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長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAE コース ’13.10.25. 本日 の講義内容. 前提:微分積分、線形代数が何をしているかはうろ覚え。 材料力学は勉強したけど、ちょっと。 弾性および塑性学は勉強したことが無い。 ー > ですので、解らないときは質問してください。. 1) モールの応力円を理解するとともに、応力を 3 次元的に考える。 2) FEM ( 有限要素法)の概略。 内部では何を計算しているのか? 3) 物が壊れる条件を考える。 特に、変形(塑性変形)が発生する条件 としての ミーゼス応力 とはどのような応力か?.
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長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 本日の講義内容 前提:微分積分、線形代数が何をしているかはうろ覚え。 材料力学は勉強したけど、ちょっと。 弾性および塑性学は勉強したことが無い。 ー> ですので、解らないときは質問してください。 1) モールの応力円を理解するとともに、応力を3次元的に考える。 2) FEM(有限要素法)の概略。 内部では何を計算しているのか? 3) 物が壊れる条件を考える。 特に、変形(塑性変形)が発生する条件 としての ミーゼス応力 とはどのような応力か?
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 0) 有限要素法の概略
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 1) 2次元形状を例に変位量 f により三角形123 が三角形1’2’3’ に変形した。接点 1,2,3 の x 方向変位量は さらに、 y方向も同様に考えると要素における変形が表現できる。 今、変位量 uを便宜上 z方向と考えると、3点 (x1,y1,u1), (x2,y2,u2), (x3,y3,u3) で出来る三角形は3次元空間での平面をなしてると仮定すると、平面の式より以下のように書ける。 この仮定は後で解るが、要素内の歪一定の仮定と同じことである。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 接点3点での座標と変位が求まっているとするなら 行列で書くと 座標と変位がわかっているので、平面を表す係数が求まる。 この逆行列を実際に計算する。 で与えられ、Δは三角形の面積である。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 これで係数が求まったので三角形要素内の任意の点Pでのx方向変位が求まる。 y方向に関しても x 方向と同じに考えると P点でのy方向変位が求まる。 ここで、係数は と x 方向のときと同様に求まる。 (1.5) (1.6) の2式より、三角形要素内の任意で座標を決めれば、変位が求まる。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 2)要素内部での変位量とひずみの関係 OABC の長方形が変位し、O’A’B’C’ に変形する。 x 方向の歪は せん断歪は 同様に y 方向は
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 ここで先に求めた、下の要素内座標と変位の式を用いると 各歪が変位より求めることができ、その値は要素内では一定になっている。 さらに、係数と変位の関係式(1.4)式を合わせ考えると
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 これらの式が意味するところは 与えられた領域を小さい要素に分割し、 その要素の各3点の座標を決めてやり、各要素内での歪を一定と考えると(三角形要素を使うことを意味する) 各要素内の変位は要素内の座標を与えると変位が決定し 座標点がわかると作ることができる行列 (これをBマトリックスと呼ぶ)と 各要素の接点での変位ベクトルの掛け算で 要素内の歪を求めることができる。つまり変位が求められれば歪、ひいては応力が求められる。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 として、要素内の変位 u とひずみ ε、応力 σ とひずみ εの関係を書くと、次のように書ける。 ここで Dは平面応力状態なので こう書ける理由は後で述べる。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 歪を要素全体で積分した 歪エネルギー 外力によりなされる仕事 今弾性域(線形域内)で考えている。A点で釣り合っている。今荷重点 A に F が作用し釣り合いを保っている。そのとき要素内は歪により U の歪エネルギーがたまっている。今この接点に作用する力Fで仮想変位δu変位した。そのとき、外力がする仕事Wはすべて歪エネルギーとして要素内部に蓄えられる。 よって
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 ここで、要素全体の歪エネルギーは弾性範囲内を考えているので ここで、 さらに、Kは対称行列、よってUは2次形式であるので よって と成る。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 さてここで、 は要素の座標が決まれば K は定数である。 ここで第2項の積分は三角形要素全体での積分でありつまり要素の体積である。よって Δ は三角形の面積、t は三角形要素の厚さで表される。 よって と再度置き直す。すると各要素において と外部からの接点外力に応じた接点変位が求まる。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 2)三角形要素を用い、片持ち梁の問題を解く さて、ここまでの話は各要素内での一般的な話であった。 以降は、片持ち梁を例に A) 要素剛性マトリックスを作り B) 全体の剛性マトリックスにまとめ C) 外力より、拘束点以外の接点変位ベクトルを求め D) 全変位ベクトルから固定点の節点反力を求める。 E) 要素における変位ベクトルから各要素内の歪を求める。 F) 歪から要素内の応力を求める。 さらにここまで求まると G) 要素内の応力より主応力、ミーゼス応力等を求めることが出来る。 それにより、材料の安全性の検証可能となる。 この件に関しては別のスライドで説明する。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 図のような、一辺が1の三角形要素4個で出来た片持ち梁を考え、節点4に外力(1,0)が作用。 節点1,6が固定されている。 本来、右の式ではあるが 今回は計算を楽にするために とおいて、計算を進める。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 有限要素法を用いて片持ち梁を計算するとき、未知数は変位である。 歪、応力、節点反力等は、節点変位から計算される。各要素において で与えられることは既に述べた。 であり、三角形要素の面積は (1/2)(底辺)(高さ)=1/2 であるから、
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 要素①のBマトリックスは 要素②のBマトリックスは同様に、座標の差で与えられているのでまったく同じになる。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 要素③のBマトリックスは 要素④のBマトリックスは同様に、座標の差で与えられているのでまったく同じになり、
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 各要素におけるBマトリックスとDマトリックスが求められたので、 各要素ごとの要素剛性マトリックスKが求められる。 のKは要素①、②では
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 同じく要素③、④では 以上は各要素ごとの話であったが、これを全体の剛性マトリックスにまとめる。 つまり、F=Ku の u、F は節点1から6まで全ての項が並ぶ。 よって、K は12×12 の全体の剛性マトリックスとなる。このキングサイズマトリックスに各要素の項を入れ込むのである。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 例えば、要素①の場合 先程、要素剛性マトリックスのところで求めたKの要素を要素①を作っている節点1,2,5が関係するところに配置しなおす。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 もうひとつ例を示すと、要素③の場合 要素剛性マトリックスのところで求めたKの要素を要素③を作っている節点2,4,5が関係するところに配置しなおす。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 このように、①、②、③、④に対する要素剛性マトリックスを全て配置して全体の剛性マトリックスを作る。 よって、固定点や外部からの荷重等を考慮すると 固定条件 求める反力 荷重 この部分を Kp とし、逆行列もとめると、既知の力から変位が求められる。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 つまり、以下のように表せる。 逆行列を求めるプログラムは在るので と、変位が求まる。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 以上より、変位が計算されたので、 以上のように、変位から節点1,6における固定点反力がx、yそれぞれの方向別 に求めることが出来る。
長岡モノづくりアカデミー 3D-CAD/CAEコース’13.10.25 このように、各接点での反力と、各要素接点での変位が求められたので x、y方向での、要素内の歪、要素内での応力が求められる。 例えば、要素①での歪と応力は 以上のように、要素内での歪と応力がx、y方向に対して求めることが出来る。 この応力を使い主応力やミーゼス応力を計算し、材料が応力に耐えうるかどうかの検証が可能となる。本件は別に検討する。