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研修医のみなさまへ. 是非、自分のできる診療があれば 2年間でその診療の精度を高めましょう! 自分にできる武器 問診 身体所見 CT 超音波 心電図 あとは採血も 自分の武器の精度を高めましょう♪. 旨い酒と、良い塩があれば それだけで ひとときの幸せを 感じることができる ~~研修医 .com ~~. ということで、 Na:119 です。 ○○先生どうしましょう. 低 Na 血症とは. ナトリウムの量の異常 ではありませ~~ん ナトリウムと水の、2次元のベクトルの異常です
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研修医のみなさまへ • 是非、自分のできる診療があれば • 2年間でその診療の精度を高めましょう! • 自分にできる武器 • 問診 身体所見 CT 超音波 心電図 • あとは採血も • 自分の武器の精度を高めましょう♪
旨い酒と、良い塩があれば それだけで ひとときの幸せを 感じることができる ~~研修医.com~~
ということで、Na:119です。 ○○先生どうしましょう
低Na血症とは • ナトリウムの量の異常 ではありませ~~ん ナトリウムと水の、2次元のベクトルの異常です ナトリウムと、水と、それぞれの要素が絡みます
低Na血症ってなに? • 低Na血症って、どういうことか • 血清の、ナトリウム濃度が低いこと。 • 『濃度』とは ・・小学校のときの理科を思い出すと・・ そこには当然 • 溶けている物質 • 溶かしている物質 を考える必要があります。 それが、ナトリウムであり、酒 自由水です
塩と水について それぞれ考える必要があります 140mEq 140mEq 140mEq
塩と水について それぞれ考える必要があります 140mEq 140mEq 140mEq 同じナトリウム濃度でも、左は循環血液量の減少ですし、 右は、Volumeのoverloadな状態です。 左はNaの量が少なく、右はNaの量は多いです!! 量の異常と、濃度の異常は、別のベクトルなんです!
塩と水について それぞれ考える必要があります 280mEq 2000ml 140mEq 1000ml 70mEq 500ml なとりうむのうど は いっしょ
塩と水について それぞれ考える必要があります 280mEq 2000ml 140mEq 1000ml 70mEq 500ml Naの総量に比べ、相対的に水が多い!
低Na血症につき 誤解は、解けましたでしょうか? で、あと2つ、大事な考え方があります! その前に・・
低ナトリウム血症2つの誤解 • ナトリウム入れれば治るでしょ♪ • 血清ナトリウム濃度より高い物を入れれば多分治るでしょ =生食入れれば治るでしょ♪
塩と水について 誤解しないようにね♪ 280mEq 2000ml 140mEq 1000ml 70mEq 500ml 補えばよさそう 塩や生食入れたら 悪くなりそう
低ナトリウム血症3箇条 • 量の異常ではなく、濃度の異常です!! • 生食を入れても、増悪する場合があります • 理解するために、体液組成のイメージ知識が必要です!! 後半二つが、治療と病態をつかむ、超基礎知識なんです!!!!! やっちゃおう♪ それがわかったら、あとは数学の勉強と一緒!
先に、まとめ • この概念2つ、暗記でもいいんです♪ あとのスライドはこの概念の解説みたいなもんだから ① • Na濃度の絶対的な公式 現在の血清Na濃度×(体重×係数)+(入れるNa+K)-(尿のNa+K) 補正後血清Na濃度= (体重×係数)+入れる水の量-尿で出る水の量
先に、まとめ • この概念2つ、暗記でもいいんです♪ あとのスライドはこの概念の解説みたいなもんだから ② • Na濃度の絶対的なルール 尿のNa+K濃度より、濃いNa+K濃度を入れれば 血清のNa濃度は、上がります!! 尿のNa+K濃度より、薄いNa+K濃度を入れれば 血清のNa濃度は、下がります!!
先に、まとめ • この概念2つ、暗記でもいいんです♪ あとのスライドはこの概念の解説みたいなもんだから • Na濃度の絶対的な公式 現在の血清Na濃度×(体重×係数)+(入れるNa+K)-(尿のNa+K) 補正後血清Na濃度=――――――――――――――――――――――――――― (体重×係数)+入れる水の量-尿で出る水の量 • Na濃度の絶対的なルール 尿のNa+K濃度より、濃いNa+K濃度を入れれば、 血清のNa濃度は、上がります!! 係数は、若い男性0.6 女性0.5 高齢はそこから-0.05
かりうむの意味がわかりません。 • ルールなんです。覚えてください。 • そういう、公式なんです。 • ここは、難しいんです。わからないなら、そういうものって覚えちゃいましょう。 • 数学と一緒ですね。自分で即座に公式を組み立てられなければ、覚えちゃえばいいんです。
まとめ • Na濃度の絶対的な公式 現在の血清Na濃度×(体重×係数)+(入れるNa+K)-(尿のNa+K) 補正後血清Na濃度= (体重×係数)+入れる水の量-尿で出る水の量 OK? けど、もしこれを理解できれば、次の一歩に進みます 意味不明と思ったら、この式を使って、計算問題の演習へ
体液組成-理解のための第一歩- 体重60kgの人なら 外液 血 管 内 細胞内液 間質 24L 9L 3L 8 : 3 : 1 : 2 1
細胞膜 細胞内液 外液 : 2 1
細胞膜 Naはそのままでは通過しません Na K 細胞内液 外液 Na K ATPase : 2 1
細胞膜 ブドウ糖も通過しません ブドウ糖 細胞内液 外液 UN UN : 2 1
細胞膜 水は自由に移動できます! ブドウ糖 細胞内液 外液 自由水 自由水 : 2 1
細胞膜 水は自由に移動できます! しかし、細胞内にも、細胞外にも、ちゃんと水は存在しています。 ・・・それは 同じ力で、細胞内・細胞外に引っ張る力があるからです。 有効浸透圧ってことです! ブドウ糖 細胞内液 外液 自由水 自由水 : 2 1
なめくじに、塩をかけます。 細胞内液 外液
なめくじに、塩をかけます。 なめくじ ぬめぬめした水
なめくじに、塩をかけます。 濃くなります 水を引っ張る力が 上がります。 なめくじ 外液
とけるみたいに縮みます 同じ有効浸透圧 になって、 水が増えます 外液 なめくじ
いろんなものを入れてみよう!0.9%NaCl! 細胞内液 外液 同じ有効浸透圧のものを入れても、水の移動はしないです!
