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1. 肝臓の検査とは. 肝臓の位置と形. 肝臓は右上腹部にあり, 約 1 ~ 1.5kg ある.. 胃腸からの血液が集まり, 門脈となり,肝臓に至る.. 肝臓の働き. さまざまな代謝作用を行う.. 解毒や排泄. 薬物の解毒,アルコールの代謝 細菌や異物,毒素を処理する. ホルモンの代謝. 肝臓病の進行. 感染後1~30カ月 急性肝炎. 感染後20~30年 肝硬変. 約 70 ~ 80 %. 約80%. 約 30 ~ 40 %. 感染後10~20年 慢性肝炎. 感染後25~35年 肝癌. 慢性肝臓病の行路. 肝不全.
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1 肝臓の検査とは
肝臓の位置と形 • 肝臓は右上腹部にあり, • 約1~1.5kgある. • 胃腸からの血液が集まり, 門脈となり,肝臓に至る.
肝臓の働き さまざまな代謝作用を行う. 解毒や排泄 • 薬物の解毒,アルコールの代謝 • 細菌や異物,毒素を処理する. • ホルモンの代謝
肝臓病の進行 感染後1~30カ月 急性肝炎 感染後20~30年 肝硬変 約70~80% 約80% 約30~40% 感染後10~20年 慢性肝炎 感染後25~35年 肝癌
慢性肝臓病の行路 肝不全 腹水 ・ 黄疸 ・ 脳症 ・ 食道静脈瘤 非代償期 肝がん 肝がん 肝がん 肝硬変 代償期 代償期 インターフェロン 慢性肝炎 検査異常 急性肝炎 劇症肝炎 症状 By Kaorin
肝臓病の検査で何がわかるか 血液検査 • 生化学的検査(GOT,GPT など) • 血算(血小板,赤血球数,など) • ウイルス,血清学的(ウイルスや抗体など) 画像検査 • 超音波,CT, MRI • 血管造影 • 内視鏡 組織検査 • 肝生検
血液検査(その1) 生化学検査
肝機能検査 GOT, GPT • 肝細胞が傷つくと細胞内 のGOT, GPTが漏れ出して, 血管内に移行する。 • GOT, GPT(特にGPT)は他 の臓器にあまり含まれて いないため,その血液中 の高さは肝障害を反映. • 細胞膜の障害程度を反映 する.
肝機能検査 ALP, γGTP • 胆道系の酵素とよばれ, 胆汁の流れが妨げられ ると血液中で増加する. • 胆道の閉塞,胆石, 胆のう炎 • 肝炎 • 肝腫瘍 • 飲酒
肝硬変は血液検査で診断がつくか? • 血小板 • 線維化マーカー • Child Pugh の分類の項目 • TBil、アルブミン、 PT、 脳症(アンモニア)、 • 腹水 • 食道静脈瘤 • 血小板
血液検査(その2) 血清検査 A型肝炎ウイルス(HA IgM抗体) B型肝炎ウイルス(HBs抗原, HBs抗体, e抗原, e抗体,HBV) C型肝炎ウイルス(HCV抗体,HCVRNA; 量とタイプ) その他のウイルス 自己抗体(抗核抗体,抗平滑筋抗体,抗ミトコンドリア抗体) 腫瘍マーカー αフェトプロテイン(αFP),L3分画 PIVKAⅡ CEA,CA19-9(転移性のものなど)
画像診断 何をみているか. • 肝実質の変化(線維化、脂肪化) • 腫瘍(造影剤も用いて血流や性質をみる) • 脾臓の腫れ、腹水 • その他の臓器
内視鏡検査 上部消化管内視鏡(胃カメラ) • 食道静脈瘤の有無やその程度 • 胃炎,胃潰瘍,胃癌,十二指腸潰瘍 腹腔鏡検査 • 肝硬変の診断(特に特殊なタイプのもの) • 慢性肝炎など
血管造影 • 大腿動脈からカテーテルを 入れて,肝臓への血管の 走行を見る. • 血流状態をみる. • CTと組み合わせで 最も腫瘍の鋭敏な検査 • 治療にも応用 ・TAE,TAI ・ステント
肝 生 検 • 慢性肝炎の活動性の診断 炎症の強さ 進展する速さ 線維化の状態 進展した程度 • 腫瘍の生検 良性か悪性か, 同じ種類のものか(複数ある時) • 特殊な肝炎や肝硬変 自己免疫性肝炎 原発性胆汁性肝硬変 • 鑑別診断など 脂肪肝と脂肪肝炎 肝硬変と慢性肝炎
アルコール性肝障害患者 • 42歳 男性 • 2ヶ月前より食欲不振となり、倦怠感も強くなったため受診した。 • 以前はかなりアルコールを飲んでいたが最近はあまり飲まなくなっていたという。 • 経営者でもあり、ストレスもかなり多い。
TBil 6.8 DBil 4.3 TP 4.7 Alb 2.6 γglob 19.3% PT 54% NH3 17 AST 290 ALT 499 GGTP 880 ALP 616 CHE 132 RBC 331万 PLT 13.6万 アルコール性肝障害 42歳 男性
肝硬変の重症度 肝硬変の重症度は,肝臓の残された機能で見る. チャイルド ピューの分類 A; 5-6点,B; 7-9点,C; 10-15点
肝硬変患者における運動療法とBCAA療法 62 才, 男性, HCV 陽性 腹水 3L 94/8 EVL 96/4 TAI 2002/7 開腹手術 S1 96/10 TAE (4cm) 運動 BCAA granule ED with BCAA オリゴ糖 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 ALB TB PT NH3 70 50 30 • 96 97 98 99 2000 93 96 97 98 99 2000 2001 2002 C B A
参考図書 • 池見酉次郎 ヘルスアート入門 創元社 1995年 • 森津洋子 家族が「がん」になったとき真っ先に読む本 誰も教えてくれなかった介護法と心のケア ベストセラ-ズ 1998 • 坪野吉孝 食べ物とがん予防 文春新書 健康情報をどう読むか 文藝春秋 2002 • 米国対がん協会 坪野吉孝訳:「がん」になってからの食事療法 ー米国対がん協会の最新ガイドー、 法研 • フランク・オスキー 牛乳には危険がいっぱい 東洋経済新聞社 2003 • 加藤眞三 肝臓病教室のすすめ メディカルレビュー 2002 • ウォルターC.ウィレット 前田和久訳 太らない、病気にならない、おいしいダイエット ハーバード・メディカル・スクール公式ガイド 光文社、 • 加藤眞三: 肝臓病生活指導テキスト 南江堂 • 加藤眞三: 患者学のすすめ 春秋社