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地方中小都市における多種の施設配置を考慮した アクセシビリティ指標の提案. ○ 名古屋大学工学部 岑 貴志 名古屋大学環境学研究科 加知 範康 大島 茂 加藤 博和 林 良嗣. 背景1 ~地方中小都市の交通の現状~. 自動車依存. 財政危機. 交通渋滞の深刻化. 産業空洞化. 交通弱者の増加. 人口減少. 高齢化. 環境に対する意識の高まり. より財源が限られる. 公共交通再活性化が必要. 現状の都市内交通利便性の把握と 施策の評価を定量的に行うことが必要. *利便性:交通機関を用いて出発地から目的地へ移動する際の行きやすさ.
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地方中小都市における多種の施設配置を考慮した地方中小都市における多種の施設配置を考慮した アクセシビリティ指標の提案 ○ 名古屋大学工学部 岑 貴志 名古屋大学環境学研究科 加知 範康 大島 茂 加藤 博和 林 良嗣
背景1 ~地方中小都市の交通の現状~ 自動車依存 財政危機 交通渋滞の深刻化 産業空洞化 交通弱者の増加 人口減少 高齢化 環境に対する意識の高まり より財源が限られる 公共交通再活性化が必要 現状の都市内交通利便性の把握と施策の評価を定量的に行うことが必要 *利便性:交通機関を用いて出発地から目的地へ移動する際の行きやすさ
背景2 ~交通利便性の評価指標と都市スプロール~ スプロール前 スプロール後 施設が都心周辺に集中 施設が郊外化により分散 「都心までの移動(時間・費用)」で十分利便性を評価できた 利便性を評価できなくなってきた アクセシビリティ指標の利用
目的 地方中小都市における交通利便性評価のための アクセシビリティ指標の提案 • 多種の施設配置を考慮 • 現状の把握、交通システム・立地施策の実施に伴う変化の 分析に適用
アクセシビリティ指標 β1 就業利便性 企業 γ1 高校 β2 γ2 教育・文化利便性 美術館・博物館 γ3 図書館 β3 健康・医療利便性 病院 β4 買物・サービス利便性 大規模小売店舗 時間 0<AC≦1 公共交通 • AC=1 ⇒ 交通抵抗の影響が全く無い(出発地に全ての施設がある状態) • AC≒0 ⇒ 地区の魅力に対して交通抵抗の影響が無限大 費用 時間 自動車 費用 アクセシビリティ(AC)指標 地区から都市施設への近接性を定量的に評価する指標 魅力 AC 交通抵抗
対象都市の交通網・人口分布 人口[人] 飯田駅 鉄道 スプロールの進行 バス 幹線道路 長野県飯田市
対象都市の施設立地分布 施設の郊外化が著しい 高校 図書館 美術館・博物館 病院 大店 鉄道 バス 幹線道路 企業(従業者数) 飯田駅
ACのパラメータ推定結果 就業地への行きやすさはあまり重視されていない 教育・文化の施設に関しては、高校がかなり重視される
現状のAC分布(公共交通 / 自動車) 高校 図書館 美術館・博物館 病院 大店 幹線道路 AC(公共交通) / AC(自動車) 住民1人当たりAC公共交通:0.264 自動車:0.564比(公共交通 / 自動車):0.469 鉄道 バス 郊外に行くに従って値が小さくなっている⇒ 公共交通の方がACの減衰が速い 都市全域でAC比が1以下 ⇒ 自動車より公共交通の方が利便性が低い AC比>0.5の地区
評価する公共交通利便性向上施策 *サイクルバス:自転車を積み込むことができるバス
施策後のAC分布(公共交通) AC(公共交通) 現状 <1> 運行本数の増加 <2> サイクルバスの導入 高校 図書館 美術館・博物館 大店(移転前) 病院 大店 大店(移転後) 施策対象路線 鉄道 <3> 施設の集積 <5> <1>+<3> バス *サイクルバス:自転車を積み込むことができるバス
<4> 人口の集積 における地区選定 3645人→6640人(+2995人) 飯田駅 2681人→5677人(+2996人) 5991人(5.5%) AC(公共交通) 高さ :人口
施策間の効果の比較 サイクルバスは他の施策に比べてかかる費用が少ないと推測され、効率的な施策と考えられる 公共交通利便性向上施策と組み合わせて行っていくことが重要(<5>や<6>) 現在の交通システムでは、施設を都心に集積しても公共交通の自動車に対する利便性が向上しない
結論 • 得られた知見 • 対象都市のアクセシビリティは公共交通が自動車に大きく 劣る • 現在の交通システムでは都心に施設を集積しても公共交通 の自動車に対する利便性が向上しないため、公共交通利便 性向上施策と併せて行うことが重要 • アクセス・イグレス移動の利便性を高める施策が効率的 • 今後の展望 • 施策の費用や制約条件を考慮できる評価モデルの構築 • 立地政策によって交通政策を内政的に考慮することが可能な モデルの構築