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マイク シネット 787 型機プログラム担当バイス・プレジデント兼チーフ・プロジェクト・エンジニア 2013 年 2 月. 787 型機プログラム | 電気・バッテリー システム. アジェンダ. 航空機の電気システム 787 型機の電気システム バッテリー 787 型機のバッテリー Q &A. 航空機の電気システムとは ?. 航空機のシステムを作動する電力を 発電し配電 操縦室のディスプレイ 油圧システム 照明 機内エンターテインメント その他多数 バックアップ、冗長性を組み込んだ何重もの安全策 注:地 上では、地上車両からの電力を利用することも可能.
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マイクシネット787型機プログラム担当バイス・プレジデント兼チーフ・プロジェクト・エンジニアマイクシネット787型機プログラム担当バイス・プレジデント兼チーフ・プロジェクト・エンジニア 2013年2月 787型機プログラム | 電気・バッテリー システム
アジェンダ • 航空機の電気システム • 787型機の電気システム • バッテリー • 787型機のバッテリー • Q&A
航空機の電気システムとは? 航空機のシステムを作動する電力を 発電し配電 • 操縦室のディスプレイ • 油圧システム • 照明 • 機内エンターテインメント • その他多数 バックアップ、冗長性を組み込んだ何重もの安全策 注:地上では、地上車両からの電力を利用することも可能
より多くの電気システムとは? ボーイング製他機種よりも多く 電気システムを活用する787型機: エンジン始動 機内空調システム 主翼の防氷装置 油圧システム ブレーキ 4
より多くの電気システムが生むより多くの利点より多くの電気システムが生むより多くの利点 より効率的な発電、配電 より優れた電力コントロール 機体状態をより良く保つための 自動モニタリング 燃料効率性の向上 メンテナンス作業の軽減 メンテナンス費用の削減 信頼性の向上 空気抵抗の軽減 騒音の低減 5
電気システムの比較 787型機 これまでの民間機
発電 各エンジンに2台(計4台) エンジンを始動するモーターの役割 エンジン回転時の主要電源 最もシンプルで効率的な発電 • ギアボックスに直結 • エンジン回転速度に比例した発電 • 交流235V (VAC) • 250 キロボルトアンペア (kVA) 可変周波数始動発電機
発電 1機に2台 APU稼働時には第2次電源 • 交流235V(VAC) • 225 キロボルト アンペア (kVA) APUを始動するモーターの役割で機体後部に取り付けられた小型 エンジン APU 発電機 注:787型機プログラムでは、6台の発電機のうちの5台を停止して5.5時間のテストフライトを実施しています
その他の電源 地上: 機外から電気を取り入れる3つのコンセント (交流115 V) APU(補助電源装置) メインバッテリー APUバッテリー 飛行時: バックアップパワーとして含まれるもの • メインバッテリー • APUバッテリー • ラムエア・タービン
配電 システムに電気を供給するのは • 後部電気室 • 機体各所に設置された配電装置 配電装置 • ソリッドステート電力制御装置 • 他機種の給電線よりも軽量 • 配線量も削減されて機体を軽量化
モニタリングと保護システム 多機能ディスプレイ • システムの状態を各ページで把握 • 他機種と同様、非通常時の警告、手順 発電機コントロール装置 • 6台 (各発電機に1台) • 電圧制御と不具合があった場合の電流制限 バス管理装置 • 電気と他システム間をつなぐゲート ウェイ • 予備システムのコントロール • 電気及び馬力負荷の管理
安全性を備えた設計 各機種特有のニーズ 運航経験からの習得 ボーイングの設計理念 • 1つの故障から事故を引き起こさない • 冗長システム • 物理的にも機能的にも分離した システム • 予備システム • 保護システム 米連邦航空局(FAA)規則 システム設計における要件 12
運航実績 就航以来の定時運航信頼性 2012年12月現在 信頼性(%) 15分以内の定時出発 就航からの月数
バッテリーの役割 電力供給 (放電) エネルギー貯蔵 注:エネルギー vs. 動力 エネルギーは物事を遂行できる力 動力はエネルギーの消費率 距離とスピートとの関係に類似 14
バッテリーはどう動くか? 電子を放出する化学物質の入った容器 プラスとマイナス極 プラスとマイナス極を接続すると、 化学反応によって電子が流れる 電子の流れは電流と呼ばれ、 アンペアでその単位を表す 外部負荷により多くの電流が流れる のは、電池がより多くのパワーを 放出 15
787型機に搭載するバッテリーの位置 メインバッテリー • 前部電気室; 機体前方下部 16 APUバッテリー 後部電気室; 機体後部下部
787型機のバッテリーの役割 メインバッテリー • 地上メンテナンス作業: • 給油 • 牽引中のブレーキ • 牽引中のナビゲーションライト • バックアップ電源 APUバッテリー • APUの起動 • APUは地上作業用に電気を供給、飛行中はバックアップ電源 17
787型機のバッテリー 絶縁体 ワイヤーハーネス 上部フレーム マイナス極(銅) セル(1 of 8) 電流センサー プラス極 (アルミニウム) 絶縁体 モニタリング装置 スペーサー コネクター コンタクター フレーム 18
航空宇宙産業でのニッケル・カドミウム電池 777 747 MD-11 19
リチウムイオン電池を採用した理由 大量のエネルギー放出能力 軽量 充電機能の向上 無メモリー効果 保管寿命 注: リチウムは、アルカリ金属元素の1つで、特性は ナトリウムやカリウムに類似 周期表上の3番目の元素 金属元素の中で最も軽量 20
航空宇宙産業でのリチウムイオン電池 ボーイング702民間通信衛星 火星探査車 Image Credit: NASA/JPL-Caltech 21
設計理念 • 航空機全体 • 故障はしないように設計する。 しかし、故障は起こるということを前提に設計 • 保護設計 • 1つの故障が機体を危険にさらす ことのない設計 • バッテリーシステム • 過充電・過放電からの回路保護 • 問題が発生しても他システムや構造を 保護 23
テストプログラム 実験室でのバッテリーテスト 5,000時間超 – 通常作動と、オーバーヒートを誘発するバッテリーの加熱、セルの圧壊や、ショートを引き起こすセルに穴をあける などの故障のシミュレーションテストを実施 実験室でのバッテリーを含むシステムの統合テスト 25,000時間超 – 2カ所の実験室で、通常作動時と故障をシミュレーションしたシステム間の相互作用テストを実施 飛行機に搭載しての、バッテリーを含むシステムの統合テスト 10,000時間超 – 通常作動時と、超過酷天候下、長・短期作動、 低・高度での作動テストを実施 24
787型機就航以来のバッテリーに関する経緯 2013年1月 • APUバッテリーの問題– 米国運輸安全委員会にて調査中 • メインバッテリーの問題– 日本運輸安全委員会にて調査中 2013年1月以前 • 220万時間以上のセル時間 (航空会社とボーイングによる運航による。各バッテリーに8個のセル) • 50,000時間の飛行時間 • 機体に搭載したバッテリーに関する問題はゼロ • 他機種にもみられるバッテリーに関する通常の問題 25