いろんなものを入れてみよう!5%ブドウ糖! 細胞内液 外液 ブドウ糖は、代謝されて浸透圧物質がなくなってしまうので、 ただの水をいれたことと同じになります!(本当は全体が少し薄くなる)
いろんなものを抜いてみよう! 塩をぬいてしまえ!いろんなものを抜いてみよう! 塩をぬいてしまえ! 細胞内液 外液
いろんなものを抜いてみよう! 塩をぬいてしまえ!いろんなものを抜いてみよう! 塩をぬいてしまえ! 細胞内液 外液 有効浸透圧は 内液>>外液 となる
いろんなものを抜いてみよう! 塩をぬいてしまえ!いろんなものを抜いてみよう! 塩をぬいてしまえ! 細胞内液 外液 水 水
いろんなものを抜いてみよう! 塩をぬいてしまえ!いろんなものを抜いてみよう! 塩をぬいてしまえ! 細胞内液 薄いのが 増えとるがね。 水
低Na血症(低浸透圧)は脳(細胞)浮腫を起こす低Na血症(低浸透圧)は脳(細胞)浮腫を起こす 正常 低浸透圧 あふれて危険 !!!Emergency!!! あふれて危険 !!!Emergency!!! 脳(細胞)浮腫
帰ってきて お願いだから 細胞内液 薄いのが 増えとるがね。 水
帰ってきて お願いだから 細胞内液 薄いのが 増えとるがね。 水
帰ってきて お願いだから 細胞内液 水 水
帰ってきて お願いだから 細胞内液 水 水 水 水 水
有効浸透圧は • 細胞内液・外液が等張となるように、 水の移動がおきてきます!! • OK?
低Na血症 ここにいきつくために TBW36L 総陽イオン量:5040mEq 陽イオン濃度:140mEq/L Input Output Na+Kが入る Na+Kが出る 血清Na濃度= 総陽イオン濃度 体液量(TBW)
数学的発想ー証明みたいなー 血液中の血清の浸透圧について • Posm(血清浸透圧)=2Na+血糖/18+BUN/2.8 • とかで計算しますよね。 • なんで2Naなのか。というと、 『陽イオンと同じ数だけ陰イオンがある』 から。 • 血清の陽イオンはほとんどNaとして、こういう風に考えます。
数学的発想ー証明みたいなー 血液中の血清の浸透圧について • Posm(血清浸透圧)=2Na(濃度) と近似します。
数学的発想ー証明みたいなー • 血液中の血清の浸透圧について • Posm(血清浸透圧)=2Na(濃度) • と近似します。 • 有効浸透圧は、内液と外液は、等しいはずです。 • 細胞内液の浸透圧=細胞外液の浸透圧 外液 細胞内液
数学的発想ー証明みたいなー 細胞内液の浸透圧=細胞外液の浸透圧 Posm(血清浸透圧)=2Na(濃度) 体全体の浸透圧=Posmであるので、 2Na(細胞内と外を合わせたNaの総量)+2K(細胞内と外を合わせたNaの総量) 体液量(=体重×係数) 体全体= の浸透圧 外液 細胞内液 細胞内外のナトリウム・カリウムの総量と、それと同量の陰イオンが浸透圧物質と考える
数学的発想ー証明みたいなー 細胞内液の浸透圧=細胞外液の浸透圧 Posm(血清浸透圧)=2Na(濃度) 体全体の浸透圧=Posmであるので、 2Na(細胞内と外を合わせたNaの総量)+2K(細胞内と外を合わせたNaの総量) 体液量(=体重×係数) Posm= 外液 細胞内液
数学的発想ー証明みたいなー 細胞内液の浸透圧=細胞外液の浸透圧 Posm(血清浸透圧)=2Na(濃度) 体全体の浸透圧=Posmであるので、 2Na(細胞内と外を合わせたNaの総量)+2K(細胞内と外を合わせたNaの総量) 体液量(=体重×係数) 2Na(濃度)= 外液 細胞内液
数学的発想ー証明みたいなー 2で両辺を割ると Na(細胞内と外を合わせたNaの総量)+K(細胞内と外を合わせたNaの総量) 総体液量(=TBWと表現します) Na(濃度)=
数学的発想ー証明みたいなー よって、組み替えると Na(濃度)×TBW(体重×係数) = Na(細胞内と外を合わせたNaの総量)+K(細胞内と外を合わせたNaの総量) =総陽イオンという計算で近似できます!!
数学的発想ー証明みたいなー 2で両辺を割ると Na(細胞内と外を合わせたNaの総量)+K(細胞内と外を合わせたNaの総量) 総体液量(=TBWと表現します) Na(濃度)=