240 likes | 422 Views
・前回の授業に関する質問. なぜ、わざわざ再証券化するのか? そのメリットは? →リスク分散、分散化を より 広範に実行するため. ○ 再証券化. ・ サブプライム住宅ローンの証券化 RMBS (住宅ローン担保証券) ・ RMBS を再度証券化した CDO (債務担保証券): ABSCDO. ・ RMBS: Residential Mortgage Backed Security ・ CDO: Collateralized Debt Obligation : 企業向貸出 や 証券化 商品 を証券化 した もの.
E N D
・前回の授業に関する質問 • なぜ、わざわざ再証券化するのか? • そのメリットは? • →リスク分散、分散化をより広範に実行するため
○再証券化 • ・ サブプライム住宅ローンの証券化RMBS(住宅ローン担保証券) • ・RMBSを再度証券化した CDO(債務担保証券):ABSCDO ・RMBS: Residential Mortgage Backed Security ・CDO: Collateralized Debt Obligation:企業向貸出や 証券化商品を証券化したもの IMF. Global Financial Stability Report April 2008 p.60
第3章.リスクの配分・管理 • 資金の移転・提供(現在時点)→将来見返りを得る:金融取引は異時点間の取引 • 将来のことは確実ではなく、不確実でリスクが存在する • リスクをめぐる諸問題 • リスクのある事業にどれだけ資金を提供するか • 企業のリスク事業への挑戦意欲、資金の出し手のリスク許容度、金融仲介機構を通じるリスク分担 • リスクを資金提供者間でどう分担するか • 株式会社制度、証券化における優先劣後構造 • 資金提供に伴うリスクをどう管理するか • 分散投資、デリバティブ • リスクを価格にどう反映させるか • 株価、債券発行金利と格付け
(1)資産運用・投資におけるリスク分散 • リスクとは? • 資産運用・投資を考える場合のリスク • e.g. ①:ある株式に投資すると、1年後に10%値上りする確率50%、5%値上りする確率50% • 損をする可能性はないが、リスクはある。 • ②:ある株式に投資すると、1年後には必ず10%値下がりする(必ず損をする)。 • 損はするが、リスクはない(運命ではあるが、リスクではない) 。
リスク分散 • 株式投資の収益率 = • 株式投資のリスク :収益率が不確実で、ブレがあること
投資のリスク(の尺度) = (変動性volatility) = ・標準偏差:分布の(平均値からの)ばらつきを測る統計的尺度、収益率と同じく%単位で表示 • 投資先を分散⇒リスクが小さくなる
・証券1が収益率のばらつき(標準偏差)が小さい・証券1が収益率のばらつき(標準偏差)が小さい ⇒リスクが小さい ・証券2が収益率のばらつき(標準偏差)が大きい ⇒リスクが大きい ・投資のリターンは、証券1も2も同じ10%
横軸は週次収益率 データの期間:1997年1月~2001年12月 野村證券投資情報部編『証券投資の基礎』丸善 p.54
もし、収益率の分布が正規分布なら σ:標準偏差 野村證券投資情報部編『証券投資の基礎』p.55
資産運用の議論では、資産の組合せをまた1つの投資対象と考える。資産運用の議論では、資産の組合せをまた1つの投資対象と考える。 ボディ&マートン『現代ファイナンス論』ピアソン.p.356
リスク削減効果:投資対象間の相関係数ρ(-1≦ρ ≦1)に依存 相関係数:2つの株式の収益率がどの程度同じような動きをするかを示す係数 野村證券投資情報部編『証券投資の基礎』丸善 p.137
○投資のリスクとリターン ・これから株式投資を行うという立場から考える。 投資のリスク:投資収益率のブレ(標準偏差) 投資のリターン:投資収益率の期待値(予想平均収益率) ①1つの銘柄(A社株)のみに投資した場合の 株式投資収益率の確率分布 ケース 確率p 株式投資収益率r A社業績良好 0.5 15% A社業績不調 0.5 -5%
A社株への投資のリターン=収益率の期待値E(r)A社株への投資のリターン=収益率の期待値E(r) =(ある収益率が生じる確率p×収益率r)の合計 =Σpiri=0.5×15%+ 0.5×(-5%)=5% ・B社株への株式投資の収益率も同じ確率分布とする (従ってリターンも同じ5%)。 ・両者の収益率分布は相関がゼロ(i.e.独立)であると仮定
②A、B 2社に投資資金を1/2ずつ分散投資する場合②A、B 2社に投資資金を1/2ずつ分散投資する場合 ・投資②の収益率
○投資②のリターン(収益率の期待値)E(R) =0.25×15%+0.25× 5%+0.25×5% +0.25×(-5%) = 3.75% + 1.25%+1.25%-1.25% = 5%(投資①のリターンと同じ)
・投資のリスク:収益率のブレ・変動 投資を分散することにより、投資収益率の ブレ・変動が小さくなっている。
リスクの尺度=収益率の標準偏差σ =あるケースの起きる確率p×(そのケースでの収益率r-期待収益率E(r))2 のすべてのケースについての合計の平方根 ・投資①のリスク(標準偏差) = ・投資②のリスク(標準偏差)
○投資対象がn個の場合のリスクとリターン:○投資対象がn個の場合のリスクとリターン: 同じ収益率分布、互いに相関がない(独立)、 すべての投資対象の収益率の分布が、A社、B社と同じ場合 (収益率の期待値=5% 、収益率の標準偏差=10% ) n個の投資対象に分散して、同じ金額だけ投資するケース ・リターン(収益率の期待値)=5% ・リスク(標準偏差)=10%/ そこで、n→∞の時、リスク→0
この例(米国)ではなぜ、20%程度以下に下がらないのか?この例(米国)ではなぜ、20%程度以下に下がらないのか?
どの株式の投資収益率も、経済全体の動きに左右されるという共通のファクターが作用している(正の相関)。どの株式の投資収益率も、経済全体の動きに左右されるという共通のファクターが作用している(正の相関)。 ・ (分散不能リスク、システマテック・リスク) 経済全体の景気の循環、金利の動き ・ (分散可能リスク、非システマテック・リスク) ・
○正の相関のある銘柄での投資分散のリスク削減効果○正の相関のある銘柄での投資分散のリスク削減効果 ・東京電力と日本郵船:相関係数 0.505 ・
○投資信託とリスク分散 ・投資信託委託会社による投資対象についての情報収集・分析・選定:情報生産 • 分散投資によるリスク削減 • 第3章1節の参考文献 • 野村證券投資情報部編『証券投資の基礎』丸善.第3、7章 • 井出正介・高橋文郎『ビジネス・ゼミナール:証券投資入門』日経新聞社.第4、6章 • ボディ、マートン『現代ファイナンス論』ピアソン.第10、12章