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疎水化処理した MgO ナノ粒子の作製と液晶ディスプレイへの応用. LCD. 木練研究室. 青島 冬治. E107601. 一方、酸化物ナノ粒子として単結晶チタン酸バリウム( BaTiO 3 )ナノ粒子を液晶に添加 し、低電圧駆動したという報告 2) があるが、その詳細なメカニズム等は明らかにされてい ない。.
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疎水化処理したMgOナノ粒子の作製と液晶ディスプレイへの応用疎水化処理したMgOナノ粒子の作製と液晶ディスプレイへの応用 LCD 木練研究室 青島 冬治 E107601
一方、酸化物ナノ粒子として単結晶チタン酸バリウム(BaTiO3)ナノ粒子を液晶に添加一方、酸化物ナノ粒子として単結晶チタン酸バリウム(BaTiO3)ナノ粒子を液晶に添加 し、低電圧駆動したという報告2)があるが、その詳細なメカニズム等は明らかにされてい ない。 1)Dielectric spectroscopy of metal nanoparticle doped liquid crystal displays exhibiting frequency modulation responseKobayashi,S et al. Display Technology Journal of Volume2 Issue2 June 2006 Page(s):121 - 129 2)Ferroelectric Particle/Liquid Crystals Dispersions for Display ApplicationsJohn Westet al. IDW/AD LCT1-1 (2005) 研究背景 ☆近年、液晶ディスプレイに関して低電圧駆動と高速応答性等が望まれている。 *従来技術 各種金属ナノ粒子(Pt,Pt/Pd,Au等)を液晶に添加し、駆動電圧の低下と高速応答性が 確認された1)が、更なる改善が求められている。 本研究の目的 ① シランカップリング剤によるMgOナノ粒子の疎水化処理プロセスの確立 ② 疎水化処理したMgOナノ粒子を液晶へ均一分散させるプロセスの確立 ③ 疎水化処理したMgOナノ粒子を添加した液晶セルを試作し、電気光学特性を 評価することで、得られた特性について考察する。
液晶について 1888年、チェコの植物学者ライニッツァーが発見 ★液体と固体の中間的性質をもつ棒状分子である 加熱 加熱 冷却 冷却 液晶 液体 固体 電圧を印加すると液晶分子の配向が変わる
シランカップリング剤とは? 有機物 無機物 ポリマー ラバー 樹脂等 無機粉体 金属 ガラス繊維等 R Si OR’ OH 有機官能性基 加水分解性基 OH フィラーとの縮合反応 R Si OH + Si O Filler R HO Filler OH OH OR OH 加水分解反応 Si OR R Si R OH OR OH Siを中心原子とし、有機物と反応する有機官能性基と無機物と反応する 加水分解性基をもつ化合物である シランカップリング剤の反応プロセス -R基を粒子の外側に向けて配向させることで、水を弾く性質を粒子にもたせる
MgOナノ粒子の疎水化処理及び液晶への分散プロセスMgOナノ粒子の疎水化処理及び液晶への分散プロセス カップリング処理 液晶分散処理 疎水化処理MgO 液晶(MO-26) MgO シランカップリング剤 2-ブタノール IPA 疎水化処理MgO分散液 シランカップリング分散液 超音波分散 乳鉢で混合 30 min エバポレーション(60 ℃) 2 h 密閉容器で攪拌(80 ℃,150 rpm) Arガス置換 24 h 評価方法 加熱乾燥(80 ℃) セル作製 ・V-Tカーブ(駆動電圧) ・R-Tカーブ(応答特性) ・イオン密度測定 ・電圧保持率測定 2 h 評価 疎水化処理MgO
V-Tカーブの比較データ table. 疎水化処理したMgOナノ粒子のV-Tデータ MO-26 Pure MgO MgO+SZ6070 fig. Pure MgO,MgO+SZ6070,MO-16 V-T比較データ
イオン密度、電圧保持率データ table. 疎水化処理したMgOナノ粒子の電圧保持率 MgO+SZ6070 MO-26 MgO+SZ6070(再) fig.MO-26.MgO+SZ6070,MgO+SZ6070(再)イオン密度
R-Tカーブの比較データ(ON Time) table. 疎水化処理したMgOナノ粒子の応答速度(ON Time) MgO+SZ6070(再) MO-26 Pure MgO(再) fig. Pure MgO,MgO+SZ6070,MO-26 R-T(ON Time)比較データ
R-Tカーブの比較データ(OFF Time) table. 疎水化処理したMgOナノ粒子の応答速度(OFF Time) Pure MgO(再) MgO+SZ6070(再) MO-26 fig. Pure MgO,MgO+SZ6070,MO-26 R-T(OFF Time)比較データ
まとめ V-T測定の結果から、未処理MgOでは添加量0.1 wt%、SZ6070で処理したMgOは添加量0.1, 0.3, 1.0 wt%で低電圧駆動が認められたが、電圧保持率は95 %以下となった。 未処理MgO,SZ6070の添加量0.1 wt%で再実験を行ったところ、電圧保持率は95 %以上となったが低電圧駆動は見られなかった。 V-T測定の結果より、駆動電圧と電圧保持率が比例の関係となっていることから、セル中に存在する不純物イオンの存在によって駆動電圧が変化していると考えられる。 R-T測定結果より、未処理MgO,SZ6070で処理したMgOでON Time,OFF Time共に応答速度の向上が見られた。 応答速度の向上と電圧保持率は比例の関係をとっており、セル中の不純物イオン量との関連性が考えられる。 今後の課題 • シランカップリング剤とMgOナノ粒子との結合を更に確実にするために、疎水化処理 • プロセスを見直す。 • MgOナノ粒子の液晶への分散プロセスにおいて、残留イオンを除去する。 • 駆動電圧、応答速度とMgOナノ粒子の添加効果について、その関係、メカニズムについて • 考察する。
選定したシランカップリング剤 OCH3 CH3 Si OCH3 OCH3 OCH3 CH3 CH CH2 Si OCH3 CH3 OCH3 OCH3 n-C10H21 Si OCH3 OCH3 メチルトリメトキシシラン SZ6070 最小被覆面積:575 m2/g 分子量:136.2 イソブチルトリメトキシシラン AY43-048 分子量:178.3 最小被覆面積:439 m2/g n-デシルトリメトキシシラン AY43-210MC 分子量:262.5 最小被覆面積:298 m2/g