約曲線あるいは効用可能性曲線で表される。 UB 実現不可能 領域 効用可能性曲線 (消費効率の実現) 非効率 UA
効用可能性フロンティア 生産可能性曲線上のある点Eを選んだとする。点Eでは生産効率が実現している。 点Eは、ある2財の組み合わせを表す。この組み合わせを家計間で配分することによって効用可能性曲線が導かれる。 最初に選んだ点がEでなくFであれば、異なる効用可能性曲線が導かれる。 多数の効用可能性曲線のうち、一番外側にある財の組み合わせ(効用可能性フロンティア)のみ効率的な状態を表す。
効用可能性フロンティア 多数の効用可能性曲線 生産可能性曲線上の 異なる点に対応 UB 効用可能性フロンティア 一番外側の点のみ効率を達成 UA
社会的厚生関数 社会的厚生関数 UB 効率性と公正性を実現する社会状態 効用可能性 フロンティア UA
3 政策目標 究極の目標変数 目標変数 政策手段 社会的厚生 目標間の トレードオフ • 経済的進歩(成長・発展、環境保全など) • 経済的安定(完全雇用、物価安定など) • 経済的公正(不平等・格差の改善など) • 経済的自由(消費者主権、職業選択の自由など)
財政・金融政策手段 政府 支出 支出 収入 収入 ① 中央銀行 ②③ 公定歩合・準備率・公開市場操作 民間金融機関 家計 企業 預金・貸付 預金・貸付 財政政策 金融政策 ①政府の銀行、②銀行の銀行、 ③発券銀行 公共部門 民間部門 11
5 目標と手段の関係 • 定量的経済政策の目標と手段に関する2原理 • ティンバーゲンの原理 • 「固定目標政策においては、独立した手段の数は、独立した目標の数に等しいか多くなければならない」 • マンデルの原理(有効市場区分の原理) • 「相対的に最も有効な手段をその目標の達成のために割り当てる」