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「すざく」衛星による 2 型セイファート銀河の観測. 磯部直樹 ( 理化学研究所 ) 伊藤健 , 牧島一夫(東大) , 粟木久光(愛媛大) , Richard Griffiths (Carnegie Mellon University) Suzaku SWG team of NGC 4945. 「すざく」. NGC 4945. 1 型セイファート銀河. 2型セイファート銀河. すざく XIS/HXD. Chandra / Newton. フ ラ ッ ク ス. 降着円盤. 分子雲トーラス. 巨大ブラックホール M =10 6 – 10 9 M ◎.
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「すざく」衛星による2型セイファート銀河の観測「すざく」衛星による2型セイファート銀河の観測 磯部直樹(理化学研究所) 伊藤健, 牧島一夫(東大), 粟木久光(愛媛大), Richard Griffiths (Carnegie Mellon University) Suzaku SWG team of NGC 4945 「すざく」 NGC 4945 日本物理学会 秋季大会
1型セイファート銀河 2型セイファート銀河 すざく XIS/HXD Chandra/Newton フ ラ ッ ク ス 降着円盤 分子雲トーラス 巨大ブラックホール M=106 – 109M◎ 0.1 1 10 100 2型セイファート銀河と「すざく」 散乱成分 反射成分 直接 (吸収) 成分 日本物理学会 秋季大会
2型セイファート銀河 NGC 4945 NGC 4945 の可視光画像 (DSS) • 距離 D = 3.7 Mpc にある、edge-on の 渦巻銀河 • 強いスターバースト活動を示し、赤外線で非常に明るい。 • 質量 MBH = 1.4x106M◎ • 強い吸収を受けた中心核を持つ (Compton-thick)。 • 20 keV 以上の硬X線領域では、もっとも明るいセイファート銀河 • 「すざく」により2回観測 • 2005年8月22-23日(23 ksec) • 2006年1月15-17日(80 ksec) 5分角 (5.4kpc) 日本物理学会 秋季大会
「すざく」XISによるX線画像 2005年8月22日 2006年1月15日 • 銀河に沿ったX線放射、いくつかの点源などを検出した。 • 2回目の観測で、新しいX線源(Ultraluminous X-ray Source)が出現した。 XIS FI (0.5 -10 keV) 赤外線(2MASS K-band) 日本物理学会 秋季大会
PSF 銀河 「すざく」XISによるX線画像 • 銀河に沿ったX線放射、いくつかの点源などを検出した。 • 2回目の観測で、新しいX線源 (Ultraluminous X-ray Source) が出現した。 • NGC 4945 からの放射は、0.5 – 2 keV, 2 – 10 keVとも広がっている。 • 鉄の輝線は、中心核の周辺に集中している。 • 新X線源は、NGC 4945 よりも明るい(0.5 – 2 keV)。 銀河に沿った輝度分布 日本物理学会 秋季大会
すざくによるX線スペクトル • 吸収された中心核(直接成分) • Power Law • G = 1.64 ± 0.07 • NH = (4.1±0.5) x 1021 cm-1 • Cut off Power Law • G~ 1.5 • E > 150 keV • L20-100keV = 1.0 x 1043 ergs s-1 • 反射成分 • 直接成分の ~ 1 % • 鉄の輝線 • Eka = 6.39±0.01 keV, EW ~ 1.2 keV • Ekb = 7.05±0.02 keV, EW ~ 200 eV • E3 = 6.67±0.02 keV (FeXXX) • ホットな熱的プラズマ • kT~ 6 keV • ソフトな熱的プラズマ • kT~ 0.3 keV 0.5 – 100 keVにわたる、 統計のよいスペクトルが得られた 日本物理学会 秋季大会
X線の光度変動 • XISの0.5 – 2 keV, 2 – 10 keVのライトカーブには、有意な時間変動はない。 • PINのライトカーブには、有意な変動が見られる。 • 3倍程度 • ~10 ksecのタイムスケール • PINの Hardness Ratio は、ほとんど変化しない。 • スペクトルの形はほとんど変化していない。 XISのライトカーブ PINのライトカーブ 日本物理学会 秋季大会
これまでの硬X線観測との比較 Ginga : Iwasawa et al. 1993 BeppoSAX : Guainazzi et al. 2000 RXTE : Madejski et al. 2000 RXTE/Chandra : Done et al. 2003 • 1990 – 2006年の16年で、 • 中心核の活動は、約2倍変動した。 • スペクトルの形は、ほとんど変化しない。 日本物理学会 秋季大会
まとめ • 「すざく」は、近傍の2型セイファート銀河NGC 4945 を、2005年18月22日と2006年1月15日の2回観測した。 • 0.5 – 200 keV にわたる広帯域のX線スペクトルが、良い精度で得られた。 • 「すざく」による広帯域のX線スペクトルは、強い吸収を受けた中心核、反射成分、強い鉄輝線、熱的プラズマに、分解することが出来た。 • 中心核のスペクトル成分は、Power Law でも Cut off Power Lawでもあらわすことが出来た。 • Cut off の有無を決めるには、より精度の高いバックグラウンドとレスポンスが必要と思われる。 • 中心核の活動は、長期的にも短期的にも 2 – 3 倍程度変化していることがわかった。しかし、スペクトルの形は、ほとんど変化していないことがわかった。 • 今回詳しく報告しなかったが、2回目の観測の際に新しい天体がNGC4945の南西の腕の領域に出現した。この新天体は、質量が M~ 20 M◎程度のブラックホールと考えられる。 日本物理学会 秋季大会
5.0-8.0 keV 6.2-6.6 keV 12-25 keV 25-50 keV 12-25/25-50 keV 日本物理学会 秋季大会
Cygnus X1 NGC 4945 Mrk 3 NGC 4051 日本物理学会 秋季大